データテクノロジー&プラットフォームサービス コラム

アンケート調査レポート【前編】
独自調査結果公開!
~CDP(プライベートDMP)導入経験者1,030人に聞く!
検討・導入・運用の「理想」と「現実」

TOPPANは2021年11月、CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム/プライベートDMP)導入・運用経験のある1,030名を対象として、アンケート調査を実施しました。10の設問への回答からは、企業のデータ活用の実態や、理想と現実のギャップが垣間見えるほか、企業の売上規模別の違いも把握できる結果が得られました。

今回の調査では、データ量の増加に伴いデータ結合や基盤システムリプレースの必要が出てきたという背景からか、予想以上に様々な業種で、かつ売上規模に関係なく、データ分析・効果測定のためのCDPツール導入が進んでいることがわかりました。

こちらの前編では、導入のきっかけ、狙いから選定時のポイント、そして導入時点での期待について、調査結果データを紐解きながら、解説します。

次回、後編では導入時に苦労したこと、導入後の運用に苦労していること、さらにCDP導入により得られた改善効果について解説します。

この貴重なデータが、これからCDP(プライベートDMP)の導入を検討する企業の皆様の参考・ヒントとなれば幸いです。


<目次>
【前編】
■ユーザー属性
  ~CDPツールはどの業界・規模の企業が活用しているのか?
■CDP導入のきっかけ・狙い
  ~ 活用企業はどんな理由で導入し、何を期待していたのか?
■CDP選定
   ~選定時に評価したポイントは?
■CDP導入時の期待
  ~CDPをどんなことに活用したい?
■ここまでのまとめ


■ユーザー属性 ~CDPツールはどの業界・規模の企業が活用しているのか?

まずは回答者の属性から見て行きましょう。

今回のアンケート回答者の総数は1,030名。20代~60代の経営者・役員/会社員の中で、「お勤め先でシステムやツールを導入する際に、システムやツールの選定に関与している」かつ「現在の仕事や職場でこれまでにCDPツールを導入・利用したことがある」、もしくは「現在CDPツールを導入・利用している人」に限定しています。

調査結果【1】
多くの業種でデータ利活用のためのCDPツールの導入が進んでいる。
製造業、サービス業、卸売・小売業で約5割を占める。

問1「業種」についての設問では、トップが「製造業」の244人(23.7%)。次いで「サービス業」の154人(15.0%)、「卸売・小売り業」の102人(9.0%)。上位3業種で全体の約5割を占めます。

次いで「ソフトウェア・情報サービス系」の94人(9.5%)、「協同組合・教育関連・公務員」の81人(7.9%)、「建設業」の62人(6.0%)、「金融業(銀行/証券/決済/ローン/保険)」の58人(5.6%)、「医療業」の49人(4.8%)、「不動産業」「運用・輸送業」が同数で45人(4.4%)と続きます。

この結果から、予想以上に多くの業種でデータ利活用のためのCDPツールの導入が進んでいることがわかります。

調査結果【2】
売上規模に関係なく、広くCDPツールが導入・活用されている。

「会社規模(税抜き売上)」の結果は、以下の通りです。

◆ 売上10億円未満:36.5%
◆ 売上10億円以上100億円未満:23.2%
◆ 売上100億円以上:32.1%

事前では「売上規模の大きい会社であれあるほどCDP導入が進んでいる」と予想していましたが、こちらも予想に反して売上規模に関係なく、広くCDPツールが導入・活用されていることが分かりました。

そのため、以降の調査結果はこの売上規模別に、特性を見ていくこととします。

※一般的には売上規模によって大企業、中堅・中小企業と区分けするものではないため、便宜上の区分けであることをご了承ください。

調査結果【3-1】
CDPツール利用者の所属部署で多いのは営業部門、ICT・システム部門。

問3はCDPツール利用者が所属している部署と、導入時に連携した部署についての設問です。

所属部署で売上規模ごとにそれぞれもっとも多かった回答は、

◆ 売上10億円未満:営業部門(28.1%)
◆ 売上10億円以上100億円未満:ICT・システム部門(25.5%)
◆ 売上100億円以上:営業部門(26.7%)

となりました。

売上100億円以上では、営業部の次に「ICT・システム部門」(21.8%)を抑えて「事業戦略・経営企画部門」(24.2%)が続きます。

売上100億円未満では、トップの「ICT・システム部門」(25.5%)に次いで「営業部門」(21.8%)が続きます。

売上10億円未満では、「ICT・システム部門」「事業戦略・経営企画部門」は全体に比べてかなり少なく、事業部門である営業部が主体となってCDPツールが利用されていることがわかります。

調査結果【3-2】
CDP導入時に連携された社内部署は、顧客管理部門、ICT・システム部門。


次に「CDP導入時に連携された社内部署」について(複数回答可)。
こちらは1位の回答が所属部署は?の質問とはやや異なっており、

◆ 売上10億円未満:顧客管理部門
◆ 売上10億円以上100億円未満:ICT・システム部門
◆ 売上100円億以上:ICT・システム部門

となりました。

売上10億円未満では「顧客管理部門」(39.0%)がトップ。売上規模が大きい組織ほど「ICT・システム部門」「事業戦略・経営企画部門」と連携する数値が高くなっている点に注目です。


■CDP導入のきっかけ・狙い ~ 活用企業はどんな理由で導入し、何を期待していたのか?

続いては、いまCDPツールを活用中の企業はどのようなきっかけで導入を検討したのか、そしてその際に何を期待していたのか?についての設問です。

調査結果【4】
増加するデータの積極的な活用を目指し、CDP導入を検討。

全規模での回答トップは、「活用できるデータが増えてきたので統合して活用する必要が出てきた」の47.7%。次いで「データ量が増えてきて、基盤システムリプレースの必要が出てきた」の41.8%。

各企業が増加するデータの積極的な活用を目指し、CDP導入を検討したことがわかります。

これを売上規模別に見てみましょう。

それぞれ一番多かった回答は、

◆ 売上10億円未満:「データ量が増えてきて、基盤システムリプレースの必要が出てきた」(41.6%)
◆ 売上10億円~100億未満:「活用できるデータが増えてきたので、統合して活用する必要が出てきた」(54.4%)
◆ 売上100億円以上:「活用できるデータが増えてきたので、統合して活用する必要が出てきた」(48.8%)

となりました。

売上規模が大きくなると「データ量が増えてサイロ化が課題」となる率が高まっています。また、特筆すべきは、売上10億円未満の企業では「DX推進における会社の方針」が突出して少ない点でしょう。

調査結果【5】
CDP導入によって期待していたことのトップは、顧客データの一元管理。

次の設問は、CDP導入時の、期待効果についてです。

全体では、期待していたこと、もっとも期待していたことのトップはいずれも「顧客データの一元管理」(56.9/22.6%)。次いで「顧客の見える化」(49.9/14.7%)と「マーケティング施策による成果向上」(49.7/19.3%)が拮抗しています。

これを売上規模別でみると、以下のようになります。

どの規模でも、やはり「顧客データの一元管理」がトップであることは変わりません。

目立つのは、売上10億円以上の企業では「マーケティング施策による成果向上」「マーケティング施策の実施数増加」「カスタマーサービスにおけるCX向上」などの数値が高い傾向にあります。ただし他の項目も押しなべて高く、規模が大きくなればなるほど、CDP導入により複数のメリットを期待していることがわかります。

売上規模別の「もっとも期待した項目は?」の設問に対する単一回答では、

全売上規模共に、やはり「顧客データの一元管理」がトップ。

ただし、売上100億円以上の企業では単一回答になると「顧客の見える化」ではなく、「マーケティング施策による成果向上」「カスタマーサービスにおけるCX向上」を挙げた回答者が多くなる点が、特徴的です。


■CDP選定 ~選定時に評価したポイントは?

続いては、CDPツールを選定するにあたり、重視したポイントについて。

調査結果【6】
CDPを選定するにあたって評価していたポイントは、システム(MA・BI・CRM等)連携のしやすさ。

全売上規模では、「システム(MA・BI・CRM等)連携のしやすさ」が61%でトップ。次いで「データ加工のしやすさ」(55.3%)、「導入実績」(52.6%)となりました。

また、その中で「特に評価したポイントを1つ」の問いに対しても、「システム(MA・BI・CRM等)連携のしやすさ」が33.7%で1位です。

これを売上規模別で見てみると、以下のようになります。

それぞれでもっとも多かった項目は、

◆ 10億未満:「データ加工のしやすさ」(52.5%)
◆ 10億~100億未満:「システム(MA・BI・CRM等)連携のしやすさ」(68.2%)
◆ 100億以上:「システム(MA・BI・CRM等)連携のしやすさ」(69.4%)


です。しかしその他の項目とは僅差であり、おおよそ3規模とも、複数回答ではすべて重要視しているように見えます。

これが売上規模別での「特に評価したポイントを1つ」の設問に対しては、以下となります。

もっとも多い項目は全売上規模共に、複数回答時と同じ。

ただし、売上10億円未満の企業では、他の規模に比べて「価格」や「導入実績」が重視される傾向にあることが特徴的と言えるでしょう。


■CDP導入時の期待 ~CDPをどんなことに活用したい?

続いては、CDPの導入時の期待についての設問です。

調査結果【7】
CDPを導入時に活用したいと思っていたことは、データ分析・効果測定。

これについては売上規模による差はほとんどなく、以下のような結果となりました。

複数回答でも単一回答でも、もっとも多かった回答は「データ分析・効果測定」(68.6/42.8%)です。

売上規模別のデータは、以下の通りとなります。

この複数回答を見るとおおよそ、3規模共にすべての項目を重要視しています。

これが売上規模別の「特に活用したいと思った項目を1つだけ」の単一回答では、以下のようになります。
ごく若干ではありますが、売上10億円未満では「ダイレクトコミュニケーション」や「カスタマーサービス」「広告配信」など、具体的な施策に活用したい傾向が見られました。


■ここまでのまとめ

いかがでしょうか。前編では、CDP導入のきっかけ・狙いから選定時の評価ポイント、そしてCDPを導入することで何を期待し、どのように活用したいと考えていたのか、についてのアンケート結果をご紹介しました。大まかにまとめると、以下のようになります。

各企業では「活用できるデータが増えてきたので統合して活用する必要が出てきた」もしくは「データ量が増えてきて、基盤システムリプレースの必要が出てきた」という理由から、CDP導入を検討した

導入前のCDPへの期待効果は「顧客データの一元管理」であり、「マーケティング施策による成果向上」「マーケティング施策の実施数増加」が続く。売上規模の大きな企業では「カスタマーサービスにおけるCX向上」にも期待が高い

選定時に評価したポイントは「MA・BI・CRMなどとの連携性」と「データ加工のしやすさ」ですが、売上規模が小さい企業では「価格」や「導入実績」がより重視される傾向にあり、選定基準にややバラつきが見られる

そして導入前、CDPをどのようなことに活用したいと思っていたか?の問いに対しては、「データ分析・効果測定」が他の項目を圧倒

次回の後編では、CDP導入時と導入後にどのようなことに苦労したのか?と、CDP導入より何が改善されたのか?についての回答結果をご紹介します。



<アンケート調査概要>
・ 調査委託先:マクロミル
・ 調査タイトル:「CDPツール検討・導入・運用についての調査」
・ 調査目的:CDPツール導入経験のある方に、導入するまでの課題や導入後の成果・課題を伺う
・ 対象者:20代~60代の経営者・役員/会社員の中で、「お勤め先でシステムやツールを導入する際に、システムやツールの選定に関与している」かつ「現在の仕事や職場でこれまでにCDPツールを導入・利用したことがある」もしくは「現在CDPツールを導入・利用している人」
・ 調査方法:インターネットによるアンケート
・ 調査期間:2021.11.30~ 2021.11.30
・ 回収回答者数:n=1030
・ 調査設問数:10問

2023.11.30

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