コラム

BPOの設計図「業務設計」は
どれだけリスクを想像できるかがカギ!

  • TOPPAN株式会社
    情報コミュニケーション事業本部
  • ソーシャルイノベーションセンター
    公共BPO本部
    導入推進・事業管理部 導入PLチーム
  • 坂本明子

TOPPANのBPOソリューションでは、お客さまの業務を行うに当たって、内容に応じて一から体制を構築しています。その体制構築の中でも、「業務設計」と呼ばれる業務全体のフロー構築は、BPOの土台となる非常に重要なポイントとなっております。
そこで今回はTOPPAN BPOの業務設計担当者に具体的な設計手順から役割、注意していること、重要なポイント、DXの必要性などをインタビューしました。


TOPPAN BPOにおける業務設計とは?運用までの手順は3ステップ

―TOPPANのBPO業務において、業務設計とはどのような業務なのでしょうか?

坂本:業務設計とは「業務全体として最適化された効率的なフローを構築すること」を意味します。TOPPAN BPOは、これまでのBPO業務の数多くの事例データ、成功手法、リスク回避手法などの情報やサポート人員、幅広い分野のスペシャリストが全国各地に存在しているので類似した業務であれば、それらを流用しながら素早い設計を行うことが可能です。

また、設計から運用スタートに至るまでの間に、『設計レビュー』『稼働判定』『初期流動』の3つの手順を踏むことで、穴のない設計を関係者全員で行っています。3つのステップは下記の様に進行しています。

1.設計レビュー

業務設計者が作成した設計書を部門責任者および品質保証部門担当者が確認します。

2.稼働判定

設計書の内容・手順で稼働して問題ないか、可否を判断します。

3.初期流動

設計書通りに事業を始めます。順調に動いているかどうかを初期段階で確認します。
問題が発覚した時は直ちに改善します。最初にチェックを行うことが事故防止につながるため、初期段階での流動チェックは欠かせません。


業務設計で注意していること

―業務設計を行う際に、どのような点に注意しているのでしょうか?

坂本:さまざまなリスクを想定し、そのリスクを回避する業務設計を行うことです。最も重要なのはセキュリティを考慮した業務設計です。特に個人情報の取り扱いには細心の注意を払っています。
そのため、個人情報を守るためのセキュリティの知識も必要になってきます。

セキュリティをはじめとしたあらゆるリスクに対応できるよう、お客さまからのヒアリングの時点で、設計から実働までの想像力を十分に働かせるよう注意しています。その想像が正しいかどうかを確認するために、適切な人に正しくヒアリングすることも重視しています。

情報は、あらゆる人から個別にいただくこともありますので、それらを適切に組み立てるということにも注力しています。枝葉状態のものを組み立てていく力が必要に感じます。

また、BPO業務は当初の想定から要件や状況が変わることもありますので、柔軟性を持つことが重要だと感じています。


業務設計を行う上で重要なポイント

―業務設計を行う上で、何を重要なポイントと据えているのでしょうか?

坂本:一般的には「業務設計においてはQCD(Quality/品質、Cost/コスト、Delivery/納期)」を
意識することだといわれますが、その前に重要になるのは、コミュニケーションだと考えています。

BPOにおいては、お客さまを含めた多くの関係者が携わるため、誰が何を知っているか、誰がどんなサポートをしてくれるか、誰が答えを持っているかなどの判断を迅速に行い、正しい情報を入手することで適切な設計ができます。

その情報収集を円滑に進めるために重要なのが、普段からのコミュニケーションだと思います。
普段から密なコミュニケーションをとっておくことで、業務設計に関して情報を引き出す際に、
より詳細な情報を引き出せると考えています。


業務設計におけるDXの必要性

―業務設計において「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の必要性は感じているのでしょうか?

坂本:BPO業務では、その事業の特性により、お引き合いをいただいたのち、短い準備期間で業務を開始しなければならないケースがあります。その場合、手作業を含めたアナログ運用の設計でスタートしますが、息の長い案件にしていくために、業務改善を行ってデジタル化を推進し、DXを視野に入れて設計していくことを考えています。

デジタル化により、人手を介さず、かつ正確に事業を推進できる環境を構築し、業務効率化を図っていく必要があります。そうすることで、空いた工数で業務改善提案やサービスの拡大、新たなサービスの創出など、人が担う範囲をより高度な部分に移行する設計ができるようになります。このようにして、ビジネスの変化に対応していく必要があると考えます。

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今後の展望

最後に、今後、BPOにおいて業務設計を実施するに当たって、展望を聞かせてください。

坂本:TOPPAN BPOソリューションは、これまで金融機関様や製造メーカー様といった民間企業、
行政機関様も含めた幅広い分野の多種多様なお客さまの業務を請け負って参りました。
おかげさまで、これまでTOPPANが蓄積してきたノウハウは非常に多様です。
そのノウハウを、今後も存分に業務設計に活かしていきたいです。


まとめ

業務設計はTOPPAN BPOソリューションにとって重要な役割なので、全力を尽くして取組んでいます。
BPOをご検討の際には、ぜひTOPPANのBPOソリューションにお声がけください。

2023.04.12

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