コラム

未来をデザインするチカラ
~デジタルプリントソリューション~

TOPPAN株式会社 八城順平(ヤシロ・ジュンペイ)
  • TOPPAN株式会社
  • 軟包装デジタルプリント
    ファウンダー兼エバンジェリスト
  • 八城順平(ヤシロ・ジュンペイ)

TOPPANでは、パッケージが持つ基本機能に加え、デジタル印刷機を活用して新たな情報価値の創出に取り組んでいます。デジタルプリント導入により、バリアブルやパーソナライズ等の企画がメガロットで実現できるようになり、パーソナル対応可能なソリューションを提供しています。

本コラムでは、TOPPANでデジタルプリントを立上からリーダーとして携わり、国内におけるデジタルプリント普及の先駆者である八城順平(やしろ・じゅんぺい)より、デジタルプリントソリューションをご紹介します。

※所属企業名・部署名は2021年時点のものです。


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必要なものを必要な分だけご提供

私たち凸版印刷株式会社は、パッケージがもつ基本機能に加えて、先進的な印刷技術を活かした新たな価値の創造とマーケットの創出を進めています。中でも、デジタル印刷機を活用したさまざまな取り組みは、支持をいただきつつあります。

デジタル印刷(技術)は、従来型のパッケージ印刷にはない多くのメリットを生み出します。

凸版印刷 八城順平(やしろ・じゅんぺい)

1つは、「多品種・小ロット展開の実現」です。これまで多様な商品をデザイン展開する際、パッケージのロット数が課題でした。しかし、デジタル印刷を活用することで、商品の小ロット展開が可能になりました。

小ロット×多品種

2つめは、「短納期への貢献」です。デジタル印刷は従来の方法と違い、グラビア印刷に必要な“版”が不要です。そのため、生産工程が省かれ短納期が実現します。版代が発生しないことで、初期費用を抑えられるメリットも生まれました。

多品種・小ロットでの商品展開のハードルが下がったことで、「バリアブル」「パーソナライズ」なブランド企画・戦略も可能になるなど、今までにない新たな価値の創出につながります。

小ロット×期間限定

お客さまが必要なものを、必要な時に、必要な分だけ…。凸版印刷株式会社では、「高速DFE」を導入し、大量のデータを瞬時に変換できる体制を整え、お客さまのさまざまなご要望にお応えしております。


顧客や時期、エリアに合わせたプロモーション&マーケティング

近年、周年行事やオープンイベントをはじめ、エリア・期間限定のキャンペーンなどプロモーションは多様化しています。

私たちのデジタル印刷技術を活用すれば、BtoBやBtoCノベルティとしての利用はもちろんのこと、自社商品のパッケージを季節のご挨拶や名刺代わりにするなど、「新規顧客の獲得」や「商品・サービスの認知拡大」へ向け、強力な営業ツールという役割をもたせることができるでしょう。

ネスレ様事例

また、エリアや期間を限定した「A/Bテスト」など、全国展開前のテスト販売にもご活用いただけます。パッケージに、ユニークQRコードやIDなどを可変印刷で刷り込むことで、消費者(購入者)を商品からWEBサイトへと誘導。WEBシステムと連動させれば、テストマーケティングやCRM分析も可能になります。

その後は、売れた商品だけをグラビア印刷に移行すれば、ランニングコスト(単価)を抑えられ、在庫を抱えるリスクも軽減できるので、全体的に大幅なコストダウンを図れるでしょう。

デジタルプリントソリューションを活用したテストマーケティング

デジタル印刷の可能性を広げる独自の技術を開発

近年、新型コロナウイルスの影響もあり、巣ごもり需要が高まりを見せています。中でも長期保存の可能な食品消費が増え、耐熱性のある食品レトルト包装・容器を必要とするお客さまの需要は今後も大きく見込まれます。
また、ライフスタイルの多様化で商品に対する市場ニーズも多角化しており、類似商品と差別化するためにも、パッケージに求められる役割は増えているといえます。

デジタル印刷用接着剤「TOPMER(トップマー)™」を開発

2021年、私たちはレトルト対応商品に使用可能な強密着接着剤「TOPMERTM(トップマー)」を発表。TOPPANのコンバーティング技術で、デジタル印刷ではこれまで不可能だったボイル殺菌や電子レンジ加熱のレトルト領域への対応を日本で初めて実現しました。

これにより、ボイル・レトルト品でも小ロットでオリジナルパッケージのデザインが可能になります。効率化の点でも課題克服に貢献。商品の魅力を消費者(購入者)に伝えるだけでなく、企業の認知拡大・ブランド力の向上にもつながる「高付加価値商品の提供」が可能になったのです。


デジタルプリントでTOPPANができること

環境に配慮したパッケージ展開

私たちは、地球環境の負荷低減に対しても技術開発を進めております。
デジタル印刷と無溶剤ラミネーションの技術を組み合わた、環境配慮型包材を開発中。2022年より本格販売をしています。従来の有機溶剤を含むドライラミネーション方式の商品と比較し、CO2排出量を削減しVOC(揮発性有機化合物)使用量をゼロ化します。さらに、耐熱性・低溶出性と高い耐内容物性を兼ね備えたパウチも提供。デジタル印刷の技術を活用することで、在庫過多などによる廃棄ロスの削減にもつなげられます。

従来の印刷とデジタル印刷の工程の違い

最後に

凸版印刷株式会社は、より良い社会と心豊かで快適な生活の実現に貢献するべく日々、新技術の開発・提供を進めております。そして、独自の技術力=未来をデザインするチカラをさまざまなニーズをもつお客さまにご提供し続けてまいります。

TOPPAN株式会社
軟包装デジタルプリント
ファウンダー兼エバンジェリスト
八城 順平(ヤシロ ジュンペイ)

【八城順平 プロフィール】
1999年 凸版印刷株式会社入社
食品会社を中心にパッケージ販売・プロモーション支援を起点としたを営業活動を行いながら、地方の中小企業クライアントの新商品開発・事業開発支援といった共創活動に従事。
2013年 日本HP社のデジタルプリント機と出会い、日本国内のパッケージ包装革命を起こすべく凸版内での設備投資、事業立上げを推進。

2016年 デジタルプリント機の設備導入、事業立上げ後は、拡販PJリーダーとして新サービス開発、全国展開と事業拡大に向け現在も邁進中。

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2023.04.20

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