コラム

主体的・対話的な学びを生み出す
反転授業とは?

新学習指導要領では「主体的・対話的で深い学び」の視点から、「何を学ぶか」だけではなく、「どのように学ぶか」も重視した授業の改善が求められています。授業時間をアクティブ・ラーニングの実践に充てるために効果的な一つの手法である「反転授業(反転学習)」について、そのメリットや注意点などを詳しく見ていきます。


目次
1.反転授業とは
2.反転授業に取り組むメリット
3.反転授業を実施するうえでの注意点
4.反転授業を実践するうえでのポイント
5.反転授業の実践をサポートする「navima(ナビマ)」

1.反転授業とは

反転授業(flipped classroom)とは、事前にデジタル教材や動画講義などのオンライン教材などを用いて予習し、教室では従来宿題として家庭で実施していた演習や応用的な内容を取り扱うハイブリッド型授業のこと。2000年代にアメリカで取り入れられ始めた手法で、日本では2012年ごろから公教育でも実験的に授業への導入の取り組みが始まっています。児童・生徒が家庭で事前学習に取り組むためにはインターネット環境やオンライン教材などの環境が必要ですが、GIGAスクール構想で一人一台端末が実現され、デジタル教材が授業で取り入れられるようになったため、反転授業を実施しやすい環境が整ってきているといえます。

2.反転授業に取り組むメリット

反転授業では基礎的な知識・技能の習得を児童・生徒自ら取り組んできた前提で授業が行われます。そのため予習でわからなかったところ、確かめたいところなど「授業で聞きたいポイント」が明確になり、受け身ではなく主体的に授業に取り組めるというメリットがあります。自分たちのわかっているところ、わからないところが明確なので、教え合いや学び合いが自然発生的に起こりやすく、知識の応用など人のサポートが必要なポイントにしぼって学習を進められるので、学習効率の向上も期待できます。
また、予習の段階で自分がわからないところはわかるまで繰り返し確認することができるため、自分のペースで確実に定着させることもできます。こうした自律的な学びを実現できるのが、反転授業の大きなメリットといえます。

3.反転授業を実施するうえでの注意点

一方で注意点として考えられるのは、前提として家庭内にインターネット環境などが整っている必要があることです。また、児童・生徒が予習に取り組んでいないと授業が成り立たないため、予習に取り組みたくなるような働きかけが重要となります。習慣化するまでは保護者による声かけやサポートも必要となるでしょう。
予習をしないまま授業に参加してついていけず、余計に学習意欲が低下するという負のスパイラルに陥らないよう、個別の学習履歴や、理解・定着度を把握する必要があります。

また、動画や教材の質と量も重要となります。20分~30分と長時間の動画を一人で見て理解するのは難しいため、発達段階に応じた長さや教え方になっている教材を選定することが重要となってきます。

4.反転授業を実践するうえでのポイント

ICT教育の実践が始まって以降、全員が同じ教材を同じようなペースで進めるのではなく、児童・生徒の理解定着度や興味に応じて、やりたい子はどんどん先に進めて、難易度の高い問題にも挑戦。苦手な子や理解度が足りない子は解説動画などを見たり、前段階までさかのぼって学習したりするなど、個に応じた学習が取り入れられつつあります。

手元にある材料を活用しながら、わからないことに対して主体的に粘り強く取り組む姿勢は、まさにこれからの社会を生きていくうえでの土台となる力といえます。こうしたスキルを身に付けるためには、児童・生徒が自然と「やりたくなる」働きかけや支援も必要です。例えば授業の最後に予習の導入となるような投げかけを行う、予習のプロセスをほめるなどの声かけをすることも効果的です。

5.反転授業の実践をサポートする「navima(ナビマ)」

デジタル学習サービス「navima」には、算数・数学のドリルにカラービジュアルを使った解説動画がついているため、自分一人で理解しながら解き進めることができます。また、間違えた問題に対しては瞬時に最適な類題が出題されるため、正しく理解できるまで繰り返し演習に取り組むことができます。
また、取り組みに応じてコインがもらえたりトロフィーが変化したりするなど、がんばりが可視化されるので、自ら学ぶモチベーションにつながる仕組みになっています。
「先生用管理ツール」では個別の取り組み状況や正答率、取り組み回数や学習時間などをリアルタイムで確認することが可能なため、クラスの習熟度を把握しながら個に応じた声かけをサポートいたします。
小中学生向けデジタル学習プラットフォーム「navima」についてもっと詳細が知りたいという方は、ぜひお問い合わせください。

2024.03.18

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