コラム

ホテルの内装デザイン|空間づくりの7つのポイントとおしゃれな設計施工事例、おすすめ内装材についても

ホテルにとって重要なポイントとなるのが「何度も訪れたくなる居心地の良さ」と「非日常的な空間を満喫できるデザイン」です。継続的な集客を得るためには、内装デザインへのこだわりは欠かせません。

そこで今回は、ホテルの内装デザインについて設計施工で押さえるべきポイントと、おしゃれな事例について詳しく解説します。1900年創業のTOPPANが手がけるおすすめの内装建材も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。


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<目次>

■ ホテルの内装デザインで抑えるべきポイント8つ
■ おしゃれなホテルの内装デザイン事例8選
■ デザイン性・耐久性・環境配慮性に優れた“TOPPAN”の内装材
■ まとめ


■ ホテルの内装デザインで抑えるべきポイント8つ

ホテルの内装デザインは、個人が時間を過ごす住宅や一時的に立ち寄る店舗とは異なるポイントがあります。

コンセプトに沿った「デザイン性」

ホテルは、そのデザインコンセプトが集客に与える影響は大きく、近年は顧客ターゲットを絞ったコンセプトホテルやコンセプトルームが増えています。ホテルのコンセプトを明確に表現するためには、共用部・客室それぞれのデザイン性が求められます。

そのため、単にトレンドを詰め込むよりも、継続的に集客を見込める普遍的なデザインを採用する事例が大半です。ホテルの内装デザインを検討する際は、まずシンプルモダンや和モダン、ヴィンテージなど、ターゲット顧客層のペルソナ※に合うテイストを決める作業から始めましょう。

※ペルソナ:ビジネス用語で商品やサービスを開発する際に設定する架空の人物像で、マーケティングにおいては性別や年齢、収入など細かく決めることで効果が上がるとされています。

空間と家具の「統一感」

ホテルの内装デザインは、統一感も重要なポイントです。生活感がなくおしゃれな空間にはトータルコーディネートが必須と言っても過言ではありません。天井・壁・床と家具の素材が揃っていたり、同じカラーやテクスチャーを取り入れたりすることにより、まとまった印象の空間に仕上がります。

居心地の良さを左右する「快適性」

最近は旅行の宿泊先としてだけではなく、「自分の時間を満喫する」「集中して仕事をする」「受験生が追い込み勉強をする」などの目的でホテルを利用するケースは珍しくありません。つまり、客室で長い時間を過ごす人が増えているということです。

また、ホテルのラウンジやホールは宿泊客以外の人がリラックスするスペースとしても活用されます。そのため、デザイン性に加えて快適性も重要なポイントです。空間の快適性を決める要素は、温度・湿度・照度・音環境など物理的なポイントに加えて、開放感や視界を占める色の明度も含まれると言われています。

ただし、快適性や居心地の良さは主観的な要素であり人によって異なるため、ペルソナに合う空間づくりが重要です。

ラグジュアリーな空間を演出する「高級感」

ハイグレードなホテルは、“非日常”を求めるユーザーが多く、ラグジュアリーな空間づくりが必要です。

・装飾的な器具や間接照明を取り入れた照明計画
・ホワイト・グレー・ブラックなどの無彩色や、居心地の良さを演出するナチュラルカラーを基調としたカラーコーディネート
・自然光を取り入れる窓計画
・ゆったりと開放的な配置計画
・素材やデザインにこだわった家具計画

これらを設計デザインに取り入れて、高級感を演出しましょう。

長期間使い続けられる「耐久性」

ホテルは不特定多数の人が利用する場所であり、人気ホテルは長期間休業して内装メンテナンスすることは現実的ではありません。そのため、内装材は耐キズ性や耐汚性の高さが求められます。新築の時には美しい内装でも、すぐにキズや汚れが目立てば、継続的に利用するコアな顧客を手放す可能性があるので注意しましょう。

空間の印象と衛生を保つ「清掃・メンテナンス性」

ホテルの内装は、耐久性に加えて清掃しやすいメンテナンス性も重要です。人の手が触れる場所やホコリが溜まりやすい場所は、水拭きできる仕上げ材を選びましょう。

コロナ禍以降は、抗ウイルス・抗菌機能付きの内装材を採用する事例が増えています。人の手が触れやすい家具やドアなどは、抗ウイルス・抗菌機能付きの仕上げ材を採用することで、競合他社と差別化できる可能性もあります。

内装制限に適応できる「防火性」

ホテルは建築基準法上、特殊建築物に該当し、第35条第2項目「特殊建築物等の内装」にて、壁と天井に採用できる内装材の防火性が厳しく制限されており、このルールを内装制限と言います。

建物の用途・規模・耐火性によって制限の内容は異なりますが、天井・壁共に準不燃材料以上の防火性があることが条件です。内装材は告示によって材料認定を受けているものか、製品ごとに国土交通大臣から個別認定を受けているものを選びましょう。

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SDGsをアピールできる「環境配慮性」

近年は、ホテルに限らず建築全般で地球環境への配慮をコンセプトに含める事例が増えています。そのため、内装デザインは見た目だけではなく、環境にやさしい建材を使うことがトレンドと言っても過言ではありません。

SDGsへの貢献は、建物の存在価値や企業の社会的価値を高め、集客に良い効果をもたらす可能性も期待できます。

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■ おしゃれなホテルの内装デザイン事例8選

1900年創業のTOPPANが自信を持って皆様に提供している高品質な内装建材は、様々な用途の建物へ採用されています。その中からおしゃれなホテルへの導入事例を紹介します。

統一感のあるルーバーがアクセントのホール

こちらは天井と壁にダイナミックなルーバーを取り入れた事例です。ルーバーはデザインに凹凸感と軽やかな印象をプラスします。天井の板張り部分と同じ色合いのルーバー材を取り入れたことで、統一感がありながらも個性的な空間に仕上がりました。

ダークブラウンを基調としたシックで重厚感漂う共用ラウンジ

こちらは明暗のはっきりした木目の内装材を組み合わせた事例です。天井には明るい木目を採用し、家具や壁はダークブラウンで統一しています。濃い色はシックで重厚感のある落ち着いた印象に仕上がります。

開放的で明るい光溢れる共用ラウンジ

こちらは天井が高く大きな開口に囲まれた開放的な印象を損なわぬように、白と明るい木目を基調とした事例です。床や家具も同系色の材料で仕上げる場合は、それぞれのテクスチャーを変えると個性的なデザインになります。

洗練された雰囲気が漂うホール

こちらは、デザイン的要素をあえて最小限に抑えて、洗練された厳かなデザインに仕上げた事例です。ラインの流れにこだわり、同じカラーでもサイズや素材感の異なる材料を組み合わせています。間接照明を足元・天井・壁に設置して、光によって人を奥に導くように計画されている点もポイントです。

和モダンなデザインのホール

こちらは、トレンドの和モダンテイストでまとめた事例です。広めの間隔でルーバー材を壁に取り付け、格子のイメージに仕上げました。網代(あじろ)や白木を彷彿させる材料と組み合わせ、和風の印象が全面に出るラウンジになりました。

天井から壁につながるルーバーがダイナミックなホール

こちらは壁から天井まで連なり、さらに装飾的に組まれたルーバーが印象的な事例です。グレーの壁に明るい木目がよく映えます。ルーバー以外のデザイン要素を極力排除し、シームレスでシンプルモダンな内装に仕上がりました。

シンプルかつ印象に残る客室

こちらは、シンプルながらも印象に残るデザインに仕上げた客室の事例です。テレビボードやベッドのヘッドボード、デスク、ソファテーブルなどの造作家具の面材を揃えて、統一感のあるデザインに仕上げました。

子供がワクワク楽しくなる客室

こちらは、海・空・森をデザインコンセプトにした客室の事例です。お子様がワクワクするようなビビッドカラーを基調としたカラーコーディネートに加えて、ボルダリングやハンギングチェアなどの遊具、ローベットや角を丸くした家具など安全性にも考慮しました。

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■ デザイン性・耐久性・環境配慮性に優れた“TOPPAN”の内装材

TOPPAN(トッパン)は1900年の創業以来、デザイン性・耐久性・環境配慮性を追求した建築材料を手がけています。ホテルの内装にもご採用いただける製品を取り揃えておりますので、ぜひ採用をご検討ください。

環境に配慮した不燃意匠材「フォルティナ」

FORTINA(フォルティナ)は、環境負荷の少ないオレフィンシートとアルミニウムを組み合わせた、不燃認定を取得済みの内外装仕上げ材です。

ルーバー・フラットパネル・リブパネルなど多彩な形状を取り揃え、カラーラインナップはリアルなテクスチャーにこだわった木目調・石目調・メタル調からお選びいただけます。耐候性の高い外装仕様もございますので、屋内外で統一感のあるデザインにしたい方にもおすすめのプロダクトです。

抗ウイルス・抗菌機能付き不燃化粧パネル「ローバル」

LOVAL(ローバル)は、環境に配慮したオレフィンシートに抗ウイルス・抗菌機能をプラスした、内装用不燃化粧パネルです。

40種類を超える豊富なカラーバリエーションと、長方形・矢羽形・五角形などの異形貼りに対応できるパネルラインナップにより、多彩なデザインを実現できます。天井や壁の仕上げに加えて建具・家具の面材にご採用いただけるタイプもございますので、統一感のある内装デザインにおすすめです。

土足歩行や強い日差しにも耐えられる床シート「アレーザ」

AREZA(アレーザ)は土足や車椅子、キャリーケースの車輪にも耐えられる重歩行仕様の内装床材シートです。

表面に特殊硬質クリア層と特殊UVコーティング層を施し、キズや汚れに強い高性能化を実現しています。従来の床材シートよりも耐光性が高いため、窓辺などの強い日差しでも劣化しにくい点もポイントです。

【ポイント】
TOPPANは創業以来培った印刷技術を活かし、デザインやサイズのレパートリーが豊富な高品質建材を数多く製造しています。内装材に加えて、耐候性に優れた外装材も取り揃えておりますので、建築デザインの材料選定でお悩みの方は、お気軽に弊社までご相談ください。

■ まとめ

ホテルの内装デザインは、他の建築物と比べて押さえるべきポイントが多く、仕上げ材の選定にも注意が必要です。

TOPPANでは、施工性・デザイン性の高い環境配慮型内外装用建材を開発・製造しております。「人に長く愛される建物」や「環境にやさしい建築」、「街のシンボルになる建築」の材料選定でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

2025.09.09

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