パフォーマンスマーケティングサービス コラム





【阪神高速道路様×TOPPAN対談】
「4000ページを完全走破!」
阪神高速×TOPPANが挑んだ
大規模サイトリニューアルの舞台裏

関西都市圏の高速道路の建設・管理を担う阪神高速道路株式会社様では、お客さまに情報提供する「ドライバーズサイト」および「企業情報サイト」を2024年12月に大幅改修しました。TOPPANはリニューアルにあたって、事前の設計や調査を実施し、お客さまへの見やすさ、分かりやすさに配慮したサイトの設計から公開までを支援。4000ページに及ぶ大規模サイトの全面リニューアルをやり遂げました。
本コラムでは、そのリニューアルプロジェクトの舞台裏を対談形式でお伝えいたします。業界問わず、みなさまのヒントになれば幸いです。


◆スピーカー&モデレーター紹介


(左から)
阪神高速道路株式会社 
池内 亮介氏|CS推進・広報部 広報課
妹尾 玲奈氏|CS推進・広報部 広報課

TOPPAN株式会社
小池 弘恭|ビジネストランスフォーメーション事業部 パフォーマンスマーケティング本部
島田 優 |ビジネストランスフォーメーション事業部 パフォーマンスマーケティング本部

※所属企業名・部署名は2025年6月時点

阪神高速道路株式会社

2005年10月の民営化により阪神高速道路公団の業務を承継し設立。高速道路の新設、改築、維持、修繕その他の管理を効率的に行うこと等により、道路交通の円滑化を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の向上に寄与することを目的としている。


プロジェクトの背景と課題

大阪・関西万博を前に、ドライバーズサイトの整備が急務

小池:まず、今回のリニューアルの背景からお聞かせください。

池内氏:旧サイトのページ数が数千ページにも及び、お客さまから「情報を見つけにくい」というお声をいただくことがありました。前回のリニューアルから約7年半が経過し発信する内容や方法、情報の鮮度なども気になっていました。また大阪・関西万博を迎えるにあたり、さまざまなシステムとの連携の模索や過去の情報整理、多言語化対応など万博開催までにリニューアルを完了しておくべきという経営層の判断も背景にありました。

妹尾氏:サイトのトップページに表示する情報の優先順位が分かりづらくなってしまっていた課題もありました。お客さまに伝えたい大事な情報が多く、それらを色やサイズで目立つ表現にしていましたが、結果としてどれが重要な情報かが分かりにくくなってしまうことがありました。

池内氏:とはいえ、一からサイトの構造をドラスティックに変えていくことは大変で、私たちもそこまでのスキルを持ち合わせていません。そこで、妹尾と2人で問題点を整理し、どのようなHPであれば、先に述べたような問題をクリアすることができるか、お客さまが必要とする情報を届けることができるかを検討することにしました。


プロジェクト開始とパートナー選定

課題理解の深さと、それを踏まえた改善提案がポイントに

小池:公示が始まってからの質問受付期間に、まずは弊社側からいくつか課題について質問させていただきましたね。

池内氏:TOPPANさんは、我々がどの部分で悩んでいるのか、その本質を探ろうとしてくださっている印象が非常に強かったです。ご回答できる範囲は限られていたものの、各路線の交通情報をお客さまにお伝えしている「はしれGO!」との連携についても、どういう形でアプローチすべきか、一歩突っ込んで聞いてくださった。顧客ニーズの発掘に長けていると感じました。

小池:ありがとうございます。プレゼンテーションについては、私がお話させていただきましたが、そのときの評価ポイントを改めてうかがえますか。

池内氏:事前に独自でアンケート調査を実施され、その結果がご提案内容に盛り込まれていました。そういった客観的な評価を提案書に落とし込んでいただいたことや、実際にテストサイトを制作いただいていたことに驚いたのを今でも覚えています。そうした御社の姿勢や事前準備にこのプロジェクトに懸ける熱量を感じました。

小池:実際に発注いただいた後のTOPPANのパートナーとしての印象はいかがでしたか。

妹尾氏:私が特に印象に残っているのは、TOPPANさんの弊社に対する理解度の深さです。例えば、高速道路の割引制度はとても複雑で、会社の人間でもなかなか全てを理解するのは難しいんです。でも、定例会でTOPPANさんはすでにドライバーズサイトの全貌を理解されていて、割引制度についても、色分けの仕方など最適な見せ方をご提案いただきました。あの時は本当に驚きました。

島田:ありがとうございます。料金に関係するところは、絶対に間違えてはいけない部分ですし、土地勘がないながらも、googleマップなどで何度も確認しながら進めさせていただきました。地図をイラスト化した部分もあったので、そこも注意して、見直しました。


プロジェクト推進と成果

4000ページに近い情報を整理し、1年でリニューアル実現へ

小池:プロジェクトの期間は、……

2025.08.27