総務BPOとは？　
概要からメリット・デメリット、
成功ポイントまで解説！

BPO（Business Process Outsourcing）の利用が世界的に進む中、日本国内でもあらゆる業務のBPOが行われています。そうした中、利用が進んでいる業務の一つが総務のBPOです。今回は総務BPOの概要から導入ステップ、依頼するメリット・デメリット、成功のポイントまでご紹介します。

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まずは総務BPOの概要と代行可能な業務を確認しておきましょう。

●BPOとは

BPOとは、「Business Process Outsourcing（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）」の頭文字を取ったもので、企業が業務やビジネスプロセスを専門企業に外部委託することを意味します。

BPOサービスが対応可能な業務は幅広くあります。例えば総務・経理や人事・採用、販促・営業活動、マーケティングなどが挙げられます。

ただのアウトソーシングとは異なり、BPOの本質や目的は業務改善・業務の効率化にあります。自社にノウハウがない業務や、コア業務以外のノンコア業務を外部に委託することで、現状の業務課題を改善する取り組みが、BPOサービス利用の意義といえます。

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●総務BPOで代行可能な業務

総務のBPOサービスにおいては、次のような総務業務全般の代行を行っています。

・受付・代表電話対応
・社内問い合わせ対応
・郵便・宅配便手配・受取
・会議室管理
・備品補充・管理
・オフィス巡回
・什器修繕・手配
・労務業務
・入退社対応
・請求・契約対応
・文書管理
・福利厚生管理
・資産管理
・健康診断の案内・受付・管理
・購買業務
・発注先管理
・社内外イベント管理
・庶務業務全般

総務BPOを導入する際にはBPOサービスへの問い合わせから運用まで、一般的に次の流れで進めていきます。

・打ち合わせ
BPOサービス事業者に対して総務に関するどのような業務を委託したいのか、またどのような課題を解決したいのかを伝えます。またその内容に応じて改善策や予算を協議します。

・契約
BPOサービス事業者からの提案内容や、事業者そのものに問題がなければ契約をします。

・業務分析・設計
ここから先のステップは、BPOサービス事業者によって変わりますが、まずは現状の総務業務の分析を行うのが一般的です。実際の業務について課題となっている箇所の問題を具体的にします。そして解決策を具体的に検討しながら業務設計を行っていきます。

また業務フローを定め、責任分担や品質基準などを明確に定めます。

・運用開始
実際に計画通りに運用を行っていきます。一定期間、何らかの成果が出るまでBPOサービス事業者に総務業務を任せることになります。

・評価・改善
運用中は随時、BPOサービス提供者と連絡を取り合い、業務の品質を確認します。定期的に評価やフィードバックを受け、業務フローやプロセスに問題や非効率な点があれば改善・修正を行っていきます。

総務BPOを依頼する前に、メリットとデメリットのそれぞれを踏まえておくことをおすすめします。

メリット

●人手不足の解消・コア業務への注力が可能
総務業務のようなノンコア業務に人的リソースを割くことがあまりできないといった人手不足に陥っている状況が昨今、増えています。総務BPOにより人手不足が解消され、コア業務へと注力できるメリットが生まれます。

●ミスの低減
総務業務の中には単純作業や備品・什器の管理など数字管理が求められる業務も多く、ケアレスミスが起きやすい分野ともいえます。

総務BPOでは、総務業務に長けたプロが業務に当たるため、一般的に業務品質やスピードが向上し、ミスが低減される見込みがあります。

●コストの削減
総務BPOを利用すれば人件費などの固定費を委託費用として変動費にすることができます。自社で人材を採用して雇い、育成し、マネジメントするトータル費用と比較するとコストを抑えることができます。

また日々の育成やマネジメントといった労力や時間の面でも削減されるでしょう。

デメリット

●自社にノウハウが蓄積されなくなる
BPO及びアウトソーシング全般にいえることですが、総務業務を外部に委託することになるため、業務のノウハウが社内に蓄積されなくなります。

対策として、将来、自社で業務を行う想定を立てておき、BPOサービス事業者よりノウハウを共有してもらうことが考えられます。

●情報セキュリティのリスクがある
総務業務では、自社の顧客や従業員などの個人情報や会社の機密情報を取り扱うことが多くあります。それらをBPOサービス事業者へ共有することになるため、情報漏洩といったセキュリティリスクが生じます。
また近年はサイバー攻撃も多発しており、少しの油断やシステムの脆弱性により甚大な被害につながることがあります。

対策としては情報セキュリティ対策が徹底している信頼の置ける事業者を選定することが重要です。

これから総務BPOを利用することを考えている場合には、次のポイントを押さえることで、成功につながると考えられます。

●実績・セキュリティが万全な委託先を選ぶ

総務業務の実績はどの程度あるのか、導入事例はあったとしてもその導入企業の規模はどのくらいなのかという点は、業務の品質やサービスの信頼性に関わることなので、必ず確認しておきたいものです。

同時にセキュリティ対策が万全であることも欠かせない確認ポイントです。セキュリティリスクに対する考え方や姿勢をよく見極めて、実績と併せて信頼性を確かめましょう。

●委託する業務範囲を特定する

総務業務の一部を委託するケースでは、委託範囲の切り分けが重要です。総務業務は基本的にノンコア業務ではありますが、社外に出せない情報を取り扱う業務や、直接経営に関わる業務の場合は除外する必要が生じることもあります。

また総務業務を委託する目的や課題を踏まえて、業務範囲をBPOサービス事業者と話し合い、決めるようにしましょう。

●業務の代行にとどまらず、デジタル化など業務改善も可能な事業者を選ぶ

BPOは、業務を委託するだけではなく、アナログ業務のデジタル化などを始めとした業務改善や業務変革を検討するチャンスといえます。業務の代行にとどまらず、業務改善を行ってくれる事業者を選定することをおすすめします。

これまで説明してきましたように、総務BPOでは文書管理やイベント、キャンペーンの管理など、様々な庶務業務にて業務を委託いただくことが可能です。
この章では、実際にTOPPANが総務BPOサービスを提供した際の提供事例をご紹介いたします。

●学校案内資料の保管・発送業務

学校法人様が学校案内の資料を保管・発送する業務を委託いただきました。
配送業務の委託に留まらず、全国から届く資料請求の依頼に対して、できる限り早い資料発送を実現する体制も構築したいとのご要望があり、TOPPANのBPOサービスをご採用いただきました。
結果として、保管倉庫の拠点選定から全数在庫移管、業務運用構築・実運用の開始に至るまで、ご相談から5日間で実現することができ、資料請求に対してデイリーでの発送という非常にスピーディーな対応の体制を構築することができました。
もちろん、その後の資料保管や配送業務もTOPPANへご依頼いただいております。

●キャンペーン運営・配送業務

キャンペーン商品の個人への配送を行うという総務業務をTOPPANに委託いただいた事例です。
TOPPANのBPOをご検討いただいた背景として、「これまで配送を委託していた小売店にて、個人情報を扱う環境が不十分」という課題がございました。
個人情報保護の観点から、よりセキュリティレベルの高いBPOのサービスを探しておりましたところ、TOPPANのBPOにご興味をいただいた背景があります。
実際にお客さまにてTOPPANの作業所に対する監査を実施いただいたところ、作業所内のセキュリティレベルの高さに評価をいただき、運営や配送業務をTOPPANに委託いただきました。

●販促資材の保管・配送業務

総務BPOとして、販促資材の保管や配送を承った事例もございます。
この会社様は販促資材の管理や、それに伴う物流環境の整備が不十分という課題があり、販促資材の保管や配送業務を総務の作業として構築できていない背景がございました。
そこで、TOPPANにて、配送といった物流環境をワンストップで管理することができる受発注システムの構築も含めて承ることで、お客さまにて販促資材の保管や発注といった総務業務を効率化する点まで実現することができました。
このように、未整備の総務業務を構築および効率化する事もTOPPANのBPOでは可能です。

TOPPAN BPOは、長年培ってきた自治体や金融機関、企業を始めとした対応実績とノウハウのもと、高度な運営力、個人情報管理の取り扱いノウハウ、セキュリティマネジメント力とAIやチャットボット、OCRといった各種テクノロジーを融合した独自のBPOソリューションです。

企画提案、業務設計や生産管理・運用に至るまで、その業務にかかるすべてに対応できる体制を整え、お客さまの業務を改善するための提案能力を備えたトータルソリューションをご提供します。

お客さまの情報を預かるための万全なセキュリティ体制が整っているほか、ノンコア業務の委託にとどまらず、業務のデジタル化や顧客満足度の向上を目的とした業務プロセス改善などにも取り組むことが可能です。


総務BPOをご検討の際にはぜひお気軽にご相談ください。

2024.01.25