コラム

クラウドサービスを
製造業で活用する理由

近年、リモートワークや、スマートファクトリー化への機運が高まり、
DXの実現を目指すために製造業においてもクラウドサービスの活用が広がっています。
従来は自前でサーバーを用意して導入していたシステムをクラウドに転換することにより、
簡単にサービスの導入が可能となり、すぐに業務改善を始めることが出来ます。

本コラムでは製造業においてクラウドサービスが使用されている理由、
また、クラウドサービス活用のメリットについてご紹介させていただきます。


<目次>
■クラウドサービスが活用される理由
■クラウドにおけるセキュリティへの考え方
■工場へのクラウドサービス導入例
■点検作業向けクラウドサービスe-Platch


■クラウドサービスが活用される理由

従来、製造業においてはセキュリティへの懸念もあるため、
自前でサーバーを用意することにより自社内で完結するシステムを導入するのが一般的でした。

ただし、最近はDXへの機運の高まりもあり、
クラウドサービスの導入を進めている企業が多くなっています。
ここでは、オンプレミスとクラウドの特徴についてご紹介することで、
製造業がクラウドサービスの導入を進めている背景についてご紹介します。

・オンプレミス

オンプレミスは自社で設備を用意する手法です。
独自のシステム設計が可能であるため、自社に最適な形でカスタマイズが可能です。
ただし、導入に際しては設備の購入が必要となるため、
初期コストも高額になることに加え、アップデートやシステムの保守なども自社で対応をする必要があり、運用負荷が重いです。
また、これらのシステム対応者が退職した場合には、
不具合発生時の解決が難しくなるケースもあり、継続運用する上でのリスクもあります。

・クラウド

サーバーなどの設備をサービス提供者が用意するものを使用するため、
設備を自社で購入する必要がなく、必要なサービスのみを使用する手法です。
設備の購入を必要としないため、初期費用も発生しないことに加えて、
メンテナンスやアップデートの作業はサービス提供者が実施するため、運用負荷が軽いです。

ただし、サービス提供者が構築した既存のサービスを導入することになるため、
オンプレミスと比較するとカスタマイズ性が低くなります。


このように、オンプレミスとクラウドにはそれぞれ特徴がありますが、
最大限の業務効率化を実現するためには可能な限り早期にDXに取り組む必要があり、
加えて常に導入内容のアップデートが必要です。

このような利用から、
より早くサービスを活用するためには、様々な用意が必要なオンプレミスより
クラウドサービスの利用が最適なケースも多く存在しています。

実際の製造業におけるクラウドサービスの利用割合は、
2021年時点で約70%となっており、
今日現在においてはより多くの企業においてクラウドサービスが活用されている状況です。


■クラウドにおけるセキュリティへの考え方

前述の通り、製造業においてクラウドサービスを活用するメリットをご紹介しました。

ただし、クラウドサービスを利用する場合、
自社内で完結するオンプレミスと異なり、データを社外で保存することになるため、
セキュリティへの適切な対策が必要になります。

クラウドサービスを活用する場合、
基本的にはセキュリティに対する責任はサービス提供者が担保することになり、
多くの場合、ユーザー側で対応すべきセキュリティ対策は、
サービスへのログイン情報・アカウント情報の管理、使用したデータの管理等のみです。

そのため、セキュリティへの対策を万全にするためには、
信頼できる企業や情報セキュリティの規格を有するクラウドサービスを選定する必要があります。

多くの企業においてサービスの検討をする際には、
クラウドサービスの導入にあたってのチェックシートや、評価項目が用意されているため、
導入したいサービスのセキュリティ基準が
社内のルールに適合しているのかを事前に確認する必要があります。

このようにセキュリティへの懸念点についてしっかりと確認し、
アカウントの管理を適切に行うことが出来れば、
クラウドサービスの利用にあたってのリスクを最小限にすることが可能です。


■工場へのクラウドサービス導入例

ここまでご紹介してきたようにセキュリティ対策を万全にし、
安全にサービスを活用することができれば、
クラウドサービスは業務の改善に向けた最適な手法となります。

近年様々なクラウドサービスが提供されていますが、
ここではサービスの一例、導入例をご紹介します。

①生産管理システム
  生産管理システムは、
  財・サービスの生産に関する管理活動を効率化するために、
  必要な資材の管理や、生産情報の管理を実施するシステムです。

  従来の生産管理システムは、
  企業内のサーバーにインストールして運用することが多かったため、
  情報の横展開が難しいケースが多くありました。
  しかし、クラウドサービスの活用により
  インターネット環境があればいつでもサービスを利用することが可能になり、
  権限を持ったユーザーであればどこでも情報にアクセスすることが出来るようになります。

②工程管理システム
  生産に関わる労働力や資材・原料、設備や機械などの工程管理を行うシステムです。
  生産管理システムと同じく、工程状況の情報共有が可能になります。

③設備保全システム
  工場において点検作業・メンテナンス作業は稼働率と密接にかかわる重要な作業です。
  これらの作業の実施状況や点検項目の状況を記録するシステムです。
  紙でのデータ記録や、現場に赴いて設備の状況を確認するケースも多く、
  クラウドサービスの導入によって、点検の自動化やデータの長期保存が可能になります。


ここで説明した製造業向けのサービスは一例になりますが、
他にもさまざまな導入例があり、
適切に運用することでクラウドサービスは大きな効果をもたらすことが出来ます。


■点検作業向けクラウドサービスe-Platch

TOPPANは、
計測器のデータを自動で収集することが可能なクラウドサービス「e-Platch」を提供しています。

e-Platchを通して、お客様の点検作業の業務改善のサポートが可能です。
上記の通り、点検作業を紙ベース、人ベースで実現している工場も多く、
サービスの導入によって人手不足の解消や、業務環境の改善が可能です。

TOPPANは、事業に必要な情報やシステムを適切かつ安全に管理することが
経営上の重要課題であることを認識し、
グループを挙げて情報セキュリティ管理およびサイバーセキュリティ対策に取り組んでいます。
TOPPANグループは「TOPPANグループ情報セキュリティ方針」や「個人情報保護方針」を掲げ、
グループ一丸となり、技術面・運用面での対応を徹底しています。


e-Platchにおいても、クラウドセキュリティの国際標準規格である「ISO27017」を取得しており、
世界レベルのセキュリティ基準に適合したセキュアな環境でサービスをご提供しています。

安心して活用することができるセキュリティ基準を担保しているe-Platchを通して、
お客さまの課題の解決が可能です。

クラウドサービスの導入にお悩みの方、
工場における業務改善にお悩みの方は是非ご相談ください。

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2024.04.04

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