コラム

メタバースのワクワク感を、
コーポレートアイデンティティと結びつけてPRに

最近ビジネス界隈でバズワードになっているメタバース。商品のプロモーションにメタバースがどのように活用できるのか―。飲食の実店舗を中心に食料品のECサイトも展開する株式会社マルズ・ジョイフード様ではTOPPANのバーチャルモールサービス「メタパ®」を用いて、新規顧客開拓に取り組まれています。既存のECの枠にとらわれず、バーチャル上をコミュニケーションの起点にして、どのようなプロモーションの可能性が考えられるのか。株式会社マルズ・ジョイフードの三澤様にお話をうかがいました。

株式会社マルズ・ジョイフード
取締役 総務部長
三澤憲道さん

株式会社マルズ・ジョイフード 取締役 総務部長 三澤憲道さん


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今は、新たな顧客接点をつくり続けなければならない時代

 当社は福島県を拠点に、レストラン事業、中食※事業、ケータリング事業などを手掛けています。主力となるレストラン事業では、とんかつや名物のジャンボ海老のフライを看板メニューとした「かつ丸」「まるやま」「まる家」を展開。地域に必要とされ、愛される店舗を目指しています。近年は、デジタル施策にも力を入れており、自社アプリによるファンとの密なコミュニケーションを実現。社内の業務効率化に向けたDXの検討も始まっています。

※中食:調理済み食品を購入して家で食べること。飲食店での「外食」と家庭内での食事を指す「内食」の中間に位置付けられる。

株式会社マルズ・ジョイフードのコーポレートサイト
株式会社マルズ・ジョイフード様のコーポレートサイトはこちら(https://www.maruzu.com/



 そうした矢先にコロナ禍に見舞われ、顧客との新たな接点づくりが必要だと痛感しました。そこで注目したのが、メタバースです。当社では、自社アプリやECサイトでお取り寄せ商品やギフト商品を販売しています。それをメタバース上の店舗で、お客さまにメタバース空間を楽しんでいただきながらECサイトへ誘導できるのではないかと考えました。また、実店舗のアピール、および既存顧客のファン化にも活用できると考えました。

株式会社マルズ・ジョイフード様のECサイト
株式会社マルズ・ジョイフード様のECサイトはこちら(https://maruzu.shop-pro.jp/

看板商品がアバターの顔になる「おもしろさ」

 当社はメタバースの知見が乏しかったため、TOPPANさんに企画段階から相談に乗ってもらいました。TOPPANさんは「メタパ®」というメタバース上のショッピングモールのようなサービスを提供しているため、商品の情報をアップするだけの簡易出店なら、リードタイムもコストも小さくまとめられるとのことでした。ただ、せっかくメタバースを利用するのですから、より印象に残るようなコンテンツでPRにつなげたいと考え、ブレストを繰り返しました。というのも、以前全国版のカタログ販売にチャレンジしたとき、他店の情報に埋もれて気づきもされなかったという手痛い反省があったからです。

 そういった状況のなかで、TOPPANさんから提案いただいたのが、アバターの顔をヒレカツやエビフライといった看板商品に変えるというギミックでした。また、ヒレカツやエビフライに変身したアバターが油の入った鍋の中に入り、油に揚げられながら、目の前のビジョンに映し出される当社のPR動画広告を見るというギミックも併せてご提案いただきました。
このギミックを実現するためのメタバース空間を設計することになりました。柔軟に対応いただき、最初の打ち合わせから約4ヶ月後の、2023年7月末にローンチすることができました。当社の歴史を牽引した看板商品の“カツ”で、オリジナリティを出せるアイデアをいただけてよかったと思っています。

メタパ®内のアバターはヒレカツやエビフライの姿に
メタパ®内のアバターはヒレカツやエビフライの姿に
メタパ®内でPR動画を見るギミック
メタパ®内でPR動画を見るギミック

実店舗と同じ体験をメタバース店舗でも

 メタバース上の仮想店舗ですが、現状はECサイトへ誘引する設計になっています。将来的には、やはり実店舗と同じようにリアルタイムでコミュニケーションを取り、販売できれば楽しいのではないかと考えています。商品も同じように陳列して、あたかも実際の店舗にいるかのように商品を選んでいただけるようになったらいいですね。メタパ®の他店舗から出前注文を受けるというのも、おもしろい展開だと思っています。さらには、世界中からメタバース空間にアクセスできるので、越境EC※という広がりもあるかもしれません。

 もちろん、実現にはロジスティックの構築、配送に適した商品の開発、海外での生産拠点の設置など、高いハードルがあります。メタバース空間で接客できるデジタル人材の育成も必要です。しかし、メタバースはそういった可能性や夢を膨らませてくれました。そんな楽しさは、今のメタバースの店舗にもエッセンスとして残っています。今後もファンを増やし、皆さまに楽しんでもらえるような店舗を目指し、少しずつ育てていければと思います。

※越境EC:国境を越えて取引を行うEC(E-Commerce)。新規の市場や顧客を開拓する方法として注目を集めている。

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バーチャルモールサービス「メタパ®」
https://solution.toppan.co.jp/newnormal/service/metapa.html

「メタパ®」はリアルとバーチャルを融合したメタバースショッピングモールです。友達と一緒にショッピングしたり、ショップスタッフと話したり、新しい商品に出会ったり、リアルとバーチャルを融合した新しい体験が可能です。

メタバースに関するご相談

TOPPANのメタバースマーケティングサポート
https://solution.toppan.co.jp/xperience/service/metaverse.html

TOPPANのリアル×デジタルがメタバースに新たな顧客体験(CX)空間を構築し、
ビジネスを拡大・成長へと導きます!

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メタバース完全ガイド~基礎的な内容から業種別の活用方法まで一挙ご紹介
https://solution.toppan.co.jp/ds/contents/metaverse_12.html

メタバースというキーワードを目にする機会は増えていますが、まだ概念自体の意味や、どういったものなのかを理解できていない方も多いのではないでしょうか? メタバースがどういったものか、基礎的な内容から活用事例までを紹介します。

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2024.02.05

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