コラム

販促POPの基本!種類や活用のポイント

  • TOPPAN CREATIVE編集部

店頭をにぎやかに彩り、キャンペーンや商材の魅力をアピールする販促POPは、訴求ポイントをうまく表現すれば大きな販促効果が期待できるツールです。
しかし形状や大きさ、デザインなどの選択肢が豊富なぶん、効果を最大化するためには、目的に応じた使い方をしていく必要があります。
本コラムでは、販促POPの種類と活用法について解説します。


販促POPとは?

POPは、Point of purchase(購買時点)の略称で、お客様が商品をまさに購入しようとするときに「買う気にさせる」販促ツールです。
店頭や店内で目をひくデザイン、印象に残るフレーズで商材や販促キャンペーンをアピールし、お客様が商品を手に取って購入する行動を後押しする役割を担っています。

販促POPの種類

販促POPは、大きさも素材もさまざまで、置き場所や設置の仕方によって役割も効果も異なります。
ここからは、店頭・店内に設置される販促POPにどのような種類があるのか、代表的なものを見ていきましょう。

のぼり旗

のぼり旗は、布製の大きな生地を竿に通して立てかける販促POPです。
一般的な屋外用の旗は高さが大人の背丈ほどになるため、遠くからでも目立ちやすく、店舗の存在をアピールして入店を促す看板の役割にもなります。
店内用には一回り小さなのぼり旗もあります。また、布を上下に張って立てかけるタイプのバナースタンドも、のぼり旗と類似の販促POPといえるでしょう。
いずれも、大きな布面積があって告知スペースが広いため、目について印象に残りやすいのが特徴。商材やサービスに注意を向けさせるために活用したい販促ツールです。

ボード

ボードは、大きなパネル型の販促POPです。
壁に取り付けて商材の存在をアピールする点ではポスターと似ていますが、ボードは薄い紙のポスターより厚みがあり、質感や立体感を出した広告が可能です。
ボードは発泡スチロールなどの軽量素材からできていることが多く、加工しやすいのが特徴。大きな看板にして壁いっぱいに取り付けたり、スタンドに立てたり、天井から吊るしたりと、さまざまな設置方法でコーナーをアピールすることができます。

タペストリー

タペストリーは、布の上下に竿を通し、ひもで吊るして設置する販促POPです。
上部を壁面に取り付け、テントのように斜めに張り出して下部を地面に設置する方法が一般的で、奥行き感を活かした商品ディスプレイとセットにすることもできます。
面積が広く、布地の素材によって、高級感を出したり、和・洋のテイストを変えたり、季節感を出したりと、シンプルなデザインでも印象を大きく変えることができます。

吸着ポスター

吸着ポスターは、ガラスに貼り付くタイプのシートに印刷した販促POPです。
のりやテープを使わずガラスに吸着するため、ガラスの側に印刷された表面を貼り付けてもきれいに見せられることから、店内から外に向かって呼び込むキャッチを貼ってガラス越しにアピールできます。
ガラスの内側にあるため風雨にさらされて劣化することもありませんし、視線を店内に向けさせつつ、ほどよく目隠しに活用することもでき、多機能なPOPといえるでしょう。

スイングPOP

スイングPOPは、商品のそばでゆらゆらと揺れて存在をアピールする販促POPです。
軽い紙やPVC素材で作られることが多く、通りかかったり近くのものを触ったりするだけで不規則に揺れ、アイキャッチ効果が期待できます。LED点滅のついたスイングPOPもあります。
両面テープなどで商品のそばに手軽に貼ってスポット的に注目させることができるため、人気ランキングや限定もの、話題性のあるものなどをピンポイントに訴求し、お客様の購買欲をその場で高める効果があります。

仕切り

仕切りは、商品棚に差し込み、棚の手前にせり出して注目を集める販促POPです。
書類につけるインデックスや付箋のような役割で、陳列する商品区分を明示したり、いちおしの商品を集めたコーナーを目立たせたりできます。
初めて来店したお客様でも、どの商品がどこにあるのか迷わないように誘導し、商品選択のサポートをする販促POPです。
ブランド別、商材カテゴリ別など、デザインを工夫して仕分けておくと、店舗全体としての統一感を出したり、商品ラインナップの豊富さをアピールしたりと、店舗イメージの向上も期待できます。

手書きPOP

手書きPOPは、商品の特徴やおすすめポイントを手書きで記した紙を商品のそばに置く販促POPです。
手書きの文字は、きれいに整った印刷フォントがあふれる中で異質なものとして注目を集めやすい傾向にあります。
一点一点が手作りになるので、こだわりや特別感を顧客に伝えることができます。また売り手にとっても、制作時間を通して商品と向き合う機会を持てるため、販促力を上げる効果も期待できます。

販促POPの効果的なデザイン・使い方

販促POPは種類が豊富なだけに、あれもこれもと欲張るとかえって訴求効果を失ってしまいます。
ここからは、効果的に販促POPを活用するために注意したいポイントをみていきましょう。

ターゲットを絞って訴求する

販促POPは、あくまで販促のためのツールなので、制作する前に目的やターゲットを明確にする必要があります。
「そのPOPでどのような販促を行うのか?」「商品・サービス、あるいは店舗イメージについて、誰にどのようなアピールをしたいのか?」といった点について、よく考えてみましょう。
売り場で最後のひと押しの役割を担う販促POPは、「誰に向けて」訴求するかが特に重要です。
年齢層、性別、生活スタイルなど、購入してほしいお客様の属性によって、興味をひくものや心に響くものは異なります。
販促POPの種類や色味、デザインなどを決めるときは、作成側の好みではなく、届けたいターゲットのニーズを中心に検討しましょう。

むやみにPOPを設置しすぎない

販促POPは、数ある商品の中から、特定の商品を目立たせるために設置するものです。
目立たせるためには、周囲の商品とのギャップを作ることが大切です。
そのため、むやみにPOPを設置しすぎると競合して目立つものがなくなり、逆効果になってしまいます。
あれもこれもと「おすすめ」しても、お客様は結局選べなくなり、検討に疲れて買わずに帰ってしまうかもしれません。
販促のポイントを絞り込むことは、ターゲットを絞るのと同じくらい重要です。
販促POPは、ここぞというアピールポイントを強調し、店頭から店内、レジまでを誘導するツールとして使っていきましょう。

わかりやすさ・伝わりやすさを重視する

販促は、伝えたいことがお客様に伝わってはじめて効力を発揮します。
見た目やキャッチコピーにこだわるあまり、売り手の好みが入りすぎてお客様が実感できないものになっては本末転倒です。
販促POPがターゲットとする購買層の興味、関心、ニーズにあわせることはもちろん、表現方法についても受け入れられやすいテイストにしていく必要があります。
次のような点に注意しながら、伝えたい情報がひとめで伝わるよう、わかりやすさに重点をおいた販促POPを作成しましょう。
 | 情報量を絞る
 | ターゲットにふさわしい言葉遣いにする
 | 具体的でイメージがふくらむ表現にする
 | ことばのリズム感や語呂に注意し、話しかけているような雰囲気をつくる

手書きを積極的に活用する

手書きPOPの項目でも解説しましたが、あえて手書きを加えることで、1点ものの特別感や手作りならではのこだわり、書き手に対する親近感などを醸成し、商品の説得力を高めることができます。
文字を書くのは苦手と敬遠するスタッフもいますが、達筆かどうかは問題ではありません。
読み手は、わかりやすく、ていねいに書かれたものであれば好感を持ってくれます。
まるごと手書きでPOPを作成するのはハードルが高いと感じる場合でも、既存の販促POPにひとこと書き込んだり、小さな手書きのふきだしを作ってPOPに重ねて貼り付けたりするのであれば気軽にチャレンジできるはずです。
手書きのよさを活用し、店内のあちらこちらにスタッフの思いをちりばめていきましょう。

キャッチフレーズが目につくように配置する

販促POPは目に留まらなければ存在しないのと同じですから、何よりもアイキャッチになる表現には力を入れましょう。
特に、何の訴求効果があるのかを示すキャッチフレーズは重要です。
よほどのブランド力があるもの以外は、商品名よりその商品を用いることによってどのようなメリットがあるのかを強調するほうが魅力のアピールにつながります。
まず購買層の心を揺り動かすキャッチフレーズでお客様を立ち止まらせてから、POPの記載内容に興味をもたせ、じっくり読ませる順序でPOPをデザインしましょう。
基本的には、次の順に情報を並べて興味・関心をつなぐのがよいとされています。
 | キャッチフレーズ
 | 商品を手にすると得られるメリット
 | 商品の特徴
 | 商品名
 | 価格

目につきやすい色使いを心掛ける

アイキャッチを重視する販促POPですから、色や形にもこだわりましょう。
色から受ける印象は心理状態にも影響します。
色には「色相」「明度」「彩度」の3つの属性があります。
色相は、一般的な色合いを指します。例えば、赤や橙などの暖色系はあたたかさや柔らかさを感じ、青や紫などの寒色系は冷たさやクールさを感じるといった具合に、色によって受ける印象が変わります。
明度は、色の明るさを指します。同じオレンジでも、明るさによってインパクトが変わります。
彩度は、色の鮮やかさを指します。彩度が高いと色味は純色という最も鮮やかで冴えた色合いになり、活気あるイメージになります。一方、彩度が低くなるにつれてモノトーンに近くなり、渋さやおとなしさを表現することができます。

販促POPの基本まとめ

販促POPは、店頭から店内へお客様をいざない、購買の後押しをする重要なツールです。
ターゲットや商品にふさわしいPOPを選び、スタッフの思いがよく伝わるデザインにしていきましょう。
TOPPANの「販速部長」は、店舗によって目まぐるしく変わるPOPを一元管理し、より効果的な販促ツールとして活用できるプラットフォームを提供しています。
スタッフの負担を軽減しつつ販促効果を高める「販速部長」をぜひご活用ください。

2022.03.09

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