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LINEのマーケティング活用方法とは?
機能や事例を徹底解説!

老若男女問わず使用されているメッセージアプリ「LINE」を活用するマーケティングは今、多くの企業で浸透し、成功事例も耳にするようになってきました。特に、注目されているのが「LINE公式アカウント」です。今回は、LINEビジネスコネクトを活用し、その機能を存分に生かして、より成果を上げるためのLINEマーケティング活用法をご紹介します。


<目次>
1. LINE公式アカウントで双方向のマーケティングを実現
2. LINE公式アカウントがマーケティング戦略に役立つ理由
3. マーケティングに活かせるLINEの機能
4. マーケティング活用法① 来店者ターゲティングによる「友だち」獲得
5. マーケティング活用法② エリアターゲティングによる「友だち」獲得
6. マーケティング活用法③ 自社顧客IDと連携し最適アプローチを実現
7. まとめ


1.LINE公式アカウントで双方向のマーケティングを実現

もはやLINEはインフラ化しているといわれており、LINEを使ったサービスやPRが広がっています。中でもLINEが提供するLINE公式アカウントは、企業がLINEをビジネスやマーケティングに活用しやすくなるサービスとして多くの企業に利用されています。

LINE公式アカウントは、企業側のデータベースとLINEアカウントを連携させることで、通常のメッセージ配信のみの活用とは異なるコミュニケーションを取ることができるようになるものです。

例えば、LINEと企業のCRMシステムを連携させることで、特定のユーザーに対して最適化されたメッセージの送信が可能になります。つまりOne to Oneのコミュニケーションが可能になるのです。またメッセージ配信の領域を超え、CRMツールとしての機能や業務ソリューションツールとしての利用もできるようになることや、問い合わせ対応を自動で行う仕組みを取り入れることでマーケティングの運用効率の向上も期待できます。

すでにLINE公式アカウントを活用している企業は、従来よりも成果を実感しており、「LINE公式アカウントのコンバージョン率はメールより圧倒的に高い」「メールには反応しないがLINE公式アカウントのメッセージには反応する会員もいる」などの声が成功事例として挙がっています。

このように成果を出すためには、ポイントがあります。そこで、「LINE公式アカウント」で成果を出すための活用方法を3つご紹介します。

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2.LINE公式アカウントがマーケティング戦略に役立つ理由

国内最大級の利用者数と高いリーチ力

LINE公式アカウントは、その普及度と特性から、企業のマーケティング活動において非常に効果的なツールとして注目されています。

まず、国内で利用しているユーザー数が非常に多く、月間で約9,900万人(2025年6⽉末時点)が利用し、人口の約7割をカバーしています。老若男女問わず幅広い層に利用されているため、多くの潜在顧客への集客の機会が豊富に存在し、多くの潜在顧客にアプローチすることが可能です。

高いメッセージ開封率と即時性

次に、メッセージの開封率が高い点が大きなメリットです。
一般的なメールマガジンと比較して、LINEのメッセージはプッシュ通知によってユーザーに素早く確認されやすく、高い確率で内容を見てもらえることが期待できます。これにより、重要な情報が埋もれることなく、顧客に確実に届くでしょう。

エンゲージメントの高い顧客層へのアプローチ

また、LINEはユーザーが自ら友だち追加を行うため、興味関心の強い層に絞って情報発信ができます。一度友だちになると、高い確率でその情報を見てもらえる特徴があり、ユーザーを囲い込み、ファン化を促すクローズドなコミュニケーションに適しているため、顧客との信頼関係を築きやすいというメリットもあります。

手軽な導入と多機能性

無料で導入できる手軽さも魅力です。初期費用なしでアカウント開設ができ、ショップカードやクーポン機能も無料で利用を開始できるため、費用を抑えつつマーケティング活動を行うことが可能です。これらの特性を活かすことで、効果的な販促活動や顧客対応の向上が期待でき、企業はLINEを目的に沿った運用で効果的に活用できるでしょう。


3.マーケティングに活かせるLINEの機能

LINE公式アカウントは、企業のマーケティング活動を効果的に支援する多様な機能を備えています。以下にて詳しく解説していきます。

ステップ配信による自動コミュニケーション

友だち追加後のユーザーに対し、事前に設定したスケジュールや条件に基づいて複数のメッセージを自動で配信できる「ステップ配信」は、見込み客の育成に効果的です。ユーザーの関心を段階的に高め、購入へとスムーズに誘導する目的で運用が可能です。

リッチメニューとクーポンで集客と販売促進を強化

トーク画面の下部に固定表示される「リッチメニュー」は、視覚的に訴求力の高いメニューとして、重要な情報やウェブサイトへの誘導リンクを設定できます。高いクリック率を向上させ、ユーザーの情報確認を促すメリットがあります。 また、「クーポン機能」を導入することで、割引やプレゼントなどの特典を提供し、集客やリピート率向上に直接繋げることが可能です。配布対象や使用回数も細かく設定でき、多様なクーポンを作成できます。

ショップカードでリピーターを育成

「ショップカード」は、LINE上で発行・管理できるポイントカード機能です。商品購入やサービス利用・来店などでポイントを貯め、商品や割引券と交換できる仕組みで、手軽に利用できるメリットがあり、リピーター育成に効果的です。

LINE広告による広範囲なリーチとターゲティング

「LINE広告」は、LINEアプリ内で最適な形でユーザーに広告を配信できる運用型サービスです。認知度アップ、ユーザー獲得、友だち登録数アップなど、企業のマーケティング目的に合わせて効果的な配信が期待できます。高精度のターゲティングにより、的確な層にアプローチし、広範囲なリーチで集客を向上させることが可能です。


4.マーケティング活用法① 来店者ターゲティングによる「友だち」獲得

最近、駅ビルや店の入口などで店舗から自分のLINEに商品情報やクーポン情報が表示された経験はありませんか?これは「LINE Beacon」を活用したメッセージ配信機能によるものです。

Beacon(ビーコン)とは、Bluetoothという信号の発信機もしくは無線技術のことです。店舗などにBeacon機器を設置しておくことで、通りすがりの人が持つ“Bluetoothをオンにしているスマートフォン端末”に対して信号を発信し、商品やクーポンなどの情報を顧客に届けることができます。距離は数m~30mで、その範囲は調整することが可能です。

また店舗にLINE Beaconを設置しておくことで、まだ「友だち」でないユーザーにLINE Beaconからプッシュ通知して知らせることで、公式アカウントへの登録を促すといった使い方もできます。


5.マーケティング活用法② エリアターゲティングによる「友だち」獲得

より多くの来店を促すためには、エリアターゲティングもポイントになります。店舗近くで、特に来店可能性が高いのは買い物主婦層と考えられます。

これらの層にリーチするために、「Shufoo!(シュフー)」というWEBチラシ配信サービスのユーザーの行動ログを利用して、「買い物主婦」をセグメントしてターゲティングする方法があります。
抽出された「自店舗への来店可能性の高い買い物主婦ユーザー」の買い物行動圏を把握し、自店舗のLINE公式アカウントへと「友だち」登録を促す、勤務地近くの店舗の取り扱い商品のご案内、ライフスタイルを把握してLINE上で的確な商品をお勧めするなど、さまざまなことが可能になります。

LINE公式アカウントとエリアターゲティングを組み合わせ、より多くの来店可能性の高い「友だち」を獲得することで、双方向のマーケティングが可能になります。
このアプローチは集客目的に対してどの程度の効果が出ているかをリアルタイムで確認できる点も大きなメリットです。


6.マーケティング活用法③ 自社顧客IDと連携し最適アプローチを実現

3つめの活用法は、LINE上で開催するキャンペーンを企画し、自社顧客IDとLINE(UID:ユーザー識別子)を紐づけ、セグメントごとに最適なプロモーションを行っていく方法です。

具体的には以下のような取り組みになります。
「ID登録すれば商品をプレゼント」などの仕組みを作り、「QRコード経由」「LINE Beacon経由」「電子チラシ経由」「Web広告経由」など複数の応募ルートで会員登録を募ります。ユーザーにお届け先入力と同時に会員登録をしてもらい、このタイミングで自社顧客データベースの会員情報とLINEのUID(ユーザー識別子)を紐づけます。これにより、LINEメッセージによるアプローチはもちろん、セグメント毎にコール、DM、eメールといった多彩なプロモーション施策の中から最適なマーケティング戦略を実行することが可能になります。

こうしたユーザーセグメントを巧みに利用することで、それぞれの顧客に対して最適なアプローチが可能になり、新規顧客から見込顧客へ、そして顧客化へと促すことができます。

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7.まとめ

「LINE公式アカウント」が提供する「One to One」、「双方向」のコミュニケーションによって、企業はさまざまなPRやサービスを実現できるようになりました。自社のデータベースと提携させることで、いわゆるマスメディアを利用したPRでは難しかった効果測定も可能になります。

今後、企業のLINEのマーケティング活用がより活発化し、ユーザーそれぞれに有益で、細やかな情報やサービスが提供されるようになっていくでしょう。

TOPPANでは、多くの企業様が抱えている「会員化・利用促進・コミュニケーション強化」の課題解決に必要な、1.ユーザー様を集め、2.属性・利用状況を見える化し、3.その状況に応じてメッセージを届けるという3つの機能を、1つのプラットフォーム上で実現するサービスをご提供しています。

LINEのマーケティング活用にご興味がありましたら、お気軽にご相談ください。

2025.09.30