【最新版】D2Cブランド企業一覧!
日本の業界別有名D2Cブランド12社
D2Cは、メーカーが中間業者を介さず、自社で商品開発から製造、流通販売まで完結させる販売形態です。ECサイトやSNSを駆使したブランディングで顧客をファン化させ、ユーザー参加型で市場を拡大します。
本記事では、日本の市場で成功したD2Cブランドの事例として12社を紹介します。アパレル、美容・健康、食品、その他業界からピックアップしているので、今後D2Cでの展開を検討中の方は参考にして下さい。
<目次>
1.D2Cブランドとは?
2.日本のD2Cブランドの企業一覧【アパレル】
3.日本のD2Cブランドの企業一覧【美容・健康】
4.日本のD2Cブランドの企業一覧【食品】
5.日本のD2Cブランドの企業【その他】
6.事例から見るD2C成功のポイント
7.まとめ
1.D2Cブランドとは?
D2C(Direct to Consumer)は、会社が中間業者を挟まず、直接ユーザーとつながるビジネスモデルです。製品の開発から、制作、流通、販売までを一貫して行い、ECサイトやSNSを駆使したコミュニケーションで通販チャネルの拡大を狙います。この方法によりブランディングに成功した事業をD2Cブランドと呼びます。
D2Cの大きな特徴として、一人ひとりの顧客ニーズに応じたパーソナライズや、独自の世界観を構築することで、顧客のファン化やコミュニティの醸成を図ることができます。また、SNSをはじめとした動画などのデジタルコミュニケーションを積極的に活用することで、迅速で柔軟な成長が見込める点も特徴です。ミレニアル世代やZ世代といった新しい世代を向けに個性的な市場が拡大しています。
このビジネスモデルは、暮らしを豊かにする価値を提供します。加えて、中間業者を介さないため、流通・小売のマージンコストを抑えることができる点も見逃せないメリットといえるでしょう。
これにより、運営コストを抑え、より多くの情報を顧客に届けることが可能になります。ファッションやコスメ、ライフスタイルといった分野で多くの違いを作り出し、新しい市場を開発し続けています。
2.日本のD2Cブランドの企業一覧【アパレル】
ここからは、具体的な事例として、日本のアパレル業界でブランディングに成功したD2Cブランドをみていきましょう。
アパレル業界事例_A社
A社は、小柄な女性向けのアパレルブランドです。身長の低さを個性として楽しめる新しい世界観を展開し、骨格診断やカラー診断を活用したパーソナライズや、衣装に合う靴や小物の提案など、ニーズに応じた製品を制作し、展開しています。
Instagramではコミュニティを形成しており、動画ライブで製品説明やユーザーからの質問に答えるなど、ファン化を進めています。その結果、多くのフォロワーを擁するブランドに成長しています。
アパレル業界事例_B社
B社は、オーダーメイドスーツなどを提供しています。採寸は、実店舗で実施できるだけでなく、自宅で手持ちの服を測って登録することもできます。
生地やデザインは着用の目的に合わせ、スマートフォンから自由に選ぶことが可能です。通販を導入したことにより、高価になりがちなオーダースーツを数万円から提供し、人気のブランドとなっています。
アパレル業界事例_C社
C社は、ECサイトから複数の比較製品を注文して試着できる方法や、専門のスタイリストに相談してパーソナライズされた製品の提案を受けるカウンセリングが大きな特徴です。
個別相談はオンラインと実店舗の両方で実施されており、体型や着用の希望、手持ちの衣類との組み合わせなどに応じた最適な情報や着こなし方が提案されます。個別の相談や試着といった顧客体験によって、リピート率を高めることに成功しています。
3.日本のD2Cブランドの企業一覧【美容・健康】
ここからは、美容業界のD2Cブランディングに成功した事例を紹介します。
美容業界事例_D社
D社は、サブスクリプション型ヘアケア製品を提供するブランドです。オンライン上で髪質診断を実施すると、多くの累計会員の診断データをもとに、最適化されたシャンプー・リペアセットやヘアマスクセットなどの製品が提案されます。
カスタマイズされた製品は毎月届けられ、感想のフィードバックや定期的なカウンセリングによって継続して製品への反映ができる仕組みです。
美容業界事例_E社
E社は、美容メディアに集まったユーザーの声をもとに、素肌の悩みを根本から良くし、安心して毎日使えるものを作るメーキャッププロダクトを行っています。
まつげ美容液、化粧下地、化粧水、クリーム、毛穴美容液など、ユーザーが実際に使った際の感想を最重要視した製品開発を実施し、SNSイベントでの発信、DMでのコミュニケーションで顧客のファン化に成功しています。
美容業界事例_F社
男性用のスキンケア製品を提供するF社では、パッケージデザインやECサイト、起用タレント、SNS発信といった一連のプロモーションで統一した世界観を作り出し、ユーザーが自発的に投稿したInstagramコンテンツを活用するUGC(ユーザー生成コンテンツ)によるマーケティング戦略を積極的に行っています。
SNS広告経由の顧客獲得数は1年で約10倍になり、CPA(顧客獲得単価)が約3分の1まで軽減されました。
美容業界事例_G社
G社は、ベビースキンケアに特化したブランドです。赤ちゃん関連の製品は必ず卒業の時期を迎える上、購買するのは赤ちゃん本人ではなく親です。
限られた期間に顧客の愛着を最大限に増やすため、ECサイトの主要な顧客接点にユーザーの声を反映させるUGCを配し、D2Cに特化したシステムを構築しました。リアルな声を参考に親として十分に納得した製品購入ができることから、顧客それぞれが感じる魅力が語られるブランディングに繋がっています。
4.日本のD2Cブランドの企業一覧【食品】
ここからは、食品関連のD2Cブランドとして、売上ランキングが大きく伸びた企業を紹介します。
食品業界事例_H社
H社は、パンやパスタなどにビタミンやミネラル、タンパク質、食物繊維など、様々な栄養素を配合した、健康な体を維持できる製品を開発しています。毎月セットが届けられる継続コースが用意されており、会員の顧客継続率は9割を超えています。
コミュニティサイトで声を拾い、新しい製品テストもユーザーを巻き込んで行うなど、アジャイル型のマーケティングとコミュニケーション戦略が成功しています。
食品業界事例_I社
I社は、低糖質・低塩分のおいしい食事で健康的に栄養が摂れるサブスクリプション型の配送サービスです。和洋中のメニューやデザートが冷凍食品になっており、食数と配送の間隔を選ぶことができます。
ユーザーは30代が主心で、20~40代がボリュームゾーンですが、子世代からのギフトの形で高齢世代にも浸透しつつあります。YouTuberとのタイアップがSNSで話題になるなど、インフルエンサーマーケティングも活用したプロモーション戦略で顧客拡大に成功しています。
食品業界事例_J社
J社は、人にも環境にも負荷がかからない食生活の実現を目指し、グルテンフリーのパスタやチップスなど、サステナブルでおいしい製品を開発しています。製品は店舗に卸さず、ECチャネルのみでの販売です。
ユーザーがSNSに投稿する好きなレシピを公式サイトで紹介するなど、製品コンセプトに共感するユーザーの声を積極的に取り入れた製品開発や販促活動を行っています。
食品業界事例_K社
K社は、クラフトビールを製造・販売するブランドです。定期宅配サービスでは好みのクラフトビールを毎月自由に選ぶことができます。1回だけでも試すことができて気軽にスタートできる上、会報誌やレシピカード、限定ストアや新作・限定ビールの先行販売など顧客満足度を向上させる仕掛けで、顧客継続率は9割を超えています。
また、購買者のコメントに対して丁寧に返信するコミュニケーションをサイト上に展開しており、ユーザー満足度を向上させています。
5.日本のD2Cブランドの企業【その他】
最後に、D2Cブランドのその他のジャンルとして、ペット業界の事例を紹介します。
ペット業界_L社
L社は獣医師が監修する手作りドッグフードブランドです。新鮮な食材を余計な添加物を使わず調理することにより食材本来の栄養価や香りを保って、ペットの食欲を促進します。戦略的に短期間でリニューアルを行い、顧客の声をすぐに反映させることで顧客継続率は9割以上の高い水準です。
SNSでのリアルな投稿により信頼感・安心感の獲得にも成功し、売上が400%アップしました。
6.事例から見るD2C成功のポイント
事例からD2C成功のポイントを3つご紹介します。
独自のコンセプトで顧客と強い関係性を構築する
成功しているD2Cブランドは、ターゲットを一人ひとりに絞り込み、独自のコンセプトや世界観を制作することで、ブランドへの共感を促し、顧客との関係性を深く作り上げています。
小柄な女性向けのアパレル(A社)や、特定のライフスタイルに合わせたグルテンフリーの食品(J社)など、ニッチな市場に特化することで、多くの顧客に刺さるような価値を届けています。
顧客の声を活かした製品開発とサポート体制
D2Cブランドは、自社のECサイトやSNSなどを活用して顧客から直接フィードバックを得て、新しい製品の開発や既存の製品の改善に活用しています。ユーザーの声を反映した製品を作ることで、顧客は「自分たちの声が活かされている」という実感を得られます。
これにより、愛着が向上し、高い継続率やリピーターの獲得に繋がっています。
デジタルマーケティングを駆使した効率的な運営
成功しているD2Cブランドは、SNSや動画を活用したマーケティング戦略を実施し、認知度を高めています。UGC(ユーザー生成コンテンツ)を利用したり、インフルエンサーとの連携を行ったりすることで、広告コストを抑えつつ、効率的な集客を実現しています。
これにより、ブランドのファンが自発的に情報を発信するサイクルを作り出し、継続的な成長を可能にしています。
7.まとめ
D2Cブランドは、単なる直販でマージンコストを削減しているのではありません。ブランドの世界観を明確に打ち出しつつ、顧客の声を商品開発や改善に色濃く反映させ、なおかつSNSなどを利用したユーザー参加型のプロモーションなどが成功要因となり、顧客満足度や愛着を高め、ICTの進展やスマートフォンの普及による新たな購買層の心を掴んでいるのです。
TOPPANの「ECのばセル」は、ターゲティングや世界観の確立、商品開発、ECサイトの構築、UGC運用、プロモーションなど、パッケージデザインなどで培ったTOPPANならではの高いデザイン性と幅広い技術、マーケティングのノウハウを活かしてD2Cの立ち上げ・運用を支援します。ぜひご検討ください。
ECビジネスグロース支援サービス「ECのばセル」
2025.09.30


