エクスペリエンスデザインサービス コラム

Z世代に広告は嫌われる?
「ウザい」と思われない
広告コミュニケーションの鉄則

これから消費の中心的な世代となるZ世代。その若い世代に対して、広告でコミュニケーションをとることはむずかしいといわれています。これまで何らかの失敗を経験したことがある方も多いのではないでしょうか。
今回は、Z世代の特徴からZ世代への広告コミュニケーションの失敗の原因、失敗しない方法、成功事例を解説します。


<目次>
1.Z世代の特徴
2.なぜ失敗するのか?Z世代への広告コミュニケーションの失敗の原因
3.失敗しないZ世代への広告コミュニケーション
4.Z世代への広告コミュニケーションの成功事例
5.まとめ


1.Z世代の特徴

Z世代の定義と感性に関する特徴をご紹介します。

Z世代とは?

Z世代とは、主に1990年代後半から2010年代初頭に生まれた世代を指します。つまり2025年時点でいえば、10代後半から20代が中心となります。Z世代は一般的に、ソーシャルネイティブ世代であり、幼少期からSNSやスマートフォンが普及しており、情報収集やコミュニケーションを、主にSNSで行っています。

Z世代の特徴

ここで、Z世代の主な特徴を見ていきましょう。

・個性、アイデンティティを重視
多様性が重視されている時代に生まれ育ったため、基本的に一人一人の個性やアイデンティティを尊重し、多様性を受容する傾向があります。自分自身においても「自分らしさ」を重視する傾向があります。

・自分ごと化できるものを重視
Z世代は自分の価値観を自ら尊重する傾向があるため、自分の価値観や嗜好、感性にマッチするものは自分ごと化して、重視するといわれています。そのため、自分ごと化できるかどうかが、判断基準の一つといえるかもしれません。

・環境問題や社会問題に敏感
環境破壊や汚染、ジェンダー平等などの社会問題に敏感であることもZ世代の特徴です。広い視野を持って社会の問題を自分ごと化して積極的に情報を得ようとします。

・嘘ややらせの見極めが得意
Z世代は嘘ややらせを見極めるのが得意なところがあります。その理由は自分のアイデンティティをしっかりと持っていて、常に精査しているためです。

・コスパ・タイパ重視
Z世代は時間と金銭に対する意識が高く、無駄にすることを嫌います。コスパが良好な機能面、見たいときに見たい分だけ利用するなどしてタイパを重視するのも特徴です。


2.なぜ失敗するのか?Z世代への広告コミュニケーションの失敗の原因

昨今、Z世代に向けたマーケティング施策や広告の配信などを進めていて、「思うような成果が出なかった」「広告表現がもとになりSNS上で炎上してしまった」などの失敗体験をした方もいるかもしれません。そのZ世代向け広告のコミュニケーションが失敗する原因には、主に次のことがあると考えられます。

アイデンティティを否定する・価値観を押し付ける

先述の通り、Z世代は自身や個人一人一人のアイデンティティを尊重する傾向があり、周囲にもそれを求めているところがあります。そのため、アイデンティティや個性を否定するような表現には敏感に反応するでしょう。
よくあるのが価値観を押し付ける表現です。押し付けないにしても、「きれいになりたいですよね」「可愛くなりたいですよね」など一方的に価値観への同意を求める表現も注意が必要です。

嘘ややらせが強い

Z世代は嘘ややらせに敏感に反応します。例えば、自社商品を体験レビューする広告をSNSで発信する際に、実際に使ったものの体験者がそれほど気に入っているように思えない、表情が豊かではないといった違和感があると「その商品を使用して、本当に良いと思っていない」ことを察知します。体験者が本心から気に入っている商品でなければ、Z世代は「嘘ややらせ感」を敏感に感じ取ります。

環境問題・社会問題に関わる内容

深刻化する環境問題をはじめ、男女差別などの社会問題を取り上げる場合、興味関心の高いZ世代は知識も豊富であることから、注意が必要です。例えば、それほど環境問題への貢献を行っていない企業が、SNS広告で環境問題を強く訴求すると、実態が伴っていないと判断されてしまいます。口先だけで実際に成果を出していない場合、違和感を抱かせてしまうでしょう。

タイパが良くない

Z世代に刺さる動画を一生懸命作っても、尺が長すぎてまったく最後まで見てもらえないということもあります。長ければ良いというものではなく、 Z世代はタイパを求めるため、それに対応することが必要です。


3.失敗しないZ世代への広告コミュニケーション

前述のZ世代への広告コミュニケーションの失敗を受け、今後、失敗しないためのポイントをご紹介します。

Z世代の嗜好を押さえた、Z世代に刺さる広告表現

広告クリエイティブやテキストなどはZ世代の嗜好や好み、求めるものに合った内容や表現にすることが肝心です。個性、アイデンティティを重視する、環境問題や社会問題を適切に取り上げる、やらせのようなコンテンツを避けることを心がけるなどが考えられます。

Z世代を巻き込んだ自分ごと化できる施策

Z世代にとっては自分ごと化ができるかどうかという観点は重要です。まずはZ世代に共感してもらうことが重要です。そのためには、商品サービスについては、ただ機能性を訴求するのではなく、そのブランドの価値やいかにZ世代の価値観と合致するのかなどの観点から訴求することをおすすめします。
このとき、Z世代を巻き込むことも有効です。例えばSNSで写真投稿キャンペーンを実施するなど、参加してもらうことでより自分ごと化してもらいやすくなるでしょう。

インフルエンサーの活用

インフルエンサーはZ世代にとって身近で共感しやすい存在です。嘘ややらせを防ぐための重要な手段の一つとなるでしょう。インフルエンサーの中でも自社商品を実際に日ごろから利用しているなど、本当に商品やサービスを気に入っている人を起用することで、Z世代にとって納得感のある施策になります。

タイパの良い端的なコンテンツ

Z世代はタイパを求めることから、できるだけ効率的な動画や、テキストコンテンツなどを準備しましょう。SNSの投稿のように短い文章で端的に紹介する広告のほうが、日ごろからSNSに慣れ親しんでいるZ世代には有効です。

共感・ストーリーテリング

Z世代にはいかに自身の価値観やアイデンティティと合致するかという観点で訴求することがポイントです。そのためのテクニックの一つがストーリーテリングです。ストーリーテリングとは何かを伝えるときに、ストーリーつまり物語化してわかりやすく語る手法です。
例えば、商品の価値を伝える際にも、ただ企業側が一方的に伝えるのではなく、消費者を主人公に据えたストーリーを作り、その消費者にとってどのように役立つのかという観点で物語を作り、その物語を動画やテキストでわかりやすく伝えることで、Z世代の共感を引き出しやすくなります。


4.Z世代への広告コミュニケーションの成功事例

Z世代への広告コミュニケーションを成功させている企業や自治体もあります。どのような工夫を行っているのかを確認してみましょう。

職人や農家が広告っぽくないショート動画で訴求

ある地方都市は、シティプロモーションの一環として、短尺動画SNSのTikTokで配信するために、地域で活躍する鍛冶職人や農家の短尺動画を制作しました。
自治体によるお堅いイメージとは一線を画し、Z世代に人気のBGMと共に、鍛冶職人の見事な手さばきや若手農家の日常を描くものです。結果、Z世代からは「広告には見えない」「カッコいい」などの評価を得ました。

SNSでZ世代の受験やテストを応援

ある企業は、栄養食のマーケティングでターゲットとなるZ世代が親しむSNSの「勉強アカウント」に目をつけました。これはZ世代が受験やテスト期間中にモチベーション維持のために活用しているアカウントです。

そこでSNS上で絵馬に書きたい願いを募集し、集まったメッセージは巨大絵馬に書き写すことで奉納しました。Z世代のライフスタイルやニーズに寄り添い、参加型の施策により、Z世代の心を掴みました。

インフルエンサー起用

ある化粧品会社は、ファンデーションのカバー力をSNSで訴求するために、インフルエンサーを起用し、TikTok上で商品に紐付くオリジナルダンスを考案してもらいました。
ユーザーにハッシュタグをつけて投稿してもらうチャレンジキャンペーンも開催し、商品の特徴を楽しく効果的に訴求しながら、多くのユーザーにリーチできました。


5.まとめ

Z世代への広告コミュニケーションは、Z世代の特徴や心理、消費傾向をよくとらえて実施することが重要です。

Z世代の嗜好を押さえた、Z世代に刺さる広告表現やZ世代を巻き込んだ自分ごと化できる施策、共感・ストーリーテリングなどをご紹介しましたが、自社ではノウハウが不足し、なかなか結果につながらないこともあるでしょう。

そのような場合には、TOPPANにおまかせください。Z世代向けマーケティングに関する幅広い最新の知見とノウハウをもとに貴社に最適なコミュニケーションをご提案いたします。

2025.12.15