コラム

サステナブルパッケージとは?
レトルト包材で取り組めるSDGsアクション

私たちはいま、地球温暖化やプラスチックごみ問題、食品ロスなどの社会問題に直面しています。そうした中、モノを製造するメーカーの立場として、パッケージに関するサステナブルな取り組みが求められています。レトルト食品などのパッケージに、サステナブルの観点を意識した環境負荷の低いものを選ぶことで、SDGsの目標達成にも貢献できます。

そこで今回は、サステナブルパッケージの概要やレトルト包材にサステナブルパッケージを採用することの効果、TOPPANが取り扱うサステナブルパッケージの例をご紹介します。


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1.サステナブルパッケージとは?

サステナブルパッケージとは、「サステナブル=持続可能性のある」パッケージのことです。環境負荷を低減し、循環型社会に貢献する地球の未来に価値あるパッケージです。

サステナブルパッケージ

現在、2030年に向けた持続可能な開発目標であるSDGsへの取り組みを世界中の企業が実施していますが、その中には、環境に配慮した容器やパッケージの導入の推進に関する項目も含まれています。パッケージ分野では、海洋汚染などの深刻化を背景に、特にプラスチックごみを発生させないためのアクションが求められています。


サステナブルパッケージの具体的な活動として、プラスチック製のパッケージを紙パッケージに代替したり、商品や包材に再生材を活用したり、従来のパッケージの品質や機能を維持・改善しながらリデュース・リサイクル適性を向上させた材料を使用したりすることが挙げられます。

こうしたパッケージにおけるサステナブルな取り組みは、ただ素材を変えるだけではなく、材料の調達から、製造、使用、廃棄までの各製品ライフサイクル視点で必要となります。


2.レトルト包材にサステナブルパッケージを採用することの効果

パッケージを選択する必要のある企業にとって、サステナブルな視点を盛り込むことで、さまざまなメリットを得ることができます。例えばレトルト食品等の包材にサステナブルパッケージを採用することにより、どのような効果が生み出されるのか見ていきましょう。

CSRを果たせる

CSRとは、「Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)」のことであり、地球環境や自社をとりまく周辺環境への社会的責任と貢献を果たすことをいいます。

CSR

サステナビリティアクションの普及にあたり、購買行動においてより環境負荷の少ない製品を選択するのが個人の役割ですが、製品の製造過程の見直し、流通経路の最適化等のアクションは企業にしかできない重要な役割です。より環境負荷の少ない製品の開発・市場への供給に取り組む一手段として、サステナブルパッケージへ切り替えるメーカーが増えています。

製品のライフサイクル全体を通して、パッケージの最適化設計や持続可能な資源の利用に取り組むことで、製品の環境負荷低減が実現し、企業が果たすべき役割を果たすことができます。

環境負荷低減と事業成長の両立

環境負荷低減と事業成長の両立

サステナブルパッケージを採用することにより、CSRを果たすのと同時に、自社事業の成長にもつながります。企業が長期的に成長するためには、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を意味するESGの3つの観点が必要であるという考え方が世界中に広がっていますが、そのうち、サステナブルな取り組みは環境や社会における取り組みとなるため、その取り組みを推進することは、企業の成長にもつながるといえます。

企業価値・イメージ向上

企業価値・イメージ向上

サステナブルな取り組みを推進することにより、企業価値の向上にもつながります。社会課題を事業によって解決へと進めようとする姿勢は、社会的な存在価値を高め、ステークホルダーからの信頼を得ることができます。さらに、一般消費者からの企業イメージも向上するでしょう。


3.TOPPANのサステナブルパッケージ

TOPPANでは、環境への取り組みを掲げ事業活動を推進しています。パッケージング事業分野においては「価値あるパッケージ」で、よりよい社会と心豊かで快適な生活に貢献する「TOPPAN S-VALUE® Packaging」をご提供しています。

その大きなコンセプトとして、CO2排出量の削減、プラスチックごみの削減、フードロスの削減につながる賞味期限延長を掲げており、環境配慮型のパッケージを多数ご用意しています。

そのうち、レトルト包材におすすめのサステナブルパッケージを2種ご紹介します。

1.「GL BARRIER」

GL BARRIER

GL BARRIERは、世界トップシェアを誇る透明蒸着バリアフィルムです。

ベースとなるフィルムであるPET、PP、PE、ナイロンなどの上に、バリアコート層と無機蒸着バリア層(アルミナもしくはシリカ)が積層されています。独自開発のコーティング層と高品位の蒸着層を組み合わせたこの多層構造により、印刷やラミネートなどの後加工適性にも優れ、安定したバリア性能を発揮します。

袋タイプのパッケージにアルミ層を含む材料を使用している場合、GL BARRIERに置き換えることで、製品ライフサイクルにおけるCO2排出量を削減することができます。2020年度はアルミ箔を用いたパッケージに比べ、約63,000トンのCO2排出量削減効果となりました。

2.「メカニカルリサイクルPET」

メカニカルリサイクルPET

メカニカルリサイクルPETは、PETボトルをメカニカルリサイクルした再生PET樹脂を利用したパッケージです。このパッケージは食品用途でも利用可能です。

フィルムには、再生PET樹脂を80%使用しており、一般PETフィルムと比較してCO2排出量を約24%削減することができます。


まとめ

サステナブルなパッケージを採用することにより、環境配慮の取り組みによる社会貢献とともに、企業の事業成長にもつながります。サステナブルパッケージを採用することは、地球・社会・消費者・自社すべてにプラスになります。

食品、レトルト食品包材の選定の際には、サステナブルな視点で検討することをおすすめします。TOPPANでは、今回ご紹介した製品を含めた多様なサステナブルパッケージの中から、貴社に適した製品のご提案が可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

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2023.04.20