販促企画の目的や立案の流れを徹底解説
- TOPPAN CREATIVE編集部
販促企画とは、販促活動を企画することです。
販促活動は商品やサービスの認知向上や購買の後押しとして欠かせないものですが、やみくもに実施しても思ったような効果は期待できません。事前にきちんと企画を立てておく必要があります。
本記事では販促企画の目的を整理し、企画立案の手順とポイントを解説します。
販促企画の目的
まずは販促活動を企画する目的を整理しておきましょう。
販促活動の主な目的は、以下の3つです。
● 新規顧客の開拓や認知拡大
● 購入や消費の促進
● 既存顧客のリピーター化
一つずつ解説していきます。
新規顧客の開拓や認知拡大
販促企画の第一の目的として、商品・サービスの認知拡大・新規顧客の獲得があります。
認知拡大の企画例としてはSNSでの発信、チラシやポケットティッシュといった販促物の配布などが代表的です。
新商品を発売するタイミングはもちろん、既存商品の未購入者へのアプローチとしても、商品を大々的にアピールし、消費者に広く知ってもらうきっかけをつくります。
購入や消費の促進
商品の購入やサービスの利用を促すのも販促企画の目的のひとつです。消費者は商品やサービスを知ったからといって、必ず買って使うとは限りません。
「サービス名は見聞きしたことがあるが内容まではよく知らない」という人や、「商品に興味はあるがほかの商品と迷っている」といった人に対して、購入を後押しする販促企画も重要です。
たとえばクーポンを配布してお得感をアピールし、「買うならこちらにしよう」と購入を促す方法があります。あるいは、特定商品の購入特典として非売品のノベルティを付与すれば、商品の希少性を高め、消費者の購買意欲を刺激できるでしょう。
既存顧客のリピーター化
一度商品を購入してくれた顧客をリピーターに育成する企画も重要です。再購入や再来店を促し、購入頻度を高めるような施策を企画しましょう。
例としては、メールマガジンの送付やポイントカードの配布などが考えられます。定期的な情報配信は顧客の需要喚起に効果的です。また、ポイントカードを活用すると、ポイントを貯めて得られるメリットによって再購入を促進でき、顧客の囲い込みにもつながります。
販促企画の立案の流れ・手順
ここからは販促企画を立案する具体的な手順をみていきましょう。企画立案の流れは大きく7ステップに分かれ、どれも成果の出る販促活動には欠かせないものです。以下で、それぞれのステップについて解説していきます。
1.現状の整理と分析
販促企画を立案する際には、まず自社商品について現状を把握しましょう。整理・分析すべき要素の例は下記のとおりです。
● 商品の強み・弱み
● 売上高
● リピート率
商品に関する情報や数値を整理・分析すると、具体的な施策の方向を見極めやすくなります。たとえば商品情報の整理は、アピールポイントの抽出に役立つでしょう。
また、数値データの分析による販売課題の明確化も、有効な施策を打ち出すために欠かせません。
そのほか、マーケティングの観点を取り入れて競合商品や市場の分析を行えば、企画の輪郭がよりはっきりします。
2.目的の明確化
1の現状分析であぶり出された課題に対し、実施する販促活動の目的を定めます。本記事冒頭の「販促企画の目的」で解説した3つの要素で整理しましょう。
● 新規顧客の開拓・認知拡大
● 商品の購入・消費の促進
● リピーターの獲得
たとえばリピート率の低さが課題である場合、既存顧客のリピーター化を目的とするのが良いでしょう。
3.目標の設定
販促活動の目的を定めたら、具体的な目標に落とし込みます。売上高や販売数量など、数値を用いて目標を設定しましょう。
たとえば「商品Aの売上高を前年同期比10%伸ばす」「商品Bの販売個数を前四半期比5%増やす」といった形です。
目標を数値で定めておくと、販促活動の終了後に行う効果測定にも役立ちます。
4.ターゲットの設定
目標が定まったところで販促活動のターゲットを設定します。今回の販促活動によってアプローチしたい顧客層、商品を購入してほしい顧客層を詳細に決めていきましょう。
下記はターゲット設定で考えておきたい要素の例です。
● 年齢
● 性別
● 職業
● ライフスタイル
● 興味関心
上記の各要素を具体的に定め、人物像が浮かび上がってくるようなターゲット設定ができると、販促活動の実施方法や販促物のデザインなど、さまざまな点でクリティカルなアイデアが浮かびやすくなります。
5.予算の策定
次に、販促活動にかける予算を見積もりましょう。売上や販売数量の目標を達成できたとしても、販促費がかさんで赤字になってしまっては本末転倒です。
事業の成熟度や業界によって異なりますが、販促費の目安は売上高の3%~10%程度です。使える費用の範囲が定まると、販促方法や販促物を選定しやすくなります。
6.販促方法の検討
これまでのステップで定めた目的・目標・ターゲット・予算に応じて、適切な販促方法を検討します。代表的な販促方法は以下のとおりです。
販促方法 | 目的 |
折り込みチラシ、新聞広告などインターネット以外の広告 |
・認知拡大 |
インターネット広告 |
・認知拡大、購入促進 |
クーポンやノベルティなどの販促物の配布 | ・認知拡大、購入促進 |
ポイントシステムの導入 | ・リピート購入促進 |
メルマガの配信 |
・リピート購入促進 |
公式SNS、アプリ運用 |
・認知拡大、購入促進 ・リピート購入促進 |
なお、チラシやノベルティ、アプリ運用を選定した場合は制作にかかる時間や予算への考慮が必要になります。
7.効果検証と振り返り
販促活動の終了後には、ステップ3で定めた目標をもとに販促活動を振り返りましょう。効果的だったポイントや、うまくいかなかった要因などを分析して、次回以降の企画に活かします。また複数の販促活動を同時に実施した場合は各施策の比較分析も有効です。
綿密な販促計画を立てても、思いどおりの結果が得られるとは限りません。活動ごとに効果検証を行い、よかった点は引き続き再現性を高め、反省点は課題として改善を図りながら、安定して成果をあげられるように取り組んでいきましょう。
販促を企画する際のポイント
販促を企画する際には、以下2点を意識すると、成果につながりやすくなります。
● トレンドに合わせて販促企画を立案する
● オフラインとオンラインを組み合わせる
それぞれみていきましょう。
トレンドに合わせて販促企画を立案する
販促企画では、いわゆる「旬」を意識することが重要です。季節やトレンドごとに需要や価値が変動する商品やサービスが数多くあるためです。
たとえばバレンタインデーのある2月にはチョコレートの需要が高まります。トレンドの例では、新型コロナウイルス禍において密を避けられる余暇としてキャンプが流行し、関連商品の需要が高まったことは記憶に新しいところです。また、ゴールデンウィークやクリスマスなどのイベントでは、全体的な消費意欲の高まりがみられます。
季節やトレンドに応じて消費者のニーズを捉え、タイムリーな販促活動を企画しましょう。
オフラインとオンラインを組み合わせる
販促活動を企画する際は、オフライン販促とオンライン販促を組み合わせると効果的です。オフライン販促は実店舗や街頭、オンライン販促はインターネット上で展開する販促活動です。
近年は、不特定多数に効率よくアプローチできるといった理由でインターネット広告による販促が注目されています。とはいえ、実際に店舗へ足を運んでもらうには、折り込み広告やクーポンをつけたチラシなど、地域を限定し、直接消費者の手に届く販促活動のほうが有効な場合もあります。
オフライン・オンラインのどちらかに絞るのではなく、相乗効果を期待できるように、それぞれを組み合わせて実施しましょう。
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販促企画は、新規顧客の開拓・認知拡大、商品の購入促進、リピート購入の促進を主要な目的として行います。実施の際には、現状分析をもとに目的・目標を明確にし、対象・方法を検討しましょう。トレンドを意識して、オンライン・オフラインの販促を組み合わせることで、より効果的な販促が可能になります。
ここまで販促企画を成功させるポイントについて詳しく解説してきましたが、販促において意外に見落としがちなのが販促物の管理・運用工数です。販促物の管理・運用は非常に煩雑になりがちで、人的リソース・予算の圧迫につながるケースが少なくありません。
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2024.10.25