社内問い合わせの負荷を削減するには?
情報システム部門の業務負荷削減方法をご紹介
情報システム部門における社内問い合わせ対応の現状
情報システム部門は、現代の企業活動においてIT環境の維持・管理やシステムの運用、セキュリティ対策など、企業を支える重要な部署です。
情報システム部門には、PCやネットワークの不具合といった基本的なものから、各種システムの操作方法、アプリケーションの利用に関する質問など日々多岐にわたる社内からの問い合わせが寄せられます。特に最近はDX推進の風潮により新しいシステムやツールの導入が加速していますが、導入時やバージョンアップ時には「どのように使えばいいのか」「今まで通りの操作ができない」といった操作方法やトラブル対応の問い合わせが急増します。
社内問い合わせ対応の負荷増大によって生じる課題
社内問い合わせ対応の負荷が増大すると、情報システム部門および企業全体にさまざまな課題が生じます。
・注力すべき業務への支障
情報システム部門はIT戦略の立案・推進や業務システムの改善、セキュリティ強化などといった重要な業務を担っていますが、問い合わせ対応の負荷が大きくなるとこのような重大な業務に十分な時間を割くことができなくなります。その結果、作業の質の低下やトラブルの発生につながる可能性があります。
・他部署への影響
問い合わせ対応が遅れると、問い合わせ元である他部署で業務が停滞する可能性があります。例えば、経費精算において使用するシステムにトラブルが生じた場合、トラブルを解決するまで経費精算の作業は止まってしまいます。
・業務時間の増加と人手不足
問い合わせが増加して業務量が増えることによって、業務時間内では業務を処理しきれなくなる可能性があります。残業が慢性化すると、従業員のモチベーションの低下や離職率の上昇が生じ、人手不足へとつながります。人手が足りないと従業員1人当たりの業務負荷がさらに高くなるため、悪循環に陥ります。
これらの課題を解決するためには、社内問い合わせ対応の効率化が不可欠です。
社内問い合わせの負荷削減の解決策
情報システム部門の業務負荷を軽減し、本来の業務に注力できる環境を構築するためには、「問い合わせの量を減少させる」取り組みと、「問い合わせ対応の効率を上げる」取り組みの両面からアプローチすることが重要です。問い合わせの量を減少させる方法を三つ、問い合わせ対応を効率化する方法を二つご紹介します。
問い合わせの量を減少させる
問い合わせの量を減らすためには、従業員自身で疑問点を自己解決できる環境をつくることが必要です。
1. チャットボットやFAQシステムの導入
チャットボットやFAQシステムを活用して従業員の自己解決を促すことで、よくある質問や定型的な問い合わせを減らすことができます。これらのソリューションは24時間対応可能であり、 問題をいつでも解決することができるため 、情報システム部門だけでなく従業員全体にメリットがあります。
弊社が取り扱っている「Helpfeel」では、さまざまなお問い合わせ表現に対応できる「意図予測検索」が搭載されているFAQシステムです。あいまいな検索ワードやスペルミス、漢字/かなの表記ゆれにも対応しており、さまざまな言い回しから質問の回答ページへたどり着けるため、従業員自身で疑問点を解決することができます。
2. マニュアルの整備・検索性の向上
問い合わせが発生する原因として、「マニュアルの場所がわからない」「マニュアルに書いてある情報が古く対応方法が異なる」のように、情報を探し出すことが難しい点が挙げられます。従業員自身が自己解決できるよう、常に最新状態のマニュアルを保管し、知りたい情報を見つけやすい環境をつくることが必要です。
規程集やマニュアル類を簡単で効率的に公開・管理できる文書公開管理システム「DocLAN®︎」は、 同義語・あいまい検索など多彩な検索機能を備えており、目的の文書をスムーズに閲覧することが可能です。また、Wordで作成したデータは最新の文書と変更前の文書を比較できる新旧差分表示機能を備えており、さまざまな文書の管理や検索をWebブラウザーで効率的に行えます。
3. マニュアル動画の作成
操作方法や設定方法など、文章や静止画では伝わりにくい内容を、動画によって視覚的にわかりやすくすることも問い合わせ量の削減に効果的です。
動画は文章のマニュアルよりも作成に手間がかかりますが、ツールを使うことで簡単に作成できます。
「ビジネス動画セルフサービス PIP-Maker®(ピーアイピー・メーカー)」は、いつも使っているパワーポイントから、動画制作スキルがなくても簡単3ステップで動画コンテンツを作成できます。撮影や録音が不要なため、動画制作に必要なコストや手間を大幅に削減することができます。
※PIP-Makerは株式会社4COLORSの登録商標で、撮影と録音不要の音声付き動画作成クラウドサービスです。
問い合わせ対応を効率化する
問い合わせ対応を効率化することで情報システム部門がするべき作業が減少し、負荷削減につながります。
1. ヘルプデスクの自動化
定常的な問い合わせ対応や1次対応を自動化することで、より専門的な問い合わせや緊急性の高い問題に集中して対応することができます。また、自動化によって対応速度が上がり、早期に問題解決ができるため、他の部署の業務へも良い影響を与えます。最近では自然言語処理技術の進歩により、複雑な質問にも柔軟に対応できるAIツールもあります。
定型業務の自動化は、RPAソリューションの導入により実現できます。
また、「AIヘルプデスク」では生成AIを活用して回答精度の高い自動応答が可能です。自動応答では解決しきれず、有人対応となった問い合わせについてもログを収集するため、社員の困りごとを分析することができ、マニュアルの更新や自動応答範囲の拡大にもつながります。
2. ヘルプデスクのアウトソーシング
社内からの問い合わせ対応業務の一部を外部の業者にアウトソーシングすることで、情報システム部門の負担を軽減することができます。複雑な問い合わせに集中できるため、対応品質の向上が期待できます。
TOPPANエッジでは、さまざまなバックオフィス業務をワンストップで委託できるBPOソリューションをご用意しております。委託元の企業に常駐して業務を行うオンサイトBPOにも対応しております。
まとめ
情報システム部門の社内問い合わせ対応をめぐる課題は、情報システム部門の業務負荷の問題だけにとどまらず、他部署の業務にも影響する重大なものです。DXが進み新たなシステム導入が増え、社内問い合わせの量や種類が急増している今、適切なソリューションを導入することで業務負荷を軽減し、企業の生産性を高める必要があります。
社内問い合わせ対応の業務課題について、ぜひTOPPANエッジにご相談ください。
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2025.08.21