キャンペーン事務局代行とは？
-キャンペーンの種類や事務局の役割を解説-

●応募できる人の範囲による種類
応募できる人の範囲による種類分けとして、オープンキャンペーンとクローズドキャンペーンがあります。誰でも応募できるオープンキャンペーンは「クイズやアンケートに答えて応募する」などが代表例です。クローズドキャンペーンは、主に商品を購入するなど、一定の条件をクリアした人だけが応募できる形式です。商品に貼られているシールに記載のポイントを集めて応募するといった方法がよく取られています。

●インセンティブの違いによる種類
インセンティブの種類によってもキャンペーンの種類は異なってきます。割引やセール、プレゼントやポイントなどの特典付与、無料体験やサンプリング、参加型キャンペーンなどがあります。

キャンペーンの種類とあわせて、媒体別のキャンペーンの特徴についても紹介します。

●SNS
SNSは、情報発信やユーザーとの双方向コミュニケーションが可能なプラットフォームです。TwitterやInstagram、Facebookなどを利用して、ターゲット層に向けたキャンペーン情報をリアルタイムで発信できます。ハッシュタグやシェア機能を活用することで、キャンペーンの認知度を広げ、参加者を増やすことが期待できます。

●Webサイト
企業のWebサイトは、キャンペーン情報を詳細に伝えるための重要な媒体です。専用のキャンペーンページを設けることで、参加方法や応募条件、期間などを分かりやすく伝えることができます。

●はがき・メール
はがきやメールは、ターゲット層に直接リーチできる効果的なメディアです。特に既存顧客や会員向けにキャンペーン情報を伝える際に有効です。はがきは視覚的なインパクトが強く、メールは即時性とコスト効率の面で優れています。パーソナライズされたメッセージを送ることで、受け手の関心を引きやすくなります。

キャンペーン事務局の業務は大きく分けてキャンペーンの企画・設計といった業務と、事務業務の2種類分けられます。それぞれの業務内容を見ていきましょう。

●企画・設計・デザイン
キャンペーンの企画・設計や、キャンペーンの販促物や応募のデザイン業務です。
具体的には、下記のような業務が挙げられます。

・市場分析・調査
・キャンペーン企画・立案
（実施期間、当選者数、応募に使用する媒体、景品などの決定）
・キャンペーンのスケジュール設計
・キャンペーン応募規約の策定
・キャンペーンに関する告知・宣伝活動
・応募ハガキや応募サイトのデザイン

●事務業務
キャンペーンにおける事務業務全般です。キャンペーンが始まってからの事務局運営、終了後の抽選・参考、景品発送まで、さまざまな種類の業務があります。
事務業務については、具体的に下記のような業務が挙げられます。

・運用マニュアル製作
・応募者向けのFAQ作成
・応募ハガキの印刷・配布
・景品の準備・手配
・問い合わせ対応（電話・メール・チャット・SNS）
・応募受付（ハガキ・Webフォーム・SNS）
・応募データの管理・集計
・応募状況の報告
・当選者抽選・選考
・当選者への当選連絡・個人情報の取得
・景品梱包・発送・配送状況の確認
・セキュリティ管理（個人情報の管理や適切な破棄など）

キャンペーン事務局の業務は多岐に渡る上に、個人情報の正しい管理など、自社ではまかなえないと考える企業は多くあります。そこで利用されているのが、キャンペーン事務局代行サービスです。代行するメリットとデメリットを確認しておきましょう。

●キャンペーン事務局を代行するメリット
・業務代行による本業へのリソース集中
キャンペーン事務局の多様な業務をすべて、もしくは一部を代行すれば、煩雑な事務局業務にリソースを割く必要がなくなります。負担軽減となるのに加えて、本業へリソースを十分に投入でき、集中させられるメリットも得られます。

・個人情報保護など、セキュリティ体制の構築
前述の通り、キャンペーンでは、応募者の個人情報を扱うため、個人情報の漏洩対策が重要になります。万が一、情報漏洩が発生することがあれば、応募者への被害や企業の信頼低下など大変な事態を招いてしまいます。自社でセキュリティ対策に自信がない場合や、個人情報の適切な管理にまつわる知識やノウハウ、経験がないままキャンペーンを行うのはリスクを伴います。

セキュリティ面の実績が豊富で信頼できるキャンペーン事務局代行サービスに依頼すれば、安心してキャンペーンを実施できます。

・問い合わせチャネルの増加・対応スピードの向上
キャンペーン事務局代行サービスに委託することで、問い合わせに柔軟に対応できるようになります。自社ではリソースの関係でWebフォームからの問い合わせしか受け付けられないといったケースはよくあります。

キャンペーン事務局代行サービスなら、電話・メール・チャット・SNSといった多様な問い合わせチャネルで、24時間365日の受付対応してくれる場合もあるため、対応できる問い合わせ数やスピードの向上、機会損失防止につながるでしょう。

また、問い合わせの窓口業務のプロが受付するため、対応品質向上も期待できます。顧客満足度向上にも寄与するでしょう。

●キャンペーン事務局を外部委託するデメリット
・委託費用の発生
利用する場合は、外注費として費用が発生します。デメリットになるかどうかは、費用対効果によって変わってくるでしょう。契約時に、キャンペーンの成果とコストのバランスが取れているかを十分に確認するのをおすすめします。

・自社にナレッジが蓄積されない
キャンペーン事務局の運営を外部委託すると、経験やノウハウといったナレッジの蓄積がむずかしくなります。将来的に自社が実施する計画がある場合は、運営中に委託している業務の詳細を報告・レポートしてもらうなど、工夫しましょう。

・委託業者を慎重に選ぶ必要性
委託業者選びに失敗すればデメリットになってしまいます。特に顧客対応や個人情報の管理の面に支障が出ることは回避しなければなりません。慎重に選定することが大切です。

キャンペーン事務局を委託する際は、下記の注意点に気を付けて、業者を選定しましょう。

●実績があり信頼できるか
大前提として、安心して委託するために必要なのは実績と信頼面です。業者にキャンペーン事務局の運営の実績が豊富であれば、運営に関する知識やノウハウがあるということですから、信頼面でも安心できます。また、実際にキャンペーン事務局を運営する担当者とコミュニケーション面で問題ないか、そして信頼が置けるかどうかも合わせて確認しておきましょう。

●セキュリティの対策は万全か
信頼面にも関係することですが、特にセキュリティ対策の面は具体的にどのように行っているのか、必ず確認することをおすすめします。ネットワークセキュリティはもちろんのこと、物理的にもセキュリティが徹底管理されているかを確認しましょう。

個人情報に関しては法令に沿った適切な取り扱いがされているかを確認してください。個人情報などの外部に漏洩してはならないデータや書類は、入退室制限、独立したネットワーク環境など、内部不正や外部からの不正アクセス防止などの対策が施されたセキュリティエリアでの利用や保管が求められます。

TOPPANでは、さまざまな業界・業種でのキャンペーン事務局代行事例があります。

●購入証明レシートの目視確認体制の構築とマストバイキャンペーン支援

キャンペーンの成功を左右する重要な要素の一つとして、特定商品の購入証明の確認が挙げられます。TOPPANでは、マストバイキャンペーンの事務局を支援するために、応募者が提出する購入証明レシートを目視で確認する体制を構築しました。この体制により、キャンペーンの応募条件を満たす購入証明レシートを厳密に審査し、適切なユーザーに対して景品を配送するプロセスを確立しました。

具体的には、キャンペーンの要件に合わせた応募方式を設計し、応募者から提出されたレシートを事務局が目視で確認するフローを作成しました。これにより、応募条件を満たすかどうかを正確に判断し、条件を満たしたユーザーに対して迅速に景品を配送することが可能となりました。さらに、企画・システム・事務局・効果測定といったキャンペーンに必要な一連のサービスをワンストップで提供し、キャンペーンの円滑な運営をサポートしました。

●デジタル返金体制の構築とキャッシュバックキャンペーンの支援

キャッシュバックキャンペーンの成功には、迅速かつ正確な返金プロセスが欠かせません。私たちは、キャッシュバックキャンペーンの事務局として、各種申込類の受付から問い合わせ対応までをワンストップで行いました。特にキャッシュバックの部分では、従来のアナログ返金方法をデジタル返金へと移行するためのスキーム体制を構築しました。

デジタル返金の導入により、返金プロセスは大幅に効率化され、支援先のお客さまに対して迅速かつ正確にキャッシュバックを行うことが可能となりました。デジタル上でのキャッシュバックは、手続きの簡略化とともに、ユーザーの利便性を向上させ、キャンペーンの参加率を高める効果も期待できます。

このように、デジタル返金体制の構築により、キャッシュバックキャンペーンの運営を全面的にサポートし、キャンペーンの成功に貢献しました。