ルーバーの役割は?設置場所別の用途や主な素材・施工事例を紹介
オフィスや店舗、住宅などの内外装を施工する際、ルーバーを使用するケースがよくあるかと思います。しかし、どのような目的で使用されているのか、詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。
本記事では、ルーバーの用途と素材の特徴について解説します。実際に使用している施工事例もありますので、ぜひ参考にしてください。
<目次>
■ ルーバーとは
■ ルーバーとガラリの違い
■ 【設置場所別】ルーバーの用途
■ ルーバーの素材
■ 木目調アルミルーバー「フォルティナ」のおしゃれな施工事例
■ まとめ
■ ルーバーとは
ルーバーとは、羽板と呼ばれる細長い板を、一定のすき間を空けて縦又は横に並べたものです。
取り付けられる場所や用途により、さまざまな大きさや材質のものが使われます。ルーバーには角度を固定したものと、自由に動かして角度調節のできるものがあります。
ルーバーの主な用途としては、次のとおりです。
・視線の遮断
・通気の調節
・日光の遮断
・騒音の緩和
・ほこりの侵入防止 など
デザイン性の高いルーバーも数多く出回っていることから、実用的な用途以外にも、建物の外観や内装を装飾する目的で使われるケースも数多く見られます。
■ ルーバーとガラリの違い
ルーバーとよく似た構造のもので「ガラリ」と呼ばれる設備があります。
基本的に、ルーバーとガラリはどちらも通気の調整や視線の遮断などに使われるもので、構造上の違いはありません。羽板を並行に取り付ける手法をルーバー、開口部などに取り付けられる設備そのものをガラリと呼んでいるケースが多いようです。
【設置場所別】ルーバーの用途
ここでは、ルーバーの用途を設置場所別に紹介します。
窓
窓に取り付けるルーバーには、窓の外側に設置するものと、窓そのものがルーバーになったものがあります。
窓に外部から見えない角度に設定したルーバーを取り付けることで、外からの視線を遮断する効果があります。浴室やトイレ、道路に面している窓などに設置すると、窓を開けても外部からは見えずに空気の入れ換えが可能です。構造上雨が入りにくいため、雨の日でも窓を開けておけるメリットもあります。
ガラス板を羽板として使用し、ハンドルで角度を変えて開閉する「ルーバー窓」であれば、通気や雨よけだけではなく採光の面でも効果的です。しかし、ルーバー窓は外されやすく割れやすいという欠点があるため、人が登れない高い位置に設置するとよいでしょう。
天井
天井にルーバーを設置する目的は、おもに採光と目隠しです。
天井に取り付けられた照明をルーバーで隠して間接照明にすると、すっきりとした見た目になります。羽板の凹凸で奥行きが生まれて広く見える効果もあり、広々とリラックスできる空間を演出できるでしょう。また、天井に設置された空調設備も見えないようにできる上、風当たりがやわらかくなる効果もあります。
天井のルーバーは機能的な面だけではなく、おしゃれな見た目を作る目的でも効果的に使用されます。
外壁
外壁やベランダにルーバーを採用することで、外部からの視線や日差しを遮断できます。
ベランダやバルコニーにルーバーを設置すれば、通路に面していても外部からの視線が遮断され、プライバシーの確保が可能です。外壁に使用しても同様で、室内の様子がわからないため防犯の役割も果たせます。直射日光を遮る働きもあり、室内の気温上昇を防げるのもメリットです。
生け垣でも視線の遮断はできますが、こまめな手入れが必要となります。ルーバーであればメンテナンスがたやすく、おしゃれな外観を手軽に演出できます。
玄関
ルーバーを玄関ポーチ部分に設置すると、玄関を開けても内部を見られる心配がありません。壁で覆うよりも圧迫感がなく、風通しや採光も期待できるでしょう。
全体をルーバーで囲むのではなく、外部から見られる可能性のある部分だけにルーバーをつけることで、かかる費用もおさえられます。店舗やオフィスの入口に設置すると、目隠しだけではなく全体の印象アップにも寄与します。
機械設備周り
あまり外部に見せたくない機械設備は、建物のイメージに合ったルーバーで囲うと、雰囲気を妨げずに設置できます。
たとえば、ファサードの雰囲気に合わないエアコン室外機などを見えにくくするために、目隠しとしてルーバーを設置するとよいでしょう。機械設備を入れ替える扉にルーバーをつけると、通気性を持たせられるため、熱がこもらない状態で使用できます。
■ ルーバーの素材
ルーバーの素材は、おもに次の4種類になります。
・アルミ
・天然木
・人工木
・ガラス
それぞれについて、詳しく説明します。
アルミ
アルミ製のルーバーはさびや熱に強いことから、外壁の装飾や窓の目隠しといった屋外でよく使用されます。天井や室内扉など屋内で使用されるケースもあり、汎用性の高い素材となります。
アルミのルーバーは耐熱性と耐食性にすぐれ、軽量で施工しやすく手入れも比較的簡単です。一方で、やわらかい材質なので衝撃には弱く、加工や塗装の難しい面があります。他の素材と比較すると形や色のバリエーションが少ないのも、アルミ製ルーバーのデメリットといえるでしょう。
天然木
天然木のルーバーには自然の温かみが感じられるため、収納扉や室内の天井など、屋内で使われるケースが多く見られます。雨風や紫外線で劣化しやすいため、屋外に設置する場合は注意が必要です。
天然木は加工がしやすく、独特の雰囲気を持っています。経年変化で見た目や色も変化し、味わい深く愛着を持てる素材です。腐りやすく虫がつく可能性もあることから、定期的なメンテナンスは欠かせません。熱に弱く燃えやすいので、高温になる場所にもあまり向かないでしょう。
人工木
人工木は、木粉と樹脂を混ぜて作られた素材です。樹脂が入っているので耐候性にもすぐれており、屋外での使用にも耐えられます。
天然木では腐敗と虫発生の問題がありますが、人工木ではそれらの問題を回避できます。比較的燃えにくく、メンテナンスがそれほど必要ないのも大きなメリットです。しかし、見た目やさわり心地は木に近づけているとはいえ、天然木の雰囲気には及びません。価格も比較的高価であるため、屋外は人工木、室内は天然木といった使い分けを検討してみるとよいでしょう。
ガラス
ガラス製のルーバーは透明性が高く、採光性のよさが特徴です。窓自体が可動式のガラス製ルーバーとなっているものもあり、浴室やキッチン、洗面所などによく使用されます。
すりガラスを使うことで目隠しの効果もあり、プライバシーの確保も可能です。ただし、ガラスは破損する可能性があるため、ひびや欠けがないか定期的なチェックは必要です。また、ガラスのルーバー窓は防犯の観点では最適とはいえません。手の届かない位置に設置する、窓の外側に格子を設置するなどの対策が求められるでしょう。
■ アルミルーバー「フォルティナ」のおしゃれな施工事例
ここで、アルミルーバー「フォルティナ」のおしゃれな施工事例を紹介します。
ホテル
マンション
ショップ
オフィス
■ まとめ
ルーバーは視線や日光の遮断、採光や風量の調整といった目的で設置されます。デザイン性の高いものは、外装や内装の装飾に使用されるものも多く見られます。
ルーバーが設置される場所として、屋外では外壁や窓、屋内では天井といった場所が中心です。アルミ・天然木・人工木・ガラスといった材質のものがありますので、それぞれのメリットとデメリットを理解して、適材適所への設置を検討しましょう。
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2024.10.10