屋外に木材は施工できるのか|メリット・デメリット、経年変化、塗装の注意点、おすすめ建材を紹介
近年、住宅だけではなく中規模以上の非住宅分野においても、板張りの外壁やウッドデッキ、ウッドフェンスを採用する事例が増えています。
ただし、木材を屋外に施工する際には、注意すべき点がいくつもあり、十分な検討が必要です。
そこで今回は、屋外に施工される木材の種類とメリット・デメリットについて解説します。
耐候性・意匠性が高いリアルな木目を表現したおすすめのアルミ外装材も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
<目次>
■ 屋外に施工される木材の種類|外壁・ウッドデッキ・フェンス
■ 屋外に木材を施工するメリット
■ 屋外に木材を施工するデメリット・注意点
■ 木材のデメリットを解消できるTOPPANの「木目調アルミ外装材」
■ まとめ
■ 屋外に施工される木材の種類|外壁・ウッドデッキ・フェンス
外壁の仕上げ材やウッドデッキ、ウッドフェンスに採用される木材は、主に「無垢材」と「人工木材」に分けられます。
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無垢材 |
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人工木材 |
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無垢材は、比較的耐久性が高い樹種が屋外用の木材として用いられますが、それでも木材腐朽菌やシロアリの繁殖条件が揃う場所では、劣化のリスクが伴います。
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劣化をもたらす要因 |
繁殖条件 |
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木材腐朽菌 |
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シロアリ |
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【POINT】
TOPPANでは、廃木材・廃プラスチックを原料とする再生木材TOPPANマテリアルウッドを製造しております。
天然木に比べて経年変化における強度低下・変退色や強度のばらつきが少なく、SDGsに貢献できる環境配慮型建材として、多くの現場にご採用いただいています。
■ 屋外に木材を施工するメリット
建物の屋外に木材を施工するメリットは、主にデザイン面にあります。
・高級感や重厚感を表現できる
・ナチュラルな美しさをプラスできる
・デザインのアクセントになる
・経年変化(変色)を楽しめる
・環境配慮性が高い(製造時のCO2排出量が少なく、3R※を実現しやすい)
※3R(スリーアール):リデュース(Reduce=資源・廃棄物の発生抑制)、リユース(Reuse=製品の再利用)、リサイクル(Recycle=製品の再資源化・再活用)の総称
ただし、経年変化はイメージ通りに現れるとは限らず、雨ざらしの木部は、シミ・カビなどが付いたり、湿潤と乾燥の繰り返しにより変形・割れが生じたりする可能性もあります。
確かに木材は環境配慮性に優れた建材ではありますが、数年で劣化・変色して何度もやりかえるようでは、その度にエネルギー・資源を消費するので、必ずしも省エネ・エコとは言えません。
■ 屋外に木材を施工するデメリット・注意点
屋外に木材を施工すると、建物外観にインパクトや個性を加えられますが、その一方で設計デザインする前に知っておいていただきたいデメリットもあるので注意が必要です。
経年変化・経年劣化が現れる
木材は紫外線に当たると変色し、樹種によって淡色化するものと濃色化するものに分かれます。
そのため、日当たりのいい場所と日陰に入る場所で、段々と色の差が生じるケースは珍しくありません。
また、日当たりが悪く常に湿度が高い部分では、木材腐朽菌やシロアリだけではなく、カビや藻も発生し、それが木材の色ムラにつながります。
逆に南面など長時間日射を受ける部分は、木材の乾燥によって表面がささくれ立つ可能性もあるので注意が必要です。
木材の表面保護のために塗装済みの材料を使うと、経年によって塗膜の退色(色あせ)や細かいひび割れ、剥離なども発生します。
【POINT】
木材の経年変化は、方角や日当たり、風通しなどによって現れる現象が異なり、全面均一に発現するケースはあまりありません。
そのため、変色などによる色ムラを事前に理解した上で設計デザインすることが重要になります。
高耐久な樹種は重い
腐朽やシロアリに強い高密度の樹種は、その分比重が大きくなるのが通常です。
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樹種 |
比重(g/c㎥) |
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杉 |
0.30〜0.45(平均は0.38程度) |
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クリ |
0.44〜0.78(平均は0.60程度) |
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セランガンバツ |
0.84〜1.10(平均は0.98程度) |
そのため、外壁など建物に取り付ける場合は荷重負荷が大きくなり、地震発生時に木材が落下・倒壊すると被害が大きくなる点も懸念されます。
高耐久な樹種は硬く施工効率が悪い
比重が大きい樹種は硬いものが多く、杉などの柔らかい樹種と比べて現場加工(カット・取り付け)の効率が悪く、広い施工面積では工期・人件費に影響する可能性があります。
そのため、耐久性を重視して高密度な樹種を選ぶ際には、細かい加工がないシンプルな納まりにすることをおすすめします。
防腐・防水処理が必須
屋外に施工する木材は、腐朽や蟻害への対策が必須です。そのため、通常は防腐剤・防虫剤が注入された木材を使用します。
ただし、雨ざらしの場所では薬剤が雨と共に徐々に流れ出る可能性があり、効果が経年で低下するためご注意ください。庇などの下にある木材でも、注入薬剤の効果は永続的ではなく、耐用年数10〜15年程度です。
新築時の保護塗装・定期的な塗り替えが必須
木材を屋外に施工する場合、雨による防腐・防虫薬剤の流出を防ぎ、表面の耐水性を高めるために、多くの現場で塗装仕上げにします。
ただし、現場塗装する場合は「木材の施工・塗装」の2工程が発生し、天候などの影響によって工期が遅延したり人件費が割増されたりする可能性があるため、大規模な現場では工場塗装済み木材を使用するのが通常です。
無塗装木材を用いる場合もありますが、経年劣化は避けられず、施工できる環境条件が限られます。
【POINT】
一度木材の表面を塗装すると、定期的な塗装メンテナンスが欠かせません。
ウレタン塗装の塗膜寿命は7〜10年、雨や紫外線の影響が少ない場所でも15年程度で、オイル塗装も10年程度に一度は塗り替えが必要です。
大規模な公共建築物では、塗膜の定期点検が困難で、劣化が進みメンテナンスコストがかかる可能性があるのでご注意ください。
施工部位によっては耐用年数(寿命)が短い
日本では遠い昔に建造された木造の神社仏閣が現存していることから、木材を屋外に施工しても条件さえ揃えば数百年耐久性を維持できる可能性があります。
ただし、雨ざらしの場所や風通しが悪く常に湿度が高い環境では、数年で木材腐朽菌やシロアリが繁殖し、そのまま放置すると10年経たず見た目が悪くなったり、強度が落ちたりするケースは珍しくありません。
木部は部分的なやりかえが可能ですが、コストと時間がかかる点には注意が必要です。また、大規模な公共建築物では、細部の点検やメンテナンスが困難になる場合があります。
外壁は防火規定をクリアするための不燃性能が必要
建物の用途や規模(延床面積・階数)、敷地のある地域(防火地域・準防火地域・法22条地域※)によっては、建物を防火構造もしくは準防火構造にしなくてはならず、「延焼のおそれのある部分」の外壁や軒天に防火材料※の使用が義務付けられます。
※法22条地域:正式名称を「建築基準法第22条に基づく指定区域」とし、防火・準防火地域よりも制限は緩いが、建物に一定の防火性能がなくてはいけない
※防火材料:火熱を受けても「燃焼しない・防火上有害な損傷を生じない・避難上有害な煙やガスを発生しない」不燃性能を持つことが公的に認められている建築材料で、耐久時間の長さに応じて不燃材料・準不燃材料・難燃材料に分かれる
「延焼のおそれのある部分」
“隣地境界線、道路中心線又は同一敷地内の二以上の建築物(延べ面積の合計が五百平方メートル以内の建築物は、一の建築物とみなす。)相互の外壁間の中心線から、一階にあつては三メートル以下、二階以上にあつては五メートル以下の距離にある建築物の部分をいう。“
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地域区分 |
「延焼のおそれのある部分」 外壁・軒裏の仕様 |
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防火地域 |
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準防火地域 |
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法22条地域 |
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上記以外の地域 |
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※防火構造:外部の火災による火熱に耐え、30分間以上延焼を防ぐ性能を持つ構造(建設省告示第1359号「防火構造の構造方法を定める件」)
※特殊建築物:建築基準法第2条第2項で定める「学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。)、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物」
※準防火構造:外部の火災による火熱に耐え、20分間以上延焼を防ぐ性能を持つ構造
防火材料として認定を受けている不燃木材は、建築基準法で定める規定をクリアできるため、「延焼のおそれのある部分」の仕上げ材にも採用できます。
ただし、不燃薬剤は雨で徐々に流出するため、それを防止するために不燃塗装を施す必要があります。不燃塗料を現場塗装すると防火材料としての認定を取り消されるケースもあり、工場塗装品は価格が高い点にはご注意ください。
■ 木材のデメリットを解消できるTOPPANの「木目調アルミ外装材」
TOPPANは長年培った印刷テクノロジーを活かし、SDGs実現に向けた社会的課題の解決に取り組み、高耐久で環境配慮型の建築内外装材を開発製造しております。
その中でも、内外装不燃アルミ意匠材FORTINA(フォルティナ)と、内外装不燃化粧パネルROVAL(ローバル)は、リアルな木目により、コスト・性能・耐久性・耐候性の観点から木材の採用が難しい屋外にも、多くご採用いただいております。
【TOPPAN内外装材の特徴】
・長年培った高度な印刷技術によって木目と質感をリアルに再現
・製造時のCO2排出量が少なく燃焼時にも有毒ガスが出ないオレフィンシートによる環境配慮性の高さ
・高耐久・長寿命(特に耐候性の高い外装仕様も)
・メンテナンスフリー(定期的な塗装は不要)
・国土交通大臣による不燃材料認定取得済み
フォルティナ
フォルティナは、高意匠・高性能で環境負荷の少ない(対塩ビ系材料比)オレフィン系化粧シートとアルミニウムを組み合わせた内外装不燃アルミ意匠材です。
最先端の印刷技術によって、自然素材が持つ風合いをリアルに表現し、形状のラインナップは、多岐にわたります。
【FORTINA(フォルティナ)の製品ラインナップ】
外装R仕様は、トップコート層により紫外線の影響を最小限に抑え、化粧シートのクラックや退色・変色、各層の密着低下が起こりにくい高い耐候性を備えています。
ローバル
ローバルは、「デザイン・環境配慮・ 抗ウイルス&抗菌」の3つの特徴を備えた内外装不燃化粧パネルです。
48種類もの色柄ラインナップとスタンダードの長方形以外に矢羽形・五角形・三角形・風車形などの異形貼りを組み合わせることによって、多彩なデザインを表現できます。
■ まとめ
屋外に木材を施工する場合は、腐朽・シロアリによる劣化を防ぐための工夫が欠かせません。
また、変色などの経年変化も踏まえた設計デザインが重要になります。
TOPPANでは、リアルな木目を表現できる高耐久かつデザイン性に富んだ外装用不燃アルミ意匠材を製造しております。
「環境に優しい建築」や「人に長く愛される建物」、「街のシンボルになる建築」の材料選定でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
2026.05.15


