【住宅・店舗・オフィスの天井】材料の種類と天井材選び7つのポイント、費用目安を解説
天井は、内装デザインや空間の快適性にあまり影響がないと思われがちですが、材料によってデザイン性や機能性、快適性が変わります。
そこで今回は、天井材の役割から、住宅・非住宅における材料の種類と費用目安、天井材を選ぶ際のチェックポイントまで、1900年創業のTOPPANが詳しく解説します。
意匠性・耐久性・不燃性に優れたおすすめの天井仕上げ材も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
<目次>
■ 天井材の役割
■ 天井材の種類|特徴と費用目安
■ 天井材選び7つのチェックポイント
■ 【不燃認定取得】TOPPANの高耐久でデザイン性に優れた「不燃アルミ意匠材・FORTINA」
■ まとめ
■ 天井材の役割
天井材とは、主に天井の仕上げ材を指し、デザイン性や機能性、快適性における役割があります。
意匠性(デザイン性)アップ
天井材は、天井裏のものを隠し、室内側をすっきりスタイリッシュに見せる役割があります。
天井裏で内装デザインの邪魔になる可能性があるものは以下の通りです。
・コンクリートスラブなどの構造体
・オフィスなどに採用される吊り天井の下地材
・空調ダクト
・電気配線
天井材と床・壁の仕上げ材、内装ドア・家具の面材をそろえると、トータルデザインが可能になる点もポイントです。
ちなみに、オフィスで採用されるシステム天井は、天井材とその下地となるフレーム、吊りボルトが全てセットになり工場で製造されて、あらかじめ空調設備や照明器具の設置場所を決めておけば、現場加工が少なく短い工期で施工できます。
ただし、システム天井はデザインのレパートリーが少ないため、意匠性が求められる空間にはあまり採用されません。
照明器具・設備機器などを設置する
非木造(RC・SRC・S造)のテナントビルや分譲マンションでは、原則として区分利用者が構造体である天井スラブに手を付けられません。
そのため、照明器具や空調・換気にかかわる設備機器を上部に設置するためには、二重天井※にして、室内側を天井材で仕上げる必要があります。(天井に空調機器を取り付ける場合は、天井点検口の設置が必要)
※二重天井:上階のコンクリートスラブ(床スラブの裏面)に吊りボルトなどを設置し、その下にボードなどを貼り二重構造にする天井
また、天井材には照明の光を反射させる役割もあり、明るい色の天井材は、窓が少なく自然光を取り入れにくい部屋でも、照明器具の光を広範囲に拡散させることが可能です。
断熱効果
天井材には、構造体であるコンクリートから室内に伝わる冷気を遮断※し、室温を安定させる役割があります。
※コンクリートの熱伝導率は1.6W/m・Kなのに対して、天井下地に用いられる石膏ボードの熱伝導率は0.16〜0.22 W/m・Kと低く、断熱性が高い
室温が安定すると、空調負荷が軽減され、省エネ性が高まる点もポイントです。
吸音・遮音効果
室内で発生する音の反響や聞こえ方を調整することも天井材の重要な役割です。
上階の足音や作業音を軽減する効果もあり、オフィスや学校、マンション、ホテルの客室では、室内の快適性にも影響します。
非木造(RC・SRC・S造)の建物では、二重天井にすることで空気層により音が減衰するため、より高い遮音効果が発揮されます。
安全性アップ(防火・被災抑制)
防火性能を持つ天井材には、火災時における他の部屋への延焼を遅らせる役割もあります。
また、地震の揺れで照明器具や配線・ダクト配管が脱落して、建物の中にいる人がケガを負ったり、避難経路を妨げたりするリスクを抑えられる点もポイントです。
■ 天井材の種類|特徴と費用目安
天井は、建物の構造によって納まりや仕上げ材が異なります。
施工単価にも差があるため、ご予算や設計プランに応じて適切な材料をお選びください。
住宅(主に木造)
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天井材(納まり)の種類 |
特徴・施工単価目安 |
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木下地+石膏ボード+クロス仕上げ |
施工単価:3,000〜5,000円/㎡ |
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木下地+石膏ボード+塗装仕上げ |
施工単価:3,000〜5,000円/㎡ |
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木下地+石膏ボード+左官仕上げ |
施工単価:3,000〜7,000円/㎡ |
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木下地+石膏ボード+板(化粧板)張り |
施工単価:3,000〜8,000円/㎡ |
※上記単価は目安です。施工面積や細かい仕様によって変動しますのでご注意ください。
非住宅(非木造の店舗・オフィスなど)
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天井材(納まり)の種類 |
特徴・施工単価目安 |
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システム天井 |
施工単価:4,000〜8,000円/㎡ |
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軽量鉄骨(LGS)+化粧石膏ボード |
施工単価:4,000〜8,000円/㎡ |
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軽量鉄骨(LGS)+スパンドレル |
施工単価:4,000〜12,000円/㎡ |
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木下地or軽量鉄骨(LGS)+化粧板張り |
※木材を採用する場合は、防火規定により不燃木材にする必要があり、現実的にはほとんど採用されない 施工単価:4,000〜12,000円/㎡ |
※上記単価は目安です。施工面積や細かい仕様によって変動しますのでご注意ください。
■ 天井材選び7つのチェックポイント
天井材を選ぶ際には、デザイン性やコスト以外にもチェックすべきポイントがあります。
店舗やオフィスなどは「内装制限」のルールを確認
店舗やオフィス、マンションの共用部などの室内天井は、建築基準法・消防法で定める「内装制限」の対象範囲に含まれます。
内装制限とは、特殊建築物※や大規模建築物※において、火災時に建物利用者が安全かつ迅速に避難できるように、内装仕上げ材の防火性能を高めて延焼を食い止めるためのルールで、居室および通路(廊下・階段)の天井・壁仕上げ材に防火材料※を使用しなくてはいけません。
※特殊建築物:建築基準法第2条で定める用途の建物で、「学校・体育館・病院・劇場・観覧場・集会場・展示場・百貨店・市場・ダンスホール・遊技場・公衆浴場・旅館・共同住宅・寄宿舎・下宿・工場・倉庫・自動車車庫・危険物の貯蔵場・と畜場・火葬場・汚物処理場と、これらに類する用途の建築物」が該当する
※大規模建築物:内装制限においては、学校等を除く「階数が3以上で延べ面積が500㎡を超える建物」「階数が2で延べ面積が1,000㎡を超える建物」「階数が1で延べ面積が3,000㎡を超える建物」が該当する
※防火材料:建築基準法で定義される材料で、火熱を受けても一定時間「燃焼しない・有害な変形や溶融、き裂が生じない・有害な煙やガスが発生しない」性能を維持できると、国土交通大臣に認定されたもの(性能を維持できる時間の長さによって、不燃・準不燃・難燃に分類される)
そのため、対象となる建物・空間の天井デザインを検討する際には、以下の条件をクリアする仕上げ材を選ぶ必要があります。
・地上にある居室における天井・壁は「難燃」以上(一部の建物用途は「準不燃」以上)
・通路・階段における天井・壁は「準不燃」以上
・無窓居室※における天井・壁は「準不燃」以上
・火気使用室における天井・壁は「準不燃」以上
・地下街における天井・壁は「準不燃」以上(500㎡以内に防火区画がある建物は「不燃」以上)
(上記内容は概要です。詳しくは下記コラムもしくは関連法令をご確認ください。)
※無窓居室:窓などの開口部がない空間(天井高さが6m以上の場合を除く)で、床面積が50㎡以上の居室かつ開閉できる窓の合計面積が床面積の1/50未満の居室
※火気使用室:調理室・浴室とその他の部屋で、かまど・コンロ・その他火を使用する設備や器具を設けた空間
防火材料の性能は、「不燃材料>準不燃材料>難燃材料」の順で高いため、天井材に不燃材料を選ぶと、建物の用途・規模を問わず、全ての内装制限をクリアできます。
インテリアデザインとの調和を確認
おしゃれな空間に仕上げたい場合は、天井と壁・家具・建具との調和を意識しましょう。
ホワイトを基調とした内装でも、天井と壁・家具・建具に同じ木目を取り入れると、まとまりがありスタイリッシュな印象に仕上がります。
最近は、壁をホワイトにして、床・天井に木目を採用するデザインもトレンドです。
耐用年数とメンテナンス性を確認
建築コストを考えると、天井材は少しでも安価なものを選びたいですが、耐用年数が短い材料は結局やりかえが必要になり、長期的には割高になる可能性があるのでご注意ください。
期間限定ショップなど短期間でスケルトンに戻す場合を除き、オフィスなどでは高耐久で耐用年数が長くメンテナンスフリーの材料がおすすめです。
施工方法を確認
天井の仕上げ工事は、大きく分けて乾式工法と湿式工法に分かれ、工期や費用が異なります。
施工面積が広い現場ほど、作業効率の良い乾式工法がおすすめです。
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乾式工法 |
「クロス貼り、化粧板貼り、システム天井、スパンドレル仕上げなど」
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湿式工法 |
「塗装仕上げ・左官仕上げなど」
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材料の重量を確認
重量が大きい材料ほど、建物(下地や構造体)への負荷荷重が増えて、地震で落下した場合の被害が大きくなります。
天井下地に用いられる9.5mm厚の石膏ボードは単位重量が6.6kg/㎡程度なのに対して、下地材が不要な仕上げ材であるスパンドレルは1.0kg /㎡以下のものが主流と、大きな差があるため、事前確認が必要です。
健康被害・地球環境破壊のリスクが低いか確認
天井のデザインを検討する際は、建物を利用する人の健康リスクを抑えられて、さらに環境に配慮した材料を選びましょう。
日本では1990年代に新築建物でシックハウス症候群が問題になり、2003年の建築基準法改正でその原因物質となるホルムアルデヒドなどの発散量に関する規定が追加されましたが、微量でも体調不良になる方もいます。
そのため、ホルムアルデヒドが含まれる接着剤などを極力使わない工法がおすすめです。
合わせて、環境負荷が少ない建材を選ぶことも重要で、建物の環境配慮性は企業のブランディングにもつながります。
ルーバー天井もトレンド
ルーバー天井とは、ルーバー(薄く細長い材料)を平行かつ等間隔に並べた天井を指し、コンクリートスラブに吊りボルトを取り付け、そこにルーバー材を固定する方法と、平天井に直接取り付ける方法があります。
主に非住宅分野の建物において、ルーバー材の間に照明器具を設置して間接照明にしたり、デザインのアクセントとして取り入れたりする事例が増えています。
■ 【不燃認定取得】TOPPANの高耐久でデザイン性に優れた「不燃アルミ意匠材・FORTINA」
FORTINAは、高意匠・高性能で環境負荷の少ない※オレフィン系化粧シートとアルミニウムを組み合わせた内外装不燃アルミ意匠材です。
※塩ビ系材料と比較した場合、原材料調達段階+生産段階+流通段階+廃棄・リサイクル段階の二酸化炭素排出量を60%も抑制できる。(当社比)
最先端の印刷技術によって、自然素材が持つ風合いをリアルに表現した人気シリーズとして、多くの事例にご採用いただいています。
【FORTINAの特長】
・長年培った高度な印刷技術によってリアルな質感を再現(外装用は15種類以上の木目柄、内装用は45種類以上のメタル・木目柄・石目柄から選択可能)
・内外装で統一感のある仕上がりを実現可能
・外装用はSWOM※にて、15,000時間の耐候性試験をクリア(化粧シート表面のクラック・各層の密着低下・絵柄の退色を抑制)
・長期間、メンテナンスフリー(通常使用環境では30年以上の耐用年数)
・内装仕様・外装仕様のどちらも、国土交通大臣による不燃認定取得済み
・形状の多彩なラインナップによるトータルコーディネートが可能
※SWOM:Sunshine Weather-O-Meter(促進耐候性試験装置)を用いた性能試験で、屋外環境(紫外線・温度・湿度・雨)に対する劣化を評価できる
FORTINAのラインナップは以下の通りです。
「FORTINA」に加えて、「デザイン・環境配慮・ 抗ウイルス&抗菌」と3つの性能を備えた内外装不燃化粧パネル「LOVAL」も多くの現場にご採用いただいています。
おしゃれで機能性が高く、内装制限などの防火規定もクリアできる仕上げ材をお探しの方は、ぜひTOPPANの不燃意匠材をご採用ください。
■ まとめ
天井材には、意匠性・機能性・快適性を向上させるための役割があり、材料の種類によって特徴や費用が異なります。
おしゃれで長寿命な内装デザインを実現させたい方は、天井材選びのポイントやトレンドを押さえることが重要です。
TOPPANでは、耐久性とデザイン性に富んだ不燃アルミ意匠材や不燃化粧パネルを製造しております。
「人に長く愛される建物」、「街のシンボルになる建築」の材料選定でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
2026.06.08


