コラム

オンライン校正ツール比較!
TOPPANのTPOと他社の違いも紹介

  • TOPPAN CREATIVE編集部

「TOPPAN PRINT ONLINE(以下TPO)」は、校正関連の作業がすべてオンラインで行えるトッパンの校正システムです。その「TPO」について知っていただくためには、開発者に話を訊くのがいちばん。というわけで今回のコラムでは、開発者である弊社の近藤容明にインタビューを行いました。


この記事で分かること・できること
 1.オンライン校正ツールを比較する際の注意点
 2.TOPPANのオンライン校正ツール「TOPPAN PRINT ONLINE」の強み
 3.TOPPAN PRINT ONLINEの開発秘話


オンライン校正ツール比較時の注意点とは?

オンライン校正ツールは、大量のデータでも差分チェックをすばやく正確に行い、多くの関係者の修正指示を一元的に管理することができる強力な業務システムです。しかし、そのメリットを最大限に活用するためには、以下の3つのポイントに注意し、自社の運用に合ったものを選ぶ必要があります。



1 誰もが見やすい表示になっているか

オンライン校正の際には、複数の関係者が一斉にアクセスして書き込める状態になります。同時に作業することで作業の効率化を図れますが、ひとつの箇所に複数の異なる修正指示が出たり、雑多にコメントが書き込まれたりすると、かえって修正すべき点がわかりづらくなることもあります。
そのためオンライン校正ツールを選定する際は、修正の指示や参考情報などを見やすく記載できるか、最終的に採用された指示がわかりやすく表示される機能があるかなどに注目しましょう。
また、フォントの見た目やレイアウトがデバイスやOSによって変わる仕様の場合、校正者の環境によって指示内容が変わってしまいます。どのような環境でも画面上での見え方が統一されている校正ツールを選ぶとよいでしょう。

2 データの管理は簡単か

オンライン校正は、通信環境が悪いと作業ができなくなってしまうため、特に高画質の画像を多用するビジュアル素材の制作などは、アップロード/ダウンロードに負荷のかからないシステムを選ぶ必要があるでしょう。
また、オンライン校正で複数人が同時に作業をする場合は、バージョンの数が多くなったり、枝分かれするなどして、かえって管理の手間が増えてしまう恐れもあります。クラウド上でのバージョン管理が容易なシステムかをよく確かめましょう。

3 カラーマネジメント機能がついているか

オンラインでの校正で最も懸念されるのが、色味の違いです。モニター画面はRGB(レッド・グリーン・ブルー)の光の混ざり具合で色を出力しますが、紙への印刷ではCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)のインクの混ぜ具合で色を表現します。
こうした色の見え方の違いを考慮し、印刷での仕上がりを予測したカラーマネジメントが重要となるのです。最終的に印刷したときの色味のインパクトは非常に大きく、制作物の品質の評価を左右します。
カラーマネジメントまで行えるオンライン校正システムであれば、使用するモニターに合わせて色味を調整できるため、印刷物と同等の色味を画面上に再現できます。


開発者が語る、TOPPAN PRINT ONLINEの「強み」とは

凸版印刷株式会社 情報コミュニケーション事業本部 情報メディア事業部
生産技術部 プリプレスCMS技術
近藤 容明


テレワークやDXが進む中、今後ますます重要になっていくだろう「オンライン校正システム」。さまざまな会社からサービスがリリースされていますが、その中でトッパンの「オンライン校正システム」の「TPO」は、他社とどう異なるのでしょうか。開発者の近藤容明に、「TPO」開発の経緯からセキュリティ面や新機能までを訊くことで、その独自性などについて浮き彫りにしていきます。

■どういった経緯で「TPO」の開発を始めたのでしょうか?

近藤:お客さまからのPDF入稿が将来的に増えることを見据え、次世代ワークフローの基盤構築として開発、導入までを行いました。ただ2010年のサービスイン当初はまだ紙での運用が主流だったため、お客さまにも、弊社内でもなかなか浸透しませんでした。それがここ数年で“働き方改革”や “DX” への取組みが加速し、ようやく多くの引き合いをいただけるようになりました。

■他社にはない、「TPO」独自の機能はあるのでしょうか?

近藤:独自の機能としては「カラーマネジメント」機能が挙げられます。「オンライン校正システム」は、ここ数年で多くのサービスが提供されており、基本的な機能はそこまで大きな差がありませんが、「カラーマネジメント」機能は「TPO」ならではの機能と言えます。この「カラーマネジメント」機能により、色校正と同等の印刷色がお客さまのモニター上で再現でき、完全ペーパーレス化を実現することができます。




■他にも強みはありますか?

近藤:独自機能とも関係しますが、印刷会社ならではの視点で考えられているサービスなのも強みでしょうか。幅広い業種のお客さまとお付き合いがあるので、さまざまな視点からのご意見を多くいただけ、機能に反映できるのも大きな強みです。そうして多くの引き合いをいただけたことで、弊社内で専属チームの体制構築も実現、お客様への最適な運用体制のご提案やスピーディーなサービス導入が可能になりました。

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■安全面、セキュリティ面はどうでしょう?

近藤:特にここ数年は金融業界のお客さまからの引き合いが増えたので、セキュリティをより強化した「TOPPAN PRINT ONLINE ADVANCE」の提供を開始しています。

■新機能の開発も進んでいますか?

近藤:より多くのお客さまにご利用いただくため、「AI校正システム」との連携機能の開発・検討を進めています。ここでも印刷会社ならではの視点から機能検討や実装を進めることで、さらなる差別化を図っていきたいですね。

■コロナ以降で変わった点もありますか?

近藤:ニューノーマルな働き方が浸透したことで、非対面のやり取りが定着していくのは間違いないと思います。その上で印刷の制作物に関わるみなさんのお役に立てるよう、従来の紙の運用では実現できない、デジタルの強みを活かした開発を今後も進めていきます!

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以上、弊社の近藤容明に「TPO」について語ってもらいました。凸版印刷では、「TPO」導入前のご相談や導入後の手厚いサポートも提供しておりますので、少しでもご興味がございましたら、ぜひ以下のリンクよりお気軽にお問い合わせくださいませ。


またそもそも「オンライン校正」のメリットについてもっと知りたい、もしくは「TOPPAN PRINT ONLINE」を導入した他社の成功事例が知りたいという方は、下記のコラムもぜひご覧ください。

2023.03.10

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