コラム

騒音検知センサーと収音センサーの紹介

工場は社会や産業を支える重要な存在ですが、その運営にはさまざまな環境課題が伴います。特に“音”は、見た目では分かりづらいものの、日々の操業現場や周辺地域に大きな影響をもたらす要素のひとつです。機械の作動音や突発的な異常音は、従業員の快適な作業環境や安全だけでなく、近隣住民との良好な関係の維持、企業の社会的責任にも直結します。また、安定した運営のための故障対策という観点でも工場における音の適切な管理・モニタリングは、現代のものづくりには欠かせない課題となっています。


<目次>
1. 工場における音のモニタリングの重要性
2. 騒音問題の解決策
3. IoTを活用したアプローチ方法について ~e-Platchのご紹介~
4. 収音センサーと騒音検知センサーの解説・違いについて
5. まとめ


1. 工場における音のモニタリングの重要性

工場はさまざまな機械や装置が稼働しているため、発生する音も大きくなれば騒音となる可能性もあります。これらの音は、工場内で作業する従業員のストレスや健康への影響、さらには近隣の住民への騒音公害の原因となる場合があります。従業員のエンゲージメントの低下や、近隣の住民から苦情が発生した場合は企業の信頼や社会的評価の低下にも繋がります。場合によっては操業停止や行政指導など、経営面でも大きなリスクを抱えることにもなってしまいます。

また、工場設備から発生する「異常音」は、機器の故障やトラブルの前兆として重要な情報であり、これを早期に発見することで予防保全や品質管理、安全確保につなげることが可能です。従来、音の管理は定期巡回や人の聴覚による確認が中心でしたが、複雑化する工場設備、広大な敷地では限界があります。そこで、IoT技術を活用した音のモニタリングの重要性がますます高まっています。


2. 騒音問題の解決策

工場の音にまつわるトラブルを管理し、騒音問題や機械トラブルを防止するためには、以下のような対策が考えられます。

①防音壁や防音カバーの設置

物理的に騒音の発生源を遮断し、外部への音漏れを減少させる手法です。近隣への騒音公害の対策としては効果的ですが、根本的な発生音の解決には限界があります。

②デシベル計の設置

騒音レベル(音圧レベル)を定量的に測定することにより、規制値や体感的な騒音を数値化します。設置場所ごとにデータを記録・監視することで、異常な上昇やトラブルの原因の特定に役立ちます。

③データ解析と可視化サービス

音のデータをクラウド上で管理し、時間・周波数ごとの傾向監視を行うことで、機器異常音や騒音問題の予兆を捉え、精密診断に繋げることが可能です。


3. IoTを活用したアプローチ方法について ~e-Platchのご紹介~

音のモニタリングを実現する方法として前述の通り、デシベル計などのセンサー、IoTの導入が有効です。

ここでは、TOPPANが提供する「e-Platch」についてご紹介します。
様々な計測項目にIoTセンサーを後付けするだけで無線で遠隔監視できるようにするスマート点検支援サービスには、「収音センサー」、および「騒音検知センサー」という音のモニタリングが可能な二種類のセンサーを実装しています。

これらのセンサーによって屋内外の音を無線でモニタリング、異常の検知時にアラート通知を出すことが可能です。


4. 収音センサーと騒音検知センサーの解説・違いについて

ここではe-Platchのラインナップである
収音センサーおよび騒音検知センサーの機能について紹介いたします。
まずは二つのセンサーの共通の特徴、次に収音センサー、騒音検知センサーそれぞれの特徴を紹介します。
共通の機能は次の3点です。

①周波数帯ごとの詳細なデータを収集

160Hz~16kHzの範囲で21分割し、定常的に発生する機械音や異常音を周波数別に可視化。
特定の周波数帯において異常音が検知された場合のみ、即座に通知することが可能です。

②屋外・屋内対応の設置が可能

全天候型マイクを採用し、工場の様々な場所(ダクト、回転機、屋外設備等)へ設置可能。

③収集した音データをクラウドサーバーで一元管理

収集した音データをクラウドサーバーで一元管理するため、いつでも過去データの閲覧が可能で機器の故障予知・予防保全や騒音苦情の事前対策に役立ちます。


ここからは、e-Platchに実装している収音センサーと騒音検知センサー、それぞれについてご紹介します。

収音センサー

収音センサーは通信頻度および計測タイミングが一時間に一回ですが、電池駆動のため設置が容易であり、ZETA通信の繋がりやすさとあいまってどこでも遠隔監視が可能という特徴があります。
一定期間音を出し続ける設備の監視や電源の確保が困難な箇所での音の監視に向いています。

収音検知センサー

騒音検知センサー

騒音検知センサーは、より高い頻度でデータ収集をすることが可能となっており、一時間おきの定期送信に加えて、毎分音を計測し機器内臓のSDカードに記録します。毎分の計測で閾値を超えた音量が検知された場合にはメールでの即時発報が可能なほか、内臓データから異常を検知した前後での音データをより詳細に確認することも可能です。
騒音検知センサーはより高頻度に音を計測し、異常を逃したくない場合に向いています。

騒音検知センサー

5. まとめ

工場における音のモニタリングは、騒音公害の予防、従業員の安全・健康、そして設備トラブルの未然防止などに効果がある取り組みです。従来の人手による巡回やスポット測定だけでは解決しきれない課題も、IoTセンサー・クラウドサービスの導入によって、音のモニタリングとデータ分析が可能となります。

TOPPANの「e-Platch」は、収音センサー・騒音検知センサーで音のモニタリングを実現し、故障予知・苦情防止への効果的な対策が可能です。

今後、工場運営において「音の見える化」「自動監視」はますます重要となります。
騒音や異音の監視を含めた工場のIoT化にお悩みの場合はぜひTOPPANにご相談ください。

2025.12.16

新着記事 LATEST ARTICLE
    人気記事 POPULAR ARTICLE
      関連サービス SERVICE