コラム

TOPPANがeスポーツに参入する理由と、
eスポーツが持つ可能性について

  • エクスペリエンスデザイン本部 ブランド戦略部
  • TOPPANeスポーツ部「E1 HEROES」部長
  • 金井 淳一郎

TOPPANでは、有識者を招いた講演や、異業種交流会、企業交流戦などを行うeスポーツのビジネスイベント「eSPORTS TRINITY」や、社会人のアマチュアプレイヤーを対象としたeスポーツリーグ「AFTER 6 LEAGUE」など、さまざまなイベントを各社と協力して運営・開催をしています。
また、社内のeスポーツ部活動「E1 HEROES」(イーワンヒーローズ)を2019年に結成し、部活動という形でも、社会人のeスポーツ文化の発展に貢献しています。本稿では、様々な想いや活動を通じて「eスポーツ」に取り組むTOPPANを紹介します。


社会人を対象としたeスポーツ異業種交流会イベント「eSPORTS TRINITY」


なぜ、TOPPANがeスポーツに取り組むのか?

社名からは「印刷会社」と思われているTOPPANが、なぜeスポーツに取り組むのか。疑問に感じる方も多いと思います。TOPPANがeスポーツに取り組む理由としては、「ビジネス領域とのシナジー」「スポーツへの支援」「企業理念との合致」の3点があげられます。
まずは一つ目の「ビジネス領域とのシナジー」ですが、実はTOPPANの売上に占める印刷物の割合は、2021年の現在では、全体の半分以下といわれています。TOPPANのビジネスモデルとしては、印刷物に加え、様々なプロモーションやイベント企画、デジタルトランスフォーメーションを起点としたビジネスによって構成されています。そのため、eスポーツに関するイベント運営や各種の企画については、知見のある領域の一つです。
eスポーツは市場規模を拡大し続けており、日本においても年間70億円の経済効果が見込まれると言われており、さまざまな企業が会社の認知度を高めるためのマーケティングなどへの活用も始めています。TOPPANはeスポーツの普及をビジネスチャンスと捉え、その知見をより多くの企業様に提供していきたいと考えています。
そして二つ目の「スポーツへの支援」についてですが、TOPPANは「スポーツ」に対して積極的にサポートしている企業です。2021年度に開催予定のオリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナーでもあり、スポーツ専従社員の雇用、パラスポーツを応援するサイト「SPORTRAIT」の運営などを行っています。私たちはeスポーツも「スポーツ」の1種であり、身体的なハードルや性別、年齢の差を超えて等しく競えるものであると捉えています。スポーツ支援という文脈で言えば、TOPPANがeスポーツに携わるのは自然な流れと考えています。
最後に、三つ目の「企業理念との合致」ですが、TOPPANは「ふれあい豊かなくらしに貢献する」という企業理念を掲げています。日本でのeスポーツはまだまだ黎明期ですが、多様な人々が等しく競い、楽しむことができる「eスポーツ」という競技に対してアクションすることは、人々の暮らしをより豊かで充実したものにする事に貢献していく、TOPPANの企業理念にも通じるものと考えています。

TOPPANeスポーツ部「E1 HEROES」ロゴ、公式キャラクター。E1 HEROESはゲーミングヘッドセットブランドである「EPOS」からのスポンサードも受けている。


eスポーツを「部活」にすることで生まれたコトと、eスポーツが持つ可能性について

TOPPANでは、2019年に部活動としてのeスポーツ部「E1 HEROES」(イーワンヒーローズ)を結成しました。eスポーツ部では、社員同士でeスポーツを楽しむことだけが目的ではなく、社外の方と一緒にプレイする交流イベントや、他企業との交流戦、一般の大会への参加を積極的に行っています。
結成時は都内で働く社員が中心でしたが、少しずつ輪が拡がり、全国の営業所や工場、グループ会社の方も参画するようになりました。当初は20名程度だった部員が、80名近くまで増えました。
部員が増え、部活動が活発になることで、「eスポーツ部活動」が社内外のビジネスコミュニケーションに大きなメリットがあることが実感できています。TOPPANでは多くの社員が働いており、年代や背景も様々です。コロナ禍によってリモートワークが進む環境ということもあり、社員同士のコミュニケーションが希薄になりがちな部分がありましたが、eスポーツ部の活動を通じて社員同士が交流することで、仕事の相談がしやすくなり、実際のビジネスがスムーズに進むシーンが多くみられるようになりました。このように、eスポーツは、企業のビジネス活性化に非常に大きな魅力があると考えられ、導入を強くおすすめしたいものになっています。
また、他企業とのeスポーツ交流戦を通じて、普段のビジネスでは関わりが薄かった企業と関わることが出来、ビジネスの輪を拡げることにも寄与しています。最近では、TOPPANのeスポーツに関する取り組みや部活動を知り、採用を受ける学生も出てきているとのことで、社外に向けたコミュニケーションという部分でも、様々な効果が出てきています。
このような好循環を生み出しているeスポーツ部活動ですが、最も「eスポーツが持つ可能性」を実感できることは、身体的なハードルを越え、多様なメンバーが平等に競い、eスポーツを楽しんでいるシーンそのものです。
TOPPANのeスポーツ部では、一般的な健常者の方だけではなく、様々な身体的な障害を抱えたメンバーも多く在籍しています。普段のeスポーツ交流はもちろんのこと、健常者の方々と一緒にチームを組んで交流戦に出場し、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれてくれる方が多くいます。
この姿に、「eスポーツの可能性」を強く感じますし、これこそが「多様な人財が個々の属性や価値観の違いを認め、尊重し合う」、「多様な人財の能力を活かし互いに高め合うことで、違いを変革の原動力に変えていく。」TOPPANが重要な経営戦略の1つとして掲げている「ダイバーシティ&インクルージョン」を体現する姿の一つといえるのではないでしょうか。


TOPPANは企業の e スポーツ参入を促進する支援を行っています

TOPPANでは、大会運営からプロモーションまで、eスポーツを活用した企業支援を行っています。
eスポーツ市場拡大・発展の一助となる大会主催や部活動など、社内外活動の経験を活かし、マーケティングから福利厚生利用までコミュニケーションコンテンツとして、サポート致します。

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2022.11.05

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