D&Iにおいて女性活躍が
重要視されている理由とは?
- TOPPAN CREATIVE編集部
近年、積極的に推進に取り組む企業も増えているD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)は、SDGsとも深い関わりがあります。
SDGsとは「持続可能な開発目標」を指し、17のゴールで構成される国際目標です。D&Iにおける女性活躍の推進は、SDGsのゴールのひとつであるジェンダー平等の実現と重なります。
本記事ではD&Iにおいて女性活躍が重要視される理由を整理し、企業が推進に取り組むメリットや具体例、推進のポイントを紹介します。
D&Iにおいて女性活躍が重要視されている理由とは?
多様性を認識し、誰もが自分らしく活躍できる状態をめざすD&Iの考え方は、SDGsの「誰一人取り残さない」という基本理念と重なります。
また、D&Iの推進によって女性の活躍が実現すれば、SDGsのゴールのひとつである「ジェンダー平等を実現しよう」も達成されるでしょう。
しかし、日本のジェンダー平等は国際的にかなり低い水準です。2023年に世界経済フォーラムが発表したジェンダー・ギャップ指数(性差による不平等や格差)は146か国中125位でした。D&Iでの女性活躍推進はSDGsの目標達成において重要な役割を果たします。
企業がD&Iにおいて女性活躍を推進するメリット
D&Iの推進によって女性活躍が実現すると、企業にとっては以下のようなメリットがあります。
● 女性ならではの視点によるイノベーションの創出
● 離職率の低下やモチベーションの向上
● 少子高齢化の人手不足の解消
女性ならではの視点によるイノベーションの創出
D&Iの推進によって女性の活躍が増えると、企業の持てる視点が男性中心の状態よりも多様になり、イノベーションの創出が期待できるでしょう。
たとえば妊娠や出産は女性にしか経験できません。経験者だからこその視点や気配りによって画期的なアイデアが生まれる可能性があります。
従来の男性が企業活動を中心的に支えていた同質性の高い場では、経験のない領域は価値にも気づかず、アイデアの広がりは起きづらいものです。
女性の参画により、互いの価値観を認め合い、また尊重し合い、強み・弱みを補完し合うなかでイノベーションが生まれるのです。
離職率の低下やモチベーションの向上
企業における女性の活躍は、離職率低下やモチベーションの向上につながる可能性があります。たとえば男性には相談しづらくても女性になら話せる悩みもあるでしょう。悩みが解決できれば退職を思いとどまらせることができるかもしれません。
女性管理職が増えれば、後輩として働く女性のロールモデルとなり、働く意欲の向上も期待できます。
また女性が仕事を続けやすい環境の整備は、結果として多くの従業員にとっても働きやすさの向上につながるでしょう。
少子高齢化の人手不足の解消
人材の確保の観点から、女性の登用は重要です。少子高齢化によって労働人口の減少が深刻化するなかで、女性は出産を機に退職する傾向が顕著ですが、産休・育休の取得後に復帰しやすい制度や環境を整備することにより、スキルと経験を持った人材を失わずに済みます。
2016年4月に施行された「女性活躍推進法」でも女性が働きやすく活躍しやすい環境の整備が求められており、女性活躍の推進は積極的に取り組む重要課題といえるでしょう。
D&Iにおける女性の活躍推進の取り組み例
女性活躍推進の具体例として、TOPPANの取り組みを紹介します。
TOPPANグループはD&Iを経営戦略の柱のひとつに位置づけ、女性活躍の推進に関しては下記のように取り組んでいます。
● 育児・介護休業制度や勤務短縮制度の整備
● 出産を機に退職する社員の再雇用制度
● 育児のための勤務特例措置(勤務短縮・時差出勤・1ヵ月単位の変形労働時間制)
● 女性活躍のための教育(ジェンダーバイアスに気づくための研修など)
● 多様な人財の育成に向けた管理職の意識改革
こうした取り組みによって、2023年4月時点で女性管理・監督職者数の割合は14.4%と、日本全体の水準12.7%を上回りました。
D&Iにおける女性活躍を推進するポイント
女性活躍を進めるポイントは一人ひとりが「アンコンシャスバイアス」に気づくことです。
アンコンシャスバイアスとは、ここでは「性別による固定的役割分担についての無意識の思い込み」を指します。「家事は女性がするもの」など、性別による役割分担を無意識に持っている状態です。
内閣府男女共同参画局が2022年に行った20代~60代の男女に対する調査では、職場における性別役割意識として「組織のリーダーは男性のほうが向いている」が男女ともに2位となりました。
研修や勉強会などを実施して意識改革に努め、女性の可能性を狭めない取り組みが必要です。
D&Iの女性活躍促進における相談はTOPPANへ!
D&Iにおける女性活躍の推進はSDGsのゴールとも通じ、企業にとって離職率の低下や人手不足の解消にも期待できます。
女性活躍を推進するポイントは全従業員が自分の持つアンコンシャスバイアスに気づくことですが、無意識であるがゆえになかなか自己認識しづらいため、研修や勉強会などが有効です。
D&Iを経営戦略の柱に位置づけ、女性活躍を推進しているTOPPANでは、D&Iに関する社内研修や育成プログラムの導入サポートを提供しています。もちろん研修やプログラムはアンコンシャスバイアスを正しく理解できる内容です。
また女性を含め、LGBTQ・障がい者・高齢者などあらゆる属性の人たちに配慮した言い換え用語集「D&I表現ガイドブック」もご用意しています。お気軽にお問い合わせください。
2024.08.26