採用事例

バリアフィルム採用事例~産業資材編~

産業資材分野では、パッケージに製品の品質を維持するための水分蒸散防止機能や、安全性の面で中身が見える透明性を求められることが多くあります。また、生活消費財分野と同様に、産業資材分野においても、環境配慮の観点からアルミを使わないパッケージに切り替える動きもあります。

TOPPANのバリアフィルムGL BARRIERは優れたバリア性、透明性を持ち、さまざまな用途で使用されています。本コラムでは産業資材分野におけるGL BARRIERの採用事例をご紹介します。


採用事例

1. 半導体・電子部品のパッケージ
2. 食品・香料・樹脂などの原料袋(原料を包み、保管・運搬する用途)
3. インクカートリッジの外装
4. 樹脂接着剤向け高耐性パッケージ


1. 半導体・電子部品のパッケージ

 半導体・電子部品

ー従来の課題:水蒸気バリア、帯電防止
半導体や電子部品が海上輸送で輸出される際、湿気の影響を受けやすく、外気の湿気に長時間触れていると一部が酸化するなどの製品の不良が生じてしまう課題がありました。そのため海上輸送という高湿環境下において、高い防湿性を発揮する包材が求められていました。また、電子部品は静電気に弱く、静電破壊してしまう恐れもあり帯電防止も必要でした。

ー採用のポイント
採用のポイントはGL BARRIERの高い防湿性です。温度・湿度依存性がほとんどなく利用シーンを選ばないGL BARRIERは長時間の高温多湿環境下でもその高い性能を発揮することができるため、湿気による内容物の劣化の防止が可能となりました。また、フィルムに帯電防止コートをすることもできます。


2. 食品・香料・樹脂などの原料袋(原料を包み、保管・運搬する用途)

食品・香料・樹脂などの原料袋

ー従来の課題:金属探知機対応、紙粉混入防止
原料のパッケージには、高いバリア性が求められるため、アルミ製の袋、クラフト紙とアルミ箔で作られた袋が使用されてきました。しかし、アルミが用いられている袋では金属探知機による異物混入の検査ができないという問題があり、また、クラフト紙が用いられている袋では開封時にクラフト紙の粉(紙粉)が混入してしまうおそれがありました。

ー採用のポイント
原料袋のパッケージにおけるGL BARRIERの採用ポイントはアルミと同等の高いバリア性と、脱アルミによって金属探知機に対応できることです。金属探知機に対応できることで異物混入の検査を行うことができます。また、クラフト紙を使っていないので開封時にクラフト紙の粉(紙粉)の混入も防ぐことができます。


3. インクカートリッジの外装

インクカートリッジ

ー従来の課題:脱アルミ、インク蒸発防止
インクの蒸発による印刷色変化防止のため、従来のインクカートリッジの外装にはアルミ箔が使用されてきました。しかし、アルミ箔は環境への負荷が大きく、中身が見えず異品種商品混入を探知しづらいといった課題がありました。そのためインクカートリッジの外装には、これまでと同様にインクの蒸発を防げることに加えて、環境に優しく、異品種商品混入を探知しやすい素材が求められていました。

ー採用のポイント
GL BARRIERは高い水蒸気バリア性を有していることから、印刷色の変化を招くインクの蒸発を防ぐことができます。また、アルミ箔に比べ環境に優しい点や、透明性があることにより異品種商品混入を探知しやすいといった点で従来のものよりも優れた性能を持つインクカートリッジの外装となりました。


4. 樹脂接着剤向け高耐性パッケージ

ー従来の課題:缶からの置き換え、中身の視認性
従来は容器として缶が使用されていましたが、異物混入を目視で確認できる透明な包材が求められていました。また、液漏れ・匂い漏れの防止、包材そのものの強度が課題でした。

ー採用のポイント
GL BARRIERの高耐性パウチを用いて保存試験を実施した結果、液漏れ、匂い漏れは発生せず、内容物の成分によるフィルム剝れもなく、パウチの強度が評価され採用いただきました。パウチに口栓を付けることで、中身の出しやすさも考慮した形状のパッケージになりました。


まとめ

本コラムでは、産業資材分野でのバリアフィルムGL BARRIERの採用事例をご紹介しました。アルミに匹敵する高い酸素バリア性、水蒸気バリア性を持つGL BARRIERは、さまざまな用途で使用されています。強酸・強アルカリ・高濃度アルコールなどに耐性を持つタイプのフィルムもございます。用途によって最適なバリアフィルムをご提案しますので、お気軽にお問い合わせください。

2023.11.08

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