コラム

内部統制に必須な文書管理規程!作成ポイントと運用方法を解説

内部統制に関わる規程やマニュアルは、適宜見直しやメンテナンスを実施し、誰もがいつでも閲覧できる環境にしておくことが、不正を防ぎ業務の適正さを確保することにつながります。こうした環境で重要な文書を適切に管理するためには、文書の運用方法を定めた文書管理規程が必要です。

今回は文書管理規程の概要から作成のポイント、作成後の運用方法まで解説していきます。


文書管理規程とは?

文書管理規程とは、企業が文書を管理するために定めたルールを指します。一般的に文書管理規程は、文書のライフサイクル(登録・保存・改訂・廃棄)について統一的な基準を設け、重要文書の閲覧や扱いを適切に行うことを目的として定められます。また、社内規程や業務マニュアル、ISO文書などの重要文書をいつでも、誰もが閲覧できる状況を作り、社内に浸透させることによって内部統制を強化することも、その目的のひとつです。

例えば、従業員が不正行為をしてしまった場合でも、業務の正しい行い方や、禁止事項をあらかじめ社内規程や業務マニュアルで明示しておかなければ、正しいルールを従業員に周知徹底していなかった企業の責任まで問われることになりかねません。文書管理規程を作って社内規程や罰則規程、正しい業務の行い方を社内に周知するのは、企業の責任なのです。

またISOの認証取得では、正しい文書管理規程の運用が認証の条件にもなっています。適切な文書管理は企業の価値を証明するためにも必要なものであり、文書管理規程を定めるメリットは、業務効率のアップやコスト削減、セキュリティ強化などができることにもあるのです。



文書管理規程に入れておくべき項目

一般的な文書管理規程には、以下のような項目を入れておくことが大切です。

・文書の定義・規程の適用範囲を定める規程:
企業の中には、さまざまな文書が存在します。ここで取り上げる社内規程や事務取扱要綱、ISO文書、業務記録などの文書もあれば、請求書や見積書、受領書などの帳票類や、従業員が業務に関して作成する文書まで、その種類は多岐にわたります。どのような文書を文書管理の対象にするか、文書管理規程を適用する範囲を明示しておきましょう。
すべての文書を管理することになると規程が煩雑化し、管理の効率が落ちてしまいます。会社として管理する文書や各部門で管理する文書、従業員本人が管理する文書など、適用範囲を分けて管理することが大切です。

・担当部署:
文書管理の基本は、責任ある立場の部署や担当者、もしくは単一のシステムによる一元管理です。文書管理を行う担当部署は、規程の中で明確化しておきましょう。文書管理専門の部署である必要はありませんが、文書管理の権限と責任を明確にして、必要な文書がその部署に集約される体制づくりが重要です。

・禁止事項:
管理対象の文書に対して、してはいけないことを明確にしておきます。重要文書(機密文書や個人情報)が紙で管理され、電子化によるセキュリティが施されていない場合、無断コピーや社外への持ち出しなどが行われてしまう危険性もあります。鍵のかかる部屋や書庫に保存することも必要ですが、禁止すべき事項は規程で明確にしておきましょう。

・罰則規程:
上記で定めた禁止事項に違反した場合の罰則についても、文書管理規程には記載しておきましょう。罰則をあえて記載しておくことは、その行為が罰則の対象であることを明確にし、不正行為の抑止につながります。また、文書管理規程の罰則を定める際には、社内規程の罰則と食い違いのないように注意しましょう。

・文書の管理方法に関する規程:
文書管理は、文書の登録、保存(保存期間についても定める)、改訂、廃棄を1サイクルとして行います。この工程それぞれに管理する方法を定めておきましょう。例えば文書の廃棄であれば、保存に定められた期間を過ぎた場合に誰が申請し、誰が承認して廃棄が行われるか、そのフローと廃棄手順まで明確にしておく必要があります。

・個人情報や機密情報のアクセスに関わる規程:
管理する文書に個人情報や機密情報が含まれる場合、より厳格にその文書を管理しなくてはなりません。このような情報が外部に漏えいした場合、企業の存続を脅かす脅威になりかねないからです。個人情報や機密情報へのアクセス権や管理方法は、別途社内規程でも定めておきましょう。

業務効率のアップやコスト削減への効果

文書管理規程を定めて文書管理を行うメリットは、内部統制による不正防止やセキュリティ強化以外にもあります。ここで確認しておきましょう。

・重要文書の集約:
文書管理規程によって管理部署や担当者などを明確に定義すれば、重要な文書の分散防止にもつながります。企業にとって重要な文書が一元管理されていれば、検索性が向上し、従業員が閲覧しやすくなります。

・業務効率のアップ:
事務取扱要綱や業務マニュアルなどで業務の手順やフローが明確になれば、業務効率のアップや生産性向上につながります。

・属人化防止:
上記のような文書を明文化して管理することにより、業務の属人化を防ぐことができます。誰でも作業できるように文書内で業務内容を説明してあれば、人員の異動も容易に行えるようになり不正防止にも効果を発揮します。

・人材流動性の確保:
属人化の防止は人材流動性の向上にも寄与します。コストの高い人員からコストの安い新人に業務を振り替えることにより、業務量の分散とコスト削減を両立できます。



文書管理規程作成のポイント

文書管理規程作成の際には、以下のようなポイントに留意して進めていくことが大切です。

重要な文書とそれ以外でセキュリティに関わる取り扱い方法や規程を分ける:
機密情報や個人情報を含む文書と通常の文書は、利便性確保のために扱い方や規程を分けるようにしましょう。すべての文書に対して厳しい管理方法や禁止事項を設けることは、内部統制の徹底という目的から外れてしまいます。社内規程やISO文書などは、いつでも誰でも見たいときに参照できることが重要です。

紙の文書は極力減らし、データで運用を行うための規程を作成する:
紙の文書は、バージョン管理やセキュリティの確保が難しいことが弱点です。新しく登録する文書や改訂する文書は極力電子化し、古い文書も順次電子化を行っていきましょう。文書管理規程にも、電子化された文書を運用するための項目を盛り込んでいきましょう。

文書のライフサイクル(登録・保存・改訂・廃棄または削除)に従って規程を作成する:
紙であれデータであれ、文書管理の基本は文書のライフサイクルをきっちり管理することです。文書管理規程作成の際には、そのライフサイクルを意識してフェーズごとに作成していくと作りやすいでしょう。

管理規程作成後は担当部署がルール運用を管理する

文書管理規程は、作成して終わりではありません。管理規程がしっかりと守られるように、適切な運用を行うことが大切です。ただし文書管理の規程順守や運用を、すべて人の手で行うには限界があります。作成した文書管理規程の要件を満たした運用を行うためには、規程管理システムの導入がおすすめです。

規程管理システムであれば、登録、保存(保管)、活用・更新、廃棄または削除の各サイクルを通じて文書を効率的に管理することが可能です。また規程管理システムは検索機能に優れ、高いセキュリティと利便性(登録しやすい、改訂部分が見やすい等)を持っているので、内部統制の強化にも寄与します。クラウドの規程管理システムを導入すれば、支社や店舗からのアクセスやテレワークでの文書利用もセキュリティを確保しながら行えます。文書管理を効率的に行うのであれば、規程管理システムの導入をぜひご検討ください。

文書管理に必要な機能をすべて備えた規程管理システム「DocLAN(ドックラン)の詳細はこちら」からご確認ください。



まとめ:文書管理は規程作成後の適切な運用が最も大切

内容が適切で漏れの無い管理規程を作ったとしても、ルールが適切に運用されなければ意味がありません。また、管理の内容が現実に合わず、過度に利便性を損ねるものであれば、やはり運用はうまく行かないでしょう。文書管理は、規程作成後の適切な運用が重要です。規程管理システムを導入するなどして、閲覧者と管理者の利便性を確保した上で運用していきましょう。

規程管理システムの選び方について、詳しくは下記eBookもご参照ください。


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・目的の規程を探すのに時間がかかっている
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・文書改訂時に社内周知を行っているが、社員全員に伝わりにくい
・コンプライアンス違反の防止、内部統制強化に取り組みたい



社内インタビュー

2022.11.01

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