店舗のガラスにひと工夫
マルシェのような開放感を再現
今回はKTXアーキラボ ヘッドアーキテクトの建築デザイナー松本哲哉氏へのインタビューです。
松本氏は世界各国でデザインアワードの受賞歴を持っており、
2023年3月にオープンしたスーパーマーケット、ヤマダストアー新青山店様(兵庫県姫路市)の設計に携わられました。
その中で店舗のガラス(外窓)にLC MAGICを採用いただきました。

本インタビューでは松本氏に店舗のガラスにLC MAGICを採用いただいた経緯とご感想を伺いました。
(インタビューは2023年4月実施)
直射日光から生鮮食品を守りつつ、光はしっかり取り入れる。スマートウィンドウ「LC MAGIC」で実現した海外のマルシェのような開放感

1)LC MAGICを採用いただいたのは、どのような場所でしょうか?
松本氏:ヤマダストアー新青山店様の建物正面及び吹き抜け部の日射ガラスです。
普段は透明で、直射日光が当たるとセンサーが反応してすりガラス状になる、
自動制御システムになっています。この店舗はガラス面が広いのが特徴ですが、
デザインとして「何か面白い設計を」というクライアント様のご要望にお応えすべく、
ヨーロッパのマルシェ(屋外市場)のような雰囲気の中でお買い物を楽しんでいただける
空間をイメージして、ご提案させていただきました。

2)LC MAGIC採用の経緯と、実際の使用方法についてお聞かせください。
松本氏:生鮮食品を扱っている店舗なので、直射日光をいかに防ぐかという点は大きな課題でし
た。当初は、電動のロールスクリーンやブラインドを使う案も出ましたが、
美観的にできればつけたくありませんでした。
そこで他の方法を探っていたところ、ガラス加工メーカーさんからLC MAGICを
ご紹介いただき、採用を決めました。
実物は二重ガラス構造(複層ガラス)で、内壁側のガラスの内面にLC MAGICを、
外壁側のガラスの内面に輻射熱を抑える金属膜(Low-E膜)を形成しています。
また、建物正面のガラスは上下3段に分かれており、段ごとにセンサーが取り付けて
あるため、直射日光を感知した段から1段ずつすりガラス状に変わります。
これにより、生鮮食品の鮮度の問題はもちろん、その他の商品の退色の問題も防ぐ
ことができました。
お店のスタッフの方々からも「自動制御システムなので管理がとても楽で安心だ」
というお声をいただいています。
※この複層ガラスは、日石硝子工業株式会社様にLC MAGICをご採用
いただき製造販売中の「マジックヴェール®」という商品です。

3) 初めてLC MAGICを採用いただいた感想をお聞かせください。
松本氏:当初、運搬や施工の際にLC MAGICが傷つきやすいのではないかと心配したのですが、
これも二重ガラス構造(複層ガラス)にすることで解決しました。
我々は国内外でガラス張りの店舗を数多く手がけていますが、ガラスを多用すると、
様々な問題が発生しがちです。
たとえば、直射日光がたくさん入る構造だとどうしても室内の気温が上がり、
エアコンの効率が悪くなることがあります。
今回その点もLC MAGICを使った二重ガラス(複層ガラス)にしたことで解決できました。
結果的に、十分な太陽光を取り入れるデザイン性と、直射日光や輻射熱から商品を守る
機能性の両方を実現できたと感じています。

採用店舗ご紹介 ヤマダストアー様
ヤマダストアー様は、兵庫県南西部を中心に県内8店舗を展開するスーパーマーケット です。
(2023年5月現在)
地元生産者の方と直接取引した生鮮食品や、自然食品・オーガニック製品の販売を行っています。

ここまでインタビューをご紹介してきました。
店舗経営者の方、店舗をデザインをされる建築士の方など、
ご参考にしていただければ幸いです。
施工写真:河野 政人 / ナカサアンドパートナーズ
■店舗で開放的な窓ガラスを採用するメリット
なお、店舗で開放的な窓ガラスを採用すると以下のようなメリットがあります。
〇自然光を多く取り込める
店内に自然光をたっぷりと取り込むことができ、店舗の雰囲気が向上します。
〇店舗が広く感じ、お客様がストレスを感じづらい
狭い店舗でも広く感じさせることができ、お客様が快適に過ごしやすい環境となる為、顧客満足度の向上に繋がります。
〇眺望と視認性の向上
店内からの眺望や外からの視認性の向上に繋がります。店内の様子が外から見えることで通行人の興味を引きやすく、店舗への誘因効果も期待できます。
スマートウィンドウ「LC MAGIC」のご紹介
スマートウィンドウとは電源のON/OFFで透明・不透明が切り替わるフィルムのことです。
(下記画像イメージ)

また、LC MAGICは店舗のガラス以外にも様々な場面で採用されております。
オフィス・住宅・商業施設などにおいてブラインドやカーテンに代わる用途として活用されており、
使用シーンに応じて見え方を自由に変更することができます。
例えば普段はセキュリティ対策やプライバシー確保のために不透明にしておき、
必要な場面で透明に切り替えることで見え方を瞬時に変えるといった活用方法があります。
店舗のガラスだけでなく、工場見学通路、医療関連施設などもその一例です。
加えて、スクリーンとして映像投影もできるため、会議室での資料投影や、
ショーウィンドーに広告を映し出す演出も可能です。

スマートウィンドウの切り替え方法としては、
電源OFF時に不透明、ON時透明になるノーマルモードのほか、
その逆で電源OFF時に透明、ON時に不透明となるリバースモードがあります。
リバースモードは透明時に電気を必要としないため
普段から透明な状態で使用する環境に適しており、
安全上の観点から万一の停電時に内側の確認が必要な場所にも安心して活用できます。
また、グレーやブラックなどカラーバリエーションもあるため、
使用環境のイメージに合わせて活用可能です。
この様に、スマートウィンドウは状況や目的によって、幅広いシーンで活躍します。
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TOPPANのスマートウィンドウ「LC MAGIC」は超薄型で高い透明性を保持します。
多くの店舗や企業様で採用いただいていますので、開放的な窓ガラスをご検討中であればぜひお気軽にご相談ください。
2025.03.04