データテクノロジー&プラットフォームサービス コラム

JANコードとは?
バーコードとの違いや作成方法、キャンペーン活用事例まで解説!

商品の拡販を目的として実施されるキャンペーンには、ハガキで応募するキャンペーンやWeb上で必要事項を入力して応募するキャンペーンなど、さまざまな種類が存在します。商品の購入を前提とするキャンペーンの中でも、商品に付いているバーコードをそのまま利用する簡便さからいま、注目度が高まっているのが「JANコード(バーコード)キャンペーン」です。

今回は、その基礎知識から実施メリット、他のキャンペーンとの比較、そして具体的な事例までを解説します。


<目次>
■JANコードとは?バーコードと何が違う?
■代表的な5つのバーコード
■JANコードの作成方法
■JANコードキャンペーンとは?
■他のキャンペーンとの比較とJANコードならではのメリット
1|メリット:「応募のしやすさ」
2|メリット:「低コストで実施可能」
3|メリット:「流通をまたいだ実施が可能」
■JANコードキャンペーンの実施効果
1| 実施効果:商品の売上アップ
2| 実施効果:商品購入の習慣化
3| 実施効果:LINE友だち獲得数向上
4| 実施効果:コスト削減
■JANコードキャンペーンはどんな商品・業界に向いている?
■JANコードキャンペーンの実施事例・利用シーン
1|事例・利用シーン:リピート購入を促したい
2|事例・利用シーン:併売を促進したい
3|事例・利用シーン:企業間コラボで盛り上げたい
■まとめ~キャンペーンを成功に導くTOPPANの支援サービス


JANコードとは?バーコードと何が違う?

商品のパッケージに付いていて日常的に目にするバーコード。JANコードとも呼ばれますが、その違いを説明できますか?

JANコードとは、商品についている「バーコード」と同じ意味で、商品に関するさまざまな情報をひと目で表す仕組みです。
JANは「Japanese Article Number」の略で、国際的な共通品コードであるEAN(European article number)コードの、日本での呼称です。JANコードは世界110以上の国と地域が加盟する共通商品コード管理推進機構GS1で、世界共通の商品コードとして管理されています。

日本では工業製品の標準仕様を定めるJISが、JANコードを商品用バーコードの標準規格として認定。JANコードはGS1 JAPAN(財団法人流通システム開発センター 流通コードセンター)が管理しており、自社商品にJANコードを記載したい企業は申告の必要があります。
また、継続的にJANコードを利用する場合、3年ごとの更新手続きが必要です。

JANコードには13桁の数字で構成される標準タイプ(GTIN-13)と、8桁の短縮タイプ(GTIN-8)の2種類があります。2種類とも作りは共通であり、GS1事業者コード・商品アイテムコード・チェックデジット の番号で構成されています。それぞれの桁が国・企業・商品を表すよう体系化されています。

JANコードは、POSシステムをはじめとする受発注システム、棚卸し・在庫管理システムなどに活用され、商品情報を正確に共有することでメーカー、卸売り、小売りの流通における在庫管理や売上管理の重要な基盤となっています。


代表的な5つのバーコード

世の中には100種類を超える様々なバーコードが存在し、それぞれ異なる用途で使用されています。ここでは、特に代表的な5種類のバーコードについて概要と特徴を紹介します。

1. JAN/EAN/UPCコード: 日本国内で使用されるJANコードは、主にヨーロッパで使用されるEANコード、そしてアメリカやカナダで使用されるUPCコードと相互に互換性のある国際的な共通商品コードです。これらは商品の識別と販売管理に広く使用されています。

2. ITFコード: 主に物流現場で活躍するバーコードで、包装箱を開けずにその中に入っている商品の種類や梱包数を瞬時に識別・管理するために不可欠なコードです。

3. CODE39: 数字、英字(大文字)、記号の合計43種類の文字をコード化でき、製品の品番を柔軟に表示できるのが特徴です。誤読が少なく信頼性が高いため、工業分野で広く使用されています。

4. NW-7 (Codabar): 数字の連番印刷が求められる場面で特に有効なバーコードで、血液管理、宅配便の配送伝票、図書館の貸し出し管理、会員カードなどに使用されています。

5. CODE128: パソコンで入力可能な全ての文字(数字、アルファベット大文字/小文字、記号、制御コード)を高密度に記録できる汎用性の高いバーコードです。そのため、医療業界、物流業界、冷凍・チルド食品業界など、多岐にわたる業界で活用されています。


JANコードの作成方法

JANコードを作成する方法を解説していきます。主に以下のステップで進められます。

1. GS1事業者コードの登録
まず、GS1事業者コードを登録します。これは、商品を識別する世界共通の商品識別番号の一部であり、日本の場合は「45」または「49」で始まる事業者識別コードが貸与されます
。この登録はGS1 Japan(一般財団法人流通システム開発センター)に、インターネットまたは書面で申請することで行えます。申請料は、事業者の業種区分や年商によって異なります。GS1事業者コードの有効期間は3年間で、継続して使用するには更新手続きが必要です。

2. 商品アイテムコードの設定
次に、貸与されたGS1事業者コードに続く形で、販売する商品ごとに商品アイテムコードを設定します。
これは商品の種類や色、内容量など、仕様が異なる商品に重複しないよう個別の番号を割り当てるもので、一般的には「001」から順番に設定することが推奨されています。
GS1事業者コードの桁数によって、この商品アイテムコードの桁数(3桁または5桁)も決まります。

3. チェックデジットの計算
最後に、JANコードの右端(末尾)の1桁であるチェックデジットを計算します。
このチェックデジットは、GS1事業者コードと商品アイテムコードの数字を基に計算され、JANコードの入力や読み取り時に数字列の誤りがないかを検知するための検査数字として使用されます。
計算方法は複雑ですが、GS1 Japanが提供する計算フォームを利用するとスムーズです。

4. JANシンボル(バーコード)の印刷と品質管理
これらの数字が確定したら、JANシンボル(バーコード)として商品や外箱などに印刷します。このシンボルはJIS規格で定められた印刷サイズや品質基準に適合している必要があり、一般的には専門の印刷会社に依頼するのが効率的です。
自社で印刷する場合は、JIS規格に則ったサイズ、余白、色設定(基本は黒100%に白背景)に留意し、表示されたシンボルが正確に読み取れるかバーコード検証機で確認することが重要です。

5. JANコード取得の対象者
JANコードは、商品の製造メーカーやブランドの所有者のみが取得できます。
ただし、商品のブランド所有者であれば、個人事業主や小規模事業者でも申請が可能です。


JANコードキャンペーンとは?

その名の通り、商品に付いているJANコードを利用し、購入を後押しするキャンペーンの1種です。

通常の購入を後押しするキャンペーンでは、購買証明としてレシートや商品にシリアルナンバーを印字したシール等を活用しますが、今回ご紹介するのはJANコードを活用したキャンペーンです。


たとえば、LINEを活用したJANコードキャンペーンの応募方法として、

● インスタントウィン型
 LINEログインしてから、JANコードをスマートフォンで読み取り応募、その場でプレゼントが当たる1回での応募完結(インスタントウィン)型

● ポイントマイレージ型
 LINEログインしてから、JANコードをスマートフォンで読み取りポイント化(1人1日1回)、貯めたポイントを使って応募、抽選でその場でプレゼントが当たるポイントマイレージ(マイル)型

などの施策が行えます。


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他のキャンペーンとの比較とJANコードならではのメリット

他のマストバイキャンペーンと比較して、JANコードキャンペーンは「応募のしやすさ」「低コストで実施できる」「流通をまたいだ実施が可能」という点が優れています。

1|メリット:「応募のしやすさ」

シリアルナンバーはシールをはがす、擦るといったアクションが必要です。
レシートの場合は、もらって保管しておき、スマートフォンできれいに撮影するといった手間がかかります。
JANコードの場合は、スマートフォンで撮影するだけで、消費者は簡単にキャンペーンに応募できます。

2|メリット:「低コストで実施可能」

シリアルナンバーの場合はシールを印刷、商品に貼る手間とコストがかかります。
レシートの場合は、対象商品の購入をチェックする、データの名寄せを行うといった手間とコストがかかります。
JANコードであれば、もともと商品に印刷されており、システム側で想定しているJANコードなのかを即時判定するため、レシートチェックなどの事務局費用も発生しません。

3|メリット:「幅広い商品に対応可能」

シリアルナンバーの場合は、商品に貼るスペースがなく、物理的に貼ることが難しい商品があります。
レシートの場合は、商品名がレシートに印字されず、対象商品の購入の判別が難しい商品などもあります。
JANコードであれば、これらの商品でもJANコードの付与がされている商品であればキャンペーン対象とすることが可能です。

<キャンペーン購買証明手法の比較>


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JANコードキャンペーンの実施効果

この施策には、以下のような実施効果があります。

1| 実施効果:商品の売上アップ

1日1回応募のJANコードスキャンの応募導線を起点として、継続した商品購入を後押しするキャンペーンが実施可能です。

2| 実施効果:商品購入の習慣化

キャンペーン応募を消費者の毎日のルーティンにしてもらい、応募のたびに対象商品を手にとっていただくことで、商品の接触頻度がアップ。対象商品をユーザーの潜在意識に埋め込むことができます。

3|実施効果:LINE友だち獲得数向上

応募時にLINEアプリなどでログインを行わせることで、効率的に顧客情報が収集できます。

4|実施効果:コスト削減

キャンペーンシールへのシリアル印字や、購入レシートのレシートチェックが不要なため、コスト効果の高いキャンペーン実施が可能です。


JANコードキャンペーンはどんな商品・業界に向いている?

JANコードキャンペーン、中でもポイントマイレージ型は、消費者に毎日手に取ってもらい、「ルーティン化」「習慣化」して欲しい商品の販売促進施策として効果的で、おすすめです。

・ 飲料(コーヒー、お茶、野菜飲料 など)
・ アルコール(ビール、発泡酒、サワー、ハイボール など)
・ 化粧品(基礎化粧品、シャンプーなど)
・ 乳業(牛乳、ヨーグルト など)
・ 食品(パン、カップ麺、シリアル、スープ など)
・ 健康食品(プロテイン飲料、ゼリー 、栄養調整食品など)
・ 医薬部外品(栄養ドリンク など)    ほか

購入後に気軽にポイントがたまることで、消費者に楽しみながらこの商品を使う(買う)ことをルーティン化し、習慣化を促すことができます。


JANコードキャンペーンの実施事例・利用シーン

それではさらに具体的なJANコードキャンペーンの実施事例・利用シーンを、3つご紹介します。

1|事例・利用シーン:リピート購入を促したい

まず1つ目はリピート購入を促したいケースです。たとえば、ビールなどのアルコール飲料などで1つの商品を繰り返し、購入してほしい場合は、
・ 「1日1回マイレージポイントがたまる」
・ 「商品の販売価格違いで獲得ポイントが変わり(例:350mlは1ポイント、500mlは2ポイントなど)、蓄積ポイント数が多いほど豪華な景品がもらえる」
といった施策で、「商品を毎日購入するとお得」との意識から商品の接触頻度がアップ、リピート購入を促進することができます。

2|事例・利用シーン:併売を促進したい

続いて2つ目は、たとえばポテトチップスで「塩味」「コンソメ味」「のりしお味」などラインナップで展開している商品の場合、
・ 「商品ごとに1日1回、マイレージポイントがたまる」
・ 「ラインナップの中から複数の商品を購入すると応募できるコースが違う」
といった施策により、幅広い商品を継続して購入してもらいやすくなります。

3|事例・利用シーン:企業間コラボで盛り上げたい

そして3つ目は、異なる企業間でのコラボキャンペーンです。JANコードキャンペーンであれば、たとえば飲料メーカーとお菓子メーカーなど、異なる企業の商品を対象にした施策も実施が容易です。
・ 「対象企業の商品ごとに1日1回応募できる」
・ 「それぞれの企業の対象商品をセットで購入することで応募可能となるコースを用意する」
といった施策により、企業間コラボが盛り上がります。


まとめ~キャンペーンを成功に導くTOPPANの支援サービス

いかがでしょうか。今回はJANコード(バーコード)キャンペーンに注目が集まる理由と、実施効果、メリットについて、具体的な事例を交えてご紹介しました。

TOPPANでは、今回ご紹介したJANコードキャンペーン以外にも、「オープンキャンペーン」、「シリアルマストバイキャンペーン(ユニークQRコード)」、「シリアルマストバイキャンペーン(マイル型)」、「レシートマストバイキャンペーン」などなど、施策に合わせて最適な「Webキャンペーンシステム」が構築できるASPサービス「Cam!Labo(キャンラボ)」を提供しています。

「Cam!Labo(キャンラボ)」はカスタマイズ可能なWebキャンペーン向けパッケージで、お客様のニーズに合わせてシステム開発~サーバ構築・運用~コンテンツ制作まで、一貫したサービスを提供。Webキャンペーン過去500案件以上の実績を基に、キャンペーン目的に即した高品質なシステム提供と、ISO27001認証に基づく万全の情報セキュリティ管理で、安心&安全なキャンペーン運用を実現します。

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2025.09.30