コラム

【はじめてウェビナーを開催する方へ】
開催方法の具体的な手順やポイント!

  • TOPPAN CREATIVE編集部

ウェビナーは、近年急速に広がり、ビジネスプロモーションで最も注目されるツールのひとつとなりました。しかし、その開催方法や準備物、実施手順、費用などのノウハウについては、まだ各社それぞれの試行錯誤が続いている段階です。
ここでは、ウェビナーの開催の具体的な手順と成功のポイント、費用や告知方法などをまとめています。



ウェビナーの開催方法

ウェビナーはオンライン上で開催されますが、実施までの大きな流れはリアルな場所で実施するイベントとほとんど同じです。
「目的・ターゲットの設定」「配信環境の準備」「集客」「ウェビナー開催」の順に、主な内容を見ていきましょう。

開催目的やターゲットの設定・整理

ウェビナーを効果的なコンテンツにするためには、他のイベントと同様、まず開催の目的を明確にするところから始める必要があります。
目的を設定する際には、自社の現状分析や課題の洗い出しを行い、改善や向上を目指すものにしていきます。

ウェビナーの目的は、自社の理念や経営の方向性と一致させつつ、具体的な効果や達成目標の設定につながる内容にするとよいでしょう。そうすることでウェビナーの運営方針にぶれがなくなり、自社のステップアップも図ることができます。

また、目的を決める際は、訴求したいターゲットも明確にしましょう。
どのようなニーズをもつ層に対してウェビナーを行い、参加を通してどのような状態になってほしいのかを具体的に想定した上で、プログラム内容を検討します。

配信環境の整備・ウェビナーツールの選定

実施したいウェビナーの概要が見えてきたら、プログラムを最も効果的に実施できる配信スタイルを検討し、配信ツールを決めて必要な環境を整えます。

ウェビナーはインターネット上で映像や音声を流す配信の品質が要となるため、安定した配信環境の確保は最も重要なハード整備といえます。
プログラム内容の精査と並行して、カメラワークや音響効果、照明や補完コンテンツなど、演出面の準備を行います。さらにこれらの演出が必要なタイミングで稼働するよう、通信環境や機材のスペック、スタッフの役割分担などをしていきましょう。

また、配信の基盤となるウェビナーツールについても、システムにより特徴が異なるため、プログラム内容や配信スタイルに応じた機能をもつものを選定しましょう。
ウェビナーツールについては、以下のコラムを参考にしてください。



集客

ウェビナーの開催内容がある程度決まった段階で、集客・告知を始めます。
オンラインで実施するイベントですから、SNSやブログ、メルマガ、Web広告など、インターネットを通じた告知ツールはしっかりと活用したいところです。
そのほかにも、チラシやDMを作成したり、二次元コードを掲載した販促グッズを作成したりするなど、ターゲット層に応じた告知方法を展開します。

オンラインコンテンツは、申込みもアクセスも気軽にできるため、開催日の直前まで保留にして、申込みを忘れている場合も想定されます。
イベント内容を段階的に告知して興味・関心を徐々に高める演出や、直前のリマインドで案内を強化するきめこまかなフォローで、取りこぼしのない集客を図りましょう。

ウェビナー開催

ウェビナー開催中は、プログラムに関する配信対応と、参加者への対応に配慮が必要となります。

配信対応としては、画面の映写や音声、照明などが正しく稼働し、ストレスなく視聴できているかを常にチェックします。
特に、パネリストが複数いる場合や、資料共有や別の動画の挟み込みが必要な場合、アンケートやQ&Aなど参加者とのインタラクティブなコーナーを設けたりしている場合は、画面・音声の切り替えにより細やかな注意を払いましょう。
参加者対応としては、「ウェビナーの開催URLへアクセスできない」「動画が映らない・聞こえない」などの操作トラブルに対応していきます。これらのトラブルは、特に開始直後やコンテンツの切り替え時に頻発する傾向があります。
専門の問い合わせ対応のスタッフを配置し、想定問答を決めておくとよいでしょう。

ウェビナー開催を成功させるポイントと注意点

ここからは、ウェビナー開催をビジネスとして成功させるために気をつけたいポイントを紹介します。

参加者へ事前アナウンスをする

ウェビナーなどのオンラインコンテンツは、気軽にアクセスできるぶん、申込みのハードルが低くなります。一方で開催場所までの移動準備をしないこともあり、申し込んだ後に参加を忘れるケースも珍しくありません。
コンテンツのイメージ出しや講師プロフィール、事前の質問募集など、段階的にイベント情報を提供して開催への期待感を高め、参加の歩留まり率を向上させましょう。
また、開催の2~3日前には、アクセス先やアクセス方法を記した招待メールを送り、申込者へリマインドを行ってください。

リハーサルをする

ウェビナー配信の前には、当日と同じ環境でリハーサルを行い、手順や接続具合などを確認しましょう。特にリアルタイムで実施する場合は機材の操作や通信状況、動画や音声、照明の状態、役割分担の適切さなどの事前確認がより重要になります。

できるだけ本番と同じ時間帯や通信環境の中で行い、動画配信のなめらかさや画面への映り具合、映写する文字の読みやすさ、声のトーン、声量、テンポ、尺などを確認しておきましょう。

参加者が飽きないよう工夫する

ウェビナーの参加者は、時間中ずっと画面の前にいることを強いられるため、単調な流れだと飽きて途中で離脱してしまいます。
タイミングよく話者や別の映像と切り替えるのは無論のこと、参加者が参加できるようなクイズや投票、チャットでのコメント入力などを挟み込んだり、質問に回答するコーナーを設けたりして双方向の形態にすると効果的です。

開催後のアフターフォローを徹底する

ウェビナーが開催しっぱなしにならないよう、実施後のフォローもしっかり行いましょう。一般的なのは、ウェビナー終了時にアンケートへの協力をお願いする方法です。感想や改善点などのコメントから、参加者の興味や関心がどこにあったのかを把握することができます。
アンケート実施時に詳細な案内資料を送付したり、アンケートの説明文などを活用したりして商品やサービス内容への興味を掘り起こす、といった方法もあります。
また、アンケートの集計結果を加えたウェビナーレポートを作成し、参加者へ後日送付することで、継続した関係性をつくり、関心を引き寄せる方法も有効です。

ウェビナー内容の流出に注意する

オンラインコンテンツは簡単にスクリーンショットを撮ることができるため、ウェビナーは参加者を限定し録画禁止にしていても、ある程度内容の流出は起きるものだと想定して備えましょう。

外部に出回ると困る機密情報、個人情報などはウェビナー内容に加えず、使用するスライドや資料にはコピーライト表記、クレジット表記などを行い、著作権、商標権などの侵害が起きないよう注意します。
また、参加者に対しても、情報の流出防止、各種権利の遵守に協力をお願いする旨を忘れず明示してください。


ウェビナー開催にかかる費用

ウェビナーを「オンライン上に動画をアップするだけのもの」として捉えるなら、あまり費用はかからないように思えるかもしれません。

たしかに、最低限の機能でいえば、ウェブカメラとマイクがついたノートパソコンがあれば配信は可能です。
しかし、ビジネスで効果が見込めるウェビナーとするためには、期待される効果の高さに応じたコンテンツの品質が求められます。
ウェビナーの準備にあたっては、以下のような項目で費用対効果を検討していく必要があります。



<撮影>
 | 複数のアングル用のカメラ、ビデオミキサー
 | 動画編集ソフト

<音声>
 | 複数マイク
 | オーディオミキサー

<その他機材>
 | プロジェクター・スクリーン・ポインター
 | 書画カメラ
 | ホワイトボード
 | 照明、レフ板、クロマキー用背景など

<環境整備>
 | 撮影スタジオ利用料
 | ウェビナーツール利用料

<人件費>
 | 外部講師謝礼、旅費交通費
 | カメラマン、音響・照明スタッフ、編集スタッフなど

ウェビナー開催の案内の出し方

いくら良いコンテンツを作成しても、ターゲット層へ届かなければ効果はありません。ウェビナーを成功させるためには周知・告知を行う開催案内も重要になります。
案内を目にしたときに「申し込みたい」と思ってもらえるよう、次の項目を明確にし、どのタイミングで何を案内するのか、内容や方法を検討しましょう。

<キャッチタイトル>
 | ウェビナーの内容や参加した際の魅力がイメージできるもの

<開催概要>
 | 開催日時、所要時間
 | 主なプログラム、講師
 | 参加方法、接続可能なデバイス
 | 定員、参加料
 | 申込方法、申込期限

<案内文>
 | 開催目的
 | 対象者
 | 参加により得られるスキル・知見・ノウハウ、解決できること
 | 参加度合い(顔出し・声出し・チャットなどの有無)

<注意事項など>
 | 事前に準備してほしいもの
 | 事前アンケート
 | 参加(接続)にあたっての注意事項
 | 当日までの流れ

ウェビナーの開催方法まとめ

新たなビジネスツールとして注目されるウェビナーですが、対面でのイベント開催と同様に、綿密な企画と準備を行ってはじめてその効果を発揮することができます。

本コラムでご紹介した実施手順や費用感、告知方法、実施上の留意事項などを参考に、自社のビジネス方針に沿った効果的なウェビナーの開催実績を積み上げ、他社に先駆けたプロモーションの展開を目指しましょう。

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2022.03.10

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