コラム

受発注システムで製造業のDX化を実現
- 業務フローの効率化と導入メリット

製造業におけるDX化と言っても、デジタル化できる業務は様々です。例えば、工場での作業自体を自動化することもそうですし、工程管理をシステム上で行うことも製造業のデジタル化の一つです。また、実際の作業の現場以外でもアナログな作業はまだまだ多く残っており、コロナ禍でもFAX確認のためだけに通勤しなくてはいけないケースなども出てきました。このように製造業の受注や発注における業務フローの多くでもまだまだデジタル化が進んでおらず、課題の一つとなっています。本コラムでは製造業における受発注業務の課題と、その課題解決が期待される受発注システムとは何か、導入によりどう業務フローが改善され効率化ができるのか、また製造業での受発注システム導入のメリット・デメリットとは何かをご紹介します。


製造業の調達・発注業務とは?

製造業を行っている企業のDX推進における課題の中でも、「FAXや電話で行っている受発注業務を変えたい」「受発注業務をペーパーレス化・効率化したい」と検討している方は多いのではないでしょうか。ペーパーレス化などを実現し受発注の業務フローを改善、効率化するため、まずは製造業の受発注業務の流れを整理してみましょう。

一般的に製造業の受発注の業務フローには以下のプロセスがあります。
①見積
・注文する側の企業(メーカー)が自社の生産予定や在庫情報に基づいて必要な材料の数と納期を検討
・受注する側の企業(原材料サプライヤーなど)に見積を依頼
・サプライヤーが見積を回答
②注文
・メーカーがサプライヤーに対して注文を依頼
・サプライヤーが注文を受領
③納品
・メーカーがサプライヤーに対して納品日時、数量、場所を指定
・サプライヤーが内容を確認、回答
・サプライヤーが納品指示に従って製品を納品

この製造業における受発注業務フロー全体において、メーカーとサプライヤー間での調整業務が続きます。特に食品業界や日用品業界の製造業では、生産予定の変更に伴って注文内容や納品指示に変更が生じることも多くあります。その都度、「納期の変更をしたい」「数量の変更をしたい」などと互いに調整を行います。

製造業の受発注業務フローにおける課題

受発注業務のフローの中での課題の一つは、書類の授受。現状、注文書や納品指示をFAXで送付していたり、PDFファイルをメールに添付するなどの方法で対応されている企業もいらっしゃると思います。FAXでのやり取りをする場合、アナログな紙の管理が必要となり、テレワーク対応ができなかったり、メールにファイルを添付する方法でのやり取りでは記載内容の転記作業が負担となったり、ミスが発生するリスクとなります。

課題の二つ目は、調整業務の負担。FAX・電話・メールを駆使して、メーカーとサプライヤーの担当者間で調整を行っていると、業務が属人化してしまいます。さらに、注文内容や納品指示に変更があった場合、その都度変更内容の共有をしっかりと行わなければミスが起こりやすくなってしまいます。

このような製造業における業務フローでの課題は、長年認識はされているものの、なかなか解決策を見出すことができずにきました。また近年では製造業においてもDX化の推進が進んでいますが、そもそも製造業の中でデジタルに詳しい人材も少なく、ペーパーレス化などを進めるにしても、どのように進めて良いのかわからないなどの課題もあります。

製造業の受発注業務を効率化し、課題の解決を実現する受発注システムとは

前述の受発注業務フローにおける課題を解決するためには、受発注システムを利用することが考えられます。受発注システムとは発注側と受注側の双方が使えるシステムで、導入すればFAXやメールではなくシステム上で受発注業務フローを進めることができます。これまでのアナログなやり取りから、デジタルでのやり取りに切り替えることでペーパーレス化などを進めることができ、複雑な処理をシンプルに進められたり、やり取りにかかっていた時間を大幅に削減することが可能です。受発注システムは製造業や飲食業などをはじめ、あらゆる業界で利用されており、特定の業界に特化したシステムもあります。機能もシステムにより多少の違いはありますが、明細管理や伝票出力、在庫管理や請求書の作成、発注機能や支払管理など、受注する側、発注する側ともに活用可能な機能が備わっています。これまで紙や表計算ソフトで管理されていた業務を全てシステム上で完結することができますので、発注漏れや、請求書の発行漏れ、書類の紛失などの受発注業務でよくあるミスやヒューマンエラーを防止することができ、またそれぞれの書類や、やり取りの管理もシンプルに行うことができるようになります。

受発注システム導入のメリット・デメリット・留意事項

前述のように、受発注システムを導入することで、これまでのFAXやメールなどでのやり取りで生じていた課題を解決することができます。受発注システムはこれまでの業務フローを効率化できる、非常に利便性の高いシステムですが、導入にあたりそのメリット、デメリットを把握しておくことが重要となります。

受発注システムを利用するメリットは、システム上で情報をやり取りすることで紙が不要になり、ペーパーレス化とテレワークに対応できることです。その結果、FAXをやり取りするために出社するということがなくなります。また、複数人で利用できるので、情報共有がしやすいこともメリットです。システム上に注文や納品指示の内容がリアルタイムに反映され、双方の担当者は随時内容を確認することができます。システム連携すれば情報の転記作業も不要なのでミスのリスクも低減されます。

その一方で、受発注システムのデメリットは利用料がかかることです。下請法に留意し、発注側と受注側の双方がシステムを使って受発注業務を行うことを合意したうえで利用しましょう。また、情報漏えいリスクにも注意する必要があります。

製造業の調達業務効率化のためには企業間調達業務支援プラットフォーム「SDNECT®」を導入するのがおすすめ

それでは、どの受発注システムを選べばいいのでしょうか。先にも述べたように、DX化を推進しようとしても社内に詳しい人間がいない、どこから手を付けたらよいかわからないなどの課題があり、受発注システムの導入を検討するにも導入のメリットやデメリットがわからない、自社に合うシステムが選べないなどの課題があります。また受発注システムの提供側が、製造業の業務フローを理解していないと業種に合わないシステムを導入してしまうリスクもあります。

業種や業務内容によって、受発注システムの選び方はそれぞれ違ったポイントがありますが、製造業のみなさまには、TOPPANの企業間調達業務支援プラットフォームSDNECTがおすすめです。TOPPANはさまざまな業界の数千社にも及ぶお客さま(医薬品、食品、トイレタリー、飲料業界など)へ包装資材を提供してきました。SDNECT®は、TOPPANとお客さまの取引実績とノウハウを詰め込んだ製造業の業務フローの効率化に最適な受発注システムです。開発段階から取引のある企業にも使っていただき、ユーザーの声を反映した使いやすい調達システムになっています。実際に、現在もTOPPANと取引のあるお客さまとの間でSDNECT®を利用して受発注業務を行っています。

また、セキュリティ面も安心です。TOPPANは情報コミュニケーション事業も展開しており、そのセキュリティ管理能力を活かして安心・安全な受発注システムを提供いたします。
SDNECT®の利用料は、取引先の企業数やユーザー数に関わらず1企業あたり月額2万円です。導入をご検討の場合は、無償でお試し利用もしていただけます。導入に向けての受発注業務フロー整理についてもご提案させていただきますので、ぜひお問い合わせください。

2023.12.26

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