コラム

【節分向けレクリエーション】
高齢者が楽しむゲームと工作アイデア15選

2月の恒例行事である節分は、高齢者にとっても馴染み深く、施設での人気イベントです。豆まきや恵方巻作りをはじめ、身体を動かすゲーム、脳を活性化させる脳トレ、手先を使う工作、季節を味わう食レクなど、多彩な企画を楽しめます。

この記事では、節分レクリエーションの目的から、盛り上がるゲームや工作のアイデア、安全に実施するための注意点まで、介護現場で役立つ情報を詳しく解説します。


■高齢者施設で節分レクリエーションを行う3つの目的
1|季節の変わり目を実感して生活にメリハリをつける
2|共同作業を通じて他者とのコミュニケーションを促す
3|手足を動かす活動で心身機能の維持と向上を図る
■盛り上がる!身体を動かす節分ゲーム・運動レク
1|安全に鬼退治ができる「玉入れ」や「的当て」
2|指先の訓練にもなる「豆つかみ」や「お箸リレー」
3|肺活量を鍛える「吹き矢」や集中力を養う「ボウリング」
■ 脳を活性化させる!節分をテーマにした脳トレ・回想法
1|節分の由来や雑学を楽しく学ぶ「節分クイズ」
2|幼少期の思い出を語り合い記憶を刺激する「回想法」
■座って楽しめる!節分にちなんだ工作・製作レク
1|個性的な表情で作る「鬼のお面」や「風船鬼」
2|邪気を払う願いを込めた「柊鰯」や「壁面飾り」
3|色彩感覚を刺激する「節分の塗り絵」や「ちぎり絵」
■季節を味わう!食に関する節分イベントのアイデア
1|誤嚥に配慮した具材で作る「恵方巻」の調理体験
2|2月の行事を楽しむ「バレンタイン」のチョコスイーツ
■介護現場で節分レクリエーションを実施する際の注意点
1|豆や海苔による誤嚥・窒息事故を未然に防ぐ配慮
2|転倒や興奮による体調変化を見守るスタッフの配置
3|参加を強制せず利用者のプライドや意欲を尊重する配慮
■レクの準備負担を軽減!700種以上の企画が揃う「WAN-かいご」
■まとめ


■高齢者施設で節分レクリエーションを行う3つの目的

節分は高齢の利用者にとっても馴染みが深く、豆まきや恵方巻などさまざまなレクリエーションを企画できる行事です。施設で節分会を実施することには、利用者の心身にさまざまな効果をもたらすねらいや目的があります。

ここでは、高齢者施設で節分レクを行う3つの目的について解説していきます。

1|季節の変わり目を実感して生活にメリハリをつける

節分会を行うことで、季節の移り変わりをより強く実感することができます。特に入居型施設の場合は、街の様子や気候で季節を感じられる機会が少ないため、節分会のようなイベントが季節を感じる大きな手段となるのです。また節分会では豆まきや鬼退治のような特徴的なレクリエーションを行うため、記憶に残りやすくなります。

節分会を迎えることで、すっかり1月が過ぎ2月が始まったことを実感することができるでしょう。こうした季節行事を取り入れることが、施設での生活にメリハリを生み出します。

2|共同作業を通じて他者とのコミュニケーションを促す

節分会では協力して鬼退治をするなど、コミュニケーションが必要となるレクリエーションを行います。節分会を通じて、普段会話する機会の少なかった人や職員とのコミュニケーションが促進されるでしょう。

レクリエーションという楽しい雰囲気の中で自然に交流が生まれるため、利用者も気軽に参加しやすい環境が整います。人とのコミュニケーションが増えることは、孤独感や喪失感を和らげる効果が期待できます。節分会を機会に、積極的に利用者とのコミュニケーションを図ってみましょう。

3|手足を動かす活動で心身機能の維持と向上を図る

節分会でレクリエーションを行い楽しい時間を過ごすことで、ストレスが発散されるだけでなく、運動不足を解消させることもできます。体を動かすとセロトニンといったホルモンが分泌され、ストレスの解消や脳を活性化させる効果を得られるのです。

またレクリエーションを通して笑ったり感情を高めることで、副交感神経が優位になり幸福感を感じるようになります。節分会には、こうした心身のリフレッシュの目的もあるのです。楽しみながら体を動かせる節分レクは、利用者の健康維持に役立つでしょう。

■盛り上がる!身体を動かす節分ゲーム・運動レク

節分レクリエーションの定番といえば、体を動かす豆まきや鬼退治のゲームです。本物の豆を使わず安全に配慮しながら、豆まき気分を存分に味わえる工夫を取り入れることで、利用者に楽しんでもらえます。

ここでは、座ったままでも参加できるものから、全身を使って盛り上がるものまで、身体を動かす節分ゲームと運動レクを紹介します。

1|安全に鬼退治ができる「玉入れ」や「的当て」

節分の定番である豆まきをモチーフにしながらも、豆を使わない玉入れゲームにアレンジすることで安全に楽しめます。介護スタッフが鬼に扮して頭の上でカゴを抱え、利用者が円の中心にいる鬼のかごを目がけて玉入れをする方法です。

豆の代わりには、新聞紙を丸めてボール状にしたものやカラーボール、お手玉などの柔らかい素材を使用します。「鬼は外!」「福は内!」と掛け声を掛けながら、チームを分けてカゴに入れる数を競うと盛り上がるでしょう。また、鬼のイラストを描いたペットボトルや段ボールを的に見立て、ボールを投げて倒す的当てゲームもおすすめです。

座りながらでも参加でき、重さがあり倒れにくい大鬼や細長く当てにくい鬼など、的のバリエーションを増やすことでゲーム性が高まります。

2|指先の訓練にもなる「豆つかみ」や「お箸リレー」

お皿に入った豆を一つずつお箸で掴み、別のお皿あるいは隣の人のお皿に移すお箸リレーは、指先の巧緻性を鍛えるトレーニングになります。全員で協力してタイムアタック形式にしても、グループに分かれて勝負形式で行っても盛り上がるでしょう。

また、30秒間や1分間などの制限時間を決めて、移動できた豆の数を競う豆つかみゲームもおすすめです。小さな豆を箸でつかんで移す作業は、集中して手を動かすため脳への良い刺激となり、認知症の予防トレーニング的な面も期待できます。お箸を掴むことが難しい利用者には、介護用のお箸やスプーンを準備することで、全員が参加できるように配慮しましょう。

3|肺活量を鍛える「吹き矢」や集中力を養う「ボウリング」

紙に描いた鬼の的に、ストローの吹き矢を当てるゲームは、口腔機能や肺活量の維持に役立ちます。太さの違うストローを用意し、短くて細い方のストローを折り曲げてビニールテープで固定し、長くて太いほうのストローに差し込むと吹き矢が完成します。

大きめの模造紙に的になる鬼を描き、鬼の部位によって違う点数を書いておくことで、ゲーム性が高まるでしょう。壁に貼って1メートルほど離れたところから的を狙い、回数を決めて得点を競います。また、鬼に見立てたピンをボールで倒すボウリング形式のゲームは、集中力や腕のコントロールを養うトレーニングにもつながります。ゲームの難易度は利用者に合わせて調整しましょう。

■脳を活性化させる!節分をテーマにした脳トレ・回想法

節分レクリエーションには、体を動かすゲームだけでなく、頭を使って楽しむ脳トレや回想法もあります。節分にまつわるクイズで知識を深めたり、幼少期の思い出を語り合ったりすることで、脳を活性化させる効果が期待できます。こうした活動は認知症予防にもつながるため、積極的に取り入れていきましょう。

1|節分の由来や雑学を楽しく学ぶ「節分クイズ」

節分に関するクイズで脳トレレクを行うと、脳を活性化させることで認知症予防にもつながります。子どものころから慣れ親しんだ節分であるとはいえ、意外と知らない知識がたくさんあるものです。「なぜ節分に豆をまくのか」「鬼が履いているパンツは何柄か」といった節分にまつわる豆知識をクイズ形式で出題しましょう。

〇✖クイズや早押し形式を取り入れるなど、出題方法を工夫することで会場が盛り上がります。利用者が知らなかった豆知識を知る喜びや、正解した時の達成感を味わうことができ、クイズを考えることで頭を活性化しながら楽しめるレクリエーションです。

2|幼少期の思い出を語り合い記憶を刺激する「回想法」

回想法とは、昔の記憶を辿って話すことで脳を活性化させる心理療法のことです。認知症予防に効果があるといわれ、多くの介護施設で取り入れられています。「子どもの頃の節分のことを覚えていますか?」「どんな節分を過ごしましたか?」のような質問を投げかけ、利用者からのお話を引き出してみましょう。

節分飾りには地域性があるため、出身地域の節分飾りについて利用者同士で話し合ってもらうのもよいでしょう。昔の風習や家庭ごとの違いなどを語り合うことで、利用者同士の会話が弾むきっかけになります。

■座って楽しめる!節分にちなんだ工作・製作レク

体を動かすことが難しい利用者でも、座りながら手先を動かして楽しめるのが工作や製作レクリエーションです。鬼のお面や節分飾りを作ることで、利用者の創作意欲を刺激し、完成した作品は施設に飾って楽しむことができます。

ここでは、節分にちなんだ工作や製作レクを紹介します。

1|個性的な表情で作る「鬼のお面」や「風船鬼」

画用紙に鬼の顔を書いて色を塗る方法や、あらかじめ鬼の輪郭が描かれた台紙に色紙を貼り合わせて目や髪、角を作る方法など、鬼のお面作りにはさまざまなやり方があります。髪の毛を毛糸で表現したり、赤鬼と青鬼をそれぞれ作ってもらったりするのもアイデアです。

また、風船を使った鬼の工作は、作る人の個性も出せて楽しめます。利用者はマジックで顔を描いたり、画用紙で目鼻を作って両面テープで貼ったりして、さまざま色の風船で個性的な鬼を作れるでしょう。完成したお面に輪ゴムをつけて利用者に被ってもらい、写真撮影を楽しむとさらに盛り上がります。

2|邪気を払う願いを込めた「柊鰯」や「壁面飾り」

柊鰯(ひいらぎいわし)とは、葉のついたヒイラギの頭にイワシの頭を挿したもので、鬼が家に侵入してこないよう玄関に飾る魔除けの節分飾りです。本物の柊鰯は取り扱いが難しいですが、折り紙やちぎり絵であれば簡単に楽しく作成できます。

節分飾りには地域性があり、大豆の枝やトベラを使う地域もあるため、出身地域の節分飾りについて利用者同士で話し合ってもらうのもよいでしょう。また、利用者全員で協力してひとつの壁面飾りを作ることもおすすめです。折り紙や塗り絵など、製作内容は利用者の能力に合わせて調整し、完成品を展示することで施設内が華やかになります。

3|色彩感覚を刺激する「節分の塗り絵」や「ちぎり絵」

高齢者レクリエーションでおなじみの塗り絵も、節分にちなんだ絵を使うことで季節感を演出できます。イメージした色に合った色鉛筆を選んだり、輪郭の線からはみ出さないように色を塗ったりする塗り絵は、手や指を動かす良いトレーニングになります。

手や指を動かすことは、脳の活性化にもつながるといわれています。また、折り紙やちぎり絵で鬼や豆の質感を表現するなど、創作意欲を刺激する工夫も効果的です。完成した作品を施設内に展示することで、利用者の達成感や自己肯定感を高める効果が期待できるでしょう。

■季節を味わう!食に関する節分イベントのアイデア

節分といえば恵方巻を思い浮かべる方も多いでしょう。利用者と一緒に恵方巻を作ったり、2月ならではのバレンタインデーにちなんだスイーツを楽しんだりする食レクは、季節感を味わえる人気のイベントです。

1|誤嚥に配慮した具材で作る「恵方巻」の調理体験

節分に食べる恵方巻を、利用者と一緒に作るクッキングレクは介護施設で人気があります。自分たちで作った恵方巻を味わえば、節分の気分がいっそう盛り上がるでしょう。利用者の健康状態や好みに合わせて役割分担をすると効果的です。

ごはんを酢と合わせる方、うちわであおぐ方、材料を切る方、酢飯と具材を巻く方など、役割を分けて協力しながら恵方巻を作ります。恵方巻には7つの具が必要ですが、利用者の嚥下能力に応じた具を選びましょう。

海苔は喉に詰まる可能性もあるため、薄焼き卵で代用することがおすすめです。介護職員は、利用者が楽しくかつ安全に恵方巻を作れるようにサポートしてください。

2|2月の行事を楽しむ「バレンタイン」のチョコスイーツ

2月には節分以外にも、2月14日のバレンタインデーがあります。バレンタインデーをモチーフとした、チョコを使ったレクリエーションもおすすめです。

細かく刻んだチョコレートに生クリームを温めて混ぜ、冷やして固める生チョコ作りは、失敗することなくとても手軽にできるため、人数の多い少ないを問わずみんなで楽しめます。また、チョコレートフォンデュをみんなで食べるパーティーもよいでしょう。

カラフルなマシュマロやひと口カステラ、バナナ、イチゴなど、利用者が食べやすい柔らかい食材を揃えて楽しめます。甘いものを囲んで会話を楽しむお茶会のような雰囲気が、利用者の気分転換に役立つでしょう。

■介護現場で節分レクリエーションを実施する際の注意点

節分レクリエーションを実施する際には、利用者の安全を第一に考えた配慮が欠かせません。誤嚥や転倒などの事故を防ぎ、利用者が安心して楽しめる環境を整えることが重要です。

ここでは、介護現場で節分レクを実施する際の注意点を解説します。

1|豆や海苔による誤嚥・窒息事故を未然に防ぐ配慮

硬い豆やかみ切りにくい板のりは、噛む力や飲み込む力が弱い高齢者にとって誤嚥や窒息のリスクが高い食材です。どうしても福豆を食べたいという利用者がいる場合は、細かく砕いたり、福茶(お茶に豆を入れたもの)にして提供したりする工夫を行いましょう。また、容易にかめるように、豆は柔らかい煮豆や豆ご飯にして提供すると良いでしょう。

恵方巻は、板のりのかわりに刻みのりや薄焼き卵で巻く方法があります。豆まき用の豆は個包装のものや新聞紙を丸めたボール、カラーボール、お手玉などで代用し、床に落ちたものを誤って口にしないよう管理する必要があります。

2|転倒や興奮による体調変化を見守るスタッフの配置

レクリエーション中はついつい力が入ってしまい、体調を崩してしまう利用者もいます。鬼退治などの興奮しやすいゲーム中は、利用者がバランスを崩して転倒しないよう、レク中も常に利用者の様子を観察し、何か異変があればすぐに対応できるよう見守りスタッフを配置しましょう。

また、撒いたあとの豆やボールを踏んで転倒するなどの危険性もあるため、こまめな清掃や動線の確保が重要です。豆まきを実施する場合は、方法を工夫するなど慎重に企画することが大切になります。利用者の顔色や体調の変化に気を配り、無理をさせない配慮を心がけてください。

3|参加を強制せず利用者のプライドや意欲を尊重する配慮

節分レクを企画するときは、子ども向けのイベントにならないように注意してください。高齢者施設の利用者は大人としてのプライドを持っているため、子どもっぽい内容は利用者のプライドを傷つけ、不快な気持ちにさせてしまう恐れがあります。

また、昔は一家の長や長男のみが豆まきを行っていたという家庭や地域もあり、女性は豆まきに参加したがらないこともあります。節分会やレクリエーションに参加したがらない利用者を、無理に参加させてはいけません。利用者の考えを尊重し、見学や別の活動を選択できるようにしましょう。

遊び方の説明や役割分担を行う時も、年長の利用者を敬う気持ちを忘れずに、丁寧な言葉遣いを心がけてください。

■レクの準備負担を軽減!700種以上の企画が揃う「WAN-かいご」

WAN-かいご

レクリエーションのマンネリ化や準備の負担に悩む介護職員には、介護DXサービス「WAN-かいご」の活用がおすすめです。700種類以上の豊富なコンテンツがあり、「体を動かす」「頭を使う」「みんなで楽しい」などの目的や利用者の状態に合わせてシステム上で検索できます。

東京大学先端研・身体情報学分野と共同開発したエビデンスのあるプログラムも揃っており、詳細な説明と必要な準備、レクの目的や効果が丁寧に記載されているため、レクに不慣れなスタッフでも実施しやすくなっています。

毎日のリサーチ時間や準備の時間を短縮でき、心理的負荷も軽減されるでしょう。

■まとめ

節分レクリエーションは、季節を感じながら利用者の心身機能を維持・向上させる効果的な取り組みです。豆まきや玉入れなどの身体を動かすゲーム、節分クイズや回想法などの脳トレ、鬼のお面作りや柊鰯などの工作、恵方巻作りなどの食レクと、多彩な企画を楽しめます。実施の際には、誤嚥や転倒などの事故を防ぎ、利用者のプライドを尊重する配慮が欠かせません。

レクリエーションの準備負担にお悩みの方は、700種類以上のコンテンツが揃う介護DXサービス「WAN-かいご」の活用をご検討ください。エビデンスのあるプログラムと丁寧な手順書で、質の高いレクリエーションを効率的に提供できるでしょう。

2026.01.15

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