パフォーマンスマーケティングサービス コラム

ECサイトリニューアルの完全ガイド!
費用相場や手順、注意点など解説

ECサイトのリニューアルは、会社やサービスのブランドイメージ向上、ユーザビリティの改善など、売上の増加にも繋がる重要な取り組みです。
本記事では、ECサイトリニューアルの完全ガイドと称して、適切なタイミングから、リニューアル方法やプラットフォームの違いによる費用相場、失敗しないための注意点までをまとめてご紹介します。これからECサイトのリニューアルを考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。


目次

1. ECサイトリニューアルのタイミングと目的
2. ECサイトリニューアルの費用相場
3. ECサイトリニューアルの具体的な手順
4. ECサイトリニューアルで失敗しないための注意点
5. まとめ

1.ECサイトリニューアルのタイミングと目的

はじめに、ECサイトをリニューアルするタイミングと目的について解説します。

売上の停滞・業務負荷の増大

ECサイトの売上やアクセス数が停滞している場合は、ECサイトリニューアルを検討するタイミングといえるでしょう。訪問するユーザー層の変化などにより、ECサイトのデザインや機能が不十分となり、売上やアクセス数が停滞している可能性が考えられます。顧客の興味を引きつけ、購入意欲を高めるためには、定期的なサイトの刷新が不可欠です。ボトルネックを解消しつつ、新しいデザインや機能を導入することで、ユーザー体験を向上させ、売上やアクセス数の拡大を図ります。
また、業務が煩雑になり、運用の負荷が高くなっている状況では、売上拡大のための施策の精度、実行スピード、実行数に影響を及ぼします。この場合、運用を効率的に行えるシステムへの見直しを行うことが必要です。

モバイル対応

ECサイトのモバイル対応が不十分である場合、ECサイト上でのユーザー体験が損なわれ、途中で離脱してしまう可能性が高いため、ECサイトのリニューアルによって十分なモバイル対応をするとよいでしょう。
現代の消費者はスマートフォンやタブレットを使用して買い物をする場合が多く、ECサイトにおけるモバイル対応は必須です。レスポンシブデザインやモバイルフレンドリーな機能を導入することで、ユーザーがどのデバイスからでも快適にアクセスできるようになります。

システムの老朽化

技術の進化に伴い、最新のセキュリティ対策や高速なページ読み込みは、消費者の信頼を得るために重要です。システムが老朽化していると、このような対策が万全ではなく、消費者が徐々に離れてしまう可能性があります。
加えて、新しい決済方法やAIを活用したレコメンド機能などの新たなシステムを導入することで、信頼の回復だけではなく、顧客満足度を高める要素になりえます。ECサイトを運用して3年程度経過している場合は、一度システム全体を見直し、顧客体験を損なう部分がないかを確認し、ECサイトのリニューアルを検討しましょう。

事業拡大やブランドイメージの一新

新しい商品ラインナップやサービスを追加する際は、それに合わせたサイトのリニューアルが必要です。これにより、ブランドの一貫性を保ちつつ、新たな顧客層を取り込むことができます。


2.ECサイトリニューアルの費用相場

前述の通り、ECサイトのリニューアルは、セキュリティ対策やブランドイメージの一新など、ビジネスにとって重要な要素となります。しかし、その費用はリニューアルの方法や使用するプラットフォームによって大きく異なります。以下では、代表的なリニューアル方法とその費用相場について解説します。

フルスクラッチ

フルスクラッチでECサイトをリニューアルする場合、ゼロからサイトを設計・開発します。企業の独自のニーズや仕様に完全に対応できるため、最も柔軟性が高いですが、その分費用も高くなります。一般的には、数千万円の費用がかかることが多いです。特に、大規模なサイトや複雑な機能を持つサイトの場合、開発期間も長くなり、その分コストも増加します。

パッケージ

パッケージソリューションを利用する場合、既存のソフトウェアをカスタマイズしてECサイトを構築します。フルスクラッチに比べて費用を抑えることができ、比較的短期間でリニューアルが完了します。費用相場は、500万円程度です。ただし、カスタマイズの度合いによっては追加費用が発生することもあります。

オープンソース

オープンソースのECプラットフォームを利用する場合、ライセンス費用がかからないこともあるため、初期費用を大幅に抑えることができます。基本的な構築費用は数百万円程度ですが、カスタマイズやメンテナンス、セキュリティ対策にかかる費用も考慮する必要があります。

ECモール

楽天市場やAmazonなどのECモールを利用する場合、初期費用は比較的低く抑えられますが、月額費用や販売手数料がかかります。初期費用は数万円から数十万円程度で、月額費用は数千円から数万円程度です。また、販売手数料は売上に対して数%から数十%が一般的です。ECモールの利用は、集客力が高い一方で、手数料が利益を圧迫する可能性があるため、慎重な検討が必要です。

ASP

ASP(アプリケーションサービスプロバイダー)を利用する場合、月額料金を支払うことでECサイトを運営できます。初期費用は0円から数十万円程度で、月額費用は数千円から数万円程度です。ASPの利点は、簡単にサイトを立ち上げられる点と、豊富な機能が揃っている点です。しかし、カスタマイズの自由度はフルスクラッチやパッケージに比べて低いことが多いです。

クラウドEC

クラウドECは、クラウド上でECサイトを運営する方法です。初期費用は0円から数十万円程度で、月額費用は使用量に応じて変動します。クラウドECの利点は、スケーラビリティが高く、アクセスが急増しても柔軟に対応できる点です。また、セキュリティやメンテナンスもクラウドサービスプロバイダーが担当するため、運営の負担が軽減されます。


3.ECサイトリニューアルの具体的な手順

ECサイトをリニューアルすることで、売上アップやユーザー体験の向上を目指す企業が増加傾向にあります。しかし、ECサイトリニューアルは適切な手順を踏まないと失敗する恐れがあります。ここでは、ECサイトリニューアルの具体的な手順について解説します。

現状分析

まず、現状分析が重要です。現状分析をしっかり行うことで、問題点や改善点を明確にできます。

アクセス解析

Google Analyticsやその他のアクセス解析ツールを使用して、現状のサイトのパフォーマンスを把握します。訪問者数、ページビュー、滞在時間、直帰率などのデータを収集し、どのページが効果的で、どのページが改善の余地があるかを分析します。

ユーザーヒアリング

アンケートやインタビューを通じて、ユーザーがどの部分に満足しているのか、どの部分に不満を持っているのかを把握します。これにより、ユーザー視点での改善点を見つけることができます。

目標設定

現状分析を基に、目標設定を行います。

KPIの設定

リニューアルの成功を測るために、具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定します。訪問者数の増加、コンバージョン率の向上、平均注文額の増加など、具体的な数値目標を設定します。

ターゲットユーザーの明確化

年齢、性別、興味・関心、購買行動などのデータを基に、ペルソナを作成します。これにより、リニューアル後のサイトがターゲットユーザーにとって魅力的なものになるように設計できます。

ベンダー選定

リニューアルを成功させるためには、信頼できるベンダーの選定が不可欠です。

リストアップ

まずは、複数のベンダーをリストアップします。過去の実績や得意分野、料金体系などを基に、候補を絞り込みます。

コンペ

リストアップしたベンダーに対して、具体的な提案を依頼します。提案内容を比較検討し、自社の目標に最も適したベンダーを選びます。

最終決定

最終的に1社を選定し、契約を締結します。契約内容には、納期や費用、サポート体制などを明確に記載します。

要件定義

次に、リニューアルに必要な要件を定義します。

サイトやシステム要件

新しいサイトの機能要件やデザイン要件を明確にします。例えば、モバイル対応、SEO対策、セキュリティ対策など、必要な機能をリストアップします。

企画構成・企画書作成

企画書を作成する際には、サイトの目的、ターゲットユーザー、競合分析、コンテンツ構成、スケジュールなどを詳細に記載します。

サイトデザイン作成

要件定義が完了したら、次にサイトデザインを作成します。デザインはユーザーの第一印象を左右する重要な要素です。ワイヤーフレームやモックアップを作成し、関係者からのフィードバックを受けながら修正を行います。

公開準備

リニューアルを実行する前段階として、内部システムを整備します。新規ECシステムへのデータ移行や商品登録、アカウント作成・権限設定、リダイレクト設定などが挙げられます。また、ECサイトのリニューアルに合わせてCRMやMAなどのツールを導入する場合はこのタイミングで連携します。

そのうえで、新しいサイトが問題なく動作するかどうかを確認するためのテストを実施します。テストでは、機能テスト、ユーザビリティテスト、パフォーマンステストなどを行い、問題があれば修正します。

リリース~運用

テストを行った後は、いよいよリニューアル後のECサイトをリリースします。リニューアル後のサイト運用で最も重要なのが効果検証です。プロジェクト当初の目的を思ったように達成できていないことがよくあります。そのため、KGIやKPIと照らし合わせ、繰り返しPDCAサイクルを回しましょう。

また、リニューアルに合わせて、集客方法も再検討しましょう。リニューアル前のECサイトとURLやメッセージなどが変更されている場合は、それに応じたコンテンツの差し替えや新規作成などを行うことで、集客効果を最大化できます。


4.ECサイトリニューアルで失敗しないための注意点

ECサイトリニューアルは、売上アップやユーザー体験の向上を目指すための重要なステップです。しかし、成功させるためにはいくつかの注意点があります。ここでは、ECサイトリニューアルで失敗しないためのポイントを解説します。

リニューアルの事前周知

ECサイトのリニューアルを成功させるためには、関係者への事前周知が不可欠です。リニューアルによるURLの追加・変更といった運営側に対する影響やユーザーのUI/UXの変化など、各方面への影響が考えられ、事前に対応する業務があります。顧客や取引先に対して、リニューアルの目的やスケジュールを明確に伝えることで、混乱を避けることができます。

現状分析と問題特定

ECサイトのリニューアルを開始する前に、現状のECサイトの分析を行い、問題点を洗い出すことが重要です。アクセス解析やユーザーアンケートを活用して、サイトの弱点や改善点を明確にしましょう。

事業戦略との連携

ECサイトのリニューアルは、単なるデザイン変更や機能追加だけではなく、事業戦略と連携して行うことが重要です。例えば、新商品の投入や新しいマーケットへの進出など、事業全体の方向性と一致させることで、リニューアルの効果を最大化できます。

ビジネス視点と運用視点

リニューアルには、ビジネス視点と運用視点の両方が求められます。ビジネス視点では、売上向上やブランドイメージの強化を目指し、運用視点では、管理しやすさやコスト効率を考慮します。


5.まとめ

ECサイトのリニューアルは、売上やブランドイメージに大きく影響する重要なプロジェクトです。適切なタイミングと手順を守ることが成功の鍵となり、リニューアルを成功させるためには、ビジネス視点と運用視点の両方から考えることが不可欠です。

もし「リニューアルしたいけれど方法が分からない」「失敗しないか不安」といった悩みを抱えている場合は、TOPPANまでご相談ください。TOPPANでは、ECサイトリニューアルを一気通貫でサポートし、スポット対応からフルサポートまで、お客様のニーズに合わせて柔軟に支援いたします。

リニューアルの成功には、専門知識と経験が不可欠です。TOPPANの豊富な実績と専門知識を活かして、あなたのECサイトを次のレベルへと導きます。まずはお気軽にご相談ください。

2024.10.07