メタバースのアバターとは?
作り方からファッションまで解説!
いま話題のメタバースでは、「アバター」を介してコミュニケーションをとります。では実際にどのように「アバター」を作ればよいのかご存じでしょうか? また、アバターに着用させるファッションの自由度や創作性なども気になるところでしょう。今後、アバターサービスもどんどん進化していくと考えられます。
今回は、アバターとは何か、という概要から、作り方、ファッション、アバター自動生成サービスまで一挙に解説します。
メタバースのアバターとは?
メタバースは、「異なる次元からの観点」「超越した」を意味するメタ(meta)と「宇宙・世界」を意味するユニバース(universe)を合わせた造語です。
つまり「超越した世界」という意味になりますが、主に、オンライン上の仮想空間に構築された世界を指します。ただの仮想空間ではなく、人々が互いに交流したり、購買活動が行えたりするなど、より現実空間にリンクした形で展開されているのが、メタバースです。
明確な定義が定められているわけではなく、現在は、従来のバーチャルリアリティ(VR)技術を用いて表現される仮想空間の延長のようなイメージとしてとらえられています。今後、さらにメタバースが本格的に展開されるようになれば、ただの仮想空間ではなく、現実世界とは異なる「もう一つの世界」として人々が存在し、生活できる空間として発展していくと考えられています。
メタバースでは、ユーザー同士が交流できるようになっていますが、その際に、「アバター」を利用することがあります。
メタバースのアバターとは、ユーザーがメタバース空間で自身を表現するためのデジタルなキャラクターや存在のことです。
ユーザーはアバターを使用し、仮想空間で性別や年齢、容姿などを自由に設定・キャラクターを操作して、あたかもそれが自分自身であるかのように意思表示や行動を行います。アバターも進化を遂げており、顔の表情を豊かに作ったり、人にものを渡したり、意思表示をしたりするなど、リアルな人間の動きに近いアバターの作成が可能になっています。
メタバースのアバターの作り方
実際にメタバースのアバターをどのように作成するのでしょうか?
メタバースのアバターは、基本的にサービスが提供している種類の中から選択・作成する形になっています。例えばゲームであれば、操作可能なキャラクターが数種類用意されており、ユーザーが好きなキャラクターを選びます。中には、そのキャラクターのヘアスタイルやファッション、メイク、アクセサリーなどのパーツが複数用意されており、自由に変更できるサービスもあります。このようにして、ユーザーが最も気に入ったものを選択することで、オリジナルのアバターを作成することができます。
また、アバターそのものをオリジナルで作成し、各メタバースサービスを利用する際に使用するという方法もあります。いまは、ユーザー自身の外見に近いアバターを制作できるサービスが出てきています。そのサービスの一つが、TOPPANの「メタクローン®アバター」です。これは、メタバース上でサービスを開発・運用する企業向けに提供されているサービスです。ユーザーが自分自身の顔写真を1枚アップロードした後、身長と体重の情報を入力することで、それらを基にフォトリアルな3Dアバターを自動生成するサービスです。
モノクロ写真もカラー写真へ変更できるほか、顔の表情も自在に再現できるなどの特徴もあります。
アバターといえば、従来、ゲームなどで利用されていた際には架空の世界のキャラクターのような位置付けでしたが、メタバースにおいては、性別や年齢、容姿などを気にせずに、より現実世界に生きている私たちの「分身」として進化しています。
メタバースのアバター活用方法
メタバース内でアバターを使用することで、現実世界では体験できないさまざまな体験をすることが可能です。例えば、異なる地域や国にいる人々との交流、非現実的な空間での冒険、または特別なスキルを持つキャラクターとしての生活等、無限の可能性が広がっています。
また、アバターは自己表現の一形態ともいえます。自分自身が理想とする姿をアバターに反映させることで、自己表現をすることができます。さらに、アバターを通じて他者とコミュニケーションを取ることで、新たな人間関係を築くことも可能です。
最近ではメタバースのアバターは、ビジネスの場でも活用されています。企業はアバターを用いてブランドイメージを強化したり、新たなコミュニケーション手法として利用したりしています。これにより、消費者との接点を増やし、ブランドの認知度を高めることができます。
アバターのファッションとは?
メタバースのアバターは、メタバースの世界の中で活動する際に必要な、ツールとしての意味合いだけではありません。メタバースにおいて、自分自身を表現していくための一種の方法であるともとらえることができます。つまり、アバターにさまざまなデジタルファッションを着せることで、自己表現をすることができるのです。
アバターのファッションを楽しむためには、現状、次の2通りの方法があります。
デジタルファッションを購入してアバターに着せる
メタバース上でアバターに着せられるファッションを専門に取り扱っているショップも出てきています。ユーザーは、そこで気に入ったコンテンツを購入し、アバターに着せて、活動することができます。
また、現在デジタルで作られたファッションの中でも、「NFTファッション」という複製不可能で唯一性を持たせられるファッションを、海外の大手ファッションブランドが次々と制作、販売しています。
NFTとは「Non Fungible Token」つまり「非代替性トークン」のことを指し、ブロックチェーンという暗号化技術を用いた、デジタル上の財であるトークンに唯一性を付与する仕組みです。NFTファッションは、このNFTの仕組みをファッションに取り入れたものです。コピー品の横行を抑止できるので、購入したユーザーは、正真正銘のハイブランドのデジタルファッションアイテムをアバターに着せることができるのです。
ファッションアイテムを自作してアバターに着せる
もう一つの方法は、自分自身でデジタルファッションアイテムを作成し、メタバースで用いるアバターに着せるという方法です。デジタルファッションを作成するツールを活用して、それを用いて自分で好きなデザインの衣類などを作ることができます。
アバター活用の未来
アバターは、ご紹介してきた通り、より自分自身に近しいものになってきており、メタバースが本格的に、現実世界とは別の第二の世界として展開するにあたって必要不可欠なものとなってきています。
そうした中、企業が(ビジネスで)アバターを活用し、ユーザー体験を発展させ続けられる可能性もあります。
例えば、下記のような活用方法が考えられます。
・ユーザーが自分の写真をもとに作ったアバターを登場させるゲームやイベントの実施
・アバターで試着できるバーチャルショッピングサービスの展開
・アバターを用いて友人と一緒に集合写真を撮ることができるバーチャル観光サービスの展開
・アバターとなった社員が会議室に集まって実施するバーチャル会議
このように、アバターを活用することで、メタバースにおける新たな体験を生み出すことができるので、メタバースはより一層、多くのユーザーを惹き付け、拡大していくと考えられます。
アバター活用時の注意点
このように、メタバース内でのアバター活用が今後、拡大していく中で、活用する際には様々な注意点が考えられます。注意点についても押さえておきましょう。
メタバース内への依存
無料でバーチャルリアリティの仮想空間にアクセスができるといった、気軽さや没入感の高さが原因で、仮想空間にのめり込んでしまい、依存症に陥ってしまうこともあるため、注意が必要となります。
現実世界でのコミュニケーション不足
メタバース内でアバターを活用することで、住んでいる場所などに関係なく、世界中のユーザーとのコミュニケーションがとれるようになりました。しかし前述のようにのめり込みすぎてしまうと、現実とメタバース内の世界を混同してしまい、現実世界でのコミュニケーションが煩わしく感じてケースもあるため、依存と同様に注意が必要です。
一方でメタバース内でアバター活用をすることで、新しい人間関係を築くことができるといったメリットもあるため、これらを意識して活用することをおすすめします。
まとめ
メタバースのアバターや、アバターのファッションの作り方、アバター活用時の注意点についてご紹介してきました。
メタバースビジネスの発展のためにも、アバターは重要なツールといえます。メタバースのプラットフォーム構築や運用に注力すると同時に、アバターを重視することで可能性が広がっていくきっかけになるでしょう。
今後、メタバースやアバターに着手していきたいなど興味がある方は、TOPPANの3Dアバターを自動生成できるサービス「メタクローン®アバター」をはじめ、メタバース空間で日々を過ごすVtuber「バーチャル美少女ねむ」さんがメタバース空間で起きていることや、現実(リアル)との決定的な違いついて解説している動画やCXについてまとめた情報誌をぜひご覧ください。
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2023.11.22