コラム

顧客体験デザインとは
~購入者視点から考える

本コラムでは、TOPPANのブランディング施策の対応領域や、TOPPANが顧客共創ブランディングを提供する中で考えのもととなる「BUMP-UP STRATEGY」についてご紹介いたします。


ideanote vol.150 社会から選ばれ続けるためのBRANDING

TOPPANのブランディング対応領域

TOPPANでは、リブランディングなどの新たにブランド戦略を構築するプロセスから生活者やステークホルダーに向けたコミュニケーション支援まで、一貫した体制で提供しブランド形成をサポートしていきます。

BRANDINGを分解して考える

企業や商品・サービスに意味や価値を創出して他社と差別化するための取り組みすべてをブランディングと位置付けています。

ブランディングという一連の活動の全体像は、❶「あるべき姿を規定して、カタチにする(BRAND)」こと❷「あるべき姿をあらゆる活動を通して、伝え、浸透させる(ING)」ことに分けて考えることができます。の何を伝えるか、「アイデンティティー」を明確にし、の誰にどう伝えるか、あらゆる「顧客接点」を通じてブランド形成を図っていきます。

BRANDINGを分解して考える

TOPPANが提供する顧客共創ブランディング

TOPPANが提供する顧客共創ブランディング

TOPPANでは、顧客体験デザインを核に生活者と共創して理想的なブランド価値を形成していく「顧客共創ブランディング」を提供しています。ここでは、顧客共創ブランディングを提供するうえで考え方のもととなる「BUMP-UPSTRATEGY」について、リサーチ&ストラテジー部の服部憲がお話しします。

※掲載の企業名・所属先は2023年1月時点のものです

社会を舞台に生活者と共に歩む「顧客共創ブランディング」

生活者は、商品やパッケージ、ロゴなど非常に多くのブランドに囲まれながら暮らしており、機能や品質が良いプロダクトでも他社との差別化ができず、購買に結び付きにくくなってきています。

商品やサービスがなかなか売れない今、求められているのが「生活者に選ばれる」ためのブランディングです。同質的な製品があふれたコモディティ化市場では、社会を舞台に生活者視点で感情を共有することでブランドの価値を形成していく「顧客共創ブランディング」が重要になってきます。

生活者に選ばれるための「顧客共創ブランディング」の目的は、継続的に売れ続けていくために生活者と「共感をつくる」ということ。言い換えれば、商品・サービスの本質的な価値が人から人へ共感され、そのブランドのファンを生み出していくようにすることです。共感をつくる本質的な価値が不明瞭なまま、販促キャンペーンやIPを起用したプロモーションを行っても、一時的な成功にとどまり本質的な解決にはなりません。

商品・サービスが長く存在していくためには、「売れ続けるため」のブランディングという大きな目標の下に、マーケティングの中にも常に「顧客共創ブランディング」の意識をもち、ブランドの価値を継続して生活者と共創し続けることが大切です。

生活者×商品・サービスでブランド価値を共創する「顧客体験デザイン」

ブランド価値を生活者と共創し続けるために欠かせないのが「顧客体験デザイン」です。多くの商品や情報が無意識のうちに自分に合わない、興味のないものとしてスルーされてしまうことを避けるために重要なのは、情報を伝えることではなく、生活者の心を動かす体験を提供することです。

TOPPANでは、「顧客体験デザイン」を商品サンプリングやイベントといった単なる接触施策ではなく、「生活者の感情を刺激し、生活者と一緒に感動を創り出す一連のブランド体験をデザインすること」と定義しています。良いブランド体験は、ときに生活者にとって一生記憶に残るような共感を生み出します。商品・サービスの体験だけではなく、それらを通してどんなブランド体験を提供することができるかということが、ブランド力を高めていくうえで重要な要素となります。

生活者×商品・サービスでブランド価値を共創する「顧客体験デザイン」

ボトムアップ視点で最適なブランド体験を設計する 「バンプアップ・ストラテジー」

デジタル化によって顧客体験接点が広がり、生活者もSNSなどで情報発信することが当たり前になりました。良質なブランド体験が人の心を動かし、口コミにつながり、生活者の間で共感を生み出します。

その一方で、生活者はSNSや動画サイトに現れる関心のない広告に対して嫌悪感を抱くなど、本来の活動とは逆効果になるケースも少なくありません。現在では生活者が接するチャネルが多様化し、どんなプロセスでブランドに興味・関心をもつかも曖昧かつ不明瞭になっています。また、マス広告を起点に上流から下流へ、顧客の行動・心情をきめ細かに想定していくことは難しいものです。

そこでTOPPANは、商品・パッケージ制作や販促プロモーションなど購入者と密に接するソリューション開発の優位性を活かし、購入時の接点から生活者と商品・サービスをつなぐブランド体験を構築する、逆上がりのブランディング設計を実践しています。

このような購入者インサイトを徹底的に追求し、認知から興味・関心、購入、共感形成までの断絶を解消する一貫したブランド体験を提供する考え方が「バンプアップ・ストラテジー」です。「バンプアップ・ストラテジー」では、「ターゲットとする生活者がブランド価値に共感してくれる」というゴールを目指し、購入者視点からのボトムアップで、感情を刺激し購買喚起につながるような効果的なブランド体験を設計し、マーケティング施策開発につなげていきます。

ボトムアップ視点で最適なブランド体験を設計する 「バンプアップ・ストラテジー」

購入者接点から統合的なブランド体験をデザイン

企業のブランディングに限らず、マーケティングやプロモーションを考えるうえでも、商品・サービスが、社会や生活者にとってどんな感動をもたらすことができるのか、改めてその存在意義や体験価値を定義していくことが大切になります。

TOPPANは生活者と接するすべての時間・接点をブランド体験の機会と捉え、「商品・パッケージ開発」「店頭DX・Webサイトやリアル×オンライン施策」「施設やショールームなどの空間づくり」「プロモーションやファンコミュニティ構築などの売る仕組みづくり」「カスタマーセンターやアフターサービスのBPO業務」「メタバースをはじめとする新たな接点創出」など、これらを組み合わせた統合的なブランド体験をデザインしています。

これからもブランド戦略を考えるだけでなく、可視化しにくいブランド体験価値を具体的に表現するコミュニケーション施策までを一貫して設計し、お客さまのブランディング課題をTOPPA !!!(突破)していきます。

2023.01.04

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