事務局代行とは?
事務局代行がもたらすメリットと
導入前に知っておくべきポイント
近年、人手不足や多様な働き方の推進を背景とし、業務効率化が求められています。そうした中、キャンペーン事務局や各種申込の受付事務局などの事務局運営においても、同様に業務効率化が求められています。
そのような事務局運営の課題がある中、解決策の一つとして注目されているのが、事務局代行を行うアウトソーシングサービスの利用です。事務局代行サービスを利用することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。デメリットや課題と共に、事務局代行の導入前に知っておくべきポイントをご紹介します。
■事務局代行とは?
まずは事務局代行の基本から確認しておきましょう。
●事務局代行とは?
事務局代行とは、キャンペーンやイベント、セミナー、各種申請・申込受付事業などの開催時に立ち上げる事務局運営を代行するサービスを指します。事務局には数多くの業務があり、スピーディーかつ適切に事務処理を行う必要があります。本来は、従業員や職員が担う事務局業務を外部に委託します。
●事務局代行の主な機能と役割
事務局代行は、事務局業務をルールに従って遂行すると共に、応募者や申請者が殺到するなど業務負荷が高まってきた際に、対応するリソースを広げるなどの柔軟なスケールアップを含めた対応を担う役割があります。また、アナログな業務をデジタル化して効率とスピードを高め、業務を滞りなく、最適化された状態で遂行するところまで担うこともあります。
●事務局代行が担う具体的な業務内容
事務局代行では主に、実施するキャンペーンやイベント、事業などの企画・発案から目的設定、ターゲット選定、申請・応募受付、電話やメールなどの問い合わせ対応、抽選、プレゼントや景品の準備・発送などの業務を行います。
また、これらの事務局業務に付随する、委託元への情報共有や、業務で知り得た情報の適切な管理、書類の管理、顧客や応募者の満足度向上などへの対応も含んでいます。
●事務局代行が果たす役割とその重要性
事務局代行は、近年多くの業界が見舞われている労働力不足を背景に、その重要性が高まっています。リソースを補填するほか、必要なスキルを持っている点が、特に事務局代行が果たす役割が重要視されている理由です。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の必要性から、デジタル化を急ぐ必要があることも事務局代行の活用が進む背景となっています。
また事務局代行は、リソースの補填という意味合いだけではなく、課題解決や根本的な事務局業務の見直し・改善を踏まえた活用が進んでいるのも現状です。その意味では、ただの業務委託に留まらず、業務改善を含めたアウトソーシングであるBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の意味合いが強くなってきているといえるでしょう。
■事務局代行がもたらすメリット・デメリット
事務局代行サービスを利用することで、次のようなメリットとデメリットが発生します。
【メリット】
●業務効率化
事務局代行を利用することで、業務効率化を実現できます。その理由としては、人材不足などを背景として事務局業務の負荷が高まっている中で、業務にかかるリソースや時間の削減が実現すると共に、業務プロセスの効率化が期待できることが挙げられます。
実際に、資格更新の審査を受け付ける事務局を代行サービスに委託した事例では、業務の遂行だけではなく、問い合わせや業務のマニュアル作成を実施しました。その結果、業務の負荷を大幅に軽減でき、業務プロセスの最適化と効率化を実現しました。
●専門性の確保
事務局運営には、それぞれの専門知識やノウハウが求められます。事務局代行を利用することで、専門知識を持ったスタッフによる高品質なサポートが受けられます。事務局に申請するユーザーにとって、そのサービス品質に対して満足度が高まる可能性があります。
●コスト削減の可能性
事務局代行を利用することで、投資したコストを回収し、さらに削減できることもあります。例えば、フルタイムの職員を雇用する代わりに、必要なときだけ代行サービスのリソースを利用することでコストを抑えることが可能です。
●スケーラビリティの確保
事務局代行サービスを利用することで、企業の成長段階や繁忙期・閑散期、急な事業開始の必要性が生じたときなど、タイミングに応じてリソースを柔軟にスケールアップ・ダウンできるメリットがあります。
【デメリット】
●情報漏洩のリスクが高まる
事務局運営においては、個人情報や企業の機密情報を取り扱うことが多いことから、外部に委託すればそれだけ情報漏洩のリスクが高まります。ただし、セキュリティ管理の徹底度によっては、自社で管理するのと比べてセキュリティリスクが低くなることもあるため、確認が必要といえます。
●ノウハウやスキル獲得機会の減少
事務局代行を利用することで、自社の事務局運営のノウハウやスキルの獲得機会が減少し、この分野の成長が見込めない点が懸念されます。できるだけ共有を行ってくれる事務局代行事業者を選ぶと良いでしょう。
■事務局代行サービスの導入前に知っておくべきポイント
事務局代行サービスを導入する際には、次のポイントを押さえ、失敗を防ぎ、効率的な利用を行うことをおすすめします。
●自社のニーズと事務局代行サービスのマッチング
事務局代行サービスを利用する際に、よくある失敗として、「思っていた代行業務のイメージと異なる」「そこまでやってもらう必要はなかった」など、業務内容のマッチング度が低かったということがあります。この失敗を防ぐためには、あらかじめ、サービス選定時に十分に自社ニーズと事務局代行サービスの内容とのマッチング度を確認しておくことが重要です。
そのためには、代行事業者へ相談する前に、どの業務を委託するのかの範囲を明確にしておくことが重要です。事務局代行サービスでは多くの場合、トータルでサポートしてくれます。もし業務範囲を限定したいのであれば、範囲を明確にしておき業務プロセスの洗い出しや整理をしっかりと行いましょう。
●代行事業者の選定基準を数多く持ち吟味する
代行事業者を選定する際には、候補となるサービスを複数比較することをおすすめします。選定基準には、代行業務の範囲や専門性、セキュリティ対策の徹底度、信頼性、実績などが挙げられます。
さらに、信頼性や実績についてどう評価するかも重要です。導入実績の企業規模や業界・業種、具体的な代行業務の種類や数を確認しましょう。数の多さも重要ですが、自社が委託したい事務局業務に似た実績があり、専門性を持っているほうが安心して任せられるでしょう。代行サービスの窓口となる担当者と円滑な意思疎通が図れるかも重要なチェックポイントです。
●契約時に契約内容のすり合わせと期待内容の調整を行う
委託する代行事業者が決定したら、契約へと進みますが、契約時には、必ず契約内容の綿密なすり合わせを行いましょう。また自社が期待する内容の調整と合意を行っておくことをおすすめします。
具体的には、サービス品質をどの程度保証するかを明示する「サービスレベル合意(SLA)」の内容の確認を行います。提供されるサービスの条件や違反した場合の責任の処理方法、変更が発生した際の周知方法など、問題がないか、自社の求める期待を満たしているかを確認しましょう。
■まとめ
事務局代行サービスを導入することで、事務局運営業務の効率化と負荷削減、コスト削減などを実現できる見込みがあります。必要に応じて、自社が求めるサービスを明確にして最適な事務局代行サービスを選定しましょう。
TOPPAN BPOの事務局代行サービスは、豊富な実績と多様なノウハウ・知見・技術により、貴社の事務局運営の効率化を実現します。
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2024.05.20