成功するリブランディングの進め方|
失敗しないためのタイミングの見極め方と
6つのステップ
社会情勢や市場環境の変化、テクノロジーの進化などを受け、ブランドの再構築を図る必要性が増すことがあります。その取り組みを「リブランディング」と位置付け、取り組みを進める企業も多くあります。
今回は、リブランディングの定義と目的、効果、主な手法と実施タイミング、成功のためのステップをご紹介します。リブランディングをご検討中の方は、ぜひお役立てください。
<目次>
1.リブランディングとは?
2.リブランディングの効果
3.リブランディングの主な手法と実施タイミング
4.リブランディングの成功ステップ
5.まとめ
1.リブランディングとは?
リブランディングの定義と目的をご紹介します。
リブランディングとは?
リブランディングとは、ブランドを見直し、ブランドコンセプトなどを再定義し、ブランドを再構築することを指します。
ブランディングとは、ステークホルダーに対して共通したブランドイメージを持ってもらう、つまりブランドに関する心理形成を促すことです。企業が行うブランディングは主に「商品・サービス」に関するブランディングと、「企業(会社)」に関するブランディングの2種類に分かれます。
商品・サービスのリブランディングでは、例えば商品のロゴやパッケージデザインを新しいブランドイメージに刷新します。
また企業リブランディングでは、コーポレートロゴやカラー、企業の存在意義を表すパーパス(存在意義)の変更などを行います。
リブランディングの目的
なぜリブランディングを行う必要があるのでしょうか。その理由は、長年親しまれてきたブランドも、市場の競合他社の状況、顧客のニーズや嗜好の変化などを受けて、改めてそのコンセプトを見直す必要性が生まれるからです。
企業によってはブランドの知名度が高い一方で、古いイメージもあり、消費者に選ばれなくなってきたことから、売上低迷に見舞われていることもあります。その場合は、売上回復のためにリブランディングを行う必要性があります。
このように、リブランディングは企業によって目的が異なりますが、いずれの場合もブランドを見直すことで、課題解決につなげることが可能です。
2.リブランディングの効果
次に、リブランディングがもたらす効果をご紹介します。
新規開拓
リブランディングによってブランドのコンセプトや理念、パーパス(存在意義)などを見直すことで、新たな市場における新たな顧客へと訴求が可能です。またこれまで訴求できていなかった層へのアプローチも可能になるため、新規開拓につながります。
企業ブランディングでは、企業理念やパーパス(存在意義)などを合わせて見直すことが多くあります。その際に、採用活動をしている場合は、新たな応募者を獲得できる可能性があるでしょう。
従業員エンゲージメント向上
従業員エンゲージメントとは、従業員が自社や仕事に対して愛着ややりがい、誇りなどを持つことで、自発的に自社に貢献しようとする状態を指します。エンゲージメントが高い従業員ほど、自社の理念やパーパス(存在意義)に共感し、行動指針を体現するようになります。またモチベーションの高い従業員が増えれば、生産性向上や業績アップも期待できるでしょう。
リブランディングを行うプロセスでは、ブランドや企業のパーパス(存在意義)、ビジョン、価値観などを見直し、それを社内に言語化して伝えることになります。その結果、従業員は新たなブランドや自社に対して、愛着や誇りを持つことができ、従業員エンゲージメント向上につながります。これにより、自社への貢献意欲が高まり、生産性向上や業績アップといった成果も期待できます。
顧客ロイヤルティ向上
顧客ロイヤルティとは、顧客が企業やブランドに対して抱く愛着や信頼度を指します。顧客満足度と似ていますが、顧客ロイヤルティはただ単に事業やブランドに満足しているだけでなく、愛着を持ついわゆる「ファン」を指します。
リブランディングを行うことで、ブランドや企業のパーパス(存在意義)やビジョン、価値観が再構築され、顧客に対して、時代や顧客ニーズに合った新たなメッセージを届けることになります。顧客がそのメッセージに共感し、さらに信頼関係を築き上げることができれば、顧客ロイヤルティの向上に寄与するでしょう。
3.リブランディングの主な手法と実施タイミング
リブランディングでは、主に次のような手法を取って実践します。
手法
・MVVの変更
MVV(ミッション、ビジョン、バリュー)を変更する方法です。現状の自社やブランドをとりまく状況や課題を分析し、新たにMVVを定義します。
・社名・ブランド名の変更
リブランディングに際して、社名やブランド名を変更することもあります。企業をとりまく環境の変化やイメージ戦略などをもとに最適な名称に変更します。
・新規商品・サービス展開
リブランディングにあたって、新たな価値観やイメージ訴求のために、具体的な商品やサービスを展開することも行われています。リブランディングにおいては、表面的な商品のデザインやロゴなどが変わるだけでなく、コンセプトなど価値観の再構築を行うのがメインであることから、商品やサービスの販売ターゲットが変更されることがあります。新たなターゲットに対して最適化された新規商品・サービス展開は、リブランディングの王道といえるでしょう。
・ビジュアルイメージ刷新
リブランディングでコンセプトや価値観などが変われば、ロゴやWebサイト、広告、商品のデザインなどのビジュアルイメージを合わせて刷新することがあります。ビジュアルイメージは一目見ただけで「変わった」ことが訴求できるため、リブランディングしたことをわかりやすく伝えることが可能です。
・Webサイト構築
リブランディングに際して、新たにWebサイトを構築することがあります。Webサイトは定期的に更新が可能であるため、常に最新情報や最新のデザインを施すことができるメリットがあります。リブランディングで新たな企業やブランドイメージを訴求するのに最適です。
また、リブランディングを行うよくあるタイミングをご紹介します。
実施タイミング
・ブランドシェア低下
市場が変化し、競合他社のブランドのほうに注目が集まっている場合、リブランディングでイメージを刷新するのも一案です。また価格競争に巻き込まれてしまっているケースもあるでしょう。その場合は、ブランド力が低下している可能性が考えられるので、ブランドを見直すタイミングといえます。
・消費者の価値観変化
コロナ禍は、消費者の価値観を大きく変えました。このように消費者の価値観が大きく変わる場合は、リブランディングで価値観の変化に合わせることも一案です。
・周年
創立10周年、50周年、100周年などのタイミングはリブランディングの大きなチャンスです。消費者や顧客はこれまで親しんできたブランドが変わってしまうと、「なぜ今、変えるのか?」「何か特別な意味でもあるのか?」といった違和感を多かれ少なかれ抱くことになります。その点、周年のタイミングはその違和感が少なく、新たな出発を応援してくれることもあるでしょう。
・事業変革
これから事業規模を拡大する、新規事業をスタートさせる、M&Aや企業合併により経営者が変更になり、新たな事業がグループ内に加わったなどの事業変革のタイミングでは、リブランディングを行う必要性が生まれることもあります。
4.リブランディングの成功ステップ
リブランディングを効果的に進め、成功につなげるためのステップをご紹介します。
(1)体制構築
まずは社内の体制を構築します。ブランドに親しんでいるメンバーはもちろん、それほど理解が進んでいないメンバーを、複数部署から選出しましょう。また外部のブランディングの専門家にサポートを依頼し、社内に不足するノウハウやリソース補填を行ってもらうこともできます。
(2)現状調査・目的の明確化
リブランディングを行う目的を明確にするために、現状調査をできるだけ正確な結果が出るようにします。例えば、市場において他社ブランドも含めたブランド認知度調査のほか、社内や既存顧客向けのインタビューやアンケートの手法があります。
(3)ビジョン・ミッションなどの見直し・言語化
目的を定め、準備が整ったら、リブランディングを行っていきます。メインとなるのは、企業の理念・ビジョンやミッションなどの見直しです。課題に応じて再構築をはかり、言語化します。
(4)インナーブランディング
言語化した要素を用いて、リブランディングの浸透フェーズに入ります。このとき、最初に行うべきなのは社内に向けたリブランディング(インナーブランディング)です。
ブランドを体現しながら施策を行えるのは経営者と従業員のみとなります。
そのため、従業員にあらかじめ新しいブランドについて浸透させることで、共感を呼び、体現することにより、対外的なリブランディング(アウターブランディング)の効果にもつながるでしょう。
(5)アウターブランディング
アウターブランディングを実施することで、リブランディングを周知できます。施策例として新商品発表会の開催やSNSでの情報発信、プレスリリースの配信、動画の配信、CMやWeb広告の利用などが挙げられます。
(6)効果測定・改善
リブランディングの効果測定を行い、成果は出ているのかを判断します。もし狙った成果が得られなければ、原因を調査して改善策を実施します。測定と改善を繰り返していけば、最適化されていくでしょう。
5.まとめ
リブランディングは、ブランドシェア低下、価値観変化、周年記念、事業変革など課題が表面化しやすいタイミングで実施することで、高い効果が期待できます。
一方で、リブランディングを行うには体制構築から現状調査、ビジョン・ミッションなどの見直しが必要となり、どのような施策を進めるか、また効果測定と改善を効果的に進めることが肝心です。
これらの一連の取り組みを自社内で完結させるのが困難である場合には、TOPPANにおまかせください。
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2025.12.15


