コラム

お月見レクリエーション
高齢者向けゲームや製作アイデア集

秋の風物詩である「お月見」は、季節感を楽しみながら高齢者の方々に喜ばれる行事のひとつです。介護施設やデイサービスでは、行事を取り入れたレクリエーションがコミュニケーションのきっかけとなり、心身の活性化にもつながります。特にお月見は、製作やゲーム、音楽やおやつなど多彩なレクにアレンジしやすく、誰もが参加しやすいのが魅力です。

本記事では、高齢者向けにおすすめのお月見レクリエーションを「製作」「ゲーム」「おやつ」「音楽」といった目的別に紹介します。さらに、レク企画を効率化できるツールも併せて解説し、現場ですぐに役立つ実践的なアイデアをお届けします。


■お月見レクリエーションで秋の訪れを感じよう
■【目的別】高齢者向けお月見レクリエーションのアイデア
1|指先の運動になる製作レクリエーション
 【ちぎり絵で描くお月見の風景】
 【季節感あふれる壁面飾り】
 【揺れるモチーフが可愛い吊るし飾り】
2|盛り上がるゲームレクリエーション
 【バランス感覚が試されるお団子積み上げゲーム】
 【集中力が鍵となるお団子すくい】
 【知識を深めるお月見クイズ】
3|五感で楽しむおやつレクリエーション
4|懐かしい音楽レクリエーション
■介護現場のレク企画を効率化する「WAN-かいご」の紹介
1|AIが最適なレクリエーションを提案
2|収益改善にも繋がる加算対象レクの実施
■まとめ


■お月見レクリエーションで秋の訪れを感じよう

お月見は秋の風物詩として親しまれており、介護施設においても高齢者の方にとって馴染み深い人気のイベントです。夜の時間帯に外出して実際の月を眺めることは困難な場合が多いものの、室内で楽しめるレクリエーションを企画することで、どなたでも手軽にお月見の雰囲気を味わうことができます。

季節感を取り入れたレクリエーション活動は、利用者様の生活に彩りを与える重要な役割を果たします。お月見をテーマとした製作活動やゲームを通じて、参加者同士のコミュニケーションが生まれ、懐かしい思い出話に花が咲くでしょう。お月見の飾りを作って施設内に飾るだけでも、十分にお月見の雰囲気を感じていただくことが可能です。

この記事では、介護施設やデイサービスで安全に実施できる、さまざまなお月見レクリエーションのアイデアをご紹介していきます。

■【目的別】高齢者向けお月見レクリエーションのアイデア

お月見レクリエーションは、目的に応じてさまざまな活動を組み合わせることで、より効果的に楽しんでいただけます。手指の機能訓練を重視した製作活動から、認知機能の活性化を図るゲーム、五感を刺激するおやつ作り、そして懐かしい記憶を呼び起こす音楽活動まで、幅広いアプローチが可能です。

参加者の身体機能や好みに合わせて最適な活動を選択し、秋の訪れとともにお月見の風情を存分に味わっていただきましょう。

1|指先の運動になる製作レクリエーション

製作活動は手先を使った作業を通じて指先の訓練に繋がり、細かい作業が苦手な方でも簡単に取り組めるレクリエーションとして人気があります。完成した作品を施設内に飾ることで達成感を味わえるだけでなく、季節感あふれる空間演出も実現できます。

個人で自由な発想を活かした作品作りを楽しむことも、利用者様同士で協力してひとつの大きな作品を完成させることも可能で、共同作業を通じて自然なコミュニケーションが生まれる効果も期待できるでしょう。

【ちぎり絵で描くお月見の風景】

色紙を手でちぎって台紙に貼るだけで、お月様やうさぎ、すすきなどを自由に表現できるちぎり絵は、はさみを使わない安全な製作活動です。細かい作業が苦手な方でも手軽に参加でき、指先の訓練効果も期待できます。

個人で小さな作品を制作して個性を活かす楽しみ方と、利用者様が協力してひとつの大きな作品を完成させる共同制作の2つのパターンから選択可能です。どちらの方法でも、自由な発想を活かした作品作りを通じて創造性を発揮していただけるでしょう。

【季節感あふれる壁面飾り】

介護施設では定番の壁面飾りを、お月見仕様にアレンジすることで室内にいながらお月見気分を味わえます。壁に大きなお月様やうさぎの絵を飾ることで、季節感あふれる明るい雰囲気を演出できるでしょう。

はさみなどの道具を使う工程があるため難易度は上がりますが、職員の方々と一緒に作品を完成させることで大きな達成感が得られます。完成した壁面飾りを背景にした記念撮影も、イベントの思い出作りとして喜ばれる活動のひとつになります。

【揺れるモチーフが可愛い吊るし飾り】

お月見にまつわるモチーフを色画用紙で作り、紐に吊るして天井や壁に飾る吊るし飾りは、立体的で動きのある空間演出が魅力的な製作活動です。

月やうさぎ、おだんごといった定番のモチーフに加えて、赤やオレンジの画用紙を使ってもみじやイチョウの葉などの秋らしい要素を組み合わせることで、より色鮮やかで素敵な仕上がりになります。微風で揺れるモチーフが施設の雰囲気を明るくし、秋の空気感を演出してくれるでしょう。

2|盛り上がるゲームレクリエーション

ゲーム形式のレクリエーションは、体を動かしたり頭を使ったりすることで心身機能の維持に役立ち、参加者同士のコミュニケーション促進にも効果的です。勝敗にこだわりすぎることなく、参加者全員が笑顔になれるような和やかな雰囲気作りが重要なポイントになります。

座ったままでも十分に楽しめて、ルールが分かりやすいゲームを中心に選ぶことで、身体機能に不安がある方でも安心して参加していただけるレクリエーションを提供できるでしょう。

【バランス感覚が試されるお団子積み上げゲーム】

白いお手玉を月見団子に見立てて積み上げ、誰が一番高くまで積み上げられるかを競うシンプルなゲームです。お手玉がない場合は丸めた新聞紙でも代用できるため、手軽に準備できます。

バランスを取りながら慎重に積み上げる作業は集中力や手指の巧緻性を養う効果があり、リハビリテーションの要素も含まれています。個人戦だけでなくチーム対抗戦にアレンジすることで、より一層盛り上がるゲームになり、参加者同士の応援や協力が自然と生まれるでしょう。

【集中力が鍵となるお団子すくい】

ピンポン玉をお団子に見立て、金魚すくいの要領でポイやお玉を使ってすくい上げるゲームです。手先の動きや力加減が重要なゲームのため、お祭りのような気分を味わいながら指先の運動効果も期待できます。

すくったピンポン玉の数で勝負するだけでなく、ピンポン玉の色によってポイント制にして競うアレンジも楽しめるでしょう。使用する道具によって難易度を調整できるため、参加者の身体機能に合わせてカスタマイズすることが可能です。

【知識を深めるお月見クイズ】

お月見にまつわるクイズを出題することで、知識を学びながら脳の活性化を図れるレクリエーションです。参加者が答えやすいよう三択形式にするなどの工夫により、幅広いレベルの方に楽しんでいただけます。

たとえば「お月見が広まったのは何時代からか?」「お月見はどこの国から伝わった文化か?」といった歴史に関する問題や、「十五夜は別名何と呼ばれているか?」「月見団子の数は一般的に何個?」といった風習に関する問題を出題し、正解の解説を加えることでより学びが深まるでしょう。

3|五感で楽しむおやつレクリエーション

おやつ作りは味覚や嗅覚を刺激する活動として、五感を使った楽しみを提供できます。材料はだんご粉と水のみで作れる月見団子がおすすめで、座ったままでもできる作業が多いため利用者様と一緒に楽しんでいただけるでしょう。

参加者の好みや嚥下能力に合わせて、お団子の大きさや水の量を調整して生地の硬さを変える配慮が重要です。みたらしや黒蜜きなこなどのアレンジを加えることで、より一層美味しく召し上がっていただけます。

昔を思い出すきっかけにもなる懐かしい味わいを通じて、豊かな時間をお過ごしいただけるでしょう。

4|懐かしい音楽レクリエーション

音楽を通じて昔を思い出し、情緒を安定させる回想法の効果が期待できるレクリエーションです。カラオケや合唱は口腔機能の維持やストレス発散にも繋がる活動として注目されています。

高齢者にも馴染み深いお月見の季節に合う楽曲を選ぶことで、より深い感動を味わっていただけるでしょう。

■介護現場のレク企画を効率化する「WAN-かいご」の紹介

レクリエーション企画に時間をかけすぎてしまい、他の業務に支障をきたしている介護現場は少なくありません。毎日のレクリエーション選びに悩んだり、利用者様一人ひとりに適したプログラムを見つけるのに苦労したりする職員の方も多いでしょう。

そうした課題を解決するために開発されたのが、介護DX化をサポートするサービス「WAN-かいご」です。AIを活用した効率的なレクリエーション提案機能により、質の高いケアと業務効率化の両立を実現できます。

1|AIが最適なレクリエーションを提案

「WAN-かいご」は700種以上の豊富なレクリエーションコンテンツから、AIが利用者様ひとりひとりに合わせて適切なレクリエーションを提案するシステムです。

たとえば麻痺がある利用者様がいらっしゃる場合、検索条件として選択することで対応可能なレクリエーションが自動抽出されます。

機能改善やQOL・ADL維持向上など目的別にレクを検索することも可能で、エビデンスのある質の高いレクを実施することにより、利用者様の機能改善や意欲促進を通じて事業所の稼働率向上にも繋がるでしょう。

2|収益改善にも繋がる加算対象レクの実施

「WAN-かいご」では個別機能訓練加算の対象となるレクリエーションの実施にも対応しており、単なる娯楽を超えた収益改善効果が期待できます。イベント登録時に支援内容を選択するだけで、システムが加算対象となるレクリエーションをいくつか提案してくれる仕組みです。

その中からレクリエーションを選んで実施することで、個別機能訓練加算対象のレクを計画的に行えます。レクリエーションの質向上と業務効率化を同時に実現しながら、施設の収益改善にも貢献できる画期的なサービスといえるでしょう。

■まとめ

高齢者向けお月見レクリエーションは、介護現場における質の高いケア提供の重要な要素です。製作活動による指先の訓練、ゲームを通じた認知機能の活性化、おやつ作りでの五感刺激、音楽による回想法など、多角的なアプローチが利用者様の心身機能維持に大きく貢献します。季節感を取り入れたレクリエーションを実施することで、利用者様の生活に彩りを与え、コミュニケーションの促進や達成感の向上が期待できるでしょう。

AIを活用した「WAN-かいご」の導入により、企画負担を軽減しながら個別ニーズに対応した質の高いレクリエーションを継続的に提供することが可能になります。

2025.09.18

新着記事 LATEST ARTICLE
    人気記事 POPULAR ARTICLE