代表的なARデバイスと
最新のARデバイス動向
- TOPPAN CREATIVE編集部
デバイスについたカメラをかざすだけで、現実世界を映した画面上に画像や動画を浮かび上がらせるAR体験は、強力な販促ツールとなる可能性をもっています。
本コラムでは、AR体験を行うためにコンテンツを表示するさまざまなデバイスについて、種類と特徴、最新の動向を解説します。
ARデバイスの一覧
ARではコンテンツに注目が集まりがちですが、画像を解析してARアプリを展開する端末(デバイス)の技術も、AR体験の重要な要素です。
ここでは、ARデバイスにはどのような種類があるかを見ていきましょう。
スマートフォン・タブレット
AR体験を提供するデバイスで最も手軽なものがスマートフォン・タブレットです。
スマートフォン・タブレットを用いたAR体験としては、カメラを対象物にかざすと、読み取った画像をトリガーに紐づけられたARコンテンツが表示され、現実世界を映した画像に重なって浮かび上がるものや、位置情報に応じたARコンテンツが表示されるものがあります。
ARグラス(スマートグラス)
ARグラスは、AR体験に特化した眼鏡のようなデバイスです。カメラや位置情報、空間認識のできるセンサーが搭載されていて、レンズ部分にARコンテンツを表示することができます。
ARグラスとよく似たデバイスに、付加機能のついたスマートグラスがあります。多くの場合、スマートグラスにはAR体験に必要なカメラやセンサーまでは搭載されておらず、レンズ部分に情報を表示させるだけのシンプルな機能にとどまります。
ARグラスは、眼鏡のようなデザインで顔にかけて使用するため、画面を手で持って眺めるスマートフォン・タブレットよりARコンテンツへの没入感を増やすことができます。
ヘッドマウントディスプレイ
ARグラスをさらに大型で高機能にしたのがヘッドマウントディスプレイです。現実の映像にコンテンツを重ね合わせるAR(拡張現実)体験だけでなく、映像・音・指先の感触などを総動員して仮想世界に没入するVR(仮想現実)体験に対応するものもあります。
ヘッドマウントディスプレイもARグラス同様、顔にかけて使用します。両目や耳を覆うように装着するため、現実の空間が視界に入らず、没入感がさらに高まります。頭の向きや傾き、視線や体の動きと連動してコンテンツが繰り出されることにより、まるで現実に起きているかのような体験を得ることができます。
時計型端末
AR体験ができるスマートウォッチも、現在、各社によって開発が進められています。
たびたび話題にのぼっているのは前述のARグラスと組み合わせたもので、スマートウォッチの小さな画面をARグラスによって拡張したり、スマートウォッチから検出される腕の動きやヘルスケア情報などが、ARグラスに表示される映像に影響を及ぼしたりといった用途が想定されています。
最新のARデバイス動向
現在、AppleやGoogleをはじめとするいくつもの企業が、AR体験をさらに促進させるデバイスの開発を進めています。特に両目を覆うようにして使用するARグラスの技術開発が顕著です。
世界的大企業がARデバイスの開発に乗り出す
Appleは、ARヘッドセットとARグラスを開発中で、まもなく発売されるだろうという予想が繰り返し報道されています。ARヘッドセット用のレンズを台湾のサプライヤーが供給しており、すでに具体的な製造に向かっているといわれています。
Googleは、AR・VRよりさらに没入感の高いXR(クロスリアリティ)体験に力を入れて開発を進めているとされ、並行してARでは、Androidとは別のARデバイス用OSを開発していると報じられています。
ARグラスの技術発展が顕著
AR体験を提供する端末では、AR・MRグラスやスマートグラスといった、両目に装着するデバイスの技術開発が顕著になっています。
特に、通常の眼鏡と遜色ない重量で掛け心地がよく、視野角を広げるARグラスの開発に力が注がれています。すでに100gを切る軽さのものも出ています。スマートフォンで操作するほか、音声認識に対応するものもあり、これからどんなデバイスが発表されるのか、目が離せません。
ARデバイスまとめ
ARはコンテンツもデバイスも開発が進み、相次いで新しい技術が発表されるなど、かなり身近な存在となっており、ビジネスへの積極的な応用が期待されます。
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2023.10.03