郵便物のコスト削減方法とは?デジタル化など5つの方法をご紹介
日頃の販促用DMや取引先に送る資料などの郵便物は、デジタル化が進む現在でも必要なものです。そうした中、郵便料金の値上げの背景もあり、送付コストの削減は必要不可欠となっています。
今回は、郵便物のコスト削減の方法を、発送の工夫からデジタル化まで幅広くご紹介します。コスト削減を実現しながら便利に利用できるサービスは必見です。
郵送業務の課題とは
郵送業務には、郵便物の印刷から発送までさまざまな業務が発生していることでコストが増え効率化を検討する必要があります。まずは、郵送業務で発生している課題を見ていきましょう。
郵便物の送付コストがかかる
郵便物の送付には郵便料金が発生し、内容物が増えて重量が増えればその分切手代は高くなり、封入物である紙やその印刷代などもかかります。また送付先が多ければその分コストがかさみます。
郵送物の発送業務に時間がかかる
郵便物を発送するには、まず内容物の印刷をし、封筒のサイズに合うように折りたたむ必要があります。その後封筒にも宛名や住所を記入したり、郵便料金に合う切手を貼ったりという作業が発生します。送付先が増えればその分発送作業も増えますので、人的コストが増える要因となります。
郵便料金の経費処理に手間がかかる
郵送物にすぐに切手を貼るために、あらかじめ切手を購入しておくことも多いでしょう。切手の購入や、在庫を切らさないための管理の手間などの課題があります。
郵便物を郵便局に持ち込んで送付する際も、担当者が窓口で処理する必要があることでコストがかかる上に、不備があればさらに追加で業務が発生することになります。
郵便物の送付コスト削減がむずかしい理由とは
企業が発送する郵便物は、各部署や部門ごとに対応していることが多く、社内全体として統括して郵送コストの効率化を行うことはむずかしい状況になっているかもしれません。
最近では、郵便料金の値上げが課題になっています。2024年秋をめどに25g以下の定形の郵便封書について郵便料金の上限額を現在の84円から110円に、50g以下も現在の94円から110円に引き上げられる見込みです。はがきについては63円から85円に引き上げられるほか、定形外の郵便やレターパックや速達も値上げされる見込みです。
このような状況下においては、郵便物のコスト削減のための何らかの取り組みを進めていく必要があるでしょう。
郵便物の発送コストを削減する方法
一般的に、郵便物の発送コストを削減するには、次の方法が考えられます。
形状の変更
郵便物の形状を変更することでもコスト削減が可能になることがあります。例えば封入物が多くないようであれば紙で伝える情報を精査し、郵便物の形状を封書から圧着はがきに変えることにより、郵便料金を削減することが可能になります。
発送方法の変更
郵便物は定形や定形外のほか、さまざまな発送方法があります。例えばレターパック、ゆうメールなどに変更することで郵送コストの削減ができる場合もあります。
郵送コスト削減のポイントは、多くの郵便物を一括で発送する大口割引を利用したり、郵便物の重量を抑えて価格の低い郵便料金の発送方法に変更することなどが挙げられます。
アウトソーシングの利用
郵便物の印刷から発送まで、アウトソーシングサービスを利用することでコストを抑えることができる可能性があります。
郵便物の印刷から仕分け、封入・封かん、郵送といった一連の作業を行う人的コストを削減できます。またアウトソーシングによって部材管理などの業務効率化やコア業務への集中など、さまざまなメリットも考えられます。
デジタル配信への切り替え
紙のカタログや資料など、以前から紙媒体での郵送が根付いている場合、デジタル配信への切り替えを検討することも一つの方法です。郵送料金を抑えられるほか、紙代や印刷代なども削減できます。
発送ユーザーの見直し
郵便物を発送するユーザーを見直して絞り込み、郵送する送付数を減らすことで郵便料金などのコスト削減につながります。例えば、紙で送付してほしいニーズと、メールなどで配信してほしいといったニーズをアンケートで取得し、それぞれに対応します。ユーザーの利便性や満足度向上にもつながると考えられます。
郵便物の形状や発送方法を変えることによるコスト削減の具体例
先に挙げた郵便物の発送コストを削減する方法のうち、形状や発送方法を変えることによるコスト削減の具体的な方法を2つご紹介します。
形状の変更:郵便料金の低減
従来、封書などで郵送していたDMに関して、郵便物の形状を変更することで郵送コストの削減が可能になります。
TOPPANエッジの圧着はがき「POSTEX®(ポステックス)」の例をご紹介します。
郵便料金が変わらず通常のはがきの2~3倍の情報を送ることができる親展性のある「圧着はがき」は、機密性を保持しながら、多くの情報を低料金で送りたいという課題をお持ちの方に特におすすめです。
・低コストで耐水機能も持つ
通常、圧着はがきは水にぬれると奇麗に開封できず、破けてしまうこともありますが、水にぬれた状態でも開封可能な耐水紙タイプを選ぶことも可能です。水ぬれ破損による再発行処理に手間がかかっているといった課題をお持ちの方にもおすすめです。
・選べる形態と製品体系
他にも2つ折りや3つ折り、アンケートDM活用や生保総合通知などに便利な8面タイプなど、さまざまな形態から選ぶことができます。
製品体系も幅広くご用意しており、例えばあらかじめ白紙に圧着糊を染み込ませた用紙に印刷する先糊タイプはお客さま側で印字・圧着処理を行うことができます。また印刷後に糊を塗る後糊タイプはデザイン制約が少なく、フルカラープリントが可能なので、DMなどに最適です。
はがきサイズ以外にも、巻き折りタイプや冊子タイプなどのさまざまな大判DMをラインアップしています。一体型のDMにすることで何種類もの封入物の部材管理の手間を削減できたり、他の郵便物に埋もれること無くエンドユーザーに対してインパクトのある訴求ができるなど、コスト削減以外のさまざまなメリットもあります。
発送方法の変更:「ゆうメール」の活用
郵便の発送方法の一つであるゆうメールに変更することで、コスト削減につながることがあります。
ゆうメールとは、書籍や雑誌、カタログ、DMといった信書に該当しない印刷物を送るのに適したサービスです。1kgまでの冊子や印刷物、CD・DVDを安価に届けられるサービスで、届け先にはポスト投函されます。
基本運賃(全国均一) | ||||
---|---|---|---|---|
重量 | ~150g | ~250g | ~500g | ~1kg |
運賃 | 180円 | 215円 | 310円 | 360円 |
参考:日本郵便Webサイト
・発送代行サービス利用でさらにコスト削減
TOPPANエッジのゆうメール発送代行サービスを利用して製造・発送することで、さらにコスト削減につながります。
日本郵便と大口割引特約契約を締結したTOPPANエッジが差出人となり、一度に大量の発送をする場合の割引料金が適用されます。そのため、発送費を大幅に抑えることが可能です。
定形外の場合、広告郵便と比較して40~50%のコスト削減が期待できます。郵便局から配達されるまでの日数に猶予をご承諾いただくことで、さらに料金が抑えられます。
定形外にて発送可能な最大サイズは34cm×25cm×3cmとなります。
・大量生産、全国発送に対応可能
北海道から九州まで、全国の工場でDM製造~発送の体制が整っているため、大量生産、全国発送の対応が可能です。
さらに、送付先住所に合わせて全国の工場から各地域の配達統括局に直接持ち込むことで、その受け持ちエリア内において配達コストを削減できます。
・さまざまなDM形態に対応
封書、大判DM、ラッピング封筒など、ゆうメールで発送できるさまざまなDM形態に対応しています。
デジタルを活用した郵便物のコスト削減の具体例
先に挙げた郵便物の発送コストを削減する方法のうち、デジタル配信への切り替えなどのデジタル活用によるコスト削減の具体的な方法を2つご紹介します。
デジタル配信への切り替え:紙のDMに封入していた印刷物をデジタル化
従来、紙のDMに封入していた印刷物をデジタル化し、コストを削減する方法があります。
TOPPANエッジの封入物デジタル化プラットフォーム「デジフラ®」を例に挙げてご紹介します。
「デジフラ®」は、DMに封入していた印刷物をデジタル化するサービスです。従来、DMに封入していた印刷物の中で、デジタル化可能なものはQRコード(※1)のリンク先に集約できます。封入物をデジタル化することでDMに関する発送・印刷・管理の業務負荷やコストを削減することができます。
・発送内容のカスタマイズが可能
封入パターンごとにQRコードを発行し、顧客の属性ごとに電子封入物をカスタマイズすることができます。これによってWebサイトへの遷移など、デジタルならではの施策も可能です。
・ログ活用が可能
デジタルデータはどれが、いつ、どれだけ閲覧されたのかのログを取得できることから、従来の印刷物ではわからなかった開封率や開封のタイミングの情報を取得できます。顧客行動データを取得し、次のDM発送に活用できます。
・業務の効率化も実現
デジタル化することで封入物と封入パターンを管理できるため業務の効率化を実現します。登録・検索・メンテナンスもしやすいことから、更新も手軽に実施できます。
発送ユーザーの見直し、デジタル配信との併用・最適化
以前から紙で発送していたものをすべてデジタル化してしまうと、「紙で発送し続けてほしかった」と感じるエンドユーザーが生まれる恐れがあります。完全にデジタル化するのではなく、エンドユーザーのニーズに合わせて、紙での発送とデジタル配信を両方、必要に応じて柔軟に使い分けることで最適化され、コスト削減につながると考えられます。
TOPPANエッジの「マルチ配信ソリューション」はそうした状況に役立つサービスです。
郵送やEメール、SMSに加え、「+メッセージ」や「LINE」などの複数の配信基盤の中から、エンドユーザーが希望する方法で発送・配信を可能にします。
エンドユーザーに「郵送してほしい」「Eメールで連絡してほしい」など通知方法をフォームで選択してもらい、一人ひとりに最適な手段で通知物を発送・配信します。
また企業側があらかじめエンドユーザーの属性や通知内容に合わせて、通知方法を決めておくこともできます。
本ソリューションを導入することで、郵送にかかるコスト削減につながり、エンドユーザーの利便性向上や通知物の開封率の改善にもつながります。
+メッセージとは 「+メッセージ」は企業とNTTドコモ、au、ソフトバンクの携帯電話を利用している生活者間でメッセージがやりとりできるSMS(ショートメッセージサービス)の機能を進化させたサービスです。 「+メッセージ」自体は世界的に標準化されているRCS (Rich Communication Services) に準拠したメッセージサービスであり、携帯キャリアの審査・承認を経て開設された公式アカウントを通じて双方向コミュニケーションが実施できます。 「+メッセージ」は、株式会社NTTドコモ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社の登録商標です。 |
まとめ
以上、郵便物のコスト削減の方法をご紹介しました。
・形状の変更
・発送方法の変更
・アウトソーシングの利用
・デジタル配信への切り替え
・発送ユーザーの見直し
上記のようなポイントを組み合わせることで、さまざまな対応方法が考えられます。コスト削減を実現しながら便利に利用できるTOPPANエッジのサービスをぜひご検討ください。
※ QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
2024.04.08