企業がメタバースビジネスを始めるには？
初心者向けに始め方をご紹介！

メタバースを活用してビジネス展開する企業が増えているなか、そろそろ何かを始めたい、何かできることはないかと考えている方も多いのではないでしょうか？　
そこで今回、これからメタバースを始めたい企業や団体に向けて、メタバースの始め方や始めるために必要なものを解説します。

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メタバースとは？

メタバースとは、オンライン上のバーチャル、つまり仮想空間に構築された世界において、人々が交流したり、現実社会とリンクした形で購買活動を行えたりする空間、及びサービスのことをいいます。

メタバースは、「異なる次元からの観点」「超越した」を意味するメタ（meta）と「宇宙・世界」を意味するユニバース（universe）を合わせた造語です。
これまでも、仮想空間の提供はゲームやイベントなどで行われてきましたが、メタバースはその領域を超えて、社会活動や経済活動が現実社会とよりリンクする形で行える世界という位置付けにあります。
メタバースが通常の仮想空間とどのように異なるのか、その明確な定義や分類はありませんが、メタバースは、今後さらに発展し、「現実世界とは異なるもう一つの世界で生活ができる」というようなレベルになる可能性が期待されています。

もともとメタバースは、オンラインゲームをはじめとした、ゲーム内でユーザー同士をつなぐプラットフォームとして発達してきました。また、近年のVR（バーチャルリアリティ）技術の発展や、ビジネス会議などのオンライン化が進む昨今のニューノーマルな生活様式に適合しやすい点などから、より身近になってきています。

そうした中、メタバースはゲーム以外にもビジネス活用の可能性が増えてきています。メタバースは、他者との交流や空間共有、ユーザーの分身となる「アバター」利用、アイテムの購買・創造・共有が可能といった特性を持ち、それに付随するビジネスの可能性も多様に広がっています。

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メタバースビジネスが注目される理由

メタバースビジネスが注目される理由には、テクノロジーの変化の他、コロナ禍により変化した生活様式が大きく影響しており、昨今メタバースを始める人が大幅に増加しました。

メタバースが注目される理由の一つに、インターネット回線の高速化や、デバイスの高性能化があげられます。その他にもブロックチェーンやNFTが実用化されたことで、メタバースが身近な存在になり、誰でも気軽にメタバースが使えるものへと変化し、メタバースを始める人が増加しました。
「ブロックチェーン」とは、取引履歴を記録できる技術のことを指します。この技術は、非代替性トークンとも呼ばれ、コピーできないデータのことです。
ブロックチェーン技術によってNFTを付与された商品の購入が可能となり、インターネット上で自身が買ったものの所有権証明ができるようになりました。そのおかげで、メタバースでのショッピングが可能となったのです。

その他にもメタバースを利用する際に必要となるVRゴーグルの進化も、メタバースが注目される理由の一つです。いままでのVRゴーグルは重量があり性能も低いものがほとんどでしたが、技術の進化により軽量化され、気軽に使えるようなったことで、一般の家庭にも普及し始めています。

テクノロジーの変化の他に大きな要因となったのが、コロナ禍の影響です。コロナ禍の影響で対面でのコミュニケーション機会が大幅に減り、ビデオ会議などコミュニケーションのデジタル化が進み、非接触型コミュニケーション機会が増加しました。
そんな中、新しいコミュニケーション手段として、場所にとらわれず遠方の知人同士でのコミュニケーションを可能とするメタバースに注目が集まりました。メタバースの空間内で集まって会話をしたり、ゲームや買い物をするといった機会が大幅に増えたことも注目される理由となります。

また昨今はメタバースを活用したイベントも多く開催されるようになるなど、今後もメタバースに関する注目度は上昇すると考えられています。

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メタバースビジネスの始め方

これから、企業や団体がメタバースを始めたいという場合には、どのような準備が必要になるのでしょうか。メタバースのビジネスを始める際に知っておきたい項目をご紹介します。

まずユーザーがメタバースを利用する際に、何が必要なのかを確認したうえで、ビジネス展開をした場合のターゲット選定などに活かす必要があります。

・デバイス・機器の用意

メタバースを利用するには、まず、PCやスマートフォンなどの対応デバイスの用意が必須です。また、VRゴーグルやVRコントローラーなどの機材が必要なメタバースサービスの場合は、それらを別途用意する必要があります。
またメタバースは3Dグラフィックを動作させ続けるため、通常のPCよりも高い処理能力があるPCを用意することで、より快適に利用できます。現状は、ゲーミングPCを利用すると、ゲームで長時間メタバースを利用する場合に安定して快適な環境を手に入れることができます。

・仮想通貨取引口座の開設

さらにメタバースサービス内では、仮想通貨が採用されている場合もあります。有名な仮想通貨として、BTC（ビットコイン）やETH（イーサリアム）などがあります。

仮想通貨の取引のためには、仮想通貨取引所口座を開設する必要があります。仮想通貨を管理する「ウォレット」アプリのインストールをしてメタバースサービスとの連携を行う必要があります。

メタバースでどんなビジネスをするか検討しましょう。メタバースで実施できる可能性のあるビジネスとしては、例えば、ゲームの提供、イベント開催、バーチャル店舗とECサイトとの連携、デジタルアートの販売、観光の提供、コミュニケーションの場の提供、広告掲載、メタバースプラットフォーム運用など、さまざまな活用方法が考えられます。
また業務に活用することもでき、仮想オフィスや会議利用、教育研修利用などが考えられます。

メタバースを始めるためのプラットフォームを用意する必要があります。自社で独自に構築する方法のほか、既存のプラットフォームに登録する方法もあります。例えばTOPPANの「メタパ®」というメタバースプラットフォームに店舗を登録すると、ECサイトとの連携により、メタバース上で商品の販売を行うことができます。

メタバースに関わる各事業関係者との契約や意思疎通など、関係構築をする必要があります。例えば、メタバースプラットフォームやVRコンテンツ制作などを請け負うサービス提供者や、メタバースプラットフォームを新規開発するためのインフラを提供する事業者、VRゴーグルなどのデバイスメーカーとの関係を構築し、役割分担する必要があります。これらの事業関係者との関係構築を経て、メタバース事業の開発・運用を行っていきます。

メタバースビジネスを始めるにあたって、提供するメタバースのサービス環境をテストしたり、接客対応のためにスタッフがメタバース内に入って利用したりする必要があります。そのためには、運用側においてもメタバースを利用できる環境や機材として、PCなどのVR対応デバイス、VRゴーグル、VRコントローラーなどが必要になります。

メタバースビジネスを提供する側も、仮想通貨による収益を得るために必要な準備を整えておきましょう。国内の仮想通貨取引所に口座を開設するのが一般的です。
法人口座開設を認めている仮想通貨取引所を見つけましょう。金融庁に登録されている「暗号資産交換業者登録一覧」から選ぶことをおすすめします。

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メタバースビジネスに必要な安全対策

メタバースビジネスを始めるにあたって、注意したいことがあります。それは情報セキュリティ関連です。
メタバースに関しては、まだ日本では法的整備がされていないため、各社で独自のルールを設け、セキュリティや安全面の対策を実施していく必要があります。

まずインターネットでサービス提供する際には、情報漏洩やデータ改ざんなどの問題への対策が必要です。メタバースで交わされるデータは個人情報を含むこともあるので、しっかりとした管理体制を敷く必要があります。またサイバー攻撃を想定した、データ改ざんや盗聴への対策も求められます。実際にメタバース環境がハッキングされ、多額の仮想通貨が盗まれる事件も発生しているので、十分に対策しましょう。

今後は、さらにメタバースでの滞在時間が増え、生活ができるようになる未来が期待されています。ユーザー同士の交流も活発になされるでしょう。
一方で、ユーザーコミュニケーションが活発になるにつれて、現実世界と同様に、個人に対するいじめや差別、誹謗中傷や、性的および暴力的な被害の発生などの問題も発生しています。またアバターのなりすましにより、悪事を働く者が出てくる可能性も考えられます。安全なコミュニケーション環境や体制を構築したり、アバターの本人認証を強化したりと、さまざまな対策が求められるでしょう。

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まとめ

メタバースにおいてビジネスを始めるために必要な情報をご紹介しました。ビジネス活用の幅は広く、可能性は広がっています。基本的な始め方を押さえ、ぜひ検討しているメタバースビジネスを成功させましょう。

2023.11.22