自治体向けHybrid-BPO®とは?
その強みと貢献事例をご紹介
- TOPPAN株式会社
情報コミュニケーション事業本部 - ソーシャルイノベーションセンター
プラットフォームビジネス本部
プラットフォーム推進部 1T - 山岸 洋平
近年、自治体は少子高齢化による人口減少により、業務においても大きな課題に直面しています。
そこでTOPPANはBPOソリューションにおいて、自治体向けにデジタルとアナログの両方を駆使するHybrid-BPO®をご提案しています。
Hybrid-BPO®とはどのようなサービスなのかTOPPANの強み、今後の展開などについて、自治体業務を担当する情報コミュニケーション事業本部の山岸洋平にインタビューを行いました。
Hybrid-BPO®とは
―現在の自治体における業務課題にはどのようなことがありますか?
山岸:人口減少、少子高齢社会の到来により、自治体は人々の暮らしを支える住民サービスをどのように持続可能な形で提供していくかが大きな課題となっています。そのため、自治体の業務についてもより効率化していく必要があります。
政府は自治体に対して、業務のデジタル化やシステムの平準化を実施していくことを推進しています。今後はDX化も推進されていくと考えられます。
こうした中で、TOPPANとしては、自治体のお客さま向けにHybrid-BPO®をご提供しています。
―Hybrid-BPO®とは、どのようなBPOですか?
山岸:Hybrid-BPO®とは、デジタルとアナログを併用したBPOという意味合いです。例えば、補助金申請受付の事務局業務を請け負った際に住民の方々からの申請をデジタル申請だけではなく、郵送受付やコールセンターによる電話受付などのアナログ申請も並行して受け付けることが可能です。TOPPANはこのような複合的なBPOをご提供しています。
Hybrid-BPO®は、今後の自治体BPOのトレンドになっていくと予測しています。
また、政府は自治体における業務システムの平準化も推進していることから、TOPPANではさまざまな自治体のお客さまの業務を請け負っていくことも可能になっていくと思われます。そのため、どの自治体のお客さまの業務にもご対応できるよう、準備を進めています。
Hybrid-BPO®におけるTOPPANの強み
―Hybrid-BPO®におけるTOPPANの強みを教えてください。
山岸:TOPPANのHybrid-BPO®はデジタルとアナログを組み合わせて住民サービスの向上を実現すると共に、自治体職員の本来の業務ではないノンコア業務をTOPPANに委託していただくことで、コア業務となる専門業務へ集中していただけるという点が強みです。
また単なる人材派遣ではなく、ノンコア業務の受注実績を基盤とした業務設計や業務改革提案を行っている点も強みです。
―業務設計や業務改革提案とは具体的にどのようなものですか?
山岸:例えば、現在、某自治体からは、保育園や幼稚園の入園申請や施設への補助金の給付業務を委託していただいています。
業務委託ですのでTOPPANが業務分析と設計を行い、さらに実施フローに落とし込むといったことも行っています。いわばマニュアル化のお手伝いをしており、その上で、業務の効率化やデジタル化のご提案をしています。
スタッフを派遣して、現場で職員様からの指示を待つのではなく、能動的に業務の改革を提案している点がTOPPANの強みです。
行政サービスの品質向上に寄与できるノンコア業務支援実績
―ノンコア業務支援についてはどのような実績がありますか? 事例を教えてください。
山岸:新型コロナウイルスワクチン接種事業の事例があります。当初想定されていたのは、ワクチンの接種券を印刷して、住民の人に配るという業務でしたが、他の課題にも対応しました。例えば予約は電子申請受付だけでなく、アナログ申請への対応も行う必要があったため、現地申請受付やコールセンターによる電話受付を行うためのハイブリッド体制を構築しました。
その他、進捗管理やコール、予約システムを含めた総合的なご提案を行い、職員の方々には本来の医療関係業務に集中していただけたのではないかと考えています。
自治体向けHybrid-BPO®の今後の展開
―今後のHybrid-BPO®の展開について教えてください。
山岸:現在、目指しているのは自治体業務の中でも特に負荷が高い定常業務を抽出し、手続きをDX化することとオフサイトの行政事務センターを構築することです。そこで現状は第一フェーズとして、某自治体における子育てのオンサイト業務において、お客さまの業務の整理・改善を実施しているところです。
またサービスが向上していくと共に、第二フェーズとして、デジタル化およびノンコア業務のオフサイト化を考えています。これにより、職員の方々が更にコア業務に集中できるようになり業務改善にもつながっていくと考えています。
第三フェーズとして、オンライン申請、あるいはペーパーレス化を行い、DX実現のお手伝いができればと考えています。
我々の業務設計や業務の整備の手法を通して、より改善された行政事務センターが構築できるのではないかと思います。またセンターを外部に設置することによって、多くの自治体の共通業務を一気に承れるようになれば効率的な運営により納期短縮が進みます。そのため更に高い品質のサービスを提供できるようになり、住民満足度の向上に貢献できるのではないかと思っています。
その結果、職員の方々の業務の選択とコア業務への集中が可能になり、さらなる負荷軽減も実現できるのではないかと考えています。
また現在、保育のオンサイト業務の設計・提案を行っている某自治体については、介護認定や納税の分野でも負荷が高いと聞いていますので、今後、随時ご提案してご協力できるような体制を組んでいきたいと思っています。
まとめ
TOPPAN BPOソリューションの中でも、TOPPANならではの自治体向けHybrid-BPO®についてご紹介しました。
今後は自治体のお客さまの課題解決に加え、DX化を進めていけるようご支援させていただきます。
今後のTOPPANのますますの活躍にご期待ください。
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2024.07.30