板張り天井は住宅・非住宅でトレンド|材料の種類とメリット・デメリット、施工事例を紹介
最近採用事例が増えている「板張り天井」について、「どんな効果やデザインのポイントがあるか知りたい」「成功事例を見たい」という方も多いはずです。
そこで今回は「板張り天井」の基礎知識から材料の種類、メリット・デメリットについて詳しく解説します。1900年創業のTOPPANが自信を持って提案するおすすめ内装建材とその採用事例、デザインのポイントも紹介しますので、ぜひ最後までごらんください。
<目次>
■ 板張り天井とは|住宅・非住宅どちらでもトレンド
■ 板張り天井の材料種類|特徴・厚み・費用・施工方法の違いと最適な空間
■ 板張り天井のメリット
■ 板張り天井のデメリット・注意点と対策
■ オフィス・テナントビルの「板張り天井」採用事例
■ TOPPANの“環境配慮&不燃認定取得済み”の木目内外装仕上げ材
■ まとめ
■ 板張り天井とは|住宅・非住宅どちらでもトレンド
板張り天井とは、ウッドパネル天井とも呼ばれ、木質建材もしくは木目の仕上げ材を天井に取り入れるデザイン手法です。近年は住宅・非住宅問わずトレンドで、商業施設・教育施設・医療福祉施設に加えて、オフィスや駅舎など多種多様な建築物に採用されています。
元々は無垢材や突板化粧板などの木質建材で仕上げるケースが大半でしたが、近年は施工性・耐久性・防耐火性・コストなどの観点から、非木質系建材を採用する事例は珍しくありません。
■ 板張り天井の材料種類|特徴・厚み・費用・施工方法の違いと最適な空間
板張り天井に用いられる材料は、主に以下の5種類に分けられます。
・無垢材
・木質系化粧合板(突板・挽板)
・ビニールクロスや木質クロス
・メラミン化粧板
・オレフィン化粧板
それぞれの特徴や厚み・サイズ、価格帯、施工方法などが異なりますので、その違いを紹介します。
無垢材
板張り天井に用いられる無垢材は、天然木を主に薄く長い板状にカットしたものを指します。
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特徴 |
・自然な質感と見た目(木目・色合い)が魅力 ・温度や湿度の変化に伴い、反り・ねじれ・伸縮・割れなどが起こりやすい ・変形のリスクを抑えて強度を確保するために、あまり薄くできない ・樹種によっては重く硬くて加工性や施工性が低いものもある ・防虫防腐処理木材や不燃認定を受けた不燃木材もある |
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厚み・サイズ |
・厚み: 15mmが標準で、12〜30mmのものもある ・幅:90・120mmが標準 ・長さ: 606mm・910mm・1,820mmが標準(それ以上長いと変形リスクが高くなる) |
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材料費・施工費 |
樹種・サイズによってかなり異なるが、1〜5万円/㎡程度(下地・塗装工事は別途) |
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施工方法 |
羽目板など、実加工※されているものを連結させながら下地に固定する |
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主に施工される建築物 |
住宅の室内天井や軒裏天井 (防腐防虫処理材を屋外、不燃木材を非住宅に使用する場合も) |
※実(さね)加工:フローリングや羽目板に施される加工で、木材の長手方向端部に凹凸を作ります。凹凸を連結させて固定釘が表に見えないように施工できる点が特徴です。
木質系化粧合板(突板・挽板)
木質系化粧合板とは、表面材となる突板※や挽板をMDFや合板、不燃パネルなどの基材(きざい)に接着したパネル材です。
※突板(つきいた):天然木を0.2〜0.3mm程度の薄いシート状にスライスした素材
※挽板(ひきいた):天然木を2〜3mm程度の薄い板状にスライスした素材
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特徴 |
・無垢材に近い自然な質感と見た目(木目・色合い)が魅力 ・無垢材よりも温度や湿度の変化に伴う変形が起こりにくい ・薄くても強度を確保できる ・長尺でも変形しにくい ・樹種による重量や硬さの違いはない ・無垢材より触り心地は冷たく固い ・サイズ展開が豊富で様々な納まりに対応できる ・不燃材料として認定を受けている製品もある |
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厚み・サイズ |
・厚み:2.5、4、5.5、6、7、9、12、15、18、21、24、30mmと多用 ・幅:606mm・910mm・1,820mm・2,430mmが標準 ・長さ:1,820mm・2,430mmが標準(一部、3,030mmも) |
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材料費・施工費 |
樹種・サイズによってかなり異なるが、8,000〜18,000円/㎡程度(下地工事は別途) |
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施工方法 |
野縁などに下地パネルを張り、その上に仕上げ材としてネイル工法※もしくは接着剤で固定する |
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主に施工される建築物 |
住宅・非住宅の室内天井 (耐水性はないため半屋外・屋外には原則施工不可) |
※ネイル工法:専用工具によって細い釘(フィニッシュネイル)を打ち込む工法
ビニールクロスや木質クロス
コストを抑えて板張り天井にしたい場合によく採用されるのが、木目柄をプリントしたビニールクロスです。最近はスギやヒノキを0.2mm以下にスライスした素材に紙やアルミシートを裏打ちした木質クロスもあります。
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特徴 |
・1日に施工できる面積が広く、工事費を抑えられる ・ビニールクロスは木目がプリント ・曲面にも施工できる ・耐用年数が短く、キズ・剥がれがついたり、継ぎ目や端部から剥がれたりしやすい ・ビニールクロスはデザイン(カラー・柄)のレパートリーが豊富 ・不燃材料として認定を受けている製品もある |
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厚み・サイズ |
・厚み:ビニールクロスは0.15〜0.25mm、木質クロスは0.25〜1.2mm程度 ・幅:910mmが標準 ・長さ:ビニールクロスはロールなので長尺、木質クロスは2,430mmが標準 |
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材料費・施工費 |
シリーズよって異なるが、1,000〜5,000円/㎡程度(下地工事は別途) |
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施工方法 |
下地となる石膏ボードなどに糊付け |
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主に施工される建築物 |
住宅の室内天井 (耐用年数が短くメンテナンス管理が必要なので非住宅向きではなく、耐水性がないため半屋外・屋外には原則施工不可) |
メラミン化粧板
メラミン化粧板とは、メラミン樹脂やフェノール樹脂を染み込ませた紙を何層も重ねて加熱加圧プレスするパネル材です。
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特徴 |
・木目がプリント ・触り心地は冷たく固い ・表面の耐久性、硬度、耐熱性、耐水性、耐摩耗性が高い(天井材として使う場合はあまりメリットにならない) ・温度や湿度の変化に伴う変形が起こりにくい ・端部は衝撃で欠けやすい ・デザイン(カラー・柄)のレパートリーが豊富 ・不燃材料として認定を受けている製品もある |
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厚み・サイズ |
・厚み:10mm程度 ・幅: 910mmが標準 ・長さ:1,820mm・2,430mmが標準(一部、3,030mmサイズも) |
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材料費・施工費 |
12,000〜18,000円程度(下地工事は別途) |
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施工方法 |
野縁などに下地パネルを張り、その上に接着剤で固定する |
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主に施工される建築物 |
非住宅の室内天井・軒裏天井 (コストが高いため住宅の天井にはあまり採用されない) |
オレフィン化粧板
オレフィン化粧板は、表面材であるオレフィンシート※を、基材となるMDFや合板、不燃パネル、アルミ材などに接着したパネル材です。
※オレフィンシート:ポリプロピレンやポリエチレンなどのオレフィン樹脂に色柄を印刷した素材
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特徴 |
・木目がプリント ・触り心地は冷たく固い ・温度や湿度の変化に伴う変形が起こらない ・アルミ基材のものもある(スパンドレルなど) ・耐久性と耐候性が高い ・軽量で施工効率が高い ・端部の処理やジョイントに対応できるオプション部材が豊富 ・デザイン(カラー・柄)のレパートリーが豊富 ・不燃材料として認定を受けている製品もある ・製造時のCO2排出量が少なく、燃焼時に塩化水素が発生しないなど、環境に配慮した建材 |
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厚み・サイズ |
・厚み:3・6mm程度 ・幅: 910mm・1,220mmが標準 ・長さ:1,820mmが標準 ▶︎スパンドレルは幅・長さともにレパートリーが豊富 |
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材料費・施工費 |
12,000〜40,000円円程度(下地工事は別途) ▶︎スパンドレルは下地工事不要で高耐久なので、トータルコスト・メンテナンスコストを削減できる |
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施工方法 |
・化粧板は野縁などに下地パネルを張り、その上に接着剤で固定する ・スパンドレルは吊り天井の野縁にダイレクトにビス固定できる |
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主に施工される建築物 |
非住宅の室内天井・軒裏天井 (アルミ基材のタイプは、室内・半屋外・屋外どこでも採用可能) |
オレフィン化粧板やアルミニウムを基材としたオレフィンシート仕上げのスパンドレルは、他の材料とは異なり、高い耐久性が魅力です。
特にオレフィンシート仕上げのスパンドレルは耐候性にも優れていて、メンテナンスや定期点検が難しい大規模施設の室内天井や、温度や湿度変化が大きい軒裏天井などの半屋外に加えて、紫外線や雨風が直接当たる外壁にも施工できます。
最近は、環境配慮性の観点でサステナブル建築の仕上げ材として採用される事例も珍しくありません。
【ポイント】
TOPPANの内装用不燃化粧パネル「LOVAL(ローバル)」と内外装用アルミ不燃意匠材「FORTINA(フォルティナ)」は、環境に配慮したオレフィンシートに高い印刷技術によってリアルな木目と質感を再現しています。
■ 板張り天井のメリット
板張り天井には、デザイン性・快適性・環境面においていくつかのメリットがあります。
高級感・温もりのあるデザイン性
板張り天井をシンプルなインテリアデザインやオフィスなど無機質になりがちな空間に取り入れると、温もりや高級感がプラスされます。ホワイトを基調としたインテリアに木目天井を組み合わせるデザインは、世界的なトレンドです。
床・壁・家具などとのトータルコーディネート
板張り天井にと床材や壁材、家具などの木目やカラーを合わせてトータルコーディネートできます。ただし、無垢材は材料の厚みやサイズが限られて変形リスクもあるため、施工できる部位が限定される点には注意が必要です。
木材による調湿性
無垢材と突板(挽板)化粧板には、天然木特有の調湿性があり、室内の広い面積に施工すると室内の湿度を一定に保てます。ただし、無垢材は過度な湿潤・乾燥を繰り返すと、高い確率で変形します。また、突板(挽板)化粧板の調湿性は無垢材と比べるとあまり高くありません。
木材による吸音性
無垢材を細胞レベルで見ると空洞がたくさんあるため、音の反射を和らげる効果があります。
ただし、天井の下地材に用いられる石膏ボード(PB)にも同等の吸音性を得ることが可能です。そのため、騒音を抑えたい空間において無垢材以外を用いて板張り天井にする場合は、下地材や吸音材との組み合わせを検討しましょう。
部分張り替えの容易性
パネル割りされている天井は、部分張り替えしやすい点もメリットです。対して、クロス張りや塗装は部分補修した部分が目立ちやすいので注意しましょう。
ただし、無垢材・化粧板は経年変色し、生産ロットによって色合いが微妙に変わる可能性があるため、部分張りした部分が“全く分からなくなる”という訳ではありません。
SDGs・温暖化対策への貢献
無垢材・木質系建材は、森林サイクル※に貢献でき、さらに製造過程のCO2排出量や消費エネルギーを削減できる側面があります。
※森林サイクル:森林循環とも呼ばれ、木材などの森林資源を利用することで「植林→育林→間伐→伐採→使用→植林」のサイクルが生まれて森が健全な状態に保たれる状態を指します。
ただし、サステナブルな建築材料は無垢材(木質系建材)だけではなく、オレフィンシートを用いた建材も環境配慮につながります。サステナブルな建築材料の採用は、プロジェクトの価値を高め、CSR実現や企業イメージ向上ももたらす点も重要なポイントです。
■ 板張り天井のデメリット・注意点と対策
板張り天井にはいくつものメリットがある一方で、設計デザインに取り入れる前に知っておいていただきたいデメリットや注意点もあります。それぞれ対策と併せて紹介しますので、ぜひチェックしてください。
コストが高くなる
塗装仕上げやスラブコンクリート表しのスケルトン天井と比べると、材料費・施工費は割高です。特に材料を1枚ずつ施工する無垢材は、1日に施工できる面積が限られます。
ただし、化粧板は大きなパネル材なので施工効率が良く、塗装・クロス仕上げよりも耐用年数が長いので20〜30年はメンテナンスフリーです。さらに、スパンドレル仕上げにすれば天井下地工事は不要です。そのため、広い視野で見ると決してコストが高いとは言い切れません。
圧迫感・閉塞感が出る
天井高の低い空間では、明るい木目を採用しても圧迫感や閉塞感が出る可能性があります。そのため、天井の低い場所ではアクセントとして部分的に板張り天井を採用するプランもおすすめです。
RC造では梁型の仕上げに工夫が必要
ビルやマンションなどRC造の建物では、天井の外周部分に加えて中央を横断するように梁が現れます。その部分を板張りにするか塗装するかによって納まりが変わるので注意しましょう。
分厚い無垢材では細かい納まりに対応できないケースが多く、化粧板でも端末の処理が必要です。そのため、化粧板を採用する場合は様々な納まりに対応できるオプション部材があるか事前に確認することをおすすめします。
【ポイント】
TOPPANの内装用不燃化粧パネル「LOVAL(ローバル)」と内外装用アルミ不燃意匠材「FORTINA(フォルティナ)」は、様々な設計プランに対応できるように、豊富なサイズ展開とオプション部材を取り揃えております。
木材は変形する
木材は温度・湿度の変化や経年劣化によって含水率が変わり、それに伴って変形(反り・ねじれ・割れ・伸縮)します。突板(挽板)化粧板は無垢材よりも変形しにくいとされていますが、それでもメラミン化粧板・オレフィン化粧板と比べると反りやすいので注意しましょう。
変形は現場で材料を保管する時から現れ、変形を想定した設計施工が求められ、施工面積が広いと材料ロスが発生する可能性もあります。
【ポイント】
オレフィンシートとアルミニウムを組み合わせた「FORTINA(フォルティナ)」は、無垢材や基材に木質パネルを用いた化粧板のような変形リスクはありません。
経年変色する
どの仕上げ材も、太陽光や照明光に含まれる紫外線によって経年変色します。無垢材・突板(挽板)化粧板の場合は、樹種によって色が濃くなる場合と褪せて淡くなる場合があるので、材料選定の際には変色具合も確認しましょう。非木質であるビニールクロス・メラミン化粧板・オレフィン化粧板も、経年によって徐々に色褪せるので注意が必要です。
【ポイント】
「FORTINA(フォルティナ)」は、屋外での施工に特化し、従来の外装材よりも紫外線による色褪せやシート材のひび割れが起こりにくい高耐候な外装R仕様もお選びいただけます。
屋外・半屋外では材料が限定される
無垢材・突板(挽板)化粧板は、原則として屋外には施工できません。無垢材は屋外へ施工されることもありますが、腐朽やシロアリに抵抗できる防腐防虫処理材であることが必須です。
ただし、防腐剤・防虫剤の効果は永続的ではなく、定期的に保護塗装しなくてはならず、規模の大きな建物や公共性の高い建物ではメンテナンスが行き届かないケースもあるので注意しましょう。
【ポイント】
TOPPANでは、内装・準外装・外装それぞれに対応できる木目パネルを取り揃えております。
防火規定に適用する材料が限られる
室内天井は建築基準法における内装制限※の対象範囲であり、下地材と仕上げ材に不燃・準不燃・難燃材料のいずれかを選定することが義務付けられています。
※内装制限:特殊建築物(建築基準法第2条第1項第2号)において、居室や廊下・階段室の壁・天井に不燃性の高い材料を用いることで火災時の延焼で屋内にいる人の避難が遅れるのを防ぐための決まりです。
また、軒裏天井が「延焼のおそれがある部分(建築基準法第2条第6項)」に含まれる場合は、準耐火構造または防火構造にしなくてはならず、仕上げ材に不燃・準不燃・難燃材料を選定する必要があります。
これらの防火規定対象になる天井部分には、告示によって不燃性能が認められている材料か、製品ごとに国土交通大臣による個別認定を受けている材料を採用しなくてはいけません。
【ポイント】
内装用の「LOVAL(ローバル)」、内外装用の「FORTINA(フォルティナ)」どちらも、国土交通大臣による不燃認定番号を取得しております。
無垢材は均一な品質の材料確保が困難
ナチュラルな色合いと木目が魅力の無垢材ですが、樹種や産地によっては、均一な品質・色柄の材料を大量に確保することが難しい場合があります。そのため、施工面積が広いと、途中で質感や色味が変わってしまう可能性があるので注意しましょう。
突板(挽板)化粧板は無垢材よりも色柄の揃った材料をまとめて入手しやすいですが、ウッドショック※のような事態になれば流通が不安定になります。
※ウッドショック:世界的な木材価格の高騰や品薄状態を指す言葉です。最近起こったのは2021年3月頃で、コロナ禍による輸送遅延やアメリカでの住宅需要の増加が原因とされています。
施工面積が広い場合は、印刷によって同じ色柄を表現できる化粧板や意匠材がおすすめです。
「木材=環境にやさしい」とは限らない
「木材=環境にやさしい」と思われがちですが、輸入材はウッドマイレージ※が大きくCO2排出量や消費エネルギー量は決して少なくありません。
※ウッドマイレージ:木材を産地から消費地まで輸送する際の環境負荷を評価する指標で、木材の輸送量(㎥)と輸送距離(km)をかけて数値化します。
ウッドマイレージの少ない国産材の利用も進んでいますが、量とタイミングによってはコストが合わなかったり高品質な材料が手に入らなかったりするケースもあるので注意しましょう。実際に、大阪・関西万博の目玉である木造大屋根リングの材料も、30%程度が欧州マツ(=輸入材)です。ヨーロッパから木材を輸入すると、輸送過程で国産材の9倍以上ものCO2が排出され、これは国内で非木質建材を生産するより多い可能性があります。
【ポイント】
TOPPANのオレフィンシートは、従来の塩ビ系シートと比べて製造過程におけるCO2排出量40%ほど削減できる環境配慮型建材です。
■ オフィス・テナントビルの「板張り天井」採用事例
TOPPANの内装用不燃化粧パネル「LOVAL(ローバル)」と内外装用アルミ不燃意匠材「FORTINA(フォルティナ)」は、多くの事例で天井仕上げ材として採用されています。その中から特徴的な事例を抜粋し、デザインのポイントと合わせて紹介します。
部分貼りで個性的なデザインに
こちらの事例は、部分的に板張り天井を採用した事例です。
ダークブラウンの天井は圧迫感が出てしまいがちですが、開放的なスケルトン天井やホワイトの天井と組み合わせて部分的に採用することで、軽やかな印象に仕上げました。壁仕上げ材や造作家具と面材を揃えた点もポイントです。
こちらはダークな天井の一部に明るい木目の板張り天井を採用した事例です。シンボリックな照明から放たれる柔らかい光とマッチし、落ち着いた印象に仕上がりました。
天井高の高い空間はダークな木目で高級感のある印象に
こちらは高級感のあるダークブラウンの木目を広範囲にわたって採用した事例です。天井の高さとダイナミックな大開口がある空間には、天井に暗い色を取り入れても圧迫感はあまり感じられません。
無機質なスペースも木目を取り入れて自然を感じられる空間に
こちらはオフィスビルのエントランスに板張り天井を取り入れた事例です。オフィスビルの内装は無機質で冷たい印象になりがちですが、木目と緑を取り入れることによって温かみを感じられる空間になります。
使用した「FORTINA(フォルティナ)」のスパンドレルは同じ木目とサイズで内装・準外装・外装仕様を選べるので、室内から屋外まで連続した優雅な天井デザインを実現可能です。
エントランスに板張り天井を取り入れて個性的なファサードに
こちらは、テナントビルの天井・ビル正面上部サイン・目隠しフェンスに同じ色柄のシート材を使用し、統一感がありながらも個性的なファサードに仕上げた事例です。
ビルの入り口からエントランス奥のエレベーターホールまで同じ木目が続くので、動線が明確になり、来訪者にとっても居心地の良い空間に仕上がりました。
【ポイント】
板張り天井と併せて採用事例が増えているのが「ルーバー天井」です。
ルーバー天井は、平坦な天井にデザイン的なアクセントが加わります。平天井部分の仕上げと、ルーバー材のカラーや素材を変えてコントラストをつけるデザインがトレンドです。
「FORTINA(フォルティナ)」シリーズは施工性と意匠性の高いルーバーも取り揃えております。
■ TOPPANの“環境配慮&不燃認定取得済み”の木目内外装仕上げ材
TOPPANは、環境配慮と高意匠を実現できるレパートリー豊富な内装用不燃化粧パネル「LOVAL(ローバル)」と内外装不燃アルミ意匠材「FORTINA(フォルティナ)」を製造しております。
【特長】
・最新の印刷技術によって再現したリアルな木目と質感
・不燃材料認定番号取得済み
・豊富な形状レパートリーによる様々な納まり・デザインを実現できる多様性(ルーバー・スパンドレル・フラットパネル・リブパネル(フォルティナレッジ))
・20種類以上の色柄ラインナップ(内装用は80種類以上)※リブパネルは3種類
・低汚染なオレフィンシートによる環境配慮(準外装・内装用のみ)
ローバル・フォルティナ以外にも多彩な建築材料を取り扱っておりますので、ぜひ設計デザインへご採用ください。
■ まとめ
板張り天井はデザイン性や快適性、環境面においていくつものメリットがあります。ただし、材料によって特性は異なり、設計デザインの前に知っておくべきデメリットもあるので注意しましょう。
TOPPANでは、環境に配慮しデザイン性を豊かにする内外装建材を開発・製造しております。「環境に配慮した建築」や「人に長く愛される建物」、「街のシンボルになる建築」の材料選定でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
2025.09.11


