コラム

工場や倉庫の改修が
製品品質の向上・働きやすさの
改善につながる理由とは?

工場や倉庫の改修を行うことにより、製品の品質を向上させたり、働きやすさの改善につなげたりすることができます。なぜ改修がそれらのメリットを生み出すのでしょうか。その理由と共に、品質改善や働きやすさにつながる改修方法をご紹介します。


工場・倉庫関連コラム一気読み資料


ideanote vol.154 タイパの先にあるもの じかん、再考。

工場や倉庫の改修工事の種類

まずは改修の意味や、工場や倉庫の改修工事の種類を確認しておきましょう。

改修とは

改修とは、建物の修理と改良を行う工事のことを指します。建物の不具合や老朽化した箇所を修理したり、新しいものに交換したりすることに加えて、性能などを向上させるために改良することも含みます。

似た言葉に、修繕、改装、改築などがあります。

修繕は建物の不具合のある箇所を修理・交換し、建築当初の水準まで回復させることを指します。

改築は、建築物の全部または一部を取り壊すタイミングや、災害や老朽化などで倒壊してしまったタイミングなどで、改築前の建物の用途や規模、構造がほぼ同一の建物を建設することです。

改装は、間取りや床面積は変えず、建物の外装や内装などを新しいものに変えることを指します。

改修工事の種類

改修工事には、主に外壁塗装工事、外壁改修工事、塗床改修工事などがあります。

外壁塗装工事:外壁に塗装することで外観の向上や、防水・防腐効果・耐久性の向上などが期待できます。

外壁改修工事:外壁の劣化の回復や性能向上のために改修します。断熱性や防音性、保護性の向上などを目指します。

塗床改修工事:工場や倉庫内の床面を、保護や安全性の向上などを目的に改修します。


工場や倉庫の改修を検討するタイミングとは?

一般的に、以下の状況に直面したときが、工場や倉庫の改修を検討するタイミングです。

建物に劣化の兆しが見られる

現在の工場や倉庫の建物に劣化の兆しが見られる場合には、改修のタイミングといえます。例えば雨漏りや外壁のひび割れなどが見られた場合はすぐにでも改修する必要があるでしょう。また工場や倉庫の中が夏場にひどく高温になってしまうという場合は、労働者の熱中症リスクが高まるため、何らかの対策を講じるべきタイミングといえます。

建物の耐用年数が過ぎている

耐用年数が過ぎている場合は、改修の検討タイミングといえます。工場や倉庫の屋根・外壁の耐用年数は、10年から20年といわれています。目安として10年が経過した時点で劣化が見られないか確認するなど準備をしましょう。

機械の入れ替えに伴う付帯工事の必要性

工場や倉庫で利用する機械の入れ替えや新規導入などの際に、設備や作業導線が変わることもあるでしょう。その際には全体を見直す良いタイミングです。施設内の床や壁、外壁や屋根などもあわせて見直し、必要に応じて改修するのも良いでしょう。

事業拡大や用途の変更

事業拡大や工場・倉庫の用途を変更するなど大規模な変革のタイミングは、不具合を点検して見直すチャンスといえます。


工場や倉庫の改修の効果

工場や倉庫の改修を行うことにより、次のような効果が期待できるでしょう。

業務効率化

工場や倉庫を改修することにより、空調効率の改善や従業員の労働安全性を確保できれば、業務効率や生産性の向上に寄与できます。

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工場・倉庫の商品品質改善

工場や倉庫内では大切な商品や材料が保管されていることが多いため、施設改修により、熱や湿気、結露などによる劣化を防げるようになれば、品質の改善につながります。

法令や規格への適応

法令や規格の安全基準を満たす改修を行うことで、より施設内の安全性を高められると同時に施設の価値向上にもつながります。

労働災害リスクの低減

工場や倉庫における転倒事故などの労働災害や、温度のコントロール不備による従業員の体調不良などのリスクを低減できます。

従業員の士気・働きやすさの改善

改修により、従業員の安全性や快適さの向上などの環境面が改善された場合、従業員の士気や働きやすさが高まります。それに伴い、離職率も下がり、優秀な人材の流出を防止できる可能性があります。

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省エネ対策・SDGs推進

近年求められる省エネやSDGsをはじめとした環境への対応は企業にとって大きな課題といえます。持続可能な手法を用いた設備投資を行うことで、エネルギーとコストの節約やCO2排出の削減に寄与できるでしょう。


品質改善・働きやすさにつなげる改修方法

前述の効果のうち、商品・サービス品質の改善と職場の士気・働きやすさの改善につなげる改修方法を具体的にご紹介します。

品質改善・働きやすさにつなげる改修方法

遮熱対策

屋根や窓ガラスに遮熱対策を施すことにより、施設内の商品と従業員を守ります。

例えば、TOPPANの工場・倉庫環境ソリューションの一つである遮熱対策では、労働環境改善と室内空調負荷軽減を実現する遮熱塗料「TPK 遮熱塗料®︎」や「ボンフロンサンバリア®︎」が屋根の表面温度を15~30℃、室内温度を3~7℃下げることで製品の品質と工場内の労働環境を守ります。遮熱効果・温度調節機能で冷房、暖房などの空調負荷を軽減して省エネ対策に貢献します。

また窓ガラスに対しては、「クリアルマイサニーNano」という塗料を用いて特殊金属膜コーティングをすることにより、工場や倉庫の湿度を最適化し、窓からの熱を軽減することで夏は涼しく、冬は暖かい環境を実現できます。


防水・結露対策

防水性向上を目的とした改修方法として、屋根の防水対策を強化する方法があります。

TOPPANがご提供する「TPT 金属屋根ウレタンスプレー工法」や「TPD スレート屋根用ウレタンスプレー工法」は、超速硬化ウレタン塗膜防水スプレー工法によって、耐用年数15年、最大10年の防水保証が可能になります。

液状の速乾性のウレタン防水材をスプレーガンで吹付け、 メンブレン (連続被膜)防水層を施工します。引張強度・引裂強度に優れ、強靭な防水層を形成します。

また工場や倉庫の鉄骨部は、表面が冷やされると結露が発生し、水滴が商品や設備に落ちることにより、品質に関わる問題が発生します。また結露が発生すると、水滴が通路に落ちて思わぬ転倒事故につながる恐れがあります。

TOPPANは結露対策として結露防止塗料「ケツロナイン®︎」の塗布を行うことができます。庫内環境を改善して安全性を向上し、庫内環境を改善することにより事故を未然に防ぎます。


空気質改善

改修によって工場や倉庫内の空気質の改善ができます。

・局地排気装置の導入
粉じんやガスなどの有害物質が発生する工場のほか、熱や湯気が発生する食品工場などでは、従業員の体調に影響を及ぼし、作業効率を下げる恐れがあります。このような場合には局所排気装置を導入することにより、速やかに有害物質や湯気を取り除くことができます。

・空気質改善効果のある断熱塗料の塗布
断熱塗料の中には空気質改善の効果が期待できるものもあります。

TOPPANが塗装可能な断熱塗料「キクスイGAINA®︎」は、夏の暑さや冬の寒さ、騒音などを抑えるほか、クリーンな空気をつくりだし、臭いを抑える効果も期待できます。

帯電性0.0の性質を持っており、汚濁物質が付着しにくい性質を備えています。さらにイオン化した水分が空気中に浮遊している汚濁物質と結合し、汚濁物質を浮遊しにくくします。


防音対策

工場や倉庫内の騒音は従業員の作業効率を下げてしまうことから、防音対策は作業効率を上げるのに有効な改修です。

・簡易防音室の導入・防音壁の建設
特定の機械に騒音がある場合には、その機械だけを簡易的に覆う防音室を導入することが有効です。また防音壁と呼ばれる壁を立てる方法もあります。

・工場内の吸音工事
施設内の天井や壁の吸音性能を高めることで、音を軽減する方法があります。

・遮音・防音効果のある断熱塗料の塗布
断熱塗料「キクスイGAINA®︎」は、建物内に侵入する騒音を低減する遮音・防音効果も期待できます。塗装面は大量のセラミックで隙間なく覆われているため、効率よく音を反射するだけでなく、制震効果によって騒音を低減する効果も期待できます。


まとめ

工場や倉庫の改修に関する内容をご紹介しました。さまざまな改修方法がありますので、工場や倉庫の状況に応じて最適な方法を選ぶことをおすすめします。

TOPPANの工場・倉庫環境ソリューションでは、今回ご紹介した内容のほかにも、さまざまな改修のご提案をさせていただきます。

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2023.12.15