コラム

あらゆる現場を見える化
~人・モノの安心・安全~
労務管理・健康管理可視化ソリューション
「 ID-Watchy® 」

※本記事は、2021年12月8日(水)に開催した当社セミナーのレポートです。

工場や作業現場等で、監視カメラは設置しているものの、作業者が同じ服、同じ帽子(ヘルメット)、マスクを装着していると、個人を特定できないというお悩みをお持ちの企業様向けに開発したサービスが「ID-Watchy®」です。


Beaconとの連動により、作業者の特定以外にも「動線管理」「労務管理データ」としての活用も可能です。また、バイタルデータを取得可能なため、作業者の健康管理やストレス管理による働き方改革、感染症対策(陽性者動線履歴、濃厚接触者の確定)にもご活用いただけます。
TOPPANでは、健康管理、健康管理の可視化により働き方改革の手助けとなる、労務管理/健康管理可視化ソリューション「ID-Watchy®」をご紹介するセミナーを開催しました。


人・モノの安心・安全を見守るIoT可視化サービス 「ID-Watchy®」

「ID-Watchy®」は、“そこにいる人が誰かを知りたい”というニーズから生まれた、BLEセンサーとBeaconタグによる検知・識別機能と監視カメラの映像(動画)を組み合わせたIoT可視化サービスです。「誰が」「いつ」「どこで」「どのような状態にあるのか」を確認できます。

ID-Wathchy®では、まずID-Watchy®上でBLEカードと監視対象を紐付け(登録)、その監視対象の現場での行動履歴(作業状況や勤怠状況など)をダウンロードできるようにします。この記録と現場に設置された監視カメラやBLEセンサーのログを連携し、監視対象が行動しているかどうかを、遠隔地のPCやスマートフォンで閲覧できます。帽子、マスク、ユニフォームなど同じような服装の人物を見分けることや、許可されていない侵入者の早期発見(オプション機能)や、移動履歴の可視化もできます。

BLEセンサー技術と監視カメラを組み合わせたサービスは、TOPPANが特許を取得しており、これまでにも建設業や食品工場などのほか、コロナ禍以後では病院など多様な業種で導入いただいています。作業現場での精度の高い労務管理や安全性の強化、不正・事故発生時の証跡などに役立てていただいています。

※監視カメラのご利用はオプションサービスです。

国家プロジェクトにも採用

TOPPANは、高精度労務管理システム「ID-Watchy®」を使用し、農林水産省の委託プロジェクト研究「人工知能未来農業創造プロジェクト」に参加しています。このプロジェクトは、AIを使って大規模農作物栽培工場で働く人の生産性の効率化を目指すもので、TOPPANは、作物の栽培管理における労務効率化の観点から、個別作業の精度、生産性、スキルなどの“作業者の見える化”に、ID-Watchy®を使ったデータを提供しています。作業者がカード型のBeaconを持って作業するだけで、場内での作業の様子をカメラが撮影し、自動的に作業時間や場所を記録しています。管理事務所にある管理用端末に集められたデータを分析することで、AIを使った栽培管理労務効率化を行う研究に貢献しています。

主な導入事例

①ハウスメーカーの場合 ~工場内におけるトラックの動態状況の把握~
 
社会問題にもなっているトラック物流におけるドライバーの長時間労働の改善に向けて、建築資材などを納入するドライバーが実際にどれくらいの時間、工場敷地内で滞留し、作業をしているのかを、「ID-Watchy®」を使って検証しました。

これにより、時間ごとのトラック台数、1日の滞留時間(待ち時間)、敷地内での動きなどが把握できました。ピーク時には200台以上のトラックが敷地内に滞留していることがわかり、積載作業の効率化や荷待ち時間の解消に向けた取り組みを進めることになりました。

②食品会社の場合 ~工場内における作業員の動態状況の把握~
 
作業現場で、「誰が、どこで、何時間働いているか」を可視化したいという課題から、「ID-Watchy®」を使って工場内のデータを取得しました。

こちらの会社では、工場内の作業者は全身を覆う作業服とマスクを装着しており、カメラを設置しても、工程ごとのラインで人を特定するまでには至っていませんでした。労務状況を可視化し、作業員の効率的な配置やライン単位での作業の原価管理が課題となっていました。

そこで、作業員に作業服内のポケットにBeaconカードを携帯してもらい、その人がどのラインでどれくらい働いたかをデータ化。一人ずつの時給をデータに加えることで、ラインごと、時間ごとの原価管理が可能になりました。

③ID-Watchy®Bio ~健康管理~

「ID-Watchy®」には、作業内容や時間のほかに、その時に「どのような健康状態にあるか」を把握できる新機能があります。カード型のBeaconに、脈拍や血圧測定、カロリー計算、行動認識、ストレス度測定などの機能を加えた腕時計型の「MEDiTAG(メディタグ)」です。

たとえば、ストレスを示す値が上がっている時に、何をしていたのか(誰と会っていたのか)がわかります。ストレス(興奮)はうれしい時にも検知されますが、特に職場などでは、複数人がMEDiTAGを装着して人間関係と行動をデータ化することで、ハラスメントを見える化し組織力低下を予防するなど、働き方改革への活用も期待されます。

また、「ストレスを検知する」機能を使って、家畜の健康管理サービスへの応用も展開しています。家畜のストレスを検知し、それを取り除くことで生産性を向上させようという取り組みです。牛や豚にMEDiTAGを装着した実験を繰り返し、サービスの実用化を目指しています。

※「ID-Watchy® Bio」は2023年4月に、「ID-Watchy®」にサービスを統合しました。


現在、ID-Watchy®は「自動車会社での車検作業の効率化」「製造工場での作業者のストレス・健康管理」「工場内でのAGV(無人搬送車)の行動可視化」「電気メーカー工場内での異常値検知」「医師の労務管理」のほか、マーケティングでの活用として「大規模小売店内でのカートの稼働状況の最適化」など、幅広い活用方法が広がっています。

TOPPANでは、機器の提供だけでなく、オプションサービスとして、センシング技術を使う目的、課題の掘り起こしから、データ取得の設計、データ分析、レポート化、次の行動の設定までを「データ分析専門チーム」がサポートします。企業様ごとに異なる事情や、社内データとの連携、新しい切り口などのご要望がありましたら、以下サービスページからお気軽にお寄せください。

2021.12.08

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