アルミニウム複合板とは|用途、メリットとデメリット、耐用年数を解説、高意匠・高耐久のおすすめ内外装材も
「不燃アルミ複合板」は、主に公共的な建物や中規模以上の建物において、看板の材料や外装材として多く使用されていますが、その特徴はあまり広く知られていません。
そこで今回は、不燃アルミ複合板の種類や用途、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
建築基準法や消防法における防火規定や、1900年創業のTOPPANがおすすめするアルミ外装材も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
<目次>
■ 不燃アルミ複合板とは|種類と用途
■ アルミニウムは「不燃材料」でも「不燃アルミ複合板」は認定番号が必要
■ 不燃アルミ複合板のメリット・デメリット
■ 建物の内外装材は複合板ではなく「不燃アルミ意匠材」がおすすめ
■ TOPPANの耐候性・デザイン性に優れた「不燃アルミ内外装材」
■ まとめ
■ 不燃アルミ複合板とは|種類と用途
「不燃アルミ複合板」とは、アルミニウム板で発泡ポリエチレン樹脂をはさむ製品で、看板・ディスプレイや外装材として採用されています。
看板・ディスプレイ・サイン用不燃アルミ複合板
店舗やテナントビルなどに設置する看板やディスプレイ、サインは、設置場所やサイズによって、建築基準法で定める基準を満たす必要があります。
・工作物確認申請:看板の高さが4mを超えるもの(袖看板・壁面看板・建植看板・屋上看板・アーチ看板など)は、建物と同様に工作物として建築確認申請することが義務付けられており、構造・仕様の審査を受ける(建築基準法第88条)
・防火地域内の規制:防火地域などの範囲に設置する看板・広告塔などのうち、建築物の屋上に設けるものか、高さ3mを超えるものは、主要部材を不燃材料にするか不燃材料で覆わなくてはいけない(建築基準法第66条)
これらの規定をクリアするために、以下の看板やサイン製作に不燃アルミ複合板が用いられるのが一般的です。
・店舗や建物の正面看板・壁面看板
・屋上に設置される看板や広告塔
・スタンド看板・自立(独立)看板・野立て看板
・各種案内サイン
外装用不燃アルミ複合板
建築基準法では、避難や消火活動における安全性確保が必要な特殊建築物※や、防火地域もしくは準防火地域内に建てる建物は、耐火構造・準耐火構造にすることが定められています。
※特殊建築物:建築基準法第2条第2項で定める用途の公共性が高い建物
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建物の種類 |
耐火構造 |
準耐火構造 |
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特殊建築物 (劇場・映画館・集会場など) |
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特殊建築物 (病院・診療所・ホテル・旅館など) |
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特殊建築物 (学校・体育館・博物館・図書館など) |
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特殊建築物 (百貨店・展示場・飲食店など) |
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特殊建築物 (自動車車庫・自動車修理向上・撮影スタジオなど) |
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特殊建築物 (倉庫) |
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防火地域内の建物 |
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準防火地域内の建物 |
4階建て以上 3階建て以上で床面積が1,500㎡超 |
3階建て以上で床面積が500㎡超1,500㎡以下 |
「耐火構造」と「準耐火構造」とは、それぞれ主要構造部※が、以下の基準を満たす必要があり、告示で定められた例示仕様か、試験等により性能が確認され国土交通大臣が認定した仕様のみ該当します。
※主要構造部:建築基準法第2条第5項で定める「壁・柱・床・梁・屋根又は階段」(建物の構造上重要ではない部分は除く)
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耐火構造 |
一定時間の火熱が加えられている場合でも、損傷などが生じない構造1〜3時間の加熱に対する非損傷性・遮熱性・遮炎性が確保されていること(=耐火性能) |
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準耐火構造 |
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耐火構造・準耐火構造にすることが求められる建物では、外装仕上げ(外壁・軒下など)において、告示で定める仕様にするか、防火材料(不燃・準不燃・難燃材料)を用いることが義務付けられています。
内装用不燃アルミ複合板
建築基準法と消防法により、特殊建築物や一定規模以上の建物は、居室及び通路の天井・壁に防火材料を使用することが義務付けられています。
火災時に建物内にいる人が安全かつ迅速に避難するための経路と時間を確保することが目的です。
この基準をクリアするために、オフィスなどの室内壁仕上げ材や、パーテーションの材料に不燃アルミ複合板が使用される場合があります。
アルミニウムは「不燃材料」でも「不燃アルミ複合板」は認定番号が必要
アルミニウムは、告示によって建築基準法で定める「不燃材料」として認められており、通常の火災で火熱を受けても、「加熱開始後20分以上燃焼しない・防火上有害な損傷がない・避難上有害な煙やガスを発生しない」性能を持ちます。
ただし、告示で不燃材料として認めているのは「アルミニウム」であり、それを加工した建材は、個別に国土交通大臣から不燃材料としての認定を受けなくてはいけません。
不燃材料として認定を受けているかどうかは、製品カタログなどに書かれている認定番号を確認しましょう。
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防火材料の種類 |
認定番号 |
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不燃材料 |
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準不燃材料 |
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難燃材料 |
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※◯◯◯◯には、工法・製品ごとの個別認定番号が入る
■ 不燃アルミ複合板のメリット・デメリット
不燃アルミ複合板には、設計プランに採用する前に知っておいていただきたいメリットとデメリットがあります。
メリット
・アルミ複合板は、同じ厚さのアルミ板と比較して約30%の重量で、非常に軽い
・アルミニウムは金属の中でも柔らかく、加工しやすい
・両面にアルミニウムが貼ってあるため、紫外線や雨に長時間あたったり、温度変化が激しい場所に施工したりしても劣化しにくい(耐候性が高い)
・芯材である発泡ポリエチレン樹脂によって、衝撃を受けても破損しにくく、人などがぶつかっても事故・怪我の被害を抑えられる
・アルミ板や鉄板、アクリル板よりも安価
デメリット
・アルミ自体の厚さは0.5mm程度で、芯材の発泡ポリエチレン樹脂は耐衝撃性が低いため、物などがぶつかると凹みやすい
・芯材のポリエチレン樹脂が火熱を受けると、ススや一酸化炭素が発生して事故につながる可能性がある
・両面のアルミニウム板自体の耐候性は高く10年以上メンテナンスは不要だが、その上に貼る化粧シートやカッティングシートの耐用年数は3〜5年で、退色したり細かいヒビが入ったりする
■ 建物の内外装材は複合板ではなく「不燃アルミ意匠材」がおすすめ
建物の外壁や軒天、室内の天井・壁・パーテーションなどの仕上げは、必ずしも芯材は必要なく、両面がアルミニウム板仕上げでない材料でも見た目に違いはありません。
また、不燃アルミ複合パネルは、端部の加工や納まりに工夫が必要で、さらに塗装仕上げや化粧シート貼りの工程も発生します。
そこでおすすめするのが、「不燃アルミ意匠材」です。
不燃アルミ意匠材とは、アルミニウム板に化粧シートを貼り、さらにその上からコーティングを施した仕上げ材です。
化粧アルミニウム板を折り曲げ加工したスパンドレルは、役物・ブラケットなどのオプションも充実しているため、施工効率が高く、美しい納まりに仕上がります。
■ TOPPANの耐候性・デザイン性に優れた「不燃アルミ内外装材」
TOPPANは、長年培ってきた印刷テクノロジーを活かし、SDGs実現に向けた社会的課題の解決に取り組み、高耐久で環境に配慮した建築内外装材を開発製造しております。
その中でも、内外装不燃アルミ意匠材「FORTINA」は、豊富な色柄レパートリーと高い耐久性により、多くの建物にご採用いただいている人気シリーズです。
【FORTINAの特長】
・長年培った高度な印刷技術によってリアルな質感を再現(外装用は15種類以上の木目柄、内装用は45種類以上のメタル・木目柄・石目柄から選択可能)
・外装用はSWOM※にて、15,000時間の耐候性試験をクリア(化粧シート表面のクラック・各層の密着低下・絵柄の退色を抑制)
・長期間、メンテナンスフリー(通常使用環境では30年以上の耐用年数)
・内装仕様・外装仕様のどちらも、国土交通大臣による不燃認定取得済み
・オレフィン※の使用とクロメートの不使用による環境負荷の軽減
・形状の多彩なラインナップによるトータルコーディネート
※SWOM:Sunshine Weather-O-Meter(促進耐候性試験装置)を用いた性能試験で、屋外環境(紫外線・温度・湿度・雨)に対する劣化を評価できる
※オレフィン:製造時のCO2排出量が少なく燃焼時にも有毒ガスが出ないプラスチック樹脂の主原料となる化合物で、環境に配慮した素材として近年注目されている。塩ビシートと比較すると原材料調達段階+生産段階+流通段階+廃棄・リサイクル段階の二酸化炭素排出量を60%も抑制できる。(当社比)
※クロメート:金属表面の耐食性を高めるための塗装下地として用いられる素材で、特に六価クロムは発がん性や土壌・地下水汚染をもたらすため、使用が制限されている
FORTINAは、以下3種類の製品ラインナップを取り揃えています。
TOPPANでは、FORTINAの他に、パネルの基材をケイ酸カルシウム板、酸化マグネシウム板、ダイライト®、鋼板から選べて、さらに表面に抗ウイルス・抗菌機能をプラスした不燃化粧パネル「LOVAL」も製造しており、こちらはより装飾的な壁の仕上げ材や建具の面材にご活用いただけます。
※化粧パネルに加えて、石膏ボードに直張りできる準不燃仕様のLOVALタックシートもございます。
■ まとめ
アルミ不燃複合板は、看板やサイン、外装材の仕上げ材として多くの建物に採用される建材です。
ただし、メリットとデメリットの両方があるため、設計プランを検討する際にはご注意ください。
建築基準法や消防法の防火規定の対象となる建物の内外装仕上げには、「不燃アルミ意匠材」もおすすめです。
TOPPANでは、耐候性とデザイン性に富んだ不燃アルミ意匠材や不燃化粧パネルを製造しております。
「環境に配慮した建築」や「人に長く愛される建物」、「街のシンボルになる建築」の材料選定でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
2026.05.25


