エクスペリエンスデザインサービス コラム

ブランディングとマーケティング
の違いとは?
両者を連携させ事業成長を最大化する戦略

マーケティング活動を行う中で「ブランディングも大切」という意見を聞くことがあり、ブランディングに興味を持っている方も多いのではないでしょうか。また、ブランディングとマーケティングを掛け合わせることで、より双方の成果を高めやすくなるともいわれています。
そもそも、ブランディングとマーケティングにはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、ブランディングとマーケティングの違いや、双方を掛け合わせることの効果、成果を最大化するための注意点を解説します。


<目次>
1.ブランディングとマーケティングとは?
2.ブランディングとマーケティングの違い
3.ブランディングとマーケティングを掛け合わせることの効果
4.ブランディングとマーケティングを掛け合わせる際の注意点
5.まとめ


1.ブランディングとマーケティングとは?

まずはブランディングとマーケティングの定義について確認していきましょう。対象が自社の商品・サービスの場合と、企業の場合で、それぞれの意味をご紹介します。

ブランディングとは?

ブランディングとは、ブランドの価値やイメージを高める取り組みです。

商品・サービスの場合:商品やサービスが持つ価値や魅力を整理して、販売する店頭やECサイト、商品・サービスの概要や機能を紹介する公式サイトなどにおいて、一貫したコンセプトやストーリーを発信します。これにより、消費者や顧客に共感や体験を促し、ブランドにほれ込んでもらい、ファンになってもらったり、愛着を持ってもらったりすることが可能です。

企業の場合:企業のブランディングでは、企業のイメージや価値について、顧客をはじめ、世間一般に広く認知、理解してもらうことです。企業名やロゴ、キャッチフレーズなどを企業理念やミッション・ビジョン・バリュー、パーパスなどをもとに策定し、公式サイトやイベント、CM、CSR活動などを通じてアピールします。これにより、対象者に自社の価値観やイメージを共有することで、他社との差別化を図った上で、「他とは違う価値を持つ企業だ」と認識してもらうことが可能です。

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マーケティングとは?

マーケティングとは、売れ続ける仕組みを作る活動です。目指すところは、基本的に「売り込みなし」で自然と顧客を引き寄せられる状態を作ることです。

商品・サービスの場合:商品やサービスのマーケティングでは、商品やサービスが売れ続ける仕組み作りのために、Webサイトやメールマガジン、Web広告、SNS、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌等への掲載、展示会への出展などを通じて、ターゲットに役立つ情報やお得な情報を発信します。顧客とのコミュニケーションを通じて認知度を高め、購買意欲の向上や、ファン化の醸成などの関係構築につなげます。

企業の場合:企業のマーケティングは、自社をブランド化し、ブランディングの一環としてマーケティング活動を行うことがあります。目的は自社ブランドの認知やイメージ向上を図り、商品やサービスの購入・購買につなげたり、採用のために応募者を増やしたりすることにあります。


2.ブランディングとマーケティングの違い

ブランディングとマーケティングは次の点で異なります。

目的・目標値の違い

ブランディングとマーケティングはそれぞれ目的と目標値が異なります。一般的に、ブランディングは「関係構築」、マーケティングは「購買行動の喚起」が目的になります。
目標値はブランディングが「ブランド想起率」や「満足度」になる一方で、マーケティングは「新規獲得率」や「リピート率」となります。

追求するものの違い

取り組む際に追求するものが異なります。ブランディングが「なぜこのブランドが存在するのか?」の「Why」を追求するのに対して、マーケティングは「どのように訴求するのか?どのような価値を届けるのか?」などの「How」を追求します。

顧客の何を重要視するかの違い

ブランディングが顧客の「心理」を重要視し、ブランドに対してどのようにイメージや心理形成するかに焦点を当てるのに対して、マーケティングは顧客の「ニーズ」を重要視し、ニーズを満たす訴求やコミュニケーションを行います。

手法の違い

ブランディングの目的は「関係構築」であり、そのために顧客の心理形成を進めます。ブランドロゴやWebサイト、ショップデザインや広告などを通じてブランドイメージを形成し、ファンになってもらうことを期待します。

一方、マーケティングの目的は「購買行動の喚起」であるため、SNSやWeb広告、イベント、動画やCMなどを通じて訴求を行います。

実施期間の違い

実施期間も異なります。ブランディングは顧客の心理形成を行うため、長期的な取り組みです。マーケティングは基本的に一つ一つの施策は短期的なものであり、長期的な視野で購買意欲を高めます。

このようにブランディングとマーケティングは異なる点が多くあります。


3.ブランディングとマーケティングを掛け合わせることの効果

ブランディングとマーケティングは、それぞれ目的が異なるため、掛け合わせて実践することで相乗効果を生み出すことがあります。例えば、次のような効果が期待できます。

ブランド価値向上

マーケティング施策を行っていると、商品の価値だけでは訴求力が足りなくなることがありますが、そこにブランド価値を取り入れると訴求しやすくなります。双方を掛け合わせることで、マーケティング施策の成果につながるとともに、ブランド価値のさらなる向上にもつながります。

差別化による競争力強化

マーケティングでブランド訴求が十分にできれば、競合製品との差別化が可能になります。その結果、競争力強化につながり、顧客に選んでもらいやすくなります。

継続的な購買につなげる

ブランディングは長期間に及ぶ取り組みであるため、マーケティング施策のたびにブランド価値を訴求することで、継続的な購買につなげることができます。施策の回数を重ねるごとに顧客の心理形成が進み、より深い関係構築につながります。


4.ブランディングとマーケティングを掛け合わせる際の注意点

ブランディングとマーケティングを掛け合わせる際には、次のような注意点があります。

一貫性のある取り組み

ブランド価値を訴求する際に、マーケティング施策のたびにブランドイメージにバラつきがあると、顧客の信頼度が低下してしまいます。常に一定のイメージとキャッチフレーズを用いるなどして一貫性を持たせることが重要です。

顧客インサイトをとらえた施策

マーケティングにおいては顧客ニーズが焦点に当てられますが、ブランディングと掛け合わせる際にはさらに深い「顧客インサイト」を深掘りして訴求するのも有効です。顧客インサイトとは、顧客ニーズの動機となるようなもので、顧客自身も気づいていないような心理のことです。顧客インサイトをとらえた施策を行うことで、顧客心理形成につながる訴求もできるでしょう。

市場・顧客の変化への柔軟な対応

一貫性を保ったブランド施策も、市場や顧客ニーズの変化に応じて、柔軟に変化させていくことが重要です。競合他社の動向も意識しましょう。

長期的な視点

先述の通り、ブランディングとマーケティングを掛け合わせる取り組みの成果は、短期的ではなく、長期的なところを見据えることがポイントです。長い目で見た効果を測定しましょう。

もしブランディングとマーケティングを組み合わせることについて、自社で対応がむずかしい場合は専門家に相談するのも一案です。


5.まとめ

ブランディングとマーケティングは、どちらも企業にとって有効な施策といえます。それぞれの特徴と違いを踏まえて、うまく掛け合わせることで、効果を最大化できます。

TOPPANのブランドコンサルティングでは、マーケティングの前提となる、ブランディングのご支援も可能です。
勿論、それをマーケティングに一貫性を持って派生させていくことも一気通貫で対応させていただきます。

2025.12.15