コラム

調光フィルムはどう施工する? 施工プロセスと導入事例、選び方を解説!

調光フィルムを施工することで、既存の窓ガラスなどの透過性が変化し 、プライバシーやインテリア性が高まります。これから調光フィルムを施工するにあたり、どのような流れで行われるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、調光フィルムの基礎知識から調光フィルムの施工プロセス、導入事例、選び方までご紹介します。

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■調光フィルムとは

調光フィルムの基礎知識を解説します。

●調光フィルムとは?
調光フィルムとは、窓やパーティションに貼り付けて電気を通すことで、電源のON/OFFによって透明・不透明が切り替えられるフィルムです。

●調光フィルムのメリット
調光フィルムは使用シーンに応じて見え方を自由に変更できることから、プライバシーを確保したいときに柔軟に対応することができるメリットがあります。
また各場所の目隠しも可能になるため、セキュリティ対策にも役立ちます。

総じて、調光フィルムは、手軽に透明・不透明を切り替えることで、通常の窓やパーティションでは実現できなかった多様なニーズに応えられるのがメリットです。

●調光フィルムが利用される場面
調光フィルムはオフィスや住宅、商業施設などで広く利用されています。

オフィスではガラス張りの部屋を会議で利用するときだけ不透明にして、プライバシーや機密性を守るのに役立てられています。

住宅では、例えば浴室を取り巻くガラスパーティションに施工し、普段は透明にしてインテリア性を高めながら、使用時だけ目隠しする仕組みで利用されます。

商業施設では、主にショーウィンドウに施され、時間帯ごとに透明度を切り替え、演出やセキュリティなどに役立てられています。

■調光フィルムの施工プロセス

調光フィルムは、一般的にはガラスなどの既存の設備に貼り付ける形で施工します。製品によって厳密な手順は異なりますが、ここでは基本的な施工のプロセスを見ていきましょう。

1.事前準備
事前に対象設備の確認および、調光フィルムや電源、その他の道具の準備を行います。道具は脚立やマスキングテープ、清掃具、スキージ(フィルムとガラス面の空気を抜く道具)などが挙げられます。今回は自己粘着タイプの調光フィルムを利用する方法をご紹介します。

2.施工手順
(1)分電盤から調光フィルムの専用回線を確保します。
(2)電源を設置し固定します。
(3)調光フィルムの電極近くまで配線します。
(4)調光フィルムを用意して、貼り付ける前に電源に接続して動作確認を行います。
(5)施工箇所のガラス面と調光フィルムの保護シートを掃除します。
(6)調光フィルムを貼る位置を決め、テープで仮固定します。
(7) 調光フィルムの保護シートをはがしながら、スキージで空気を抜いて貼っていきます。異物が入った場合は取り除きます。

3.施工後のチェック
施工後は、異物が入っていないか、透明と不透明は正しく切り替わるかなどの確認を行います。

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■調光フィルムの導入事例

実際に調光フィルムを導入した事例をご紹介します。

●会議室のガラスパーテーションに調光フィルムを施した事例
オフィスにおいてガラスパーテーションは、開放感があり応接室などによく利用されますが、機密性の高い会議やプレゼンの機会にはプライバシーの観点が課題となります。

課題解決策として、光が漏れるブラインドや透明に切り替えられない装飾用フィルムに勝る調光フィルムを施工し、透明・不透明を用途に応じて切り替える仕組みを作りました。

●浴室のガラスに調光フィルムを施した事例
オーダーメイドのシステムバスを手がける企業は、顧客より透明・不透明を切り替えられないかとの要望があったため、ショールームに展示している製品のガラスに調光フィルムを施工しました。
安全性の高い調光フィルムを採用し、さらにドアのガラスを2枚重ねにしてその間に施工し、漏電や感電を予防しています。
顧客ニーズを満たすとともにホテルライクなバスルームにも変化しました。

●車の窓ガラスに調光フィルムを施した事例
車は近年、自動運転技術などの進化から、より車内空間の快適さやプライバシー性が求められるようになっています。しかしブラインドやカーテンなどの機械式のもので窓ガラスを覆うことはスペースを圧迫し、重量が重くなってしまいます。

その解決策となるのが、調光フィルムです。リモコンで手軽に透明度を切り替えられるほか、車にマッチするよう、電源OFF時には95%の可視光線を遮蔽する「黒色」となり、電源ON時には43%の可視光線を通す半透明のライトグレー色となる調光フィルムは、より車の窓ガラスに適しています。

またUV(紫外線)カット機能のある調光フィルムであれば、フィルムの退色も予防できます。

●店舗ガラスに調光フィルムを施した事例
新規オープンしたスーパーマーケットが、建物正面と吹き抜け部の日射ガラスに調光フィルムを採用しました。

直射日光が当たると自動でセンサーが反応し、透明からすりガラス状になる仕組みです。

生鮮食品の鮮度を保ち、その他商品の退色も予防できるようになりました。まるでヨーロッパのマルシェのような雰囲気で買い物を楽しめるような演出も実現しています。

■調光フィルムの選び方

調光フィルムは複数の種類があるため、用途や環境に応じて最適なものを選ぶことが大切です。選び方のポイントは次の3つです。

●品質
調光フィルムは利便性だけでなく、高いインテリア性を実現することが求められます。透明・不透明に切り替わる仕組みの信頼性や見た目の美しさなど、品質面を重視しましょう。

●コスト
調光フィルムを導入する際の費用について、維持管理費も含めた広い視野で考えることが重要です。

●サポート体制
調光フィルムは、ただ貼り付ければ良いだけでなく、配線などの施工する環境の十分な検討や漏電リスク管理、万が一の故障時の対応などサポート体制も重要になってきます。
製品を提供するだけでなく、手厚いサポートを用意している提供会社を選ぶことをおすすめします。

■TOPPANの調光フィルム「LC MAGIC」とは?

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TOPPANは、「LC MAGIC」という調光フィルムをご提供しております。

TOPPANの印刷技術を応用・開発した液晶技術を利用している薄型液晶を備えた調光フィルムです。

電源OFF(非通電)時に不透明、電源ON(通電)時に透明となる「ノーマルモード」のほか、電源OFF(非通電)時に透明となる「リバースモード」もご用意しています。またホワイトタイプ以外にブラックタイプもあります。

自由な形状に加工できる柔軟なデザイン性や、ロール生産が可能なことによる長尺での出荷を実現する点なども特徴です。

すでにホテルやオフィスなどの建築物や、車などのモビリティに多数、採用いただいており、利便性だけでなく品質の高さにも定評があります。

サポート体制も整っており、ただ製品をご提供・施工するだけでなく、施工場所の課題解決のお手伝いをさせていただくために、導入時に最適な製品や施工のご提案が可能です。

■まとめ

調光フィルムは、オフィスからホテル、店舗、車までさまざまなシーンにプライバシー性やセキュリティ、空間演出、利便性など多様なメリットを生み出します。

TOPPANの「LC MAGIC」をご選定いただければ、お客さまのご要望や課題、環境に合わせたご提案が可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

2024.10.11

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