コラム

販促とは?
意味や具体的な方法・ツールについて解説

  • TOPPAN CREATIVE編集部

商品・サービスを広く周知し売上につなげる販促(販売促進)の意義や目的を解説。
プロセス別の販促方法を整理し、具体的な販促物と活用のポイントについても触れていきます。


消費者に購買意欲を促し、売上につなげるためには、販促(販売促進)が欠かせません。
本記事では、販促の目的や、具体的な販促の方法などを解説していきます。

販促(販売促進)とは?

そもそも販促とはどのようなもので、なぜ必要なのか? まずは前提となる部分から解説していきます。

販促の意味と目的

販促(販売促進)とは文字通り、販売を促進するための施策を指します。販促の目的をより細分化させてユーザーの購入意欲を高め、リピーターやファンの獲得につなげます。

販促の必要性

販促が不可欠とされる背景には、ほとんどの分野で商品やサービスが飽和状態になっているマーケットの現状があります。加えてインターネットの普及や、社会の価値観の多様化を受け、消費者は以前よりも多岐にわたる選択肢の中から購入する商品やサービスを選ぶようになりました。
商品やサービスを提供する側にとって、消費者側が持つ選択肢の多さは、そのまま競合相手の多さにつながります。このような状況においては、販促によるアピールが欠かせないのです。



「販促」と「マーケティング」「広告」「営業」の違い

販促と混同されがちな言葉に、「マーケティング」「広告」「営業」などがあります。それぞれの言葉の意味を整理しておきましょう。
「マーケティング」は、市場(マーケット)の動向を調査し、販売を促進し、実際に販売するまでの一連の施策を指します。広告、販促、営業は、いずれもマーケティングの中に含まれます。
「広告」は文字通り「広く伝える」ことが目的です。テレビCMやインターネット広告など、商品やサービスをより多くの人に知ってもらうための活動を指します。
「販促」では、販売することを目的とするので、広告よりももう一歩踏み込み、購入意欲を刺激する行動を指します。カタログやサンプル、試食、クーポン、登録制のメルマガやSNSなども販促の領域です。
「営業」は、消費者に対して、購入や契約を促す最後のひと押しです。店舗で直接接客をしたり、取引先と契約を結んだりする役割を指します。


効果的な販促の方法・事例

ここからは、販促の具体的な施策を、「認知拡大」「購買・消費促進」「リピーター獲得」の3つの役割に分けてみていきましょう。

認知拡大のための販促方法

認知を促すきっかけとしては、ターゲットに合わせて周知を行う広告・宣伝を中心に、情報提供でつながりを強化するSNS運用、購買層の分析も兼ねる懸賞・アンケート、目的別にカスタマイズするチラシ・クーポンなどの活用があります。

<マス広告>
マス広告は、大衆・多数(mass)に向けた広告媒体を経由して認知拡大を図るものです。
マス広告の媒体(マスメディア)には、新聞、テレビ、ラジオ、雑誌があります。広く一般に影響を与える公共の媒体であることから、掲載内容への信頼性が高いところが特徴です。
一方、広告にかかる費用が高額になりやすいことと、ターゲットの絞り込みがおおまかな地方レベル(地方紙・地方局など)までにとどまる点には注意が必要です。雑誌は比較的読者層が明確です。媒体によりターゲット層の属性をよく検討し、商品・サービスの訴求を効果的にするとよいでしょう。

<インターネット広告>
インターネットは地域の制約なく情報が流通する特性上、地域性を限定せずに幅広く周知する訴求に向いています。インターネット広告には次のような種類がありますが、情報の仕様変更が頻繁に行われるため、こまめに動向をチェックして短いサイクルで対策を立てましょう。
 | リスティング:検索キーワードに応じ、検索結果と一緒に表示される広告
 | ディスプレイ広告:バナーなどデザインしたものを特定のサイトへ掲載する広告
 | 動画広告:動画配信サービスで動画の合間などに入れる広告
 | アフィリエイト:商品紹介のページから誘導、販売などが成立すると報酬を支払う広告
 | リマーケティング:サイトを訪問したユーザーが別のサイトを閲覧中に出す広告
 | Googleマイビジネス:検索やマップを利用したユーザーへ店舗情報を表示する広告

<公式SNSアカウントの運用>
ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)を活用した広報活動全般を指します。SNSはユーザー同士のつながりで成り立っているメディアですから、積極的な関わりあいが不可欠です。SNSにも広告料を支払うことにより露出度を上げる方法がありますが、原則は、自ら運用してユーザーとのコミュニケーションを積極的にとる必要があります。
SNSのサービスごとに関心のある年代や性別、生活様式の特徴があり、ターゲットを絞った訴求が可能です。広告以外は無料で運用できるものが大半で、コストがかからないメリットもあります。優良な情報を投稿し続ければフォロワーが増加し、共感を得たユーザーが拡散してくれるため、予期せず爆発的な流行に結びつくこともあります。
毎日こまめに投稿したりユーザーとのコミュニケーションをとったりする必要がある点と、ネガティブな拡散のリスクを考慮した運用のための人材育成が必要な点には注意が必要です。
インターネットの浸透とモバイルデバイスの普及により、SNSからの情報収集は現在の主流となりつつあります。消費者とつながりコミュニケーションをとることのできる手段としても積極的に活用したい販促方法です。

<屋外広告(街頭広告)>
地域の中で実際に目にすることのできるアナログの広告方法です。地域に根ざした媒体が多く、特定のエリアにいる不特定多数の消費者へ訴求するのに向いています。
多くの場合、通りすがりに目にする広告ですから、視認時間が短い特徴があります。このため、目を引くインパクトのあるデザインが重要です。
一方で、長期間掲出すれば繰り返し目にすることから、反復訴求で印象を刷り込んでいくことができます。地域性や季節に応じた印象を繰り返しインプットすることで認知度を向上させ、集客へ結びつける方法といえるでしょう。
屋外(街頭)広告には、次のような種類があります。
 | 看板(ロードサイン):道路沿いや建物の屋上・壁面などに設置する広告
 | のぼり:店頭に並べて設置する広告
 | デジタルサイネージ:街頭のディスプレイ画面に出力するビジュアルや映像の広告
 | フリーペーパー:駅やコンビニ、病院などの施設に設置する無料の雑誌
 | 交通広告:電車やバス、タクシーなどの公共交通に掲載する広告

<懸賞・アンケート>
消費者からの働きかけを促して情報を集める販促方法で、特に新商品・サービスや、新しい企業イメージを周知するときに行うアプローチです。
次のような企画を立ち上げ、懸賞品への興味から応募してくる消費者に対し、応募の行動を通じて商品・サービスへの関心を促します。また、応募結果のデータから関心や興味の動向を分析し、販促方法を検討します。
 | 無料サンプル、ノベリティ、優待クーポンなどの提供
 | 懸賞品が当たるクイズ
 | キャラクターやロゴ、ネーミングの募集
 | アンケート など

<チラシ・クーポン配布>
チラシやクーポンチケットなどを配布する形で消費者にアプローチする販促方法です。紙媒体が中心で、主な方法には、駅や主要施設などへの配架、各戸へのポスティング、新聞などへ挟み込む折込、カタログや定期購読誌の送付時の同梱などがあります。
配架やポスティングは不特定多数に配布する方法ですが、折込や同梱は媒体によってある程度のターゲットを想定することができますし、タイミングを測って配布することもできます。特に、インターネットを経由した購入に不慣れな年齢層の人たちには、紙で手にとって自分のペースで読めるチラシは根強い人気があります。
近年は、チラシの内容をインターネットで配信し、パソコンやスマートフォンのアプリなどでチェックできる電子チラシも活用されてきています。印刷費用や折込・配布費用がかからないためコスト削減になるだけでなく、紙チラシの配布の範囲外にいる消費者や新聞などのメディアを購読しない層にも情報が届くため、認知拡大に有効です。


購買・消費促進のための販促方法

商品・サービスの購買を促し、消費者の拡大を図る販促方法には、イベントの開催や店頭など現場での宣伝、サンプルでのプロモーション、価格への訴求などがあります。

<イベント開催>
商品・サービスや企業イメージの認知を拡大することを目的とした販促方法です。新商品の展示会、ライブパフォーマンス、ラッピングバス、キャラバンなどがこれにあたります。
イベント内容が話題となって情報が拡散されることにより、商品・サービスのイメージアップを図ります。的確な認知で購買行動に結びつくようターゲットを定め、開催時期、開催場所、イベント内容を企画します。また、SNSや他の広告手法による話題作りも重要です。
イベントに訪れた消費者の行動から購買の動向分析もできるため、情報収集の場としても活用しましょう。

<売り場での広告宣伝>
店舗内で消費者が購買後の自分をイメージし、購買意欲を高めるような空間をデザインします。
具体的には次のような方法が挙げられます。
 | 商品・サービスをわかりやすく紹介するPOPやポスターなどの掲示物
 | 商品の活用イメージを喚起するディスプレイ
 | 新たな気づきや関心、購買意欲につながる企画コーナー
 | トルソーやマネキン・キャラクターなどを使った展示
 | 効果が直接見える実演コーナー
 | 実際に試作や体験ができるコーナー
 | 店員の服装やふるまい、言葉遣い

<サンプリングプロモーション>
商品のサンプルを配布し、実際に使用感を体験してもらう販促方法です。新規顧客の獲得を促す目的のほか、既存顧客に新商品を試してもらう場合もあります。
サンプリングは、未知のものにお金をかけるリスクを避けたい消費者への訴求に適し、購入までのハードルを下げる効果があります。すでに関心のある層へのアプローチだけでなく、まったく関心のない層に対しても、サンプルを試用した感想を話すうちに関心が高まる可能性があり、潜在顧客の発掘にも役立ちます。
また、サンプルに対する感想を分析することで、商品の改良点やターゲット層の調整、今後の販促のポイントがわかり、ユーザーの動向調査としても活用できます。

<プライス手法・プレミアムプロモーション>
割引きや特典の付与など、本来の商品・サービスの価格に対する「お得感」をアピールする販促方法です。購買の後押しや顧客の囲い込みに役立ちます。
単なる値引きは利益率を圧迫してしまいますし、通常価格への引き戻しに割高感が生じるため注意が必要ですが、期間や顧客を絞り込んだ限定感があると販促効果は高まります。劇薬ともいえますから工夫して効果的に活用しましょう。



リピーター獲得のための販促方法

既存の顧客をつなぎとめ、継続して購入してもらうための販促方法には、メルマガやポイント・キャッシュバック、会員制での囲い込み、ブログやアプリの活用があります。

<メールマガジン・DM・LINE>
メールマガジン(メルマガ)は電子メールで一斉配信する広告です。消費者側で登録してもらうことが原則ですから、すでに興味や関心をもった層への配信といえます。
メルマガでの配信は、商品・サービス、特典などの案内以上に、関心の高いジャンルの動向や関連情報などのお役立ち情報を提供し、高品質で優良な発信媒体であることをアピールして顧客の引き止めを図ることが重要になります。
電子メールによるメルマガのほか、はがきやチラシの郵送などで顧客へアプローチするダイレクトメール(DM)もあります。DMは、メルマガほどは頻繁に発行しないため、主に商品・サービスの新規案内や再来店を促すアピールを行います。
一般的に再購入を検討しそうなタイミングで定期的に情報発信することにより、認知の継続と購入の喚起を促します。また、顧客の誕生日などの記念日に寄せてクーポンなどを組み合わせるのも効果的です。
同様のアプローチをスマートフォンのアプリで行う場合、LINEも視野に入れましょう。LINEでもメルマガ同様、お役立ち情報の発信や商品・サービスの紹介、キャンペーン案内、クーポン配布などが行えます。

<ポイントサービス>
商品の購入やサービスの利用の際に、金額や回数に応じてポイントを付与し、一定数のポイントが貯まったところで割引や特典のプレゼントなどを行う販促方法です。クーポンやキャッシュバックと連動させて行うこともあります。
同じような商品・サービスならポイントが貯まるところにしようという、比較購入の際に優位性が上がることも期待できますが、効果はそれだけではありません。
ポイントを付与するタイミングやポイント数などを工夫することで顧客とのつながりをより深めたり、直前の来店日や購買歴といった顧客の情報を得て効果的な販促のコミュニケーションをとったりすることができます。
顧客側にとっても、ポイントが多く貯まってくるにつれて愛着がわき、利用を継続したくなる心理的効果も働きます。
ポイントカードを不要と感じている顧客への無理強いはご法度ですが、顧客情報を可視化し、顧客ロイヤリティを高めるためにも、活用したい販促方法といえるでしょう。

<会員のランクシステム>
ポイントサービスの効果をさらに高めるのが、会員にランクをつける制度の導入です。ポイントの高さによって顧客を区分し、ランクに応じた特別な特典や優待を付与するというものです。
徹底したホスピタリティが必要にはなるものの、明確な基準で顧客が納得したシステムが確立されると、顧客の中でより上位のランクを目指そうとする心理が働き、ヘビーユーザーとなるリピーターの育成が可能となります。

<ブログ>
ブログで良質なコンテンツを発信し続ければ、既存の顧客に対する丁寧なフォローにもつながります。
メルマガやSNSは次々と情報が届き、タイムラインが流れてしまうため、何度も読み返してもらいたい情報を掲載するメディアとしては不向きです。読み応えのある記事はブログに投稿し、SNSやメルマガで投稿記事をアピールする組み合わせが最良といえるでしょう。
ただし、定期的に記事を投稿しなければかえってマイナスの印象を与えてしまいます。投稿担当の人員確保など、継続した運用の準備が必要です。

<アプリ>
スマートフォンやタブレットのアプリは、一度ダウンロードしてもらうだけで様々な機能が利用できるため、販売側にとっても、消費者にとってもメリットがあります。アプリで利用できる機能の主なものは以下の通りです。
 | 商品・サービス紹介、キャンペーン案内
 | 最新情報のプッシュ通知
 | スタンプカード機能
 | クーポン機能
 | 会員管理機能


販促ツールにはどのようなものがある?

販促ツールというと特別な営業ツールのように感じるかもしれませんが、実は誰もが日常の中で目にしているものです。
企業活動や商品の魅力を社会に伝えるための手段はみな「販売促進」のためのツールです。

販促ツールに期待される効果

販促ツールは手段ですから、その活用によって期待される効果があります。ここからは、販促ツールで具体的にどのような効果を狙うのか見ていきましょう。

<商品への注意や関心、注目を促す>
販促における第一歩は、商品やサービスの存在を消費者に知ってもらうことです。情報があふれかえっている現代において、目にとめてもらうためには目立つ形での情報発信が必須。その上で商品に対する印象は好意的なものでなければ、購買行動にはつながりにくいでしょう。
過去に「アサヒスーパードライ」などの、様々なヒット商品のパッケージデザインを担当したコピーライター伊吹卓氏は、自著「パッケージ戦略110カ条」の中で、ヒット商品を生み出す「メリコの法則」を提唱。目立ち、知ってもらった上で好意を抱いてもらうことの重要さを説いています。
 | メ:目立つか
 | リ:理解できるか
 | コ:好感がもてるか

<共感を呼ぶ商品の魅力を伝える>
消費者が商品・サービスに気づき、良さを理解した後、「購入したい」という動機づけにつながる大きな要因が共感と期待です。
共感は、五感に何らかの刺激を受けたとき、過去の体験の想起や追体験による想像などにより感情が揺さぶられ、行動変容を起こす情動です。自分ごととして受け止められているため、対象への関わり方が強くなり、期待値も上がります。共感を呼ぶ要素には次のようなものが挙げられます。
 | 商品・サービスを利用することで得られる消費者にとってのベネフィット
 | 実際に使っている状態、使用感
 | 利用によって得られる新しい価値観

<購入のメリットを想像させる>
共感し、期待した消費者を購入へと導くのは、実際にお金を支払ったことで得られる価値の理解です。購買の行動には、見えない価値も含め損得の勘定が働きます。このため、「購入するとこれが得だ」というひと押しがあると、購入の動機づけが強化されるのです。メリットとしては次のようなものが考えられます。
 | 今でなければ得られないメリット(期間限定、数量限定など)
 | 単価が割安になるメリット(複数購入での割引など)
 | 付加価値がつくメリット(関連商品・サービスのおまけつきなど)

<既存顧客の満足度を高め、リピートにつなげる>
購入後の満足感が顧客単価を向上させます。一度購入・利用した顧客は、すでに関心を持っている確度の高い消費者といえます。興味を拡大させることでさらなる購買につなげるアフターフォローは効率のよい販促です。次のようなアプローチで既存顧客のつなぎとめを図りましょう。
 | 定期的に優良な情報提供を行い、信頼度を高める
 | ポイント制度で顧客情報を可視化し、顧客ロイヤリティを高める
 | 会員制度を設け、ホスピタリティを高める

<企業のストーリーを伝える>
近年は、商品・サービスを提供する企業の姿勢にも注目が集まっています。企業が掲げるビジョン・ミッションに対する賛同や、社会問題に取り組む姿勢への共感度から、利用する商品・サービスを選ぶ動きが活発になっています。
企業としての思いをストーリーに載せて伝え、その具現化のひとつの形が商品・サービスなのだと訴求しましょう。既存の顧客層のエンゲージメントが高まるだけでなく、従来とは異なる消費者層の共感をも喚起し、新しい販売の開拓にもつながります。


販促ツールの種類

販促ツールは「プッシュ型」と「プル型」の2種類に大別することができます。それぞれの特徴を見てみましょう。

【プッシュ型】
プッシュ型の販促ツールは、企業側から消費者に対して積極的に情報を届ける手段です。
顧客が自分からアクセスするものではないため、いかに気づかせ、興味をもたせ、情報を読み取る気にさせるかが重要になります。

<メルマガ・DM>
メルマガ・DMは、既存顧客のほか、会員登録やキャンペーンへの応募で連絡先を得た個人に対し、直接情報を伝える方法です。優良なお役立ち情報で信頼度を上げるほか、新商品やキャンペーン、セール情報で購入メリットを訴求します。
頻度は媒体によって様々ですが、定期的に送付することで単純接触効果を狙います。返信できるようにすると双方向のコミュニケーションも図ることができます。
メルマガ(メールマガジン)は、メールアカウントへ送付する情報で、通常はテキスト情報で訴求します。画像や動画を組み合わせたリッチ形式のメルマガもありますが、あまり容量が大きいと敬遠されます。
はがきなどの郵送によるDM(ダイレクトメール)は、広告物の作成と送料がかかるため、メルマガほどは頻繁に発行できません。こちらは主に商品・サービスの新規案内や再来店を促すアピールに用います。手にとって内容をじっくりと確認できるため、一定の年齢層の消費者には効果が高いといえます。

<チラシ>
チラシは、商品・サービスの案内を1枚の紙面にデザインし、配布する販促ツールです。紙媒体が主体となるため、手に取りやすく、内容がひとめでわかります。クーポンやアンケートとセットにすると、コミュニケーションツールとしても利用できます。
店頭や街頭での手渡しのほか、駅や主要な施設への配架、各戸へのポスティング、新聞への折込み、定期購入物への同梱、ティッシュへの挿入など、配布方法が豊富な点も利点です。
近年は、スマートフォンのアプリやインターネットで確認できる電子チラシも普及。こちらは印刷費用や管理コスト、折込・配布費用などがかからない上、これまでの配布エリアを超えて広く訴求できるため、ユーザー拡大にもつながる方法として注目されています。


<ノベルティ>
ノベルティは、キャンペーンやイベント、展示会などに参加した人へ配布する物品を指します。企業名や商品・サービスを想起させるため、名前やアクセス先などが常に目に入るよう、記名入の日用品や小物を制作し、配布します。
代表的な例では、ボールペンなどの文具、メモや付箋、カレンダーなど、印刷しやすいものがあります。日用品では、ウェットティッシュなどの衛生用品、小物入れなど複数所持しても便利に使えるもの、SDGsを意識したマイバッグやマイボトル、充電器なども人気があります。
品物のオリジナル性やデザインがイメージと直結しやすいため、配布対象と訴求効果をよく検討して企画しましょう。制作費用や納期、在庫管理コストもかかりますから、発注の数量とタイミングにも注意が必要です。



【プル型】
プル型の販促ツールは、消費者側から自発的に情報へアクセスすることを狙い、きっかけをつくる手段です。
いわゆる「待ちのツール」ですから、関心をもって情報を探している消費者に対する信頼を高め、興味をひく新しい情報を提示して購入へ導く導線が重要になります。

<Webサイト・ブログ>
インターネットが普及した現代において、企業公式のWebサイトやブログは、販促の主力となるツールです。ユーザーは自ら関心のあるキーワードを入れて検索し、有益な情報を求めてサイトに来ています。その期待に応える形で、的確な情報を提供するユーザビリティと、滞在時間を増やして満足度を高めてもらうホスピタリティが重要です。Webサイトやブログに載せると良い情報は以下のようなものです。
 | 商品・サービスの詳細な説明、使い方
 | 使用感やメリット・ベネフィット(ユーザー体験)
 | 不安感や疑問点を払拭する根拠ある情報(Q&Aなど)
 | 関連分野の最新情報
 | 双方向のコミュニケーションの場(フォーラム、問い合わせ、チャットなど)

公式ブログは、高い更新頻度で情報提供を行う場となるため、新着情報やお役立ちコラム、商品・サービスの裏話など、親近感や信頼性を高め、活動力をアピールすることで、ユーザーの満足度が上がります。

<カタログ>
商品・サービスの仕様やバリエーション、導入例などを並べ、一覧にしたカタログは、事業の全貌を俯瞰し、その価値が明示的に伝わる販促ツールといえます。
配布対象者や配布方法、目的ごとにシリーズ化したり、総合とジャンル別に分けたりするなどの工夫を施すと、より効果的に活用できます。

<店頭POP・のぼり>
店頭のPOPやのぼりは、通りすがりの人の興味をひくための販促ツールです。多くの場合、ちらっと目にするだけで視認時間が短いため、注目を集めるインパクトや、ひとめで訴求内容が理解できるデザインが必要です。
 | スイングPOP:ゆらゆら揺れる動作でアイキャッチにも適している
 | 現物POP:試供品に解説をつけて魅力をアピールする
 | フロアPOP:床に貼り付けて視線を誘導する
 | ジャンブルBOX:商品を盛り上げてディスプレイし楽しさを演出する
 | タペストリー:面積の大きいものが多く、遠目からでもわかりやすい

スイングPOPは、商品のそばでゆらゆらと揺れて存在をアピールする販促POPです。
軽い紙やPVC素材で作られることが多く、通りかかったり近くのものを触ったりするだけで不規則に揺れ、アイキャッチ効果が期待できます。LED点滅のついたスイングPOPもあります。
両面テープなどで商品のそばに手軽に貼ってスポット的に注目させることができるため、人気ランキングや限定もの、話題性のあるものなどをピンポイントに訴求し、お客様の購買欲をその場で高める効果があります。

のぼり旗は、布製の大きな生地を竿に通して立てかける販促POPです。
一般的な屋外用の旗は高さが大人の背丈ほどになるため、遠くからでも目立ちやすく、店舗の存在をアピールして入店を促す看板の役割にもなります。
店内用には一回り小さなのぼり旗もあります。また、布を上下に張って立てかけるタイプのバナースタンドも、のぼり旗と類似の販促POPといえるでしょう。
いずれも、大きな布面積があって告知スペースが広いため、目について印象に残りやすいのが特徴。商材やサービスに注意を向けさせるために活用したい販促ツールです。

POPやのぼりは、形状・大きさ・デザインを自由に設定できる上に、製作コストも安く抑えられるので、シーズンごとに適切なものを配置しやすいメリットがあります。

効果的な販促には販促物の活用が大切

さまざまな販促方法をご紹介しましたが、これらを効果的に展開するために欠かせないのが、店頭を飾る広告や、ノベルティなどの販促物です。
販促物は、認知拡大や購買・消費促進、リピーター獲得などの目的に合わせて活用することで、商品・サービスのイメージアップや、消費者との良質なコミュニケーションにつながります。
販促物の例には次のようなものがあります。
 | 商品POP・ポスター:商品・サービスをわかりやすく伝え、共感を呼ぶ
 | のぼり:店先で注意を引く
 | チラシ・リーフレット・パンフレット:商品・サービスの魅力を詳しく伝える
 | カタログ・小冊子:商品・サービスのラインナップ紹介や企業イメージを詳しく伝える
 | 文房具・雑貨・日用品・カレンダーなど:日常的に利用することで常に目に入るもの
 | ティッシュ・消毒液・マスクなどの衛生用品・消耗品:あると便利、役に立つもの


販促の意味と具体的な方法まとめ

マーケティングにおいて、販促はとても重要な位置づけにあります。思いつきで販促を企画するのでなく、広告、販促、営業のプロセスを、統合されたプラットフォームにのせて一元的に管理・運用するとよいでしょう。

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「販速部長」で販促業務を管理している企業の活用事例を知りたいという方は、下記のコラムもぜひご覧くださいませ。



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2023.03.30

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