コラム

パッケージ印刷から取り組む
カーボンニュートラル

近年、「カーボンニュートラル」という言葉を多く目や耳にするようになりました。企業としても、温室効果ガスについての対策は急務となっています。さまざまな施策が考えられますが、製品のパッケージやパッケージ印刷についても、カーボンニュートラル対応は可能です。
そこで今回は、カーボンニュートラルに取り組む必要性や、パッケージ及びパッケージ印刷からカーボンニュートラルに取り組む方法をご紹介します。


デジタルプリント(環境配慮型パッケージ) まとめ資料のダウンロードはこちら

1.カーボンニュートラルに取り組む必要性

カーボンニュートラルに取り組む必要性 カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることです。温室効果ガスとは、二酸化炭素(CO2)のほか、メタン、一酸化二窒素、フロンガスを含む総称です。

温室効果ガスの排出量から、植林・森林管理などによる吸収量を差し引いて、合計を実質的にゼロにする取り組みです。

温室効果ガスによる環境破壊を抑制することで、地球上の生物の未来を守る重要な施策であり、国際的に取り組まれています。
2015年採択のパリ協定において、日本を含む124ヵ国と1地域で、2050年までにカーボンニュートラルの実現が表明され、2016年に発効しました。


2.製品パッケージ印刷から考えるカーボンニュートラル

カーボンニュートラルを考えるときに、対策を講じるべき対象となるものの一つが、製品パッケージです。可能な限りCO2排出量の削減につながる素材への代替が求められています。

そうした中、パッケージだけでなく、パッケージに施す印刷からカーボンニュートラルに取り組むことも可能です。パッケージは日頃、大量に消費されるからこそその印刷についても留意し、カーボンニュートラルにつながる方法で印刷する必要があります。

すでに印刷業界では、CO2排出量を極小化するために、省エネや再生可能エネルギーの導入、デジタル化の推進によって業務効率化を図る取り組みを行っています。低炭素製品を開発したり、サプライチェーン全体でのCO2排出量の削減に取り組んだりすることで、カーボンニュートラル社会の実現を目指しています。具体的には、VOC等化学物質の排出抑制やグリーンプリンティング認定取得などが挙げられます。

●VOC等化学物質の排出抑制とは
VOCとは、「Volatile Organic Compounds(揮発性有機化合物)」の略称です。揮発性があり、大気中で気体状となる有機化合物の総称です。VOCにはトルエン、キシレン、酢酸エチルなどの物質が含まれており、印刷業界で使われるインキや洗浄剤、希釈溶剤、ニス、湿し水、接着剤等に含まれています。VOC等化学物質は大気汚染物質であり、健康被害が数多く届出されており、VOCの排出と飛散の抑制のための取り組みを実施する必要があります。

VOC排出抑制の取り組みは、同時に温室効果ガス排出抑制につながることから、カーボンニュートラルにも寄与すると考えられています。

●グリーンプリンティング認定制度とは
グリーンプリンティング認定制度は、環境に配慮した印刷に関する総合認定制度です。3つの認定制度があり、一つ目は印刷工場に対する「GP工場認定制度」、二つ目は印刷工場が使用する資機材に対する「GP資機材認定制度」、三つ目は認定工場が製造した印刷製品にGPマーク(環境ラベル)を表示できる「GP製品認定制度」です。

グリーンプリンティング認定は、さまざまな環境保全の取り組みを含んでいますが、VOCの発生・排出抑制の実現も目指していることから、カーボンニュートラルにつながる取り組みといえます。


まとめ

カーボンニュートラルは、日本企業にとって取り組む必要性のある重要な事項です。そして特に印刷業界ではVOC排出抑制も含めた取り組みが進められています。製品パッケージとその印刷については、CO2をはじめとした温室効果ガス排出抑制に取り組むべき重要な対象です。

TOPPANのデジタルプリントと環境配慮のパッケージを利用することで、カーボンニュートラルの実現につながります。詳細については、デジタルプリントサービス紹介ページやパッケージ紹介ページをご覧ください。

デジタルプリント関連コラム

デジタルプリント(環境配慮型パッケージ) まとめ資料のダウンロードはこちら

2025.02.27

新着記事 LATEST ARTICLE
    人気記事 POPULAR ARTICLE