コラム

企業カレンダーとは?
役割と制作の流れ・制作時の
ポイントを解説

  • TOPPAN CREATIVE編集部

企業カレンダーには、企業のイメージを高め、営業ツールとして販促に活用できるほか、社内の結束力を強める社内ツールとしての役割も期待できます。
本コラムでは、企業カレンダーの目的や制作の流れを解説するとともに、効果的に活用するための制作上のポイントを紹介します。


企業カレンダーとは

企業カレンダーとは、カレンダーに企業名やロゴ、問い合わせ先、商品やブランドなどを付加したものです。形状は、大きく壁掛けタイプと卓上タイプに分かれます。
壁掛けタイプは、1枚の用紙に12か月すべてを記載したポスタータイプのものと、1か月1枚の月めくりタイプのものがあります。
卓上タイプは、ハガキやCDジャケット程度のサイズで、月めくりタイプのものや、数字を並べ替えて使うタイプのものなどがあります。
そのほかには、手帳の形にしたカレンダーもあります。

企業カレンダーの目的

企業カレンダーを制作する目的には、次のパターンがあります。
● 企業PR
● 営業・販促
● 社内向けツール
それぞれ見ていきましょう。

企業PR

カレンダーは、生活の中で何度も目にするものです。
そのため、カレンダーに企業名やロゴ、ブランドデザインが記載されていれば、日付やスケジュールを確認するたびにそれらが目にとまり、知らず知らずのうちに企業のイメージを印象付けることができます。

こうした目的で企業カレンダーを制作する場合、受け取った人が「使いたい」「目に付くところに置いておきたい」と思うようなデザインにすることが重要です。

営業・販促

企業カレンダーは、商品・サービスの提供日や、顧客に対するリマインドツールとしても役立ちます。カレンダーを見て思い立った顧客がすぐに発注できるよう、連絡先も分かりやすく記載しておくとなお良いでしょう。

加えて、業界内で把握しておきたい季節情報などを記載したり、メモできるスペースを設けたりしておくと、使い勝手が良く、喜ばれる企業カレンダーになります。

社内向けツール

企業カレンダーは社内向けのツールとしても効果的です。会社独自の記念日や行事、大きなプロジェクト、主な連絡先など、内部で共有しておきたい予定をあらかじめ記載しておけば、仕事の効率化にも一役買うでしょう。

また、企業のミッションやポリシー、社員の行動指針、業務のガイドラインなどの事柄を、毎日目にするカレンダーに記載することで、自然な形で浸透させる効果が期待できます。

企業カレンダー制作の流れ

企業カレンダーは、既存のカレンダーに企業ロゴやブランドデザインを追記する場合もあれば、素材からデザインまで完全にオリジナルのものを制作する場合もあります。ここでは、企業カレンダーを制作する際の具体的な流れをみていきましょう。

企画

はじめに、企業カレンダーを制作する目的を明確にします。大きな枠組みとして、配布先となるターゲットと用途を確定させましょう。

次に、その軸をぶらさないように注意しつつ、カレンダーの形状(ポスター、壁掛け、卓上、手帳)、デザインの方向性、配布方法、配布数を定め、予算や納期を算出し、発注先を決めます。

企画段階は、概ね4月から6月までに済ませておきたいところです。

デザイン

企画の段階で確定させた軸を守りつつ、デザインを確定させましょう。

カレンダーとしての共通レイアウトとなる、ビジュアル部分と暦部分、タイトルコピーの配置を決めます。

ビジュアル部分は、写真、イラスト、社名・ロゴ、テキストなどを各ページ分選定します。暦部分は、西暦/和暦、休日・祭日などのほか、月齢、六曜、二十四節気、歳時記、業界関連の行事、英語表記などの中から、どの要素を盛り込むかを取捨選択します。

デザイン要素については、6月から8月ごろには決定しておきましょう。

校正・印刷・製本

カレンダーの制作会社と連絡をとり、ビジュアル要素と暦要素を組み合わせた状態を校正紙で確認します。

校正はPDFなどのデータで届く場合もありますが、できるだけ印刷した紙面で丁寧にチェックしましょう。カレンダーはよく似た日付や曜日が並んでいる制作物で、特に暦部分に間違いが起こりやすいためです。1箇所でも間違うと配布に値しないものになってしまいます。制作会社に丸投げするのではなく、しっかりと確認を行いましょう。

印刷・製本を経て納品されるのは11月ごろとなるのが一般的です。

企業カレンダー作成のポイント

企業カレンダーは、配布する目的に応じた形状を企画し、洗練されたデザインで「1年間、手元に置いて使いたくなる」ものにしていく必要があります。選ばれる企業カレンダーにするためのポイントをみていきましょう。

自社らしいデザインに仕上げる

企業カレンダーは、1年という長期にわたってさまざまな人の目に触れるため、企業の広告塔になり得る存在です。ブランドイメージの定着や、営業・販促など、カレンダーの活用目的に応じてターゲットとなる取引先や顧客が企図通りに好印象をもってくれるよう、ふさわしいデザインを選定していく必要があります。
企業名や企業ロゴ、主力商品やキャラクターなども、面積や数が多ければ良いというわけではありません。落ち着いた印象が良いのか、賑やかで活力ある印象が良いのか。素材を写真にするのかイラストにするのかでもイメージは大きく変わります。
写真・イラストなど自社制作以外の素材を用いる場合は、著作権、版権、肖像権などの各種権利についての確認も十分に行い、広く配慮しましょう。

使いやすさを意識する

実用品としての使いやすさも重要です。特に暦部分については、はっきりと日付や曜日がわかるよう視認性を高めたサイズや色にするのはもちろん、業界で一般的な曜日始まりとし、西暦・和暦・旧暦の併記、前月・次月の記載、書き込みスペースなど、使い勝手を考慮したスタイルを選びましょう。
その他にも、六曜や二十四節気、月齢や潮の満ち引き、季節の行事など、業界によって重宝する事項を入れておくと気の利いたカレンダーになります。
使いやすさを形にする際には、人によって見え方や理解の度合いが異なる認識の違いへ配慮する「ユニバーサルデザイン」の考え方に基づいたデザインをおすすめします。

用紙・印刷の質にこだわる

ブランドイメージを高めるために、紙や印刷技術に特徴をもたせるのも一案です。
紙質では、書き込みスペースのあるものは光沢を抑えたマット系で落ち着いた中にも高級感をもたせる、写真がメインとなるものはコート系にして華やかな印象をもたせる、よりアート性を高めるのであればエンボスや和紙のような手触りの紙を用いるなど、常に手に触れる実用品だからこその品質の高さを紙の種類で印象付けることができます。
印刷技術についても同様です。解像度が高く繊細な印刷や、特殊な表面処理などを施せば、細部にわたって高い品質を保つ企業の姿勢が重なります。環境に配慮した紙やインクを使用すれば、SDGsをはじめとする環境への配慮も印象付けることができるでしょう。

企業カレンダー制作のポイントまとめ

ブランドイメージや企業理念を、1年を通してアピールできる企業カレンダーは、取引先と直接担当者が接することのできない期間も、企業の顔として活躍してくれるツールです。

特にクオリティの高い企業カレンダーは、たとえ印刷やデザインが本業ではなくとも、社外に対して仕事の丁寧さをアピールできるでしょう。

掲載した風景やアートなどのビジュアルやコピーを話題にしたり、CSRやIR、Webコンテンツやノベルティなどと共有したビジュアルデザインにすることでその年のテーマを打ち出すなど、経営ツールとしても幅広く活用することが可能です。
国内トップクラスの印刷技術を誇るTOPPANでは、専門部隊が高品位・高品質なオリジナル企業カレンダーをご提案いたします。企業ブランディングの強力な武器としてぜひ企業カレンダーをご活用ください。

2023.02.02

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